ご了承ください。
大樹の君臨していた東洋世界は妖怪社会との融和を始め精神文明を昇華し、月の世界に続く高次元文明への第一歩を踏み出すはずだった。
しかし、そうはならなかった。
第二次世界大戦の敗戦。
大樹野槌水御神と言う東西の洋を問わず世界に多大な影響を与えた彼女は、麻帆良に幽閉され彼女の政治力は形骸化した。
富や科学技術、巨大建築や兵器の水準のみ高く、個々の成員および共同体全体が精神的に堕落している物質文明の思想が西洋から東洋を飲み込み。大樹が育んだ精神文明への種子を完全に破壊したのであった。
人類は約束されていた明るい未来を放棄し、目先の利益を求めて愚かにも暗い未来へと嬉々として進んでいくのだろうか。
20世紀終盤、愚かにも人類は自然改造の名の下に自分本位な自然破壊を繰り返した。
例えば、ソビエト連邦と言う国家は無謀な計画によって湖を干上がらせ、森林を枯らした。砂漠を広げさせた。
森林破壊、大気汚染、水質汚染、海洋汚染、土壌汚染、生態系の破壊、これらの人類の愚かしい行為は、この世界に新しい種族の妖精を誕生させた。
ゾンビフェアリー。
元々は、ごく普通の妖精であった彼女たちは環境が破壊された時点で消えゆく運命であった。
「鳥も動物もどこにいったの?」
「濁った河には魚も虫もいなくなった。」
ぼろの服を纏い。健康的な肌をした妖精たちは青白い不健康な見た目に変わってしまいまっていました。
「生きもの、みんないなくなって野原からも山からもみんなの声が聞こえなくなっちゃったよ。」
岩場にあおむけに倒れた妖精は息も絶え絶えで空を見あげた。
黒いスモッグに覆われた。空は彼女たちに太陽を拝むことすら許さなかった。
「私たちの森はどこにいったの?」
「お友達の動物たちはどこに消えたの?」
本当はわかっているんだ。動物たちは逃げるか死ぬかしてしまったのだと。
故郷の森や泉は、人間たちの環境破壊で見るも無残な姿に変えられたのだと。
自分たちはこのまま消えてなくなるのだと。
こわい・・・。恐ろしい・・・。
今までの様にぴちゅるとか一回休みとかじゃない。消えてなくなってしまうのだ。
すなわち、死だ。
嫌だイヤダ嫌だ嫌だ嫌だいやだ嫌だ嫌だいやだ嫌だイヤダヤ嫌だイヤダ、死にたくない!死にたくない!死にたくない!死ニタクナイ!シニタクナイ!シニタクナイ!助けて助けて!タスケテ!タスケテ!!どうして私たちがこんな目に!わたしたちは悪いことはしていない!何になんで死ななきゃならないんだ!!
妖精たちの中で感情があふれ出し始める。
ここの声が口から出て来る。
わたしたちの声をあの方は聞き届けてくださった。
「「「「ベアード様!!」」」」
スモッグや汚染水を吸収し、力と変えていくのと引き換えに、空は晴れ青い空を覗かせた。濁った水も心なしか透き通ってきたようだ。
『妖精達よ!お前たちを苦しめたのが誰か・・・。青い海を、青い空を、緑の野を、緑の山を奪ったのだ誰か。諸君らは解っているはずだ。』
ベアード様の声に妖精たちが声を上げる。
「にんげん!人間だ!」
「そうだ!人間だ!」
ベアードの背後から吸血鬼たちや魔女に人狼と言った西洋妖怪たちが姿を見せ始める。
『妖怪も妖精も多くの物を奪われ続けている。もう、十分だろう。我々が我慢してやるのはもう十分だろう。どうだろう?そろそろ返してもらおうではないか。』
「そうだそうだ」西洋妖怪妖精たち双方から声が上がる。
『人間たちに言ってやる。青い海を返せ!青い空を返せ!緑の山野を返せ!と!』
「「「「「かえせ!かえせ!かえせ!かえせ!かえせ!」」」」」
『そうだ!お前たち!人間を恨め!憎め!それこそ力となる!だが、人間たちも強大な敵だ!奴らは核と言う世界を焼き払う炎を持った。それに対抗するにはさらに強力な炎が必要だ!そう、地獄の炎が!!人間たちを焼き払う地獄の炎が!!』
ベアードに先導された妖精たちは人間を憎み恨んだ。
死を待つばかりだった彼女たちは人間たちを憎み恨むことで怨霊としての素養を
獲得し生き永らえた。死の淵から人間たちに復讐するために甦った妖精。
ゾンビフェアリー。
『征こう!人間を焼き払う炎、地獄の炎を我が手に!!炎を手に入れん!!東洋の鬼界が島へ!!諸君!!私に続くのだ!!』
「「「「「かえせ!かえせ!かえせ!かえせ!かえせ!おぉー!!!」」」」」
ゲゲゲ鬼太郎は3期5期6期+αで4期な感じにしていく予定です。