大樹の妖精、神となり   作:公家麻呂

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近々、原作表記をネギまに変えます。
鬼太郎回も並行していく予定ですのでご安心を


157 平成 副担任になる

 

麻帆良学園にはあまりにも広大なスペースの移動のために電車などの交通機関が発達している。

 

そこから見える風景は日本にして西洋風の建物が広がっておりまるで異国にいるかのような光景だ。都市構想計画のモデルの中にイタリアのフィレンツェを参考にしているらしく、初期段階においてGHQが主導した名残とも言える。

 

学園長に呼び出されて普段、籠っている図書館島から中等部にある学園長室に呼び出された。なんとなくだが、何の話かは予想できた。

学園長室には高畑先生、タカミチ・T・高畑がいた。普段私が学園長室に呼ばれる時はだいたいエヴァがいるのだがいない。私の予想通りなら、彼女はいい顔をしないだろう。

 

「近々、大戦の英雄ナギ・スプリングフィールドの息子のネギ君が麻帆良で教師をやることになる。このタカミチ君と交代にじゃ。もとよりタカミチ君は悠久の風の仕事で学園で教鞭を取ることは少なかったしちょうど良いじゃろう。」

 

私はソファーに座り、出されたお茶とお茶請けの菓子を食べながら話を聞いた。

 

「そこでじゃ。大樹様には1-Aの副担任になって欲しいのじゃ。大樹様はネギ君に先んじて3月からA組を担当してくれんか?」

 

近右衛門の話を聞いた大樹は疑問を口にする。

 

「高畑先生の後任の新任教師の補佐をするのはなんとなくわかります。非常勤講師とは言え教員経験は長い方ですからね。ネギ・スプリングフィールドの魔法学校の課題の補佐というのは、私には不適任では、私は旧敵国の実質的元首ですよ。」

 

私とてかつては政治に関わった身、これが厄介ごとなのは解っている。正直関わりたくない。

 

「大樹様の危惧は最もじゃ。じゃが、太平洋戦争から約70年、大分裂戦争から30年程。急進派は減っておるとは言え油断もできぬ。しかし、こちらから手を打つ余裕もできたわけじゃ。ネギ君を通じて色々と改善できることもあるじゃろう。悪い話ではないと思うのじゃが・・・?」

 

「・・・・・・・・・。」

 

魔法世界の政治的な事情が絡まっていることなのは容易に予想ができる。とは言え戦争英雄を完全ではないとはいえ平和になってきた時代にまで祭り上げようとするのは中世的と言うか血の気が多いというか、高度な文明を持つ魔法世界が持つ欠点ですね

 

とはいえ、現政権は魔法世界礼賛のいけ好かない政権。

一定の敬意をもって接してくれたこれまでの保守系政権とは違い、何度か不愉快な思いもした。これまでは自由に会えた天皇家との接触を邪魔してきたり、保守系政権が維持してきた妖怪たちとの距離を悪い意味で破壊しようとしているような政策が目立つ。これまでの保守政権も山林開拓事業などの妖怪や妖精たちの場所を奪うような行動が見られたが、私が苦言を呈すればある程度の忖度があった。しかし、今の首相は聞く耳を持たないどころか。私が政府の様子を見ようとすること自体に拒否感があるようだった。だから、数年前よりもさらに暇が増えたのは事実だ。

現政権のバックの魔法世界を軟化させることで現政権の力を弱める必要も出てきている気がする。普段幽閉されている私の耳にも日本在住の妖怪たちの憤りの声が聞こえてきている。彼らのためにも早めに手を打つべきだろう。と言っても妖怪の時間の感覚だ。今日明日の話ではなく10年20年の話だ。ネギ少年を通じて魔法世界とのまともな窓口を作って現状を打開するのに10年もあれば十分だろう。

 

現状に行き詰まりを感じていたのは事実だ。ネギ少年の話はよい機会だろう。

A組は出来た当初から意図的なものは感じていたが、ネギ少年の話が出るまで深くかかわろうとは思っていなかったので知っていても手を出してはいなかったが、こうして考えてみると私としても彼女たちと縁を持つことは悪いことじゃないだろう。

 

こうして考えてみると、第二次大戦後いや信長の息子たちがこの世を去ってからは一個人に深くかかわろうとはしていなかったような気がする。

ネギ少年は英雄の息子であったし、興味惹かれる存在ではある様な気がする。副担任として多くかかわることにもなるわけだし…まぁ、悪い話ではないのかな。

 

「そう…ですね。お引き受けしても良いのでしょうねぇ…。はい、お引き受けしますよ。ただ、10歳のネギ少年が担任として教務をできるかはわかりませんし、私も教鞭はとって来ていますが非常勤でしたし、業務の引継ぎはちゃんとしてくださいね。高畑先生。」

 

私がかなり熟考していたので急に話しかけられた。高畑先生は少し動揺していたようだった。

 

「は、はい、それはもちろん。」

 

エヴァンジェリンにこの話を伝えても、反対とかはしないだろう。

私は、近右衛門に引き受ける旨を伝えて退出した。

 

 

私はエヴァのログハウスに寄って、副担任の話をしたエヴァはネギ少年の話は知っていたようで、私がこの話を引き受けることもなんとなく予想していたようだった。反対もしなかったが積極的に喜んでいるわけでもなかった。消極的には喜んでいるかもしれない。茶々丸が喜んでるって言ってたし。

 

 

よく考えると高畑先生ってクラスで人気だしなぁ…子供先生で不満がでそうな気はしないでもないが、なんか面倒になると嫌だし、私が副担任になることを予防線としてそれとなく伝えてもいいのかな。

 

そういえば、図書館等に出入りしているA組の子がいたし、何度か話をしたことがある。その子たちと仲良くなって助けてもらえるといいな。なんて考えていたり…。

 

こういった、行動・・・スケールが違うけど大昔の謀略を思い出すな。

 

 

 

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