大樹の妖精、神となり   作:公家麻呂

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167 平成 京都修学旅行③

鋭利な竹が地面に何本も突き刺さる。

 

『おのれぇ!!許さんぞ!!不届きな墓荒らしどもめぇ!』

 

陵墓を守る妖怪、万年竹の絶叫が響き渡る。

その攻撃にさらされる白髪の少年は汗一つ流さずにその攻撃を躱す。

 

『貴様ら!!この地をなんと心得るかぁ!!この地は大樹野槌水御神様が従神碧奧蘭蒂様の眠られる陵墓なるぞ!!』

 

「フェイトはん!結界張れましたえ!!」

 

この件の首謀者格である天ヶ崎千草の声に応じて結界が展開されると万年竹は結界に閉じ込められる。

 

「これで、落ち着いて儀式の支度ができるわ。フェイトはん、おおきに。」

「あぁ。」

 

 

 

 

京都市から少し離れた山のあばら屋に、ゴシックロリータを着て腰に二刀の脇差をさした可愛らしい少女が囲炉裏の前に座り、扉を開けて入ってきたフェイトは少女が来客として対応していた人物の様子に少し視線を向けた。

 

「お邪魔していますよ。」

 

フェイトの視線の先には老人と顔がでかい赤鬼。

ぬらりひょんと朱の盆がいた。

 

「そちらの計画は順調のようですな。何よりです。」

「なにか、用件があるのでしょう。どうぞ。」

 

フェイトの言葉にぬらりひょんはゆったりとした仕草で袖口から煙管を出して、葉っぱに火をつけ煙を燻らせる。

 

「いやはや、近頃の若者はせっかちでいけませんね。前任のプリームム殿の方が対応は丁寧でしたね。」

 

ぬらりひょんの嫌味に対しても一切反応しないフェイトにぬらりひょんはつまらなさそうに話を続ける。

 

「私としては心配してるのですよ。付き合いの長い完全なる世界の方々も世代交代のご様子。若い方々でうまくやっていけるかどうか。」

 

「あなた方が心配するようなことは無いはず。」

 

「えぇもちろんですよ。貴方が優秀なのは十分承知です。ですが、彼らには大樹様が付いています。失墜した権威と舐めてはいけませんぞ。老婆心ながらに忠告させて頂きますとこの国で事を起こすなら、この三つには十分気を付けなされ。ゲゲゲの鬼太郎と八雲紫、そして大樹野槌水御神。こと、この畿内では裏においても表においても複雑に絡み合っていますのでね。たった一つの行動で一見関係のないような者共が激しく動いたりしますのでな。努々、侮りなされるな。年寄りの戯言と哂ってくださって結構ですぞ。ふはははは。」

 

そう言って、ぬらりひょんは立ち去ろうと腰を上げる。

フェイトと月詠、そして天ヶ崎千草はそれを見送ろうと門までついていく。

 

「それと、今回の皆さんの行動に乗じて私の方でも動こうと思っています。おっと、そう警戒しなさるな。邪魔はしませんよ?邪魔は・・・。何でしたら、時折連絡を入れますよ。何せ我々は同盟関係でありますからな。はっはっは。」

 

 

 

ぬらりひょんは朱の盆が運転する黒塗りの高級車に乗り込む。

車が発進して暫く、ぬらりひょんが口を開く。

 

「破魔の連中も世代交代を繰り返して質が落ちたようですな。畿内の情勢も読めず。異世界人と組むなど。異世界人は独りよがりの奴が多い。世界が自分中心に回ってるとでも言いたいようだ。全く愚かです。奴らの大将がどのような存在であれ、そう言った考えを持っているようじゃあ。この世の中じゃ勝者にはなれんよ。何せこの世界は神様だって手を余らせたんだから・・・。支配するのではなくうまく転がす。それが利口なやり方と言うものです。・・・あ、そうでした。朱の盆、社会民主党鳩矢間幹事長と会談したい。セッティングを頼めますかな?」

 

「はい、かしこまりました。ぬらりひょん様。」

 

 

 

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