大樹の妖精、神となり   作:公家麻呂

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169 平成 京都修学旅行⑤

もう、夕方。白蔵主の不穏な発言を聞いて不安を感じる大樹であった。

嵐山ホテルに戻る途上、本当に偶然なのだがゲゲゲの鬼太郎に会うこととなる。

 

直接会うのは昭和63年の皇宮での戦い以来であった。

 

「大樹様?なぜこちらに?」

「修学旅行の引率ですよ。今は少々私用で動いてますが・・・。」

 

「そうでしたな。大樹様は今、学校の先生をやっていると聞いたことがあったのぅ。」

「えぇ…楽しくやらせてもらってますよ。ところで、目玉おやじさん。京都・・・いえ、今の畿内は少々厄介なようですよ。私の方でも少々厄介ごとを抱えてまして、お互い協力できるところは協力していきましょう。」

 

目玉おやじは鬼太郎の頭の上で考えを纏めて答える。

 

「そうですの・・・。」

「父さん・・・お互いの情報を出し合って、状況を整理しましょう。」

 

私たちは、すぐ近くにあった喫茶店に入り話し合う。

猫娘や子泣き爺、砂かけ婆などの人間形態の妖怪たちも同席している。

 

「和歌山の方でも動きがありそうですが、そちらはまだ猶予がありそうです。直近の問題は万年竹のことですね。」

 

「あそこは、碧奧蘭蒂様の陵墓。何かが起こっておるのは間違いないぞ。」

 

砂かけ婆の言葉に頷いて見せる。

 

「聞くところに、万年竹を襲撃した者たちの中には人間の術者がいるらしい。この修学旅行で襲ってきた術者同様に呪術師・・・何か繋がりがありそうじゃ。ふ~む」

「万年竹を助ける必要がありますね。少し、腹案がありますので任せて頂けますか?」

「何か考えがあるようですな。大樹様、お任せしてもよろしいので?」

「えぇ、ちょっと伝手を頼ろうかと・・・。」

 

 

 

「こりゃ、思ったより大事になりそうじゃぞぉ。」

「鞍馬山の大天狗には話を通しておいた方が良いかもしれんのぉ。」

 

と言う子泣き爺と目玉おやじ。

 

「ですね。あの、猫娘さん・・・私が要請の書類を書きますので別れたら鞍馬山への使いをたのめますか?」

「はい、わかりました。」

 

大方の方針が決まったので、ここで一度解散だ。

あら、もうこんなに暗く・・・新田先生にはどう言い訳しようかしら?

瀬流彦先生は魔法先生だし、私の夫が信長だって知ってるから地元の高僧や有力者に引き留められてって嘘ついて新田先生丸め込むの協力してもらおうかしら。

 

などと考えていると・・・、ロビーで正座してる3-A生徒たち。

 

「全くお前らは!」

 

雷を落としている新田先生。

うわぁ…、これは・・・参ったな。わたしも戻る時間からだいぶ遅れちゃったからなぁ。

 

「大樹先生。こっちこっち。」

 

瀬流彦先生が物陰から手招きしている。

 

「A組の子たちがね…かくかくしかじか。」

「まるまるうまうま・・・っと。」

 

 

うちのクラスの朝倉さんが企画した『くちびる争奪!! 修学旅行でネギ先生とラブラブキッス大作戦。』なるイベントと言う名の教師への労働提供が発生していたのでした。

 

あー、パートナーそういう感じで集めるんですか?

あのオコジョ妖精・・・そんな地引網みたいな大雑把な・・・なんか、雑・・・。

もうちょっと、こう。わたしが推してる宮崎さんみたいに恋愛感情をね。軸にしたり、もっとこう中身のある人選をするべきじゃないかと思うんですけど。

 

事情をある程度知っている瀬流彦先生に不満を漏らす私でしたが、次の言葉で考えを変えるのでした。

 

「あ、でも。ここにいるネギくんはデコイでしたよ。」

「そうですか。」

 

「新田先生も、3-Aに掛かりきりですから僕から話を聞いたことにして、うっかり新田先生に会いに行くのを忘れて僕と巡回してたってことにしましょう。」

「助かります。あとで飲み物奢りますね。」

「ごちそうになります。」

 

その後も遠くから様子をうかがっていると、ネギデコイが4人現れて、新田先生が気絶して、生徒たちが集まって暴れて、なんだかんだで宮崎さんがネギ先生に告白してカップル成立の新田先生が目を覚ましてその場の全員をロビーで正座させて、私たちはしれっと合流した。

 

その後に、オコジョ妖精には仕事が雑なんだよと嫌味を言ってやった。

 

 

 

 

 

 

嵐山ホテルでちょっとしたエロイベントが起きていた頃、南紀一帯で変事が発生していたのでした。

 

 

 

 

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