大樹の妖精、神となり   作:公家麻呂

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183 平成 妖怪城のたんたん坊後編

 

 

東京のど真ん中で妖怪城が姿を見せる。

さすがにこれだけ大きければ、人間にも見えるだろう。

人間たちも異常に気が付いたか。警察が包囲を始めている。

 

「たんたん坊、自分が何をしているのかわかっているのですか?ぬらりひょんのような輩とつるんで!!」

 

大樹の一喝を受けて少しだけ仰け反ったがすぐにこちらを見据える。

 

「もちろんでございます!!大樹様!!この世は人間のほしいままに汚され、歪められ、傷付いています!!わしは思ったのです!!世界を元に戻すのです!!あの頃のように美しく!!真っ直ぐで、純粋な!!あの頃に戻すのだ!!悪しき人間どもは、この妖怪城で妖怪にして!!美しい世界を取り戻すのだ!!大樹様!!大樹様がまた、我らの頂点に君臨しあの頃に戻るのだ!!我々は戻るのだぁ!!」

 

たんたん坊が興奮しているのがわかる。最初は敬語だったのに言葉が崩れてきている。

 

「たんたん坊!!待つのです!!やめるのです!!そのようなことをしたところで、変わるほど世界は単純じゃないのです!!昔のように力技でなんとかなる時代じゃないのです!!」

 

たんたん坊は私の古くからの忠臣、ぬらりひょんの口車に乗せられているだけなのです。

 

「なぜ!?大樹様はそのようなことをおっしゃるか!!妖怪城さえあれば人間の軍勢など一捻りだぞぉ!!それにある程度事が進めば東北の妖怪たちも続々と決起する!!

どうして、我らとともに来てくれぬのか!?」

 

 

 

「たんたん坊!!まなをどこにやった!?」

 

鬼太郎が乗り込んできます。ってまなさん!?

 

「まなさんがどうかしたのですか!?」

「まなが攫われてあの柱に閉じ込められているんだ!!」

 

私と鬼太郎の話を聞いたたんたん坊が間に割って入る。

 

「あぁ!!わかった!!これは失礼をした!!」

 

たんたん坊が突然私に謝りだす。

 

「大樹様の寵愛を受けた子供がいたのか!!だから、あの様な事を仰る!!うむ、では寵愛なき愚かな人間どもを妖怪に変えてしまえばいい。代わりの子供を探せばよい!!」

 

「そういうことではっ!」

 

「大樹様を蔑ろにし、辱めた愚かな人間や何も知らずにのうのうと生きている愚か者などまとめて滅ぼしてやる!!そうすれば!!世界には貴女様を敬う者たちしか残らん!!元通りだぁ!!」

 

「たんたん坊殿。大樹様は人間社会に毒されてしまわれているようです。我々でお救いして差し上げねば。であれば、人間に味方するゲゲゲの鬼太郎を葬り去らねばなりません。」

 

ぬらりひょんの言葉にたんたん坊が大きく同意する。

 

「おぉ!!そうだったのか!!大樹様!!今、お救いしますぞぉ!!鬼太郎たちは殺せ!!大樹様はなるべく傷つけないように捕え・・・じゃない。保護するのだぁ!!者どもかかれ!!」

 

鬼太郎たちとたんたん坊の軍勢の戦いが始まる。

 

 

最初の競り合いでちゃんちゃんこを鋭くしてたんたん坊の脳天を貫く。

 

「ぐぉおおおおお!!」

 

しかし、たんたん坊はすぐに復活する。

 

「妖怪城の石柱のおかげで奴は不老不死なのか!!鬼太郎!!」

 

目玉おやじの声を受けて鬼太郎が石柱の方へ向かう。

 

「赤舌!!止めろぉ!!」

「うぉおおおおおお!!」

 

赤舌は鬼太郎を食べようと襲い掛かる。

鬼太郎は赤舌の水分を獄炎乱舞を使って倒す。何気に、承認時の先で閻魔大王の第一補佐官が「今、手が空いていないので幻想郷支部に回します。」って言ったのはネタかと思ったが、四季映姫が映って慌てて承認印押したのは、お役所なんだな~って思った。

 

獄炎乱舞でからからに干からびた赤舌は、鬼太郎に退けられ。鬼太郎は石柱を破壊する。

さらに獄炎乱舞の炎が妖怪城に燃え移ります。

 

「城が!?拙い!!お前ら、鬼太郎を抑えろ!!」

 

たんたん坊は配下の雑兵妖怪たちに命令して、口から妖怪城のコントローラーを吐き出し、操作し始める。

 

「早く!!早く!!助けに来い!!」

 

しかし、たんたん坊が妖怪城の操作をするよりも鬼太郎が地獄の炎を纏った指鉄砲で撃ち抜かれ、火だるまになって落ちていったのでした。

 

国立競技場が延焼し妖怪城もどこかへと姿を消した。

鬼太郎たちはまなさんを連れて、脱出した。私も後を追おうとしたのだが、たんたん坊の姿を見つける。火傷がひどく傷だらけだ。

 

「あぁ・・・大樹様・・・来てくださったのですね・・・。あぁ・・・これで・・・元通りだぁ。」

 

たんたん坊の目はすでに焦点が合っていない。せめて、最期くらいは・・・。

 

「そうですね・・・。これで大丈夫ですよ。」

 

「そういえば、あの頃も・・・理想郷を・・・壊そうと露助や鬼畜米英が襲ってきた・・・。あぁ・・・また敵が来る・・・儂らが守らんと・・・・・・ここを守らんといかん・・・なぁ・・・。」

 

彼は私の忠臣でした。少々頭が回らないだけで・・・、悪い奴じゃなかったんですよね。

 

「大丈夫ですよ。私が何とかしますから・・・。」

「ほんとうですかぁ・・・・・・・・・それ・・・な・・・ら・・・あん・・・し・・・ん・・・・・・だぁ・・・。」

 

どうして、こんなことに・・・このままじゃいけない。何とかしないと・・・私が何とかしないと・・・。

 

 

 

 

騒ぎに紛れて脱出したぬらりひょんであるが、気に掛ける朱の盆に対して大きな声で哂って応じた。

 

「旦那、これですかい。」

 

そう言ってカマイタチがぬらりひょんに妖怪城のコントローラーを渡す。

 

「あぁ、そうだ。これだよ。たんたん坊の奴、なかなかこれの在処を吐かなくてな。だが、ようやく手に入れたぞ。」

 

ぬらりひょんはカマイタチから受け取ったコントローラーを地面に刺し、コントローラーが反応する。

 

音を立てて妖怪城が姿を現す。

 

「焼け落ちた部分は妖怪城のほんの一部、すぐに修理できる。見よこれが妖怪城の真の姿だ。」

 

ぬらりひょんの声に合わせて妖怪城の本体が禍々し姿を見せたのだった。

 

「あれこそが妖怪城の本体・・・パワーの源なのだ。」

 

火・風・水・土の天守が姿を見せる。

 

「鬼太郎・・・お前のおかげで妖怪城を手に入れることができたぞ。ぬははははははは!!!」

 

 

 

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