中華人民共和国、イタリア共和国と言う地球の主要な大国の二つが事実上崩壊した。
高みの見物や日和見を決め込もうとした国々も大国の崩壊を目にし、対岸の火事ではないことを理解したのだった。
イタリアでは北部からの通信が途絶え、スイスよりイタリア北部が陥落したようだと連絡を受けたフランスとオーストリアは国境部に現れた完全なる世界の召喚魔と交戦を開始。
イタリア中部に取り残された人々は一部は海へ脱出するものの、その多くは脱出敵わず。サンマリノの古い要塞に立て籠もった。
また、ローマは辛うじて維持されていたがイタリア軍とバチカンの武装神官たちによる決戦が始まろうとしていた。
さらには、召喚魔たちはポーランドのバルト海沿岸地域に出現しグダニクス、グディニャを攻め落とした。ポーランド政府は自国軍およびNATO軍にこの2都市を包囲させ、ロシア政府にバルチック艦隊による沿岸攻撃を要請した。しかし、沿岸攻撃では召喚魔たちの勢いを抑え込むことはかなわず。一部のNATO軍基地が陥落してしまう。
カリーニングラードのロシア連邦軍は戦略的に重要な都市を失うことを恐れたロシアはカリーニングラードにある旧時代の前哨基地を修復している。ロシア軍は20万人の兵士を動員しプレゴリャ川沿いの前哨基地郡に布陣した。
「まさか、架空のゾンビ攻撃に備えた訓練生が飽きないためのレクリエーション計画がここまで役に立つとは。」
英国を通じ大樹より兼ねてから警告を受けていたアメリカは改良された非常事態計画8888で火星の脅威立ち向かおうとしていた。
本計画に従い西海岸沿いに防壁を設置。アメリカは西海岸沿いだけで被害を食い止めようとしていた。
カリフォルニアの北半分が陥落しオークランドやサクラメント、サンフランシスコと言った南部にも侵攻してくる。
サンタローザではカリフォルニア州知事が徹底抗戦を宣言した結果。警察と住民が頑丈な建物に武装して立て籠もり召喚魔たちと激しく戦った結果壊滅してしまう。
「大統領、サンタローザが壊滅しました。避難が間に合わなかったため住民にも甚大な被害が出ています。ただし、カリフォルニア州の徹底抗戦は十分な足止めにもなりました。プラン8888plusを採用し避難指示は継続して発令しつつ前線に近い街には武器を投下し全住民を武装化して自身で身を守るようにさせましょう。」
「そうだ、そうしよう。東部の兵力を増援に送り込んで被害は西海岸側で抑え込みたい。」
「それと並行してネバダ州に要塞線を築き西海岸を隔離したうえで、ここを主戦場と定めましょう。」
「あぁ、そうしてくれ。」
「であれば西部の軍事施設の強化は必須です。それと、中部東部の兵力を向かわせるにしても時間が足りません。おそらく州知事が独自の判断で指示を出したかもしれませんが州軍を動員してオークランドやサクラメント、サンフランシスコの防衛力を高めます。」
「そうしてくれ。それと我が国も日本に倣って妖怪たちとの共闘を視野に入れた協議を急いでくれ。」
「日本の女神大樹の仲介もあって近日中には協議はまとまるものと…ですが、被害が…。」
「それでは間に合わん!大統領令で待機中の軍でもって合同軍を設立する!妖怪側の要求は人を食わせろとか無茶な要求でなければ受け入れていい!」
オークランド、サクラメント、サンフランシスコに展開した州軍。
サンフランシスコを目指す魔物たちはゴールデンゲートブリッジに差し掛かる。
「ベアード殿に伝えてくれ、そちらの条件は凡そ承った。その代わりに直ちに合衆国を守る行動を開始してくれ。」
「わかった。ベアード様にお伝えする。」
外務大臣は西洋妖怪の参謀であるヨナルデ・パズトーリに交渉条件の凡その受諾の旨を伝えると、ヨナルデはベアードにそのことを伝える。
アメリカ陸軍第七軍団と西洋妖怪軍団の合同軍がゴールデンゲートブリッジを守るために到着。完全なる世界の召喚魔軍団と交戦開始。
西洋妖怪軍団、合衆国防衛の戦闘に参戦開始。
リッチモンドに展開した警察特殊部隊の援護、ラファイエット防衛のために同北部の森で西洋妖怪軍団のネイティブフェアリーと召喚魔軍団が交戦。
サクラメントに第十七騎兵連隊と西洋妖怪軍団合同軍が進軍中。それに先駆け輸送機がサクラメントに武器及び物資を投下、すべての民間人を武装化させた。
『もはや、人類だけの問題ではない!地球に住まう全ての生命の危機であり、種を超えた共闘が必要である!地球を守らなくてはならない!』
合衆国大統領、全国民に向け妖怪との共闘を発表。
また、カナダ・メキシコ両国に対し援軍を要請。
一方オレゴン州が陥落しコロンビア川以南での住民大虐殺の報がもたらされる。
合衆国軍は陸軍工兵隊北西部師団を投入して太平洋沿岸からハーミストンまで地雷及び川には機雷を敷設し、小規模な防衛陣地を等間隔に構築。ワシントン州に迫る完全なる世界の召喚魔に対して近隣の部隊や州軍に警察、民間人、妖怪や妖精をかき集める。さらにはカナダ陸軍の援軍を迎え入れ西海岸北部における決戦を挑もうとしていた。
「大統領・・・緊急の事態です。エリア51が・・・。」
大統領はエリア51に召喚魔が攻め込んできたとの報告を聞いて大統領は即答する。
「奴ら、我が国の魔法研究を把握していたのか。データは転送済みなのだろ?なら…もういい。」
大統領は軍の極秘部署に連絡を入れた後。
「アメリカに女神の加護があらん事を」
大統領はこの地球に降臨している神に祈るのであった。
そして、その手は核の起爆スイッチが押されていた。
『速報:エリア51で核爆発。』