大樹の妖精、神となり   作:公家麻呂

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224 平成 第三次世界大戦④ 決戦に向けて

 

南部に次いで北部が陥落したイタリア。完全なる世界の召喚魔達の侵攻が陸路や海路を経て近隣諸国への波及を見せ始めた。

アフリカはチュニジア、バルカン半島側はクロアチアにスロベニアと言った国家に現れ始めたのであった。

 

チュニジアでは首都チュニス東の半島が早々に占拠され国軍、地元武装組織が対抗していたが途上国の軍隊でこれらを正面から受け止めるのは土台無理な話で周辺国へ助けを求めながらサハラ砂漠方面へと戦線を後退させるのであった。

 

 

また、クロアチアに上陸した召喚魔たちは同国ダルマチア地方のスプリト市に上陸、ダルマチア地方は瞬く間に陥落し、周辺のモンテネグロやボスニア・ヘルツェゴビナにも拡大していく。クロアチアは国土の山脈を利用し後退しつつ聖ニコラス要塞に立て籠もる準備をしており

 

 

ベルギーではオランダ、ドイツの支援を受け攻勢に出る。

フランス北東部に取り残されたフランス軍はヴェルダン市に部隊を集結させた。

NATO軍のラムシュタイン空軍基地より在欧米軍の空軍機による航空支援が実施された。

包囲されていたヴェルダン市の救援にベルギー南部に布陣していたドイツ陸軍部隊が向かったものの損害を出し戦線を後退させた。

 

 

各地で完全なる世界の軍勢と地球の各国軍が一進一退の攻防が繰り広げられていた。

 

 

 

 

 

 

敵の首魁は必ずこの日本。

麻帆良に現れる。

世界各地で完全なる世界の幹部たちの姿もちらほら確認され始めたが、大幹部級の姿はほぼ無い。おそらく、こちらに注ぎ込むつもりだろう。

 

そして、

 

「太平洋上で敵の大要塞が出現しました。ですがそちらはまだ猶予があるでしょう。」

 

ぬらりひょんが各地の霊脈や魔力だまりの境界を弄り回してしまった結果、本来なら麻帆良に現れるであろう物が太平洋上に現れていた。

 

太平洋上の大要塞に並行して各国の軍艦が監視している映像が流れる。

 

「それよりも。」

 

映像が変わる。

 

「フェイト・アーウェルンクス。」

 

「そう、彼が先行してこちらに向かっています。そして、奴らの本拠地である空中要塞も…。」

 

ネギくんたちが神妙な面持ちで画面を注視します。

 

「先走らないでください!!」

 

今にも飛び出しそうだったネギくんや他数人に大樹は一括を入れる。

 

「様々な要因が絡まりあって、最早麻帆良の中…魔法世界だけで収集できるものではなくなりました。地球上のすべての国家が当事者となり、彼ら完全なる世界と戦火を交えています。貴方達のような子供に言うような言葉ではないですが…大局を見なさい。この世界に召喚された魔物たちは概算でも100万はくだらない。貴方たちだけでどうにかなるものではないのです。」

 

「で、でも…」

 

「でもじゃありません!ちょっかいを出すような実験でもしてたのかもしれませんがアメリカでは核を使ったようです。」

 

「か、核。」

 

「造物主を名乗るだけの実力者です。私としては可能な限り堅実な手で締め上げるのが王道でしょう。私は指導者として安易にギャンブル性の高い賭けをする訳にはいかないのです。」

 

私の言葉に何とかネギくんたちは自分を納得させようと沈黙を続ける。

あぁ、あのA組の生徒たちが…成長してるんですね。

 

ですが…

 

「だからと言って、無理に大人になりなさいと言うのはおかしな話でしょう。なにせ、貴方達は実際問題子供ですから・・・。それに、冒険心溢れるかけ事は英雄の特権と言いましょうか。」

 

私の言葉の空気が変わったのを感じた子供たちがパッとこちらに視線を向ける。

 

「フェイト・アーウェルンクスと言う実質的な組織のナンバー3を何とかできる可能性があるなら、やってみても良いのではないでしょうか。・・・つまり、露払いや正攻法な戦いは私が引き受けますので、いけ好かないあいつ等の顔を引っ叩いてきなさい!」

 

 

 

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