大樹の妖精、神となり   作:公家麻呂

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戦記は一区切りにする布石回。


60 大樹信長記 織田軍再編中

 

和泉での戦いは柴田勝家や稲葉一鉄率いる援軍が到着した事によって、数の差を戻した織田軍が優位に立った。天正元年(1573年)に若江城の三好義継を自害させたのを機に三好軍は撤退、一揆衆は石山本願寺まで撤退し、雑賀衆も紀伊もしくは石山本願寺に撤退していった。摂津の戦況も織田方に優位に傾いていた。

義昭は丹波を抜けて西へと去って行き、信長包囲網は瓦解した。

 

この頃から、織田信忠、信雄、信孝と言った信長の子供達が初陣をして表舞台に立ち始めた。

大きな敵対勢力がいないこの時期、織田家は勢力の回復に努めた。

また、逃亡した義昭の足取りは掴めず、ぬらりひょんも畿内から姿を消していた。

信長は実質的には「天下」主催者としての地位を継承し、安土城の築城、馬揃えの企画、名器狩りなどの天下人の嗜みをやり始める。

また比叡山に大樹大社の建立(後に延暦寺も再建され神宮寺の形態に収まる)、秋大社の再建が行われた。

 

つかの間の平和を甘受した時期でもあった。

京都所司代に村井貞勝、堺の代官に松井友閑、右筆(秘書)に武井夕庵が配され領内統治に力を入れる一方で、楽市楽座などを中心とした革新的な経済政策を推し進めると同時に京に堺・清州・大湊などの商業の栄えた港や街を掌握し、徳川・北条・浅井の抱える港町とも連携し経済の発展に努めた。また、浅井との連携のために琵琶湖の水軍の掌握も行い安土と敦賀の交易も盛んに行った。

 

また信長は仏教に対して敵対的なそぶりを見せることもあったが、これは仏教徒に敵対者が多かったためであり降りかかる火の粉を払ったまでである。さらに付け加えるなら仏教側も織田家に積極的に味方した勢力も少なくない。また、信長は神道の保護に積極的であり秋大社の再建に始まり、石清水八幡宮の修造、比叡山の大樹大社建立、伊勢神宮の式年遷宮の復興を計画するなど厚遇した。キリスト教に関しても比較的寛容であったが後にキリスト教でも過激な傾向のカトリック教会とは関係が悪化している。

神道優遇の理由としては信長と親密な関係を築いている大樹野椎水御神は豊饒の神であり、その友人兼姉貴分である秋比売神静葉・穣子は豊穣の神であった。この神々の加護を積極的に受けた織田領国の石高は高水準を維持した。土地を強くする大樹野椎水御神の加護なのか採掘物の品質も埋蔵量も高い水準を維持していた。

 

また、軍事においては信貴山城に籠る松永久秀は降伏させ、信貴山城以外は取り上げ織田家と筒井家で折半とした。丹波・波多野氏や丹後・一色氏は織田家に敵対を続けておりこれの征伐のために明智光秀を総大将とした軍団の編成が行われている。若狭国である敦賀側半国が浅井家、残りの半国を若狭武田氏当主武田元明に安堵するが一色家への牽制のために織田家の兵が常駐したため若狭武田家の権威は低下する一方で、明智光秀の丹波・丹後攻めが終わると武田元明は後瀬山城周辺の小大名へと転落した。若さ半国の大半は織田家に組み込まれることとなる。

また、石山本願寺への備えに佐久間信盛に大軍を与え包囲を継続させた。

羽柴秀吉の軍団を編成し、摂津の安定に充てた。これは織田家に別所家や赤松家が臣忠したため近々行う播磨攻めの布石でもあった。

武田攻めの準備も始めており織田信忠と柴田勝家の2軍団をこれに充てる予定であった。

北陸方面であるが、浅井家が任されることとなる。

軍団長に任じられなかった主要な武将たちは2000~3000程度の遊撃軍を任せられた。

その中の丹羽長秀らは筒井家の援軍を加えて紀伊攻めを行う予定である。他にも遊撃軍は飛騨・姉小路氏の援軍や各軍団の補完などが任務とされた。また、長島の一揆軍に対しても遊撃軍が対処する予定である。

 

包囲網が瓦解し、織田家は畿内の掌握が約束され今後の隆盛の展望も見えておりその準備のための休息期間と言える時期がやってきたのである。

 

 

天竜川や京都での戦い以後、大勢は決し私が戦場に立つ必要が薄れ、朝廷と織田家の関係は非常に良好、妖怪達の軍事関係は側近・刑部狸、白蔵主が担っている。私のやることは大樹大社の神事と他の神社との繋がりの維持だ。諏訪大社の方だが、鬼道衆他、武田方の寺院に封じられているが神奈子たちを倒せる力はなく「心配無用、気長に待つ」と分社を通じて余裕のある連絡があった。

 

 

まあ、ひとまずは良しとしましょうか。

 

 

 

 

 

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