大樹の妖精、神となり   作:公家麻呂

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08 阿波国に招待されました。

洩矢の国には1週間ほど滞在して、その後大和の国に行ったよ。

 

大和の国では洩矢の国と違って大した歓迎は受けなかったよ。

何と言うかこう、ピリピリしてた気がする。

 

大和の国は周辺の国々を併合して、洩矢の国と戦う気でいるみたい。

洩矢の国は製鉄技術が発達してるから、勝つのは難しいと思うよ~?

 

大和の国と言う慣れない土地で、私達大樹の国の面々を世話してくれたのが羽山戸神様と大気都比売神様で山の神様と食物の神様でした。

 

お二柱ともとても親切な神様で、たくさんの美味しい食事を出してくれたんだよ。

お二柱のご実家は四国にあるそうでその足で四国まで行ってきたんだ。

 

「国の豊穣をよく願われることが多くて・・・いろいろしてるんですけど。水害の多い土地柄不安で・・・。私、一応土地神様なんですが妖精上がりで神力の使い方が上手くなくて・・・。」

 

私が自身の国の統治の不安を話して相談するとお二柱は親身に考えてくれました。

 

「それは、大変ですね。よろしければ、わたしの娘に豊穣と秋を司る子たちがいるのだけど大樹の国へ遣わせましょうか?」

 

「え、いいんですか?」

 

「構わないと思うよ?君みたいな良い子が一生懸命にやってるんだ。先輩としても見過ごせないからね。あとで効率の良い茸や山菜取りの仕方を教えてあげよう。」

 

湯飲みのお茶を飲みながら、そんなことを言ってくれる羽山戸神様がなんかお父さんみたいだななんて思ってしまいました。

 

「あ、ありがとうございます!じ、実は大和に来たとき大和の皆さんがピリピリしてて少し怖かったんです。でも、お二人のように優しい方々に会えてよかったです。」

 

「あらあら素直でかわいらしい子ね。このままうちの子になる?」

 

ちょっと、照れくさくてもじもじしながらそんなことを言ったら大気都比売神様が、こんなこと言うんだもの・・・困っちゃうよ////

 

そんなこんなで、大和の国にはあんまりいなかったけど四国の羽山戸神様と大気都比売神様の社で数日間ばかりお世話になったよ。

 

 

『大和の国にて 怯えてゐし 大樹野椎水御神を 哀れに思ひし 

大気津比売神は 夫の羽山戸神に 大樹野椎水御神 を 招き入るる様に 言ひ 

羽山戸神も これを承諾しき。

 

大気都比売神は おもむろに 様々なる食物を 大樹野椎水御神に与へき。

大樹野椎水御神は 痛く感激し 二柱と 多くを語りき。

その後に 二柱は 娘二柱を 大樹の国へ 遣わすと 約束しき。 』

 

 

 

 

天照大神様には会えなかったけど、御二柱が上手くとりなしてくれるって話してたし心配ないね。

そういえば、二柱の娘さんって誰が来てくれるのかな?

 

 

 

 

 

※『』上一宮大粟神社所蔵文献より

 

 

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