4月30日から、さらに勢いがついた日本陸軍柴田勝隆大将率いる第1軍は大樹大社御親兵(妖精巫女)を伴い朝鮮半島に上陸し、戦闘で、鴨緑江岸でロシア軍を破った。
「さすがは霊験あらたかな大樹様の御親兵。総員!帝国陸軍は神の加護がある!!恐れるな!!前進せよ!!」
大樹大社御親兵の妖精たちがロシア軍へ魔弾を放ち、地上の第1軍と陸空で連携して翻弄した。
5月26日、続いて上陸した北条氏望大将率いる第2軍が旅順半島の付け根にある南山のロシア軍陣地を攻略した(南山の戦い)。
6月14日、旅順援護のため南下してきたロシア軍部隊を得利寺の戦いで撃退、7月23日には大石橋の戦いで勝利した。
日本の妖怪軍投入にロシア軍はバルチック艦隊の極東回航を決断した。これに対して大樹は船幽霊の首領村紗水蜜、竜宮城の乙姫や河童氏族の頭領である水虎河童に対して水棲妖怪達の参戦を命じ、参戦命令を受けた河童や半魚人、人魚と言った者たちは抱え魚雷や刺突機雷を持って東郷平八郎率いる海軍艦隊と合流させ連合艦隊を編成し旅順艦隊や回航中のバルチック艦隊を迎え討たんと待ち構えた。
5月29日、乃木希典大将を軍団長として陰神刑部狸を副団長に据えた第3軍を編成を命じた。さらに8月7日、河童や半魚人を軸に編成された特務連隊によって旅順港の艦艇が破壊され8月10日、海軍陸戦隊によって旅順港は封鎖された。
また、陰神刑部は四国探題から始まり安土大阪時代の功績から管轄領域を四国のみならず九州や山陽山陰を加え西国鎮台奉行職として大樹最恩顧武断派筆頭の名声を手にしている。
8月末には前田利通率いる第四軍が加わり満洲の戦略拠点遼陽へ迫った。ロシア軍の司令官クロパトキン大将は全軍を撤退させ、日本軍は遼陽を占領したもののロシア軍の撃破には失敗した。
また、ツングース戦線の戦況であるが3月の開戦よりレティ・ホワイトロックを総大将に据え、ナナイ族、ウィルタ族、オロチ族、ネギダール族、ニヴフ族と言ったツングース諸民族からなる藩軍が出動し沿海州戦線(ロシア側呼称:プリモーリエ戦線)を構築。藩軍と言う名の諸民族連合軍の武装は弓矢主体で銃もマッチロック(火縄)式やマスケット式銃が主でボルトアクション銃など藩主直属の日本人士族が装備するだけだ。砲兵に配備されているのは江戸末期に解体された国内諸藩の引き払い品の青銅砲ばかりだ。
しかし、ロシア軍に優位に立てたのはレティ・ホワイトロック傘下のイエティ(日本では雪男)たちの活躍であった。
彼らの毛は剛性に優れ小銃段程度なら容易に防ぐことが出来、怪力で俊敏であった。レティ・ホワイトロックに付き従ったイエティたちは氷の槍を巧みに操るレティと共にロシア兵を千切っては投げの八面六臂の大活躍であった。また、逐次ツングース藩へ向かって来るイエティや妖精の移民集団がロシア軍の背後を散発的に襲撃を仕掛けて来ることもあり、ロシア軍の戦線は安定しなかった。
「東洋の女神である大樹野椎水御神様は決断されたのだ。大日本合藩連合帝国を妖怪と人間が等しく暮らす理想の地とするために、正義の一撃をロシアへ打ち込んだ!ロシアとそれに与する者たちは大地を穢す。かの神はこのレティに命じられた・・・もはや、我が手により真の自由を手にするために・・・!悪しき思いに縛られた者たちに正義の鉄槌を下すため!我がツングース藩軍はロシア軍を食い破り西進しつつあり!!」
終戦までロシア軍は大量の血を流したが、ツングースの地を犯すことは無かった。むしろ、ツングース藩軍は戦線を拡大しつつあった。