ジン成り代わりに助勢した者   作:白炉丸

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 進まない…




東雲 11

・生存確認。目標達成。これから説明に移る。

 

 

 

 僕は細長い紙に書いたそれを 伝達用の鳥の足に括り付けた筒に入れ、窓から外へと飛ばす。

 

 飛び立つ鳥を眺めていると、ソファに寝かせておいたスコッチが起き上がる音が聞え、僕はゆっくりと振り向いた。

 

 

 

「……ここは、、」

 

 

 まだぼんやりとしているスコッチに、雲雀は声をかける。

 

「 やあ、目が覚めたようだね。スコッチ 」

「っ!!」

 

 声を聞いた途端に覚醒したスコッチはすぐさま立ち上がり、懐に手を入れながら僕を睨みつけた。

だが、その体は数秒もしない内に揺れ、スコッチは膝をつく。その顔は苦痛を堪えている様だ。 

 

 

「 急に立ち上がったりするからだよ。手加減していたとはいえ、誰の拳を受けたと思ってるの? 」

 

 僕は呆れたように薄く笑いかける。

 

「ぐ…グラッパ」

 

「 …何だい 」

 

 スコッチは未だ膝をつきながらも、僕のことを睨みながら口を開く。

 

 

「あんた……一体何が目的だ」

 

「 ……… 」

 

「……あんたは、何がしたいんだ」

 

 スコッチは僕を見て、心底わからないという目をしていた。

 

 

「 ……それは 」

 

 彼とは数年間共に動いていたけど、僕はずっと隠してきた。何もかもを。

 

 

 話した所で、簡単には理解できるわけがない。

そもそも、出会った時から敵と認識されているんだ。理解しよ(分かろ)うとする前に つけ込んでくる可能性だってある。

 

 

 信用というのは、それまでの行為などから判断するもののことだ。

出会ったばかりでは、信用すらできない。だから近くに置いた。

 

 

 僕はそれ以上なにも言わずに 早足でスコッチへと近づいた。そして無駄な動作一つなく、彼の腕を掴み持ち上げ ソファへと投げた。

 

 呻いたスコッチにそのまま話しかける。

 

 

「 ここは僕の隠れ家の一つ。僕と協力者しかこの場所を知る人間はいない。

もう時期ライとバーボンがここに来るだろう。彼らが揃った時に話をしよう。

いいね、スコッチ 」

 

 

「………あぁ。その前に一つだけ聞かせてくれ。

あんたは、オレたちの敵なのか、味方なのか」

 

 彼の目に、敵対心は無く。代わりに探るような、知りたいという感情のみがあった。

 

 

「 ………僕達は君達の敵ではない。だけど味方でもない。 ただ双方の目的の一部が 近しい所にあるだけさ 」

 

 君達は平和の為に組織を潰したい。僕達は復讐の為に組織を潰す。ほら、結果は同じだろう?

 

 

 復讐は何も生み出さないと言う者もいるけれど、僕の片割れは復讐を達成することで、ようやく前へと進めると考えている。

僕もそう思う。復讐とは過去に決着をつける為に必要なことの一つだ。

【2】次の小説。BLEACHでの主人公(雲雀成り)の斬魄刀の名前アンケート。解号は「灯(とも)せ」。始解は二本一対のトンファーになる。

  • 紫炎雲 しえんぐも 今1
  • 紫炎(焔) むらさきほむら 1
  • 紫雲 むらくも(凍雲あり)4
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