ジン成り代わりに助勢した者   作:白炉丸

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 疲れたよ、パトラッシュ




東雲 17

「 やあ、宮野明美 」

「!貴方は、グラッパ」

 

 10億円事件が起きた後、僕は宮野明美の前へと姿を現した。

僕の姿を見た彼女はいっちょまえに僕を睨みつけてきた。

 

 

「……いったい何のつもり。この10億円の話はジンから持ち掛けられたもの、貴方には関係のない話でしょう。邪魔はさせないわ」

 

 

 猫がけを逆立てるが如く、ひと目見ただけでわかるような警戒心をあらわにしている彼女を見て、僕は自身の口角が上がるのがわかった。

 ニヤリと悪い笑みを浮かべた僕を更に警戒するように、彼女の足が半歩下がる。

 

 

「 フ、…そんなに警戒しなくてもいい。10億なんてはした金に僕は興味ないよ 」

「はしっ!」

 

「 そもそも僕は君と話をしに来たんだ、今後の話をね 」

 

 

「 君、妹を助けたいんだってね。組織に囚われた君の唯一を。今回の事件もその為に起こしたと 」

 

 僕がそう言えば、彼女は思った通りに食いついた。

 

 

「 僕自身、組織のやり方は好きじゃなくてね。そう遠くないうちに組織を壊してしまおうかと考えてるのさ 」

 

 しかし彼女は声を荒げ、できる訳がないと言い出した。

 

 

「 できるできないじゃない、『やる』んだよ 」

 

 眉間にシワが寄るのがわかる。

少しうつむき暗がりの空を見上げる。

 

 

「 残り時間も僅かのこの状態で、いったいあと何ヶ月あるのか予測のつかないこの状況で。……求めたものとはまるで違う世界に浸かりながら、僕達は手を伸ばすんだ 」

 

 意思を持って、彼女の目を見つめる。

 

 

「 僕達は組織の破壊を目標としている。君の目的は妹の平穏だろう? 組織の壊滅を成し遂げたら、君と妹が二人で暮らせる家を用意しよう。

それだけじゃない、一般人のように暮らせる世界を作る手助けをしてあげよう。僕達と共に来なよ、宮野明美 」

 

 甘い言葉を口にする。殲滅屋と呼ばれる僕を彼女が信頼しないだろう。

 それでも構わない。だけどそんな彼女にもう一言の言葉を付け足す。

 

 

「 それなら、裏世界の住民らしくこう言おうか 」

 

 

 

 

「 君には司法取引の材料にでもなってもらおうと思ってね。妹を、助けたいなら僕に協力しろ、宮野明美 」

 

 

 

 信頼なんて必要ない。ただ彼女を生かす事ができればそれだけでいい。

 

 

 

「 まずはジンから騙そうか。生き方を教えてあげる。着いてきな 」

 

 僕は彼女に背を向けて歩き出す。

向かう先では既に準備を始めているだろう。 

 

 

 今回はただ台本通りに進めればいいだけのイージーモード。

 

 仕掛けは簡単。衝撃で破裂する血液パックを取り付けた防弾チョッキを着た宮野明美の狙った位置に銃弾を撃ち込むだけ。

狙う場所は事前に決めている。口の中には吐血用の血液パックを。彼女には事前に遅効性の睡眠薬を飲ませておく。

 

 

 倒れた彼女の回収には僕も向かう。あとはただ、時が過ぎるのを待つのみだ。






最後らへん適当になりました、すみません。
(大筋だけ決めたら、あとの細かい部分は設定を捏造しながら書き進めています)

【2】次の小説。BLEACHでの主人公(雲雀成り)の斬魄刀の名前アンケート。解号は「灯(とも)せ」。始解は二本一対のトンファーになる。

  • 紫炎雲 しえんぐも 今1
  • 紫炎(焔) むらさきほむら 1
  • 紫雲 むらくも(凍雲あり)4
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