ジン成り代わりに助勢した者

東雲 18

雲雀視点

　連れ出した宮野明美を唯川(スコッチ)に任せ、セーフティーハウスへ送らせた。

　使用した救急車は別の協力者に片付けさせ、僕は指示を出した後にその場から離れた。

　宮野明美こと広田雅美も、身代わりを用意して情報操作をすることで死亡したということにし、今回の件を終わらせた。

　この件に関して、唯川にはバーボンのみに宮野明美の生存報告のみなら話してもいいと言っておいた。話が広がり、危険にさらされることのないように。

　宮野明美にはしばらくの間唯川を護衛につけ、同時に軽い変装術を覚えてもらう。

　最近になって周りの人数が増えてきたから、大雑把にだけどここに記録しておく。

　まずは僕、雲雀恭弥。偽名は東野出雲。コードネームはグラッパ。

最近は日本内での任務が多くなってきたけれど、それでも6,7割は日本国外で活動することが多いかな。

　次は僕の片割れ、黒澤陣。偽名は西川銀我。コードネーム、ジン。

ジンの任務は9割近くが日本国内でのもので、日本国外に出る事はあまりないと聞いた。

　そして僕達が見つけた彼らだ。

　スコッチこと公安警察の諸伏景光。現在は唯川光を名乗らせている。未だに古巣の掃除が終わらないのか、僕のセーフティーハウスに入り浸っている。

　次は今まで名前を出してない気がする彼、白い鳩こと黒羽盗一。10年ほど前に交流を持ち始め、それが今まで続いている僕達の良き協力者。どうやら家族いるようだけど、近頃はそんな素振りがなくなってる。

　あとは、1,2年前、僕がアメリカに行ったときに空から降ってきた天才少年ヒロキとその友人であるAIのノアズ・アーク。彼らには技術面で助けられている。もう少しすれば頼んでいた物も完成するようだ。

　一年ほど前に日本の月影島という所で出会った浅井成実(なるみ)。彼(・)女(・)の名前には別の読みがあるけど、彼女が決めた事だし僕には関係のない話だからね。口を出すつもりはない。医療知識があるから、そちらの方面で協力してもらっている。

　他にもいるけれど、最後は今回新たに加わった宮野明美。先にも言ったように、これから変装術を覚えてもらう予定だ。

　別枠として、世界中に居る僕達の協力者達。彼らは僕達がボコした、いわゆる不良が多いかな。

以上が僕達の協力者。

今言った彼らの殆どが僕の事を知っているけれど、陣の事を知る人間は黒羽盗一と浅井成実、ヒロキ、そしてノアズ・アークだけになる。

陣(ジン)を知る彼らには、もちろん口止めもしてある。知られるにはまだ早いからね。