「………あの……」
鈴谷「?♪なーに?♪」
「あ……いや……なんもない」
鈴谷「そう?♪」
何故かこの子……鈴谷だっけか?俺から離れようとしないんだけど…用は終わったのでそそくさと帰るかと思ったのだが、俺が立って水を取りに行けばその後ろをちょこちょこと着いてきて、椅子に座れば、その椅子によっかかるように座る鈴谷……
『お主、好かれたのう』
(はぁー?こんな会って数十分でかぁ?)
『わしもそう思うが、よく見ろ。彼女の目を』
(はぁ?)チラ
俺は鈴谷に目線を向ける。視線に気づいた鈴谷はこちらに視線を向ける。俺の椅子によかかってるため、少し首を上にしなければ俺の顔を視認することは出来ない。しかし、視認した瞬間
鈴谷「……?なーに?♪」キラキラ
「………」
鈴谷「どうしたの?提督?♪♪」キラキラ
「あ、いや。すまない。ただ見てただけだ」
鈴谷「♪♪そうですか♪」キラキラ
「……………」
『……な?』
(おいこれどうすんだよ!!)
『知らんがな!!わしでも想定外じゃよ!!』
(俺だって想定外だわ!!てか外もくそもあるかぁぁ!そもそもこんなチョロインまじでアニメでしか見たことねぇーぞ!?)
『お主があのような大胆な行動するのが悪いのじゃろう!?反省しろ馬鹿者!!』
(何をー!?俺だってあん時は必死だったんだよ!!分かるかゴラァ!)
『分からぬはアホ!!』
「誰がアホじゃぁァ!!」
鈴谷「!?提督!?どうしたの!?」
やべ……ヒートアップしすぎて思わず叫んでしまった…てへぺろ☆
『可愛くない還れ』
(だまれじぃじぃコノヤロウ……)
っと、あわあわしてる鈴谷に訂正しとかなきゃな…
「悪い悪いw少し学生時代のことを思い出してたんだw心配させて悪いな?」ナデナデ
鈴谷「あっ……う、ううん……♪大丈夫…♪」
「そっか、ならよかったよ」ニコ
鈴谷「っ!………♪」ドキン
「?………(まぁーいいか)」
『女たらしだな。お主』
(自覚してないって恐ろしいな…)
『お前の事じゃよ?』
(はは……)
『笑って誤魔化さないでもらえる?』
(ハハッ☆)
『夢の国の住人はNG』
それから、この頭の中にいる爺さんと会話しながら書類を片付けていく。何故か鈴谷は俺から離れる事はせず、ずーっとその場にいた……そして、あらかた書類を終わり、次の課題を爺さんは提案してきた
(食堂で就任式だァ?)
『うむ。そこの鈴谷みたく、他の子がお主をよく思ってるとは限らないからのう。ある程度の自己紹介は必要じゃろうて。それに、皆に顔を知られてないのに提督は俺ですっ☆って堂々というつもりか?』
(……流石にそりゃ出来ねぇーな……鈴谷に聞いてみるか?)
『その方が良いじゃろう。彼女もまた、艦娘じゃ。彼女からの助言は今のワシらには有益な物になるじゃろう。』
「(それも……そうだな)鈴谷?」
鈴谷「なーに?♪」
「今からな、俺の就任式……って言うのか?まぁ一応は自己紹介をしたいんだけどさ……鈴谷はどう思う?」
っと、次の瞬間、鈴谷の雰囲気が真面目に変わる。おぉ……切り替えは早い子なんだな…
鈴谷「そうだねぇ…確かに提督は優しいし私達のことを思ってくれてるってさっきの出来事で知ったけど…それはあくまで私だけだからね……でも、自己紹介する分にはいいと思うよ。礼儀としてもね」
なんかすっごい褒めてくれる…やだあたし恥ずかしい…
『照れるな若造』
(うっせガングロじじぃ)
「そうだよな……ところで鈴谷?自己紹介と、同時に色々変えたいこともあるんだけど……それっていきなり発表しても大丈夫なのか?」
鈴谷「提督が変えたいと思えば変えてもいいんじゃないかな?そもそもここのルールを作るのは提督だけだからね……私らはそれに従うだけ…でも、あまりに酷いものだと陰で何か言われちゃうよ?」
「は、はは…そりゃ心に来るな……」
鈴谷「……やっぱり、提督は他の人とは違うんだね」
「?どうしてそう思うのかな?」
鈴谷「提督って生き物は、自分の戦果しか見てないから……あたしらはその戦果をあげる道具……そういう風に今まで生きてきたから……こうやって今はあたしだけだけど、艦娘に対して感情を入れて話してくれる人はいなかったから…」
「……例え、兵器であろうと、俺は艦娘を一人の人間としてみる」
鈴谷「え」
「兵器でも…見た目は女の子だ。心もちゃんとある。そんな子を兵器だ道具だと言えるほど、俺は人間やめちゃいない。それに、あの深海棲艦っていう化け物を倒せるのは唯一艦娘たちだけなんだ…そんな生きる英雄みたいな子達を蔑むような事は俺には出来ない。それよりかは、絆を築いて楽しく、仲良くした方がお互いプラスだと思うんだよね。鈴谷そう思わないか?」
ニコッと笑って鈴谷に聞き返してみる。鈴谷はと言うと
鈴谷「あっ……あぁ…///」
「……鈴谷さん?」
顔を真っ赤にしながらを口をパクパクして俺をじっとみてた
鈴谷「あたし……あたし……っ!」
「あの……大丈夫ーー!?」
俺の言葉を遮るように鈴谷は立ち上がると、俺の方に抱きついてきた
「えちょ!?何!?」
突然の事で混乱しているのにもかかわらず鈴谷は俺を抱きしめるのを辞めない……
鈴谷「提督♪提督ー♪」ムギュウ
うぉぉぉわァァァァァ!?それ以上はまずい!何がまずいかって?鈴谷の胸にある確かなボールが!ボールがァァ!俺のまな板にむぎゅりって!あぁぁぁぁ!!
「……満足……しましたか?」ゲッソリ
鈴谷「………ごめんなさい……///」
「いいって…気にしないで…ね?」
鈴谷「は……はい……///」
あれから5分ぐらいは抱きつかれてましたね。賢者タイムが発動するとは思わなんだ。
「ま、まぁ、鈴谷、食堂にて俺から挨拶をしに行くよ。えーとそうだな…15時には話したいかな?そこで、鈴谷には他の子達にその事を伝えてきてくれるかな?」
鈴谷「て、提督っ!そ、それって……!///」
「へ?何!?なんかまずいことでも」
鈴谷「あたしが提督の初めての命を受けれるってことですか!?///」
「………へ?あ…………うん。」
鈴谷「!!♪あたし!♪頑張るからね!♪♪」ダッダッダ
とてもキラキラした目をこちらに向けたあと、猛スピードで部屋から出ていった…そんな鈴谷に一言
「あの子、好きな子出来たらすぐバレるんだろうなぁ…」
『お主にバレてるものな…』
「まったく…今までどんなやつにあってきたらあそこまでチョロインになるんだよ…」
『そりゃー提督って生き物は、あの鈴谷が言うように戦果しか見てないからのう。酷使するのは当たり前だと思ってるからして、お主のように相手のメンタルも気にして話すような奴は滅多な限り居ないのじゃよ』
「なんか提督が悪党に見えてきた」
『大丈夫じゃ。既にそういう掲示板は存在するからのう』
「するのかよ……」
っと、時間まで爺さんと話していたら、既に時間が来ており俺は急いで食堂に向かう。俺が食堂の中に入ると、そこには、数十人位の艦娘が待機していた……いやほんと……遅れてすんません…
「すんません!!遅れましたァァァ!」
っと叫びながらステージのような所にかける。
「はぁ…はぁ…うっぷ…やべ……いきなり走って吐き気が……あと人の量に……限界かも……」
『お主、人に酔うタイプか?』
(仕方がねぇーだろ……あーやべ……吐きそう……)
『いいからはよしろ』
「あっはい。うおっ!?マイク入ってる!?」
まさか自分の声に驚く日が来るとは……いや何回もあるわ
「えーコホン。諸君おはよう。私は今日ここで提督を務めることになった物だ。よろしく頼む……ってまぁーこんな硬っ苦しい挨拶はそこら辺の鍋にポイッとして闇鍋で楽しむとして!」
なんだろう。明らか驚いてるように見えるのは私の気なせいでしょうか。あらヤダどうしよう
『なんでお前時たまオカマになるの?』
(素ででちゃう)
『病気かな?』
(うっせw)
「えーと、まぁー改めて、俺はここに着任した提督だ。まぁー見ての通り俺は新米だ。正直ぶっちゃけると右も左も分からない雑魚同然だが、君たちを守るためにも、君たちと共に学んで行きたいと思っている。あ、これは本心ね。割とマジで」
っと、そこまで言ったところで1人が手を挙げた
「はい、なんでしょう」
手をスっとしてその子を指さす。周りの視線がその子に集まるが、その子は動じずにこちらを睨みつけている。眼帯か……いい趣味してるね
???「新米がしゃしゃんじゃねぇ!あたしらは命かけてんだ!そんな腑抜けた」
「あー、ちなみにお名前を」
???「あっ!?………天龍だ」
「天龍さんね。オーケー。確かに、君の言い分は尤もだ」
天龍「お、おう?」
あれ?なんか困惑してる?
「君たちの命がかかってるのは充分に理解してる。だからこれも同時に言っとくけどね…俺が提督っていう物を理解するまで、君達には休みをもうけようとしてる。」
天龍「……はぁ!?」
天龍はもちろん、他の子達にも分かるぐらい驚かれてる。あれ?そんな驚かれるもの?
「こんな新米が指導をするなんて死にに行けと言ってるようなものだからな…だからある程度俺が慣れるまでは」
天龍「ちょ!待ってくれ!」
「ん?」
天龍「その間の期間は!?あたしらは何してればいいんだよ!?」
「は?……コホン。すまない。ただ単純に英気を養って貰いたい」
天龍「……はぁ?」
「幸い、資料に書かれていた資材?って言うのか?あれの数が10万を超えていたのでな。爺さん……あ、いや、上の奴らに確認したところ、10万もあればこの人数だと1年は余裕と知ったからな。それも出撃って奴をすればの話だ。しなければ減りはしない」
天龍「……」
「だから、俺が提督って職業に慣れるまでは、君達には俺を支えて欲しい。分からない事があれば遠慮なく君達に聞く。もちろん、無視して構わない。当たり前だ。嫌いな奴に話しかけられたら気分も落ちるだろう?あーでも、特訓はせめて1時間ぐらいはしてくれよ?じゃなきゃ腕が訛っちまうから。……なにか質問はあるかな?」
そう言うと、天龍と言った子は、目を丸くしながらも「いや…ねぇーよ」と言って、下がってくれた。俺はニコッと笑って次の話題に切替える。
「それと、朝昼晩のご飯についてだが」
???「ま!待って!!」
「はい?」
???「ご飯つくの!?」
「いや、当たり前だろ?働く前、働いた後、休み時間には飯を食うもんだろ?」
???「やったぁぁぁ!」
……そんなに喜ぶような事か……?
「……ま、まぁーいい…それでだ。料理を作ってもらう人を間宮って人と鳳翔って人に頼みたいんだけど……ここに居るかな?居たら手を挙げて貰えるかなー?」
そう言うと、おずおずと言った感じで2つの手が上がる。
「おっ!いたいた良かったwそれで……頼めるかな?」
間宮「あの……どうして私たちなんですか?」
「?別に深い意味は無いよ?ただ美味しいって評判があるのと、料理をかじってるのがこの中だと君たち二人だからって事かなw」
鳳翔「で、ですが…私達は……その……」
「何かな?」
鳳翔「………艦娘……ですよ?」
「うん。だから何?」
そう言い放った瞬間、場の空気がガラリと変わった
鳳翔「……え」
「艦娘だからなにって事wだってさ、見た目女の子じゃん。何ら人間と変わらないよ?」
鳳翔「そっ!それでも!」
「化け物が作った料理を人間は食べないと?」
鳳翔「っっっ………そう……ですっ……」
なるほどねー☆
「じゃー訂正。俺は君達艦娘を化け物だと思った事は一度もない」
『「!?」』
「だってそうでしょ?俺らと同じ考えを持っていて、行動力を持っている。最初に化け物と称したそいつは恐らく怯えてんだよ。人間の俺らでは勝てない深海棲艦を艦の力を宿した人間……それも女の子に。嫉妬してんだよwそれに製造をされるとか言うけどそれもぶっちゃけ高度なAIみたいなもんだからw気にしたら負けよw」
鳳翔「で、ですが」
「はい!この話はしゅーりょー!閉店ガラガラ!ズドーン!!」
鳳翔「え…あの…」
「つまり作ってくれるのはオーケーなんだろ?それでいいじゃん!もう終わり!はいさいなら!っあ、そうだ(唐突)お風呂、あるらしいじゃないですか?入浴時間決めたんで、掲示板で確認してね」
『「え!?」』
「午後と午前の部、2つずつ設けたから!よろしくぅ!あ、ちなみに湯を沸かしてくれるのはなんか知らんけど妖精さんって人達がいきなり「私たちに任せるのだー!バリバリ」とか言って飛んで行ったので多分大丈夫です!なんか金平糖よこせとか言われたけど知らん!後で買う!あ、伝えたいこと伝えたんで解散ね!これからもよろしくー!バイビー!」
っと、半ば強引に終わらせて、俺はステージから降りて提督執務室に向かう。いやだってあのまま話してたらうだうだ言ってそうだから終わらせた。
『お主……無理やり終わらせたの』
「仕方がねぇーだろぉ!?あのまま話してても埒があかねぇ!習うより慣れろ!だ!」
『それもそうじゃなw』
「おうよ!」
そうして、俺が提督事務室で書類を書いてる時に鈴谷が突撃してきたのはまた別のお話
うがぁぁぁ!!キャラ分からァァん!!あっ、そうだ(唐突)タグにオリジナル設定(諸々)って付ければ解決じゃね?よーし☆そうと決まれば追加DAAAAAA☆