自己紹介を言い切りにこりと笑う転校生こと妖間。
…しかしクラスの反応は無く、妖間は「あれ?もしかして変なこと言っちゃった?」というような表情を浮かべる。
「…お」
「お?」
しかし静寂も束の間、クラスのあちこちからジワジワと(主に男子から)声が漏れ…
「「「おぉぉぉおぉぉぉお!!」」」
一斉に爆発した
「女子だ!!」
「それも超絶美少女!」
「色白白髪とか現実で初めて見たぞ!!」
「付き合ってください!」
百人中百人が認めるような美少女が自分のクラスに来たということを時間差を空けて理解したクラスメイト(主に男子)は一気にお祭り騒ぎになる。
突然のお祭り状態に当事者である妖間は驚き目を白黒とさせており対応に困った様子を見せていた。
見かねた先生が手を叩いて皆を注目させる。
「はいはい。皆が興奮するのも分かるがまだ連絡事項があるから落ち着きな。とりあえず妖間の席は逢川の隣にあるあの空いてる席だから座りな。」
「あ、はい。わかりました。」
先生の指示を聞き妖間はクラスメイト全員に見られながら俺の席(窓際最後尾)の隣まで来て席に着く。そして隣の俺に一言。
「お隣よろしく。名前聞いてもいいかな?」
「逢川薫。よろしくな。」
短く返すと妖間は少し驚いたような顔をし小さく俺の名前を反芻する。
「…どうかしたか?」
「あ、ううん。何でもないよ。ちょっと知り合いと同じ名前だったから」
「そっか」
自分では男にしては女っぽい名前で珍しい名前だと思ってたけど意外だな。
妖間はそれから何か考え込んだような顔をしたままだったが特に気にすることもなくとどこりなくホームルームは終える。
◇◇◇
昼休みとなり自分の席から離れ一応友人の一人である
「ったく薫は良いよなぁ。小雪ちゃんが隣の席に来てよぉ。」
「うっせぇな数馬。こちとら結構大変だったんだぞ。先生達も妖間のこと気にして授業中よく見てるからそのせいで席が近い俺は居眠りバレるし、休み時間だってちょっとだけでも寝てたいのに妖間に質問しに来た奴らがうるさくて寝れなかったんだぞ。オマケに女子連中が妖間と弁当食う為に俺の席陣取るから追い出されるし。」
「いや休み時間はともかく授業中は居眠りしてるお前が悪いわ。てか朝も寝てたけど今日そんな眠いんお前?昨日休みだったのに」
「深夜にオンライン潜ってて止めどきを見失ってたら気が付いたら三時だった。」
「自業自得じゃねぇか」
しゃーねーやん。昨日は隣に引っ越してきた家の人に渡す菓子を買ってこいってお袋にパシられたり部屋と物置の掃除させられたりで遊べなかっただもの。休みなのにゲームしないとか俺死んでしまうわ。
「あ、そう言えば三限の古典の課題やった?」
「一応やった。分からんとこめんどかったからクソ適当だけど。」
「見・せ・て♡」
「言い方が気色悪いわ!…机あるから取ってくるわ。貸1な数馬」
「アザース!」
渋々と現在絶賛女子が姦しいエリアである自分の机に向かう。途中妖間が気付き一緒に食べようと誘ってきたがもう食べてるからと丁重に断りを入れて机の横に置いていたバッグを取ろうと前に屈む。
その際俺の首元から蒼い石が付いた首飾りが床に滑り落ちてチャリンと音が鳴る。
「おっといけね。」とすぐに拾い上げ首に首飾りをかけ直し、荷物と一緒に離れようとするのを慌てた様子の妖間に腕を掴まれ引き止められる。
「ちょ、ちょっと待って!ねぇ逢川くん、その首飾りってどうしたの?」
急に近ずいて来た事に驚きながらも別に秘密にしてる事でもない為正直に話す。
「こ、これか?昔こっちに引っ越してくる前に御守りって友達の女の子に渡せれてずっと御守りにしてるんだよ。それがどうかしたか?」
「う、ううん!なななんでもないよ!ただ綺麗な首飾りだなって思って気になっちゃって!」
不思議と嬉しそうにしながらもしどろもどろになりながら答える妖間を不審に思いながらも御守りを綺麗と言われ少し嬉しくなり特には気にしなかった。
「因みにその御守りをくれた女の子ってどんな子だったの?」
「?…あーそれがよく思い出せないんだよなぁ。黒髪で大人しくてよく青い着物を着てた位で顔がどうしても思い出せない」
なんせ8年も前の話で出会ってすぐに俺が引っ越すことになったからほんの少しの間しか遊んだことなかったし。
なんて思ってると妖間はムスッと頬を膨らませ不機嫌?(申し訳ないが可愛いなぁと思った)になった。
「どうした?なんか急に不機嫌っぽくなったけど」
「別に不機嫌になってないよ!………なんで覚えてないのよ」
なんか小さい声で言われた気がするが下手に突っ込む怒りそうな気がして聞かないことにしているとさっき弁当を食べていた席から数馬が呼んでいることに気付き「んじゃ俺戻るわ」と一言入れて戻った。…てかあれ絶対不機嫌になってたよな?
ムスッと膨れる小雪ちゃん可愛い…誰か描いて(私は練習中)