フィオレちゃんとアサシンに板挟みにされる俺氏。 作:黒三葉サンダー
フランス組ゆるゆる案件勃発!
無事召喚を終えて、ほっと息をつく。まぁ俺の顔なんてマスクのせいで見えないから動じてないように見えると思うけど。
「あなたが私のマスター?」
「ん?あぁ。キミのマスターのエリクスィールだ。出来れば今後の為にも名前で呼んでもらえると助かるよ」
「エリクスィール……分かりました!エリーって呼ばせてもらいますね!」
「え、エリーか……いや、キミがそれで良いなら良いか」
無邪気にひょこひょこと俺に近付いてくるアサシンに自己紹介とお願いをすると、一旦思案顔をすると笑顔で渾身の呼び名を作り出してしまった。なんか女の子っぽい呼び名になってしまったが、まぁなんだ。彼女が楽しそうにニコニコしてるのを見てるとどうでもよくなってきた。
にしても改めてステータスを見ると、やっぱり戦闘向きじゃないな。まぁ史実通りなら只の町娘同然だし当たり前か。
「ごめんなさいね?エリー。私戦闘にはちょっと自信がないの……」
「それは構わないさ。俺たちには俺たちの戦い方がある。とにかく今後ともよろしくな」
「ええ!ええ!もちろん!あなたみたいな優しいマスターに呼ばれてよかったわ♪」
うむ。実に人懐っこい子だ。俺としてもフレンドリーに接することが出来るのは大歓迎だ。
聖杯戦争においてサーヴァントとの相性は非常に大切だし、黒の陣営での致命的な弱点になりかねないからな。
何故か背中に突き刺さるフィオレちゃんのジト目から気を反らしつつ、そろそろ始まるであろうライダーの自己紹介タイムに耳を傾ける。
「はいはーい!ちょっと足りない気もするけど、折角の仲間同士なんだし自己紹介しようよ!先ずはボクから!サーヴァントライダー、真名はアストルフォだよ!」
唐突な黒のライダーの名乗りに数人に少し動揺が走り、俺はそのノリの軽さに苦笑する。事前に真名交換はするという話はあったが聖杯大戦くらいだろうな、そんなことをしてられる余裕があるのは。
「はいじゃあ次!君の名前は?」
「私はサーヴァントアーチャー、真名はケイローンです」
「へぇ?ケイローン……むむむ、まぁいっか!ケイローンだね!しばらくの間よろしく!」
「はい、こちらこそ」
「ライダー、呼ぶときはクラス名で呼びたまえ。どこから情報が漏れるかわからないのだからな」
「あぁそうか!ごめんごめん!」
ダーニックの指摘にあははとあまり反省の色を見せないライダー。いや反省はしてるだろうけど、あんまり表にはわからないよな。まぁそれくらいなら可愛いもんだ。
「はい次!君の名前は?」
「……ウゥ」
ライダーが次の標的を定め絡みにいくも、バーサーカーは少し唸りながら首をフルフルと横に振るだけだった。
確かこの時は自分の真名を教える危険性を理解していて断っていたって話だったか?
しかしそんなことをライダーが理解出来るわけもなく。
「あ、そっか!バーサーカーだから喋れないんだね!ごめんごめん!じゃあこの子のマスター!この子の名前は?」
「あ、ええと……フランケンシュタイン……」
「フランケンシュタインだね!よろしくフラン………バーサーカー!」
「………」
少し言い淀むカウレス君だが、事前の打ち合わせもあってか真名を教えてしまう。
うわぁ。バーサーカーの表情はあんまり変わってないけどちょっと雰囲気が変わったわ。こりゃ機嫌悪くなってるな。カウレス君強く生きて!
でも後のことを考えると絆を結べてたのはアーチャーとバーサーカーの組だけだよな。あぁ今はロシェとキャスターは問題無さそうか。ふふ、介入しておいて良かったぜ。
「ほいじゃあ次は剣の人!」
「……オレは───」
「待て!セイバー。お前は何も喋るな」
セイバーが名乗ろうとした瞬間、マスターであるゴルドが待ったを掛ける。まぁセイバーの逸話上隠したくなる気持ちは痛いほど解るけどね。すまないさんは超強いから味方だと頼もしい限りだ。
因みに現在セレニケがゴルドのおっさんに突っかかっているが、ゴルドは鼻を鳴らしてセイバーと共に部屋を出ていってしまった。
うーん……セイバーは早期で失いたくないし、あとでちょいとゴルドのおっさん所に絡みにいくか。
「ありゃ~、行っちゃった。仕方ないか。はいじゃあ最後!そこの可愛い女の子!」
「私ですか?サーヴァントアサシン、シャルロット・コルデーです!これからよろしくお願いしますね♪」
因みにアサシン──シャルロットの自己紹介に驚く人物は誰もいなかったことをここに明記しておく………。
一発で真名バレするある意味スゴいサーヴァント。それがシャルロット・コルデー!( ゚д゚)
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いやいやここは亜種聖杯戦争をだな……?