俺を喚んだのは過去の俺 作:鬼柱
禰豆子ちゃんが自分自身を刺し、自身の腕を傷つけた風柱の血を見ても無視したことから禰豆子ちゃんの事は認められた。サーヴァントの禰豆子ちゃんは鬼だけど、英霊というものは日で死ぬ事はなく血肉を必要としてないというダ・ヴィンチの説明で彼女も見逃された。そもそも隣にいて同じく血を見てるのに、涎も垂らす事なくぼけっとしていた事から結果は明らかだったのだが。
「善逸」
そうして禰豆子ちゃんと炭治郎の話は終わり怪我だらけの彼らは蝶屋敷に連れてかれ、俺も行こうかと立ち上がった時にサーヴァントの炭治郎に声をかけられた。
ゆるりと面越しにそちらを見る。きっと何か言いたいことがあるのだろう。何か悩んでいる音がしている。正直な彼はその様子が表情にも現れていた。そんな彼にふぅ、と息を吐いた。
「……後、でね。俺も蝶屋敷にいるからさ」
ひらりと手を振って霊体化する。
この世界で、生前生きた時代でまた俺の親友と出会ったのはとても、いやめっちゃ嬉しいけどさ。でも、彼と話す前に俺はやる事がある。
その場から駆け出して連れてかれた炭治郎の後を追う。その先にいる己のマスターを思い出して。
……時間は充分にあった。
後は。
〝……覚悟だけ〟
待っててください、マスター。
「ちょぉおおおっと!待って!!ちょっと待って!!!飲む!飲むからさ!!そうグイグイ来ないで!!!俺のペースで飲ませてよぉ!!これ苦いんだからさ!この世の地獄ってぐらい!薬じゃないでしょ!!これ!でも飲まなきゃ治んないんだよね!?!?しかも一日五回!!三ヶ月!!!無理!無理無理無理むりムリぃいいい!!!!」
「良薬口に苦しですよ!ちゃんと飲んでください!あと、他の患者さんに迷惑ですから声を抑えて!」
「口に苦しにも程があるってぇの!!!!」
炭治郎の後を付いて行き、着いた蝶屋敷で聞こえてきた特徴的な叫び声に何かよく分からない安心感が芽生えた。いや同じ声なんだけどね、それでもずっと聞いてきた声だからこそかな。それに彼が元気なことにも安堵する。少し危なかったから。俺が蜘蛛の毒の進行を止めていたとはいえ、俺が経験したのと同じ治療期間な事から分かるだろう。俺が止めてなければ、マスターは危うかった。
「善逸……!」
「あ、炭治郎!お前もここに運ばれてきたんだな!聞いてくれよぉ!!蜘蛛の毒にやられてさ!手足が短くなるし!治すためにもの凄く苦い薬を一日五回も飲まなきゃならないしで!散々だよ!!アッ!俺、前の薬飲んだっけ!?!?」
「飲みました!飲みましたからこうして新しいの出してるんですよ!」
腰に手を当てて眉を顰めて善逸に薬の入った湯呑みを渡している青みがかった黒髪を持つ女性がくるりとこちらを向いた。ここ、蝶屋敷で働いているアオイちゃんだ。鬼殺隊員で、鬼を倒すのではなくこうして怪我した隊士を支えてくれる看護士でもある。よくこうして蝶屋敷にお世話になると必ずって良いほど会う相手で……俺も生前はめっちゃ怒られた記憶しかない。良い人で凄い人なんだけど、炭治郎とは違う真面目さがあるから良く怒られて逃げてたりしてたのが懐かしいな。
「竈門炭治郎さんですよね?」
「アッ、ハイ!」
「私は神崎アオイです。貴方のことはしのぶ様から聞き及んでおります。貴方はこの方達と同期という事なので、この部屋で生活してもらいます。良いですか?決してこの方の様に薬が飲めない、治療は嫌だ!などと喚かないでくださいね?他の患者さん方に迷惑です」
「善逸がご迷惑をおかけしました!!!」
「何で炭治郎が謝ってんの!?!?びっくりしたよ!今!!子供の愚行に代わりに頭を下げる親みたいなことしてんじゃないよ!お前は俺の母親か!!!」
「俺は竈門家長男だ!!!」
「そういう意味じゃないからぁ!!!!」
「静かにッ!!!!!」
ピシャリと言い合いが止まった。出会ってまだ数分なのに彼らの言い合いを止めれるとはアオイちゃん凄いな。
他の方に迷惑です、と青筋を浮かべたアオイちゃんの剣幕に二人はすごすごと黙った。炭治郎を背負っていた後藤さんでさえ、彼女の怒気に怖がっている。
「着替え等用意しますので、私はこれで。竈門さん私が来るまで安静にしていてください。その間に傷が開いたとなれば一大事ですので」
それでは、と綺麗な礼をしたアオイちゃんはタタタと早歩きして去って行ってしまった。ずっと怒られっぱなしだった善逸は彼女が出て行ったことに安堵の息を吐き、炭治郎は彼女が行った方角を見てから奥のベッドで寝転んでいる伊之助はどうしたのかと善逸に問うたりしていた。
その際に善逸に抱きつかれた後藤さんが鼻水を付けられたことに申し訳なさを感じながら、わちゃわちゃしてる善逸や炭治郎、落ち込んでベッドに沈んでいる伊之助を見守る。
「あ、そういえば炭治郎。セイバー知らない?」
怪我やら毒やらで重傷のはずなのにみんな元気だな、なんてほっこりしてると善逸がいきなりぶち込んできた。ギクリと身体が強張る。
ずっと見かけてないんだよね、と言う善逸に炭治郎はそうなのかと頷いてから口を開いた。
「セイバーさんならさっきまで一緒だったぞ?」
「……は?」
普段出さないような低い声を出した善逸から全力で視線を逸らす。ドスの利いた声だった……怖い。
「本部の方でお館様と会ったんだが、その時にセイバーさんもいたんだ」
後藤さんも見てるしな、と続けた炭治郎はずっと背負ってくれている隠の後藤さんにですよね?と賛同を得ようと覗き込んだ。彼は善逸が付けた鼻水に慄いていたが、炭治郎の呼びかけにはしっかりと肯定していた。
「お前と同じ金髪の奴だろ?居たぞ。柱の方々に引けを取らない強さだったな」
「柱……?」
「鬼殺隊最高幹部の方々だ。今のところ九人いるな」
「階級の一番上が柱なんだそうだ。俺もさっきまで知らなかった」
「えぇ……なんか聞いたことあるけど、知らないや」
「今の新米って鬼殺隊について知識なさすぎないか??」
後藤さんの言う通りだ。なさすぎると思いますよ。まぁ任務をこなす上ではあまり必要のない情報かもしれないが。一般隊士は柱などには会うことなんてないからな。
「とにかく今は柱よりセイバーだよ。さっきまで一緒だったんだよな?」
後藤さんの問いかけに完全無視した善逸は炭治郎の方を向き事実確認をする。さっきまで一緒というか今も一緒というか。霊体化してる最中は何も言えないし、相手には見えないから厳密には一緒とは言い難いかもしれないが。
「あぁ、一緒だった」
炭治郎は善逸の言葉に頷き、それからこてりと首を傾げた。
「善逸はセイバーさんに会っていないのか?」
「……会ってないよ。那田蜘蛛山以来ね。全くどこに行ったかと思えば、炭治郎のとこかよ」
「俺目的で付いてきてたわけじゃないと思うが……」
「お館様でも炭治郎でも一緒だわ!!俺に黙って出て行ったんだからさ!!!あぁもう!俺から逃げやがって!!まだ名前も聞けてないのに!!」
うがぁああ!と短くなった両腕で頭を掻き回す善逸。逃げた、逃げたか……まぁ逃げたわな。こうして戻ってきてはいるけど、善逸にとっては自分の問いかけから逃げ出したままにしか見えない。一応決心はついたけれど……やっぱり名前を教えるのは少し怖い。今じゃ見た目が違うけれど、金髪ってだけでは容姿が被るしな。善逸に何か被害でもあったなら…………そう考えてたけど、俺が本当は我妻善逸ではないって悟られるのが嫌なのかもしれない。いやだってさ、一応これでも人生の一生を我妻善逸として過ごしてきたんだ。けどそれを本物の彼に否定されたら、申し訳なさで座に帰ってしまう。
喚く善逸に後藤さんにそっと床に下ろされていた炭治郎はこてりと首を傾げて、聞いてないのか?と呟いた。それを耳が良い善逸はしっかりと拾い、聞いてないよ!と叫んだ。
「善逸の事だから聞いてるものかと」
「聞いてたら明らかに名前じゃないセイバーなんて呼ばないでしょ!!あいつ聖刃なんて安直な名前で通してるけど!」
「それは、そうだが」
何かを悩むように口を噤む炭治郎に善逸は首を傾げた。そんな彼らを他所に立ち去ろうとしている後藤さんは服についた粘り気満載な鼻水に顔を青くしていた。耳が良いから話は届く、追いかけるのも手か。
小さな声で俺行くからな、と言った後藤さんの後を追いかけて曲がり角を曲がった時に霊体化を解いて肩を叩いた。ゆるりと振り向いた彼は、その大きな目を見開いた。
「おっまえ!」
「あー大声は止めてください。彼らはまだ話してますから」
「……いや、アンタの話だろ」
そうなんだけどね。
隠なのに親しみやすいな後藤さん。少年少女よりは年上なのだろうからその親しみやすさはわかるけども。コミュニケーションの取り方は一般隊士よりもある。
ってそんな話をする為に呼び止めたわけではない。腰のベルトにかけてあるポーチの中に手を突っ込み、畳んであるそれを取り出した。ぐい、と後藤さんの目の前に差し出す。
「先ほどは善逸が失礼しました。これ、使ってください」
「ハンカチ……?」
おう、ハンカチ。
黄色い生地に白の三角模様。俺達の羽織と同じ模様だ。名前を書くなんて事はマジックペンでもなければできないので、こうしてわかりやすい生地で判別を付けている。羽織も同じ模様だからか、落としてもすぐ届けてくれるから便利だ。落とすなって話だけどな。
「いやでも汚れるだろ?」
「安心してください、これ善逸のですから」
「鬼かお前!!!」
自分のじゃないのかよ!!と突っ込む彼にふっと微笑む。
「そもそも貴方の服を汚したのは善逸ですし、これぐらいは。あとは洗って返してください。いつでも良いですから」
「いやでも」
「使ってください」
「……そこまで言うなら」
恐る恐る受け取った後藤さんは仕事があるからとぺこりと頭を下げてから去って行った。本部から蝶屋敷まで結構な距離があり、人一人を運んだのにも関わらずまだ仕事があるらしい。実際に鬼と対峙する剣士ではないけれど鍛え上げられた肉体はやはり鬼殺隊と言うべきか、まだ余力がある彼は足取りも普通だった。
「(隠の人ってあんま知らないんだよな……)」
隊士同士より関わりが薄いというか。俺だって覚えてる隠の人、後藤さんぐらいで。骨格やら音やらで男女区別できるけど、全く同じ格好している彼らを目元だけで判断するのは少し難しい。後藤さんだって会ったら友達みたいに話しかけてくれるからという理由で覚えてただけだし。
全然覚えてないし話もしないのに色々と後処理とかしてくれる隠の方に感謝を感じながら後藤さんに手を振っていると、セイバーという言葉がか細く、そしてしっかりと己の耳に届いた。ヒュッと息を吸って固まる。話を聞けるとかなんとか思ってても普通に聞くことを忘れていたし、確実に俺にしか聞こえない声量で呼ぶの本当にやめてほしい。炭治郎もそうだが、俺の耳を利用しすぎだよな。
---いるのはわかってんだぞ、セイバー。
今度はそれなりの声量だ。きっと普通の人ならば何か喋ってるな程度にしか聞こえない大きさだが、俺にしては普通に聞こえる。あぁもう、念話使えよ。忘れてんのかお前。
「(柱合会議中にだって念話なんて一つも届いてこなかったし……わざとなのか、忘れてたのか)」
まぁ今更どっちでも良いけれど。過ぎた事だ。もし忘れていたのならもう一度教えれば良い話なのだから。
セイバー、とまた呼ぶ声が聞こえた。咎めるようなその声音にははと乾いた笑いが溢れる。俺の声なのに俺じゃない声が不機嫌な音を含ませて波打っていた。
タイミングは此方から行かせてもらいたかったけど……マスターがお呼びなのだ。行くしかあるまいに。
全く。
「はい、今行きますよ」
雷と同じくせっかちなんですから。
珍しく炭治郎が口籠っていて、俺はそんな彼の音を聞きながら首を傾げた。何が言いたいんだろうか。感情の音を聞き取れるとはいえ、言ってくれなきゃわからない事だってある。そうして言葉と心音で俺はその言葉が真意かどうかを見極める。でもそれとは関係なく俺は信じたいものを信じるから、あんまり役に立たないけども。
目の前の炭治郎はそんな信じたいと思った人の一人だ。初めて会った時から泣きたくなるような優しい音がしたから、それだけじゃないこんな俺と仲良くしてくれるから信じたい人になった。炭治郎は不思議だ。音と表情がいつも一致してる。隠してる時もあるけど、その正直な音には少し笑ってしまうほどだ。
何度も間違ってきた。信じたくとも相手は信じてくれなくて、見限られて。好きだった彼女には逃げられて……でも一人だけずっと、小さい頃から見限らずにずっと。俺の側にいてくれた人。初めて信じたいって思った人。ずっと信じさせてくれた人。
「(だから俺は待ってるんだ……返事を、彼が打ち明けてくれるのを…………それなのに)」
逃げるって何よ!?しかもさっきの台詞からして炭治郎は名前知ってる感じだしさ!!炭治郎普通に聖刃をもじって俺がセイバーって呼んでるって思ってたからね!?でも今は偽名だって言っても否定しなかったから名前聞いたんだろうよ!!なら俺は!?俺には!?小さい頃から一緒にいたのに!?気づいてからも呼ばずにいたのに!?なんでよ!なんでさ!!なんで……!
「(俺が最初じゃないの……)」
「善逸」
「なんだよ」
脳内でひたすら勝手に突っ込んで勝手に落ち込んでいると炭治郎に名前を呼ばれた。落としていた視線を持ち上げて彼を見た。
「善逸は……その幼い頃からセイバーさんといたと聞いたが」
「そうだよ。十歳もいかないぐらいの時からの付き合い。その頃からずっと一緒に暮らしてるから、もう家族みたいなもんだね。そりゃ炭治郎や禰豆子ちゃんみたいに純粋な家族じゃないけどさ……」
「それなのに名前を?」
「あぁ!知らないよ!ずっとセイバーって呼んできたし、これからもそう呼ぶつもりだけど!」
でも教えてくれたって良いじゃん!
そう叫ぶと炭治郎はそっと目を伏せてからまた上げた。その目には決意が宿っていて、音からもそんな音が聞こえた。いや何を決意したの?そんな状況だったか?ちょっと意味がわからないんですけども!?
「善逸、セイバーさんの」
あっ、嫌な予感がする。
「名前はな……お前とおごぉ!?」
そう思って衝動のままに炭治郎の口を短い両手で精一杯塞いだ。口の中に余った袖ごと拳を突っ込んだ形にはなるけれど、優しい彼はとっさの判断で俺の手を噛まないようにと口はそのままに困惑した瞳で此方を見ていた。
「やめて」
「……っ」
自分でも底冷えのする声音が這い出た。俺ってこんな声出るんだ、なんて他人事のように考えながらも口から出る声音を変えることはできなかった。
「炭治郎の口から聞きたくない」
流石に黙ってくれただろうと手を離す。怒りからか恐怖からか、どちらかはわからないけれど、決して後遺症の所為だけじゃない手の痺れを必死に抑え込んで息を吐いた。
「……さっき知らないって言ったけどさ、本当は知ってるんだ。名前だってどういう奴だって。炭治郎がそう確信してるんだからさ、俺がわからないはずがないでしょ」
だから、だからさ。
「言わないでくれ。その名前を、その言葉を、あいつ以外から聞きたくない、知りたくない。だから……やめて」
あいつの口から聞かせてくれ。
「…………すまない」
何分、何秒経っただろう。この良過ぎる耳が色々な音を拾っているはずなのに、それを処理する脳が上手く機能していないのか、返事を待つまでずっと何も聞こえてなかった。けど何故か時間だけはだいぶ経ったように思えて、でもそんなに経ってないんだろうなとも思えたのは耳が再び音を拾い始めたから。
目の前の炭治郎や一つ向こうのベッドで寝ている伊之助の音、そして廊下の向こうにいるあいつの音が鼓膜に届いて脳髄を揺さぶった。
そうして聞こえてきた謝罪の言葉に俺は頭を上げて、対照的に頭を下げた炭治郎の後ろに流している前髪を見つめた。
「不躾な事をした!これは当人同士の問題だった!俺がズケズケと踏み込んでいい問題じゃなかった!だから、すまない!!」
真剣な音がする。心の底から謝ってる音だ。正直で誠実な炭治郎らしい謝り方だった。
そんな彼に俺はため息を吐いて、別にいいよと呟く。バッと顔を上げる彼から何だか気まずくて視線を逸らした。
「寧ろ最初に知ったのが炭治郎で良かった。まぁ?俺以外が最初に知ったってのは非常に、ひっじょーーにムカつくけどさ!!……伊之助よりはマシでしょ。絶対俺の意思関係なく言ってると思うし」
「……善逸」
「だから良いよ。言わないでくれたし」
許す!なんて笑えば、彼は安堵したように息を吐いた。
そんな炭治郎に俺はパン!と手を叩いて立つように促す。
「さて湿っぽい話は置いといて、炭治郎は禰豆子ちゃんのところに行ってきな?きっと寂しがってるよ」
俺はさ、あの馬鹿野郎と話があるから。
突然の俺の話題転換に困惑していた炭治郎だが、最後に言った言葉に納得がいったのかスンと鼻を動かしてから頷いた。きっと俺の耳と同じ様に鼻の良い彼ならば廊下の向こうにいる彼の匂いを嗅ぎ取ったのだろう。
「わかった、行ってくる。もしアオイさんが来たら」
「わかってる。禰豆子ちゃんのところに行ったって言っとくから」
ありがとう、と礼を言った彼は部屋から出てあいつとは逆方向へと歩き出した。その泥や傷だらけの姿を見送って、俺は深呼吸をする。これからが本番だ。
帰ってたなら帰りましたって言えよな。気まずいんだろうけどさ、まずは挨拶だろう。挨拶は大事っていつか言ってなかったっけ?
彼がいる場所から、あの後藤さんって人だろう音が聞こえなくなってから俺は口を開いた。
「セイバー」
小さくそう呟く。
セイバー、俺は待ったんだぞ?那田蜘蛛山からここまで。お前が何をしていたか知らないけどさ、出かけるときは一声かけて欲しかったな。那田蜘蛛山で手紙書いてるのを見届けた後、俺の方を全く見ずに去ったのさ、結構傷ついたんだから。俺の心は硝子だぞ?飴細工とも言って良い。爪を立てれば傷が付くし、燃やせば溶ける。それぐらい脆いんだぞ。
だから、これ以上は待てない。
「いるのはわかってんだぞ」
早く来いよ。
「セイバー」
そうして呟いてから。
---今、行きますよ。
聞こえてきた声に俺は。
鱒善「寧ろ最初に知ったのが炭治郎で良かった」
座にいる千代女ちゃん「拙者が最初でござるよ」
しかし此奴ら、満身創痍の中でこんな話し合いしてるのか。馬鹿なのかな?
そして、お久しぶりでございます。この挨拶も二度目、何だか慣れてきました。また連日投稿失礼いたします。
ところで自分の中で終わらせるのが嫌で避けてた最終回を見ました。アニオリである炭治郎の回想からの善逸の微笑みに、素で「誰だお前!」と突っ込んでしまったのは良い思い出です。