ちょっと、設定の矛盾がそこそこ酷いことに今更ながら気づいたので
リメイクを考えてます。
特に武蔵ちゃん周りのことです。
ここに投稿している話そのものを修正していくか、今の遊郭編が終わったらキッパリ終わらせて新しく描くか もしくはその両方か そこは考えていませんが、一応最後にアンケ置いてますので投票してもらえると助かります
作者に自問自答を投げかけた
Q.何で急に更新を?
鬼滅映画を見てテンション爆上げなって、しのぶさん生存ルート二次創作に飢えました。
そして思い出しました。そいや私書いてたよな?って
えーと、つまり何が言いたいかと言いますと……
5年以上更新せず大変申し訳ありませんでした(土下座)
これからちょっとずつ更新できたらと思います
「武蔵さんが?」
「はい、ずっと何かを考え込んでる様子で…。今日の特訓も、急遽中止にするって」
「音からも何か悔しがってるというか悲しんでるというか…でも俺たちが何を聞いても『大丈夫』って…」
「ふん、へなちょこになっちまってるぜ。あれで強えのが腹立つけどな!」
「そう……ですか。このことを伊織さんには?」
「お伝えしてます。伊織さんも何か様子がおかしいとは感じているみたいで、注意しておくとは言っていました。ただ、今日は任務のようで既に出かけていて…」
確かに言われてみれば昨日の夜に屋敷へ戻ってきた時、どこか落ち込んでいるような雰囲気だった気がする。
大方、煉獄さんのこととか、もしくは甘味処がどうとかその辺りだと思っていたけれど、話を聞いていくうちに違うのだと思い至った。
「わかりました。一度話を聞いてみます。3人は引き続き任務や訓練、頑張ってくださいね」
ニコと笑いかけると炭治郎くんは顔を真っ赤にし、善逸くんは私が部屋から出た後に黄色い雄叫びをあげ、伊之助くんは大きく鼻を鳴らしていた。
「……」
武蔵さんがいたという、離れにある道場へ向かう。
普段ならなんとも思わなかったが、足に伝わってくる振動が普段と全く違った。
感情にその身を任せて、ただ力任せに床を踏み抜いているような、そんな振動だった。
「失礼します」
中に入ると、武蔵さんは中央で仁王立ちしていた。目を閉じ集中して、何かを待っていた。私が来たことすら気づいていない様子。
「ッ!」
目を開いたかと思うと、いつの間にか柄どうしが鎖で繋がった二本の刀抜刀し、目の前に置かれていた人型の絡繰を細切れにしていた。
……いつ見ても疾いですね。それでいて筋肉もあって、本当に羨ましくなる。
けど当の本人は納得できないのか更に踏み込みを強くし、虚空を斬り裂いていた。
両腕が健在の頃と比べ技の見た目こそ違ったが、相変わらず流麗という言葉が似合うような剣技ではあったけれど、それ以上に武蔵さんの顔が気に掛かる。
彼女の訓練は幾度も見学し時には共に鍛錬したが、怒りと後悔に身を任せたような表情を初めて目にした気がする。
「(もう暫くは見守りましょうか)」
これは好きなようにやらせてあげたほうがいいと思ったのと、久しく見る武蔵さんの剣技を少しでも吸収したいという思いから、私は正座で武蔵さんを見つめ続けた。
それから武蔵さんが私に気づくまで小半刻(30分程度)が経過した。
雑に道着を脱ぎながら振り返り、私がいたことに気づき目をぱちくりとさせる。
サラシも解けかけ、下にある豊満な胸の素肌が見えかけていたことを指摘すると、顔を真っ赤にしながら再び道着を着付けし直した。
「と、ところでどしたのよ、しのぶ。まだ何もやらかしてないわよ…………多分」
そこは言い切って欲しいですね。後で炭治郎くんたちに何をしたのか聞いてみましょうか。
「貴女の様子がおかしいと炭治郎くん達から聞いたので。どうせ病み上がりで無理をしているんだろうなと思っていましたが……。違うみたいですね」
「う……そんなこと、ない、わよ?私は今日も今日とて元気ですとも」
「いいえ、そうは見えません。少なくとも4名の隊士がそう断言しています。教えてください。昨夜、何があったんですか?」
「……」
武蔵さんらしくもない悲しげな表情で、何度も何度も葛藤した末に口を開いた。
「……ごめん。言いたくない」
「それはまた、なぜ」
「だって…絶対、弱音吐いちゃうから。そんなの『宮本武蔵』にさ…ほら、ふさわしく、ないっていうか……」
苦しそうに息をする武蔵さんの手を優しく取ると酷く驚いていた。こうして見ると、あんなに強いのに年相応の女性な一面が見れて、なんというか得をした気分ね。
「大丈夫ですよ。ここで聞いたことは誰にも話しません。私の胸の中に留めておきます。貴女が『宮本武蔵』であるが故に弱音を吐けないというなら、今だけ『ヒナ』さんとして弱音を吐き出してはどうでしょうか」
「でも……」
「何より、『周りをもっと頼れ』なんて私に教えたのは、他ならぬ貴女ですよ?そんな貴女が、誰にも相談できないんですか?」
「…なん、そうまで、して。私のこと……」
「言わないとわかりませんか?」
武蔵さんは黙ったまま。しかし決定的に違ったのは、さっきまでとは違う葛藤をしていたことだった。
まるで嘗ての、もっと周りに頼れと言ってもらえた後の私と同じような、ものすごく身勝手な解釈だとは思うが、そんな感じがした。
だからこそ、その後にシノエ君に言ってもらった言葉を、私も武蔵さんに伝えようと思った。
「……少しくらい、私にも貴女を助けさせてください。私だって、大切な人が辛い時、そばに居てあげたいと思うんです。だって貴女は憧れであると同時に、かけがえのない大切な
「っ〜〜……」
彼女は目尻に涙を浮かべながらも、決して流すことはしなかった。
何度か頭をくしゃくしゃとかきながら、数十秒かけて深く深く深呼吸をしてから私をまっすぐ見つめた。
「わかった。しのぶ、今日は時間はあるんだっけ」
「はい。非番ですから」
「じゃあ、夕餉の時間にね、行きつけのご飯屋があるからそこに行きましょう。たまには、しのぶに美味しいものご馳走させてあげなきゃ」
「あら。一応恩義は感じてくださってるんですね。半居候みたいな感じでしたのに」
「まーね」
彼女はようやく、太陽のような、いつもの柔らかな笑顔を見せた。
けれど、やはり何処か曇っていた。
鬼殺隊の制服の代わりに着物を身に付け、訪れたのは街の大通りから少し外れたところにある食事処。お店の名前こそ書いてないが、『食事処』『準備中』とだけ書いた暖簾がかけられていた。
「……まだやってないじゃないですか」
そう呟くが武蔵さんは何も気にする事なく扉を開けようとした。
「えっ、まだ準備中って…」
「いいのいいの。いつものことだから。大将、きたわよー」
手を引かれながら中に入ると、40代後半くらいの男性が豪快な笑顔で出迎えてくれる。
「おう!よく来たなむさっちゃん!」
「いい加減むさっちゃん呼びやめてくれない?」
「まあいいじゃねえか!今日は何用だ?」
「奥の個室、使っても良いかな?」
「もちろんだ!ところで、そっちのえれえ別嬪なお嬢さんは?」
「私の仕事仲間」
「初めまして。胡蝶しのぶと申します。武蔵さんが迷惑をかけていませんか?」
「待ったしのぶ、どういう意味よ」
「だっはっは!心配ご無用だ!むさっちゃんには稼がせてもらってるよ!金なんかいらねえって言ってんだが、払うって聞かねえからよ!」
「あたりまえでしょうが!大将のあんなに美味しいご飯にお金を払わなかったらバチが当たるってものよ!」
「毎度毎度、嬉しいこと言ってくれるねぇ!ほらよむさっちゃん!こいつはおまけだ!そっちのお嬢ちゃんも、溶けないうちにたべな!」
「あ、ありがとうございます」
強引に持たされてしまった氷菓子。返すのも失礼と思いお礼だけ伝え、武蔵さんと共に奥の個室へ進んでいく。というか、私を抜きに話が進み過ぎてて何かを言う暇がなかった。
「……美味しい」
あいすくりーむと呼んでいたものを口にすると、とても冷たく、それでいて甘くて美味しい。蝶屋敷の子達にも食べさせてあげたいなと思うほどに。
そんな事を考えていたら大将さんが部屋へ。
「今日はどんなのがご希望だい?」
「お刺身!1番良いやつね!特にこの子には普段お世話になりっぱなしだから、めちゃくちゃ良いやつを!」
「あ、いえ。そこまでは……」
「はいよ!それじゃ少し待っててくれ。酒はどうする?」
「今日は無しかなぁ。明日も早く出かけなきゃだからさ」
「お、逢引きにでもいくのか?とうとうむさっちゃんにも好きな人がなぁ…時間が経つのは早いもんだ」
「違いわい!勝手に話を広げんな!」
終始活き活きし過ぎている2人の会話に押されてしまい、しばらく経って、とても豪華なお刺身が私たちのもとに運ばれてくる。武蔵さんのに比べ量こそかなり少なめだけど、私自身が少食なため非常にありがたかった。また素人目にもわかるくらいに、とても良い魚を使っているのだろうとわかる。
「え……あの、こんなに素晴らしいもの……いいんでしょうか」
「いいんだよお嬢ちゃん。俺は鬼殺隊…特にむさっちゃんには返しきれない恩がある。だからいいんだ。むさっちゃんの友達なら俺の恩人でもあるわけだしな!」
と、豪快に笑いながらあったかいお茶も出してくれて、ごゆっくりと言いながら退出していった。どうやらここの大将さんは鬼殺隊の事を知っているらしい。
「……!」
「どうよ」
お刺身を一切れ口に運ぶと、丁寧な下処理をされているのがよくわかった。臭み抜きだけでなく、細かい切れ目が入っているからか難なく噛み切れ、まるで舌の上で溶けたようだった。
「美味しい…です。こんなに美味しいお魚、初めてかもしれません」
「でしょお。私も初めて食べた時びっくりしたもん。大将って、この辺の漁師の中でも群を抜いて料理が上手なんだって」
確かに、それも納得できるほどの美味しさだった。話をするためにここへ来たはずなのに、お刺身を口に運ぶ手が止められなかった。
「「ご馳走様でした」」
私と武蔵さんの合唱が重なり、武蔵さんは慣れた手つきで皿を返しに行った。
「本当に美味しかった。…あんな料理を、私もシノエ君に…」
作ってあげられたら、と口に出そうとした瞬間に武蔵さんが帰ってきた。
……聞かれて無いわよね?
「この部屋、暫く使っていいって許可もらった。序でに人払いもするから安心していいって」
「……なぜ、あの方はそんなに協力してくださるんですか?武蔵さんに恩があると言っていましたが」
「あー、まあ、簡単に言うと大将の愛娘さんがね、鬼に喰われかけたのよ。それを助けた」
「なるほど。それなら納得です」
この時代、愛する者が鬼に襲われたと言う話は(非常に腹立たしいが)珍しくない。おそらく武蔵さんがいなければ死んでいたか、鬼にされていたか。
「さてと……しのぶは、私に何を聞きたいの?」
空気が変わった。武蔵さんは至って真面目な顔で姿勢を正す。
それに釣られるように私も姿勢を正し、聞こうと思っていた事を口にする。
「まず単刀直入にお聞きしますが、昨日何があったんですか?確か、銭湯へ向かわれましたよね。特段、帰るのが遅かったということは無いと蝶屋敷の子達からは聞きましたが」
「まあ…うん、そうだよね。……秘密に、してくれるんだよね」
「はい。約束は守ります」
「…………。十二鬼月、それも上弦の壱と遭遇したの」
「っ⁉︎」
武蔵さんから語られたのは、予想外の中の更に予想外な事だった。
「大丈夫なんですか⁉︎怪我とかは……」
「その辺は大丈夫。派手に交戦したわけじゃ無いから。なんでも私に会いにきたとか」
「それはまた、何故」
「曰く、上弦の鬼2人と立ち合い、生き延びた剣士を見にきた…だっけな。もちろん、出会った瞬間に私からは仕掛けたの。でも……」
その時の武蔵さんは、一度も見たことのない顔を、苦しそうな、悔しそうな顔をしていた。
「何も……何もできなかったの。先に斬りかかったのは私なのに、気づいたら後ろにいて。それで、絶対に勝てないって、そんなこと思っちゃいけないのに、心が折れそうになっちゃって」
気づくと武蔵さんの両目から、ポタポタと涙が流れていた。
「片腕が無いとか、片目見えないとか、そんなの関係ないくらいに強くて。それでね、頑張って虚勢も張って、自分を奮い立たせなきゃって、出来る限りのことはしなきゃ、少しでも情報をって、思ってたのに。言われちゃったの。『期待外れ。その程度ならいずれ死ぬ』って」
「……」
「分かってた。分かってたの。私は、他の柱と比べたら、弱いのは」
「それは…」
違う。絶対に違うと断言できた。少なくとも私よりも遥か高みにいるはずなのに、それを口にできなかった。
「上弦の弍、肆、伍に襲われた時、親父殿が私を庇って、両腕と片目、無くなっちゃって。大好きな人の大好きな技を、もう二度と、私のせいで見れなくなっちゃって。
そんな親父殿の名を汚さないためにも、って、頑張って頑張って、頑張った。
もう、私の周りの大切な人たちを、傷つけられたくなかったから」
嗚呼、そうか。やっぱりこの人も、私たちと同じ--
「でもね、私、弱かったから、
「……!それは…」
「カナエは私のことを親友だって、言ってくれた。私も、カナエのこと大好きだった。親友だと私も思ってた。カナエがそばに居てくれるのが、カナエが屋敷のことを楽しそうに話す姿が、髪を手入れしてくれるのが大好きだった」
姉さんも、屋敷に帰ってきた日はよく武蔵さんのことを話していた。柱の中で1番初めにヒナと呼ばせてくれたって。甘いお菓子を食べる姿が可愛いって言ってて、それに珍しくカナヲが嫉妬してたっけ。
「あの日手分けして鬼を探そうって、話にならなかったら。私がもっともっと強かったら、足が速かったら、カナエは寝たきりになんて、ならなかったかもしれないのに」
私が着いた時には既に姉さんは気絶していた。幸い蝶屋敷での治療は間に合って命は取り留めたけど、あれ以来姉さんは目を覚ましていない。
今でもよく覚えている。
姉さんの治療を終えた次の日、武蔵さんが屋敷に来た。彼女もそれなりに重傷を負っていたから当然の流れだった。
なのに私は、言ってはいけないことを言ってしまった。
過去に戻れるのなら、自分自身を殴ってでも止めたいと、そう思ってしまうほどに。
「しのぶに恨まれて当然だった。私以上に、辛いのはしのぶな筈だから。だから、カナエが好きだったものを、私が守らなきゃって。
もっともっと、もっともっと死ぬ気で頑張った。でも、上弦には、何も、何も通じなかった。これまでの私の努力は、全部無駄だって、そう言われた気がして。
もう……私、何をすればいいのか、わかんないの。私が宮本武蔵として頑張れる理由も、何もかもが、もう、わからなくなっちゃったの。私は、どうすればよかったのかな」
慰めるだけなら、きっと簡単に出来る。表面だけを綺麗にしてあげることはできる。
けれど、それで今の彼女の心を癒してあげれるわけが無い。
なら私が言うべきことは何だろうか。
私の大好きな姉さんを、大好きで親友だと言ってくれるこの人へ、私は何をしてあげれるのだろうか。
「----ヒナさん」
敢えて宮本武蔵の名でなく、本名を呼ぶ。普段の貫禄は無く、大粒の涙で覆われた--恨んでほしいと願っているような--顔を、こちらへ向けた。
「まず勘違いされている事から正させてもらいます。
私は貴女を一度も恨んでいません。寧ろ、私こそヒナさんに怒られてもおかしくない言葉を貴女へ言ってしまいました。ヒナさんは笑って許してくれましたが、ここで今一度、謝らせてください。
あの日ヒナさんへ、何でもっと早く駆けつけてあげなかったのか、貴女のせいでこんなことになった、と。半狂乱でヒナさんを責めてしまった事を心よりお詫び申し上げます。本当に、ごめんなさい」
「ちがっ、あれは私が……」
「違いません。悪いのは悪鬼であり、ヒナさんではありません。決して。そして、ありがとうございます。姉さんのことを大好きだと言ってくれて。大切だと言ってくれて」
それから、きっと姉さんが今の彼女を見たら一体何を言うんだろうと考えてしまった。
不思議とすぐにどんなことを言うのか想像できた。
「貴女の努力は無駄ではありません。無駄なはずがありません。だって、煉獄さんは貴女のおかげで命が救われたんですよ?」
「………………」
「だからヒナさん。どうか自分の努力の結晶を無駄だなんて、そんな事言わないで。それでも、どうしても1人で辛いのでしたら、いつでも相談に乗ります。決して貴女を独りにしません。貴女の抱えすぎた
多くを持つ事はできないかもしれませんがと苦笑すると、ヒナさんはまたもや涙を流してしまった。
「少し席を外しますね。大将さんにお水もらってきます」
「うん……うん……。ありがとう、しのぶ」
「どういたしまして」
「あ、お嬢ちゃん……えーと、しのぶさん、でしたっけ」
「? ええ、何でしょうか」
水を受け取り、個室へ戻ろうとすると呼び止められる。
ここに来たときのような元気な声ではなく、心痛な声で。
「その…だな。お願いがあるんだ……です」
「言葉は崩してくださって構いませんよ。それでお願いとは?」
すまねえと苦笑しながら、大将さんは頭を下げた。
「むさっちゃんを助けてあげて欲しい。頼む、俺に出来る事なら何でもする」
「助ける…とは?」
唐突に言われて理由が分からず困惑していると、少し呼吸を落ち着かせて話してくれた。
「俺の愛娘は、むさっちゃんに救われたんだ」
「ええ、お聞きしました。身籠られていて、鬼に狙われたと」
「……実は、その数日前にな、息子が……娘の旦那さんが殺されたんだ。鬼に襲われた娘を守ろうとして」
「……」
「たとえ血は繋がっていなくとも、息子同然だったんだ。愛らしかった。幸せになって欲しかった。……襲われた次の日に、むさっちゃんは来てくれた。でも俺ぁ、ほんっとうにどうしようも無いバカでよ。責めちまったんだ。『何でもっと早く来てくれなかったんだ』って」
ええ、わかります。痛いほどわかります。その気持ち。
「あの時のむさっちゃんの顔は……哀しくて悲痛な顔は今でも忘れねえ。いや、忘れちゃならねえ。本当なら、父親である俺が守らなきゃならなかったはずなのに。その責任を他人に押し付けて。ほんっとうに、おれぁ大馬鹿野郎だ。
そんな大馬鹿野郎の飯を、むさっちゃんは今でも食いに来てくれる。愛娘と孫の様子を見に来てくれる。
「成程。大将さんは、武蔵さんに救われたんですね」
「ああ。俺も、娘も、孫もむさっちゃんに救われた。だから今度は、俺がむさっちゃんを救うために、何かしてあげたかった。本当に、これは俺のわがままなんだ。俺じゃ、むさっちゃんの為に出来ることが何一つないんだ。だからお願いだ。
むさっちゃんを、あの子を……助けてあげてくれ。もう俺は、あの子の辛そうな顔を見たく無いんだ。
「なぜ、私なのですか?」
断る気はさらさら無かった。けれど今日出会ったばかりの私を、何故こんなにも信頼してお願いしてくれるのか。
「なんでって、-----」
「……………。なるほど。事情は分かりました。大将さん、お任せください。貴方の願いは、必ずや」
「あ、大将さん。私からも一つお願いがあるのですが、よろしいでしょうか」
「勿論だ。俺に出来ることなら何でも言ってくれ」
「それでは……その--」
大正こそこそ噂話
この数十日後、久しぶりに毒露シノエと休暇が被ったしのぶは、大将に教えてもらったご飯を作って振舞ったよ。
シノエだけでなく、蝶屋敷のみんなに大絶賛だったよ
ちなみにしのぶから大将へのお願い事は「料理を教えて欲しい」で、しのぶの前で見せる武蔵ちゃんの笑顔を見た大将は喜んで教えたそうな。
リメイクするなら
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今ある話を直に修正していく
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新しく一から作り直す
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やる必要ない
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