大事なモノを守るために   作:紀野感無

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(他のお話の前書きにも同じものがあります)
ちょっと、設定の矛盾がそこそこ酷いことに今更ながら気づいたので
リメイクを考えてます。
特に武蔵ちゃん周りのことです。
ここに投稿している話そのものを修正していくか、今の遊郭編が終わったらキッパリ終わらせて新しく描くか もしくはその両方か そこは考えていませんが、一応最後にアンケ置いてますので投票してもらえると助かります

今回は質問コーナー的なのは無しでいきます それではどうぞ


拾漆(17)・もっと派手に成れ by 宇髄

「おいおい、こりゃ竈門禰豆子か?派手に鬼化が進んでやがるな」

「う、ずい…さん」

 

嫁を3人救出し、戦闘の音が鳴り響いていた場所に辿り着くと、竈門が鬼化した竈門禰豆子を抑え込んでいた。

正味、地味にどうでもよかった。だが、我慢ならないことがあり、耳元で叫ぶ。

 

「お館様の前であんだけ大見栄を切った癖に!何だこの体たらくは!誰も鬼化を派手に進めろなんて言ってねえぞ!」

「ひっ、す、すいません!」

「俺に謝るんじゃなく伊織に謝れ!それと周りの地味な奴らにもな!」

「あ…いえ、宇髄、さん。私は、大丈夫、です」

 

伊織は強がっていたが、軽く見積もっても何箇所か骨折し顔面も派手にやられてやがる。歯が折れなかったのは運が良かったんだろうな。帯の鬼は打撃よりも斬撃に近い攻撃方法だろうから、これは竈門禰豆子にやられたと見て間違いない。

 

何より()()()()()()()()()()()()()()()()()()()

 

「柱ね。そう、そっちからきたの。手間が省けた」

 

「うるせえよ。お前とは喋ってねえよ、失せろ。お前、()()()()()()()()()()。弱すぎなんだよ。俺が探ってたのはお前じゃ無い」

「え?」

「宇髄、さん、それは、どういう…」

 

「何を、馬鹿なことを…」

 

ごちゃごちゃと何かを言いかけた時、力が抜けたのか膝をつき、その衝撃で頭がコト…と地味に落ち、呆けた声を出した。ようやく気づいたのかよコイツ。

 

「……!宇髄さん、いつの間に」

「お前は見えてただろ伊織。それよりも……おい竈門、戦いは終わってねえぞ。妹をどうにかしろ。愚図りだすような馬鹿餓鬼は、戦いの場に要らねえ。地味に子守唄でも歌ってやれや」

 

竈門禰豆子は再び暴れだし、外に飛び出した。

これでようやく集中できる。

 

「よし、行くぞ」

「え……あ、この、鬼は」

「もう死ぬだろ。ほっとけ」

「は、はぁ…」

 

「ちょっと待ちなさいよ!何処行く気!よくも私の頸を斬ったわね!ただじゃおかないから!」

 

うっるさ。

 

「まだギャーギャー言ってんのか。もうお前に用はねーよ。地味に死にな」

 

「巫山戯んじゃないわよ!だいたい、あんた、さっき私のこと上弦じゃないとか言ったわね!」

 

「だってお前上弦じゃねーじゃん」

 

「私は上弦の(ろく)なんだから!」

 

「だったら何で頸斬られてんだよ。弱すぎだろ。脳みそ爆発してんのか」

「え、でも。宇髄さん、この鬼の瞳には、上弦の陸と……」

「さあな。囮なんじゃねえの?」

 

伊織からの鎹鴉から上弦と聞いたから派手に警戒していたのに、肩透かしを喰らったわ。

つか、マジでうるせえなこの鬼。

 

「アタシまだ負けて無いからね!上弦なんだから!」

 

「負けてるだろ。一目瞭然に」

 

「アタシ本当に強いのよ!数字はまだ陸だけど、これからもっと強くなって…」

 

「説得力ねー」

 

「……うぅぅぅ。うわぁぁぁぁぁん!」

 

「「⁉︎」」

 

唐突に泣き出した。思わず吃驚したじゃねえか。ほら、伊織も「何だコイツ」って目で見てんぞ。

 

「アタシは本当に上弦なのよ!ほんとだもん!数字だってもらったんだから!アタシすごいんだから!うわぁぁぁぁん!」

 

「(おいおい、ギャン泣きじゃねえか嘘だろ?いやいやいや、それよりコイツいつまで喋ってんだ)」

「(頸を斬っても体が崩れない?何故?)」

「おい伊織」

「分かってます」

 

いくら何でも不自然すぎる。伊織にも警戒を促すと、言われる前から既に刀へ手を掛けていた。

 

 

「しね!しね!みんな死んじゃえ!死んじゃえ!みんな死んじゃえ!頸斬られちゃった!頸斬られちゃった!お兄ちゃぁぁぁぁん!」

 

 

鬼の体から、何かが出てきた。

人の形とわかった瞬間に俺と伊織で接近し、頸へ刀を振るう。

 

「「……」」

 

「ひぐっ……ひぐっ……」

「泣いてたって、しょうがねえからなぁぁぁ。頸くらい自分でくっつけろよなぁ。おめぇは本当に頭が足りねぇなぁぁぁあ」

 

後ろを振り返ると、頸を斬り落とした鬼ともう一体の何かがいた。

 

「(頸を斬り落としたのに死なない。背中から出てきたもう一体はなんだ?反射速度が比じゃねえ!)……伊織」

「わ、わかっています!」

 

伊織にしては珍しく声を荒げ、僅かに恐怖が混じっていたのが分かる。

その手を見ると、僅かに震えていた。

 

「落ち着け。2人でやるぞ。俺は男を狙う。お前は女の方を狙え」

「はいっ、はいっ!」

 

2人で同時に動き、頸を狙うべく動く。

だが避けられ反撃された。

 

「へぇ…やるなぁぁぁ。攻撃止めたなぁぁぁぁ。殺す気で斬ったんだけどなぁぁぁ。いいなぁぁぁぁお前らいいなぁぁぁぁ」

 

僅かに額を切られた。傷自体は大したことねえが……この感覚、毒か。しかも猛毒だ。

伊織を庇って正解だった。

 

「伊織、動けるか」

「はいっ、はいっ。動けます、動けます!庇ってくださり、ありがとうございます!」

 

「いいなぁぁぁ、お前らのその顔、いいなぁぁぁぁ。肌もいいなぁぁぁ。シミもアザも傷もねぇんだなぁぁぁ。肉付きもいいなぁぁぁ」

 

 

こりゃあ、腹括らなきゃならねえな。

 

 

「ああ、いいなぁぁぁぁ。本当にイラつくなぁぁぁ。妬ましいなぁぁぁ、妬ましいなぁぁぁぁ!死んでくれねえかなぁぁぁ!」

「お兄ちゃん!そいつらだけじゃ無いのよ!私を焼いたやつもいるの!そいつも絶対殺してよ!私一生懸命頑張ってるのに!邪魔して、私をいじめたの!寄ってたかっていじめたのよぉ!」

「そうだなぁ、そうだなぁ。そりゃ許せねえよなぁ。俺の可愛い妹が足りねえ頭で一生懸命やってるのを、虐めるような奴らは皆殺しだぁぁ。取り立てるぜぇぇぇ。俺はなぁぁぁ、やられた分は必ず取り立てる。死ぬ時ぐるぐる巡らせろぉぉ。俺の名は『妓夫太郎』だからなぁぁぁ!」

 

 

「伊織!」

「はいっ!」

 

男の鬼『妓夫太郎』が両手に持っていた、血肉で出来ているだろう禍々しい鎌を投げつけてくる。それを俺と伊織が一本ずつ弾き、再び鬼へ接近する。

 

「音の呼吸…」

「二天・岩の呼吸…」

 

が、また届かなかった。

 

「キヒッ……」

「ッ!」

「え?きゃっ⁉︎」

 

今度は鬼から動き、接近してくる。狙いが伊織だと分かり咄嗟に庇うが、全てを防ぎ切れず傷を付けられてしまった。

 

「(また毒を入れられちまった。こりゃ、さっさとケリをつけねえとヤベェ)」

「血鬼術・飛び血鎌!」

「(飛ばした血を斬撃のように飛ばしてきた!この数、捌き切れ…)」

「風の呼吸・参ノ型【晴嵐風樹(せいらんふうじゅ)】!」

 

伊織が俺の前で、まるで竜巻かと錯覚するような剣技で血の斬撃を弾いた。それを見て懐から幾つかの特殊な火薬玉を取り出し、足元に一つ、鬼へ複数個投げ起爆させる。

 

足元が抜け一階に落ちるが、あんなアホ狭い所より外で戦った方が何倍も楽だ。

 

「伊織、外で戦うぞ。カタギの奴らは俺の嫁が逃してるはずだ」

「わかりま、した」

 

外に出ると同時、未だ震えていた伊織の背中をバシィと派手にぶっ叩く。

声にならない悲鳴をあげ、涙を浮かべながら「こんな時に何を」って面で睨んでくる。

 

ため息をつきながら、武蔵に悪いと思いながら少し前に話していた事を伊織へ伝えることに決めた。

 

 

「伊織、良い加減()()()()()()()()()

 

「は…はい?そんなこと…」

 

「いいから聞け。お前は天才だ。天才故に何でも出来ちまう。だからこそ、お前は無意識に手を抜いちまう悪癖がある」

 

「……」

 

「もっと派手に成れ。自分を主張しろ。周りに合わせることも時には必要だが、今はその時じゃねえ。分かるだろ?」

 

「…はい」

 

「なら良い。んじゃ…」

 

ドォン!

 

家が爆ぜ、土煙の中から鬼が出てくる。伊織と共に距離を取り、日輪刀を構える。

 

「……宇髄さん」

 

「おう」

 

「全力を、出してもいいんですか?」

 

「当たり前だ」

 

「周りのことなど、何も気にせず、ですか?」

 

「俺のことすら気にするな。超ド派手にやってやれ。俺もド派手に合わせてやる。なんなら武蔵よりも上手く立ち回ってやるぜ。それはもうド派手にな」

 

「……分かりました」

 

ミシ…と軋むほど強く柄を握り、深く深く深呼吸をし始めた。

多分、武蔵との訓練以外で本気を出せたことなんて無いんだろうな。

 

自分の力を良くも悪くも客観的に理解しちまってるが故に、周りを傷つけまいと無意識のうちに力を抑えてたんだろう。

 

「んじゃ、先に行くぜ」

 

火薬玉をもう一度取り出し鬼の兄妹へ投げつけ、刀で衝撃を与え爆発を起こす。だが音からしてロクに入ってねえな。

煙が晴れると、帯に包まれ守られていた鬼が立っていた。

 

「気に食わねえなぁぁぁ。いい面して、それで格好までつけてよぉぉぉ。お前らぁぁぁ、今まで殺してきた柱と違うなぁぁぁ。お前は生まれたときから、特別なヤツだったんだろうなぁぁぁ。選ばれた才能だなぁぁ。妬ましいなぁぁ一刻も早く死んでもらいてぇなァァァ」

 

才能だと?俺に?

 

「……ハッ」

 

「あぁ?」

 

「俺に才能なんてもんがあるように見えるか?()()()()そう見えるなら、テメェの人生幸せだな」

 

「…?」

 

「何百年生きてようが、こんなところに閉じこもってちゃ世間知らずでもしょうがねぇわな」

 

「ッ!お前に何がわかる!」

 

「わかんだよ」

 

妹の言葉を遮り、同じ柱達をふと思い浮かべてしまう。

 

「知らねえだろ。この国はな、広いんだぜ。スゲェ奴らがウヨウヨしてる。

得体の知れねえ奴もいる、刀を握って2月で柱になるやつもいる。柱じゃねえのに俺と同じかそれ以上のやつがいる。

 

俺が選ばれてるだと?巫山戯んじゃねえ!俺の掌から、どれだけの命が溢れたと思ってんだ!」

 

そうだ、俺は煉獄や武蔵達のようには出来ねえ。んなこと、俺が一番わかってる。

だが死んでもソレを言い訳になんざしねえ。

 

「だったらどう説明する。俺の血鎌には猛毒があるのによぉ、いつまで経ってもお前は死なねえじゃねぇかぁぁおい、なぁ!」

 

「猛毒⁉︎宇髄さん、私を庇った時の…」

「気にすんなつったろ。俺は忍の家系なんだよ、耐性つけてっから毒は効かねえ」

 

「忍なんて、江戸の頃にはもう絶えてるでしょ?嘘つくんじゃないわよ!」

 

「嘘じゃねえよ」

 

忍として、親父から幼少期から歪んだ教育を受けてきた。そんな無機質な親父の生き写しだった弟。そんな人間になりたくなくて嫁を連れて家を飛び出した。

 

 

そんな俺をお館様は受け入れてくださった。

 

 

「(お館様、貴方と初めて出会ったとき、戦ってくれる俺達へ感謝を告げられた。ですが俺こそ感謝したい。命は賭けて当然、すべての事はできて当然。矛盾や葛藤を抱えるものは愚かな弱者。ずっとそんな環境でしたから)」

 

「ん…?んんー?キヒッ、キヒヒヒッ」

 

「ハァ……ハァ……何が、おかしい」

 

「やっぱりぃ、毒効いてるじゃねぇかぁ。じわじわとぉ。効かねえなんて虚勢張って、みっともねぇなぁぁぁ」

 

「いいや!ぜんっぜん効いて無いな踊ってやろうか!絶好調すぎて天丼百杯食えるわ!派手になぁ!いくぞ伊織!」

「っ!はい!」

 

2人で接近し、まずは伊織が踏み込む。上段から振り下ろし、防がれはしたが足元が陥没していた。その隙を狙って伊織の前に入り込み、妹の鬼を蹴り上げる。

 

「俺の妹をぉぉ、蹴んじゃねぇよなぁぁ!」

 

「二天・岩の呼吸・肆ノ型【流紋岩・双風】!」

「ハァッ!」

 

伊織は刀を男の頸の左右から挟むように投げ、その刀に当たらないよう火薬玉を投げる。妹の鬼が払い落とすように帯を展開し斬りつけ、ド派手に爆発し、その煙幕に紛れ妹の方は頸を再び斬り落とす。

 

「……っ、クソッ!」

「あぶねぇなぁぁ。女の癖に、力強ぇなぁぁぁ。妬ましいなぁぁぁ」

 

男の鎌の一撃を伊織は刀で受け止め、俺の元まで下がる。

横で妹の鬼が泣き喚いている中、男は俺をじっと見つめていた。

 

「お前ぇぇ、もしかして気づいているな?」

 

「何に?」

 

「気づいたところで意味ねえけどなぁぁあ。お前は段々と死んでいくだろうしなぁぁ。こうしてる今も俺たちゃジワジワ勝ってるんだよなぁぁぁ」

 

その時、ドン!と、俺たちの近くに何かが着地した。そこには我妻善逸と猪頭がいた。

 

「それはどうかな!俺を忘れちゃいけねぇぜ!この伊之助様とその手下がいるんだぜ!」

 

「お前ら……」

「伊之助さん、帰ってなかったんですね……」

 

「なんだぁ、コイツらはぁ…」

 

再び、俺たちと鬼の間に誰かが降り立つ。

 

「竈門…」

「炭治郎さん…」

 

「あぁ…?」

 

結局、帰れって言った奴ら全員残ってやがる。竈門に至ってはかなり深い傷を負ってるだろうに。それでも逃げねえとは…。

 

 

 

「テメェら…派手な登場じゃねえか。気に入ったぜ!」

 

 

 

誰1人欠けず、この鬼を斬る。

 

それしかねぇな!

 

「勝つぜ!俺たち鬼殺隊は!」

 

「勝てないわよ!頼みの綱の柱が毒にやられてちゃね!」

 

「毒⁉︎宇髄さん……」

「伊織にも言ったが気にすんな!余裕で勝つわボケ雑魚がぁ!毒喰らってトントンなんだよ!」

 

「強がってんじゃ無いわよ!」

 

「うるせぇ!人間様を舐めんじゃねぇ!コイツらは3人とも優秀な俺様の『継子』だ!逃げねえ根性がある!」

「ハハッ!まぁな!!」

「手足が千切れても喰らいつくぜ!そして!こいつは宮本武蔵の正当な後継者だ!俺様よりも遥かに強えぜ!

 

そして!既にお前らの倒し方は既に看破した!

同時に頸を斬ることだ!2人同時にな!そうだろ!」

 

煉獄のように、武蔵のように。

俺は俺の出来ることを。

 

さあ、決めるぜ。ド派手にな!




大正コソコソ噂話

単純な強さ比べだと宇髄さんと伊織はあんまり変わらなかったりする。
経験の差で拮抗しているだけで、あと数年すれば確実に負けると宇髄さんは思ってるよ



リメイクするなら

  • 今ある話を直に修正していく
  • 新しく一から作り直す
  • やる必要ない
  • いいから続きを書け
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