大事なモノを守るために   作:紀野感無

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2025/9/10 修正
二天屋敷の人に聞いてみた。

Q.8代目をヒナと名をつけたのは誰?

先代「名付けたのは先代のお館様だって聞いてるぜ。赤子だったヒナを拾って5歳くらいまで今のお館様と共に育てられたらしい。そこから剣士になるって言って聞かなかったらしくてな。そんで俺のところに来たとき、一目見てピーン!と来ちまったんだ!それで俺の継子にしたんだよ。懐かしいなぁ。そんでなぁ、あいつ…(以下親バカによる数時間の自慢に及ぶため割愛)




伍・天才?んな訳。私は凡人ですby武蔵

 

私は才能がないと、そう自覚してる。他の柱やら隊士やら、屋敷の子達には否定されるが、私なんて凡人だ。

 

元々、才能無いなーとは思っていたが、それを直に感じとった時には刀を捨てようかと思った。

 

 

天才は色々と見てきた。

 

 

刀を握って2ヶ月で柱になるような人間

 

盲目でもそれを打ち消すほど体格に恵まれている人間

 

血が特別で、怪我を負ってしまってもそれを有利に働かせてしまう人間

 

聴覚に優れていて戦況を見るのが上手い人間

 

薬学に精通し、非力ながらも戦果をあげている人間

 

同じく非力なのに、鬼の硬い頸を斬れるまで技術を昇華させる人間

 

由緒正しい家柄に生まれ、独力で柱になった人間

 

見た目は普通なのに、骨格、筋肉の密度に恵まれている人間

 

こないだ柱になった子は、医学の分野に詳しく、また毒にも精通している。

 

他にも恵まれている隊員は山ほどいる。

 

 

じゃあ私は?

体格もそれほどあるわけでもない。

筋肉、技術の才能もそんなに無い。

 

五感の一つが突出して優れているわけでもない。

 

 

新しい子が柱になるたびに、自分に無い才能を持っていることを羨ましく思ってしまう自分がいる。

 

特に継子を取った時には本当に己がただの凡人であることを知らしめられた。

 

宮本武蔵の名を継承してからというもの、皆は私を天才剣士だのなんだの色々というが、私は歴代宮本武蔵のように、自分で呼吸を派生させれなかった。どれもすでにある技をいじくったものばかり。

なんとか私が作り出したのは感情に全て身をまかせるという剣術とは到底呼べないもの。

 

二刀流が唯一無二と言うが、戦国の世ならまだしも今となっては自我流の二刀流も沢山いる。

 

そんな私が柱という位置に立ち、みんなと肩を並べるために

 

努力して努力して努力して努力して、とにかく死ぬ気で努力して鍛えた。

 

盗める技術(もの)は全て盗んだ。五つの呼吸の育手の元は全て回ったし柱ともなんども手合わせをした。

初代が残した五輪書というのも暗記するほどに読み込み、実践した。

 

私が天才達の横に並ぶには、努力をする以外方法などなかったのだから。

 

 

 

 

 

「スゥーーーーーーハァーーーー」

 

二天の呼吸・壱弐混合ノ型クズシ『剛雷ニ閃・穿ち裂き』

 

最後の大木へ向けて居合抜刀の構えから足に全神経を集中させ爆速で駆け抜け、すれ違い様に一太刀。通り過ぎた後に再度足に全神経集中させ真反対に駆ける。

今度は二本の刀を木に突き刺しまずは縦に裂く。そこから刺した場所に刀を戻し今度は真横に裂く。

 

「ふぅ。薪はこの程度でいいでしょう。さー!飯だ飯!」

 

山籠りから一月。素手で入っても意外となんとかなるものね、

え?刀?いやアレ木刀です。自分で木を切り倒して作ったやつ。

 

さ!それはそうと、焚き火に薪をくべまして…火打ち石で…はい焚き火の完成。

お次は予め仕留めておきました熊を解体しまして。皮は色々使えるのでとっておきます。さ!ご飯ご飯!

 

 

腹ごしらえを終えて、荷物をまとめ下山の用意をする。しのぶには手紙を置いてあるし大丈夫でしょう。

 

 

 

 

と、思っていたのだが…

なんで蝶屋敷に着いた瞬間に正座させられたの私。

 

「さて武蔵さん、なぜ私が怒ってるかわかりますか?」

 

「いえ、全くさっぱり」

 

「はぁ…カナヲ、あの手紙を」

「はい」

「武蔵さん、この手紙にはですね。1日、とあります」

 

「え」

 

うそん。一月って書いたと思うけど。

手紙をよく見させてもらうと確かに1日と書いてあった。

 

「……テヘッ」

 

「カナヲ、アオイに今日の武蔵さんはご飯抜きにするよう伝えてください」

「まってしのぶ!それだけは後生ですからやめて!」

「知りません。心配した私たちの身にもなってください。炭治郎君達も相当心配していたんですよ。……何故か伊織さん達は全く心配していませんでしたが」

 

ま、でしょうね。

にしても相当おかんむりだ。しばらくは真面目に頑張ろう。

 

炭治郎達にも謝っとかないとね。

 

「そいや、だいぶ静かになったね。今はしのぶ達だけなの?」

「はい。炭治郎君達はもう体が回復して機能回復訓練も終えたので今朝に任務へ向かいましたよ」

「ほぇ〜。終えたってことは全集中・常中もみんな習得したのね」

「ええ。我妻善逸君と嘴平伊之助君が少々苦労しましたが」

「炭治郎や伊之助ともかく、善逸にまで習得させるとは。しのぶは凄いわね。そこはカナエと全然違うわ…」

 

と、そこでやらかしたことに気づいた。

思わずカナエの話題を出してしまい、沈痛な空気になってしまう。

 

空気を変えるための一言を探すが、なかなか出てこない。そんな私を見かねたのか、しのぶの方から口を開いた。

 

「あ、武蔵さんも任務が来ていますので。手早く準備をしてくださいね。鴉によると、煉獄さんの任務の場所と近いですよ」

「だーかーらー!なんでそこで杏寿朗を引き合いに出すかなお館様は!行くけどさ!」

「行くんですね。今日中に終わらせれたのなら夜のご飯はご褒美に出してあげますよ」

 

そりゃ、お館様からの任務を蹴る訳にはいかないでしょう。

てかしのぶ言ったね?そんじゃ本気で片付けてきますよ。

え?下心?イエアリマセンヨ。

 

「あ、刀置きっぱにしてたけどどこにある?」

「それでしたら道場に」

「ありがと。昼餉は適当に途中の村とかで食べてくるわ」

「はい、お気をつけて。十二鬼月かもしれませんからね」

「わかってるー」

「それと……先ほどのは気にしていませんので。武蔵さんも気にしないでくださいね」

「…………。うん、ありがとう」

 

しのぶと別れ道場に向かう。そこにはちゃんと整備されている私の刀が置いてあった。……なんだかんだ言ってもしのぶはやっぱり優しいわね。

 

「…にしても嫌な予感するわね」

 

なんとも言えない、本当に嫌な予感がする。カンなので根拠も何もないが。

 

「…ま!いいや!前向きに動こう!」

 

道着の着付けを改めて直し、帯をしっかりとしめる。その上から紅いお気に入りの羽織物を着る。

そして腰に帯刀。

 

うん、気合い入るわね。

 

「そんじゃしのぶ、言ってくるわね。伊織や親父殿がもしきたら、任務終わった後、ここでご飯食べた後に帰るって言っておいて」

「わかりました。お気をつけて」

「はーい」

 

 

 

 

 

「えーと…宗教?そこで人が消えてる?なんじゃそりゃ」

 

鎹鴉の話によると、とある宗教団体の支部みたいなところに人が入ったきり一切出て来ず。隊員が何人か潜入するも全員帰って来ない。もしかしたら十二鬼月かもしれない…と。

 

…はぁ、そんな教祖だがなんだかをやる物好きな鬼がいるわけないじゃないの。

 

「…夜になると思ったけど急いだら意外と早く着いたわね」

 

その問題の村に着いた。大体酉の刻(午後6時くらい)だろうか。まだ夕焼けが照らしており、日没まではもう少し、といったところか。

…さて、気を引き締めないと。

 

 

「一刀三拝。修練の果てに無限に至る」

 

 

旅人を装って世間話をしつつさり気無く情報収集をし、今はちょっと休憩中。

時刻はもう丑の刻(大体朝2〜3時くらい)に差し掛かるくらいだろうか。

 

情報収集の過程でわかったのは消えていった人間はどれも若い人間かつ生活が困窮している人たちだという。旅人、現地の人問わず宗教の人間のいる屋敷に入った人間は誰一人として帰ってきていないらしい。

 

…胡散臭いわねぇ。

宗教の元締めの建物に乗り込んでもいいけどあんまり騒ぎを大きくしたくはないし。

 

食事処で貰ったおむすびを頬張りながらいい案はないものかと考えを巡らせる。でもどうしても『後日真夜中に襲撃』に辿り着いてしまった。

 

準備を重ねつつ軽い報告書を作り上げ、鎹鴉に持たせてお館様の元へ送る。

 

「んぐっ!ご馳走様!それじゃあ引き続き調査を…」

 

 

 

「やあやあ!こんな真夜中にどうしたんだい!おや、凄い綺麗な顔だね!」

 

 

 

「っ!」

 

突然後ろから手を回され、気持ち悪い声を耳元で吐かれた。

思わず裏拳を叩き込むも感触はない。

 

「危ないなぁ。急に手をあげないでおくれよ。あっ!それよりさ君お茶しない?真夜中にもやってるいい茶屋を知ってるんだ!あっそうだ。俺の教団をコソコソ嗅ぎまわってるって教えられたんだけど、それも君かな?」

 

その姿は白橡色の長髪に血をかぶったかのような赤黒い模様が浮かぶ細身の若いイケメン。瞳は虹色をしている。

 

服装も髪と同じ血のような模様が描かれた赤と黒の服を着込んでいた。

 

 

そして両の瞳に刻まれるは『上弦・弐』。

 

 

「んん?おやおや、君どこかで見たことあるぞ」

 

「ええ、そうでしょうね。童磨(どうま)

 

「俺の名前を知ってるのかい。んー何処であったっけなぁ」

 

童磨はのらりくらりと体を揺らしながら考えている。

…相変わらず腹が立つ。

 

自分の中に生まれた怒りを、死ぬ気で落ち着かせる。

激情に身を任せていいことなんかないから。

 

「はっ、7代目宮本武蔵の()()()()()()()()()()、忘れたとは言わせない。お前は…ここで殺す」

 

「宮本武蔵……宮本武蔵……。…ああ!覚えてるよ!10年前くらいに半天狗殿と玉壺(ぎょっこ)殿と共に殺そうとした鬼狩りだね!

確かあの時、10歳ちょっとくらいの子供がいたけど…もしかしてそれが君なのかな!

 

いやぁ!あの時はとても弱かったよね!でも、その物言いからして、今は柱なのかい?すごいね!すごいね!よく努力したね!感動したよ!

ああ、でも、あの時は日光のせいで逃げざるを得なかったけど今回は絶対に殺すよ!もうあの時みたいに()()()()()()()()()()()()()()()()()!」

 

「ああ、そうね。…でも関係ない。今この場で、お前は、私が殺す」

 

「いやぁ多分無理じゃないかな?だって君、あの時のお父さんと同じくらいの強さだもの」

 

「じゃあやってみましょう。親父殿の両腕と眼を奪ったツケ、払ってもらうわよ。8代目宮本武蔵の力、その目に焼き付けて死ね」

 

 

 

 

 

もう突然すぎて色々グチャグチャだ。

親父殿を狂わせた鬼が出てきて。

 

怒りに身を任せても良いことなんかないのはわかってる。でもどうしても抑えきれない。

 

「二天の呼吸・壱ノ型『剛雷ニ閃』」

 

「おっ、速いねぇ」

 

一閃目は普通に避けられ、ニ閃目を繰り出すも扇でいなされた。

 

「二天の呼吸…」

 

「あー! 猗窩座殿も近くに来てる!え、何しにきたんだろ!」

 

「肆ノ型『阿修羅ノ舞』」

 

「おっ、おっ?」

 

童磨に接近し、ひたすらに斬りつける。一撃目の勢いを使い二撃目を。二撃目の勢いを使い三撃目を。四撃目の威力を使い五撃目の威力を高めていき、斬り込み続ける。

 

けど、童磨はめんどくさそうに距離を取り、扇を開いた。

 

「血鬼術・粉氷」

 

「見たことあるわよ!」

 

血を凍らせ散布させてくる。厄介なのが、童磨の技の大半は呼吸するための肺を殺すとかいう、根本的に全集中の呼吸と相性が悪い技を繰り出してくる。

 

だが、それは10年前に嫌と言うほど目に焼き付いている。

 

「二天の呼吸・肆ノ型クズシ『阿修羅ノ舞・暴風』」

 

刀を振り上げる向きを真上に向けながら風を起こす。

その上でなお童磨の頸を狙うが、どうしても届かない。

 

「へぇ!それ風の呼吸の技に似てるね!さっきのもそうだ!雷の呼吸とかもあったよね!色んな呼吸を基にした呼吸法なのかな?」

 

しかも正確に解説されるという屈辱ものだ。

血反吐を吐きながら努力して身につけたというのに。

 

「二天の呼吸…」

 

「うーむ、とりあえず君の動きを止めないとなぁ。君の加速、一度脱力しているはずなのに、初動からものすごく早いね。そういえば君のお父さんもそうだったね、なかなか興味深いからそれについて教えて欲しい!」

 

 

ドォン!

 

 

「⁉︎」

「わぁ、 猗窩座殿もう来たのか!はやいなぁ。俺も猗窩座殿に負けないよ柱を狩らないと!」

 

遠くで何かが爆ぜるような音が轟いた。

やたらうるさいなと思っていたけれど…童磨の言葉ではっきりした。

 

向こうにも上弦の鬼がいる。

 

上弦の肆や伍はそんな名前じゃない…。壱も違う。なら…参か陸?

 

 

けれど、それ以上に聞き逃せない言葉があった。

 

 

「俺も…?柱を狩る…?」

「うん!そうだよ!」

 

事前に教えられてた情報だとこの近辺で任務に出ている柱はたった一人。

 

炎柱の煉獄杏寿朗しかいない。

 

「チッ!二天の呼吸・壱ノ型クズシ『剛雷ニ閃・乱舞』」

 

「あれぇ!逃げるのかい?逃がさないけどね!」

 

構うな。もう二度と私の周りの人々を殺させてたまるか。それに比べたら私の怒りなど些細なものだ。

僅かに血鬼術を吸ってしまって肺が痛むがなんとか動ける。

 

脚を動かせ。全て向かうことに意識を集中させろ。

 

 

もう二度と私の大切な人達を喪ってたまるものか。

 

 

「ねえねえ!そっちは 猗窩座殿がいるからやめた方がいいよ!2対1になっちゃうよ!」

 

構うな、鬼の戯言など無視しろ。

 

「あーもう! 猗窩座殿に怒られちゃうじゃん!」

 

「…!見えた!」

 

列車が横転しており、その側で炭治郎と杏寿朗が居た。

 

そこへ一人の鬼が襲いかかっており、杏寿朗が単独で戦っていた。

 

最悪なのは、動きなどを見ている限りでは鬼の方が強い。

 

「二天の呼吸・壱ノ型……」

 

「だからぁ!行かせないってば!」

 

童磨の血鬼術で蓮の花のようなものが出てくるが、壱ノ型の一閃目を蓮の花を避けるように木に向かい、ニ閃目を杏寿朗の元へ。

 

「!」

「むっ⁉︎」

「二天の呼吸・弐ノ型『穿ち裂き』」

 

杏寿朗と戦っていた鬼に向かって強引に型を変えて突きをするも一本しか右肩に刺さらず、裂けなかった。

 

「ふん!」

 

「っ!」

 

鬼からの攻撃を刀で受け止めると同時に跳んで威力を軽減させる。でも完全に殺せず背中を強打する。

 

「女…?いや…それよりもその練り上げられた闘気…もしや柱か?今日はなんといい日だ。…ん?なぜあいつが…」

「猗窩座殿ー!すまない!俺だけで片付ける予定だったんだが!君が来たのを察してこっちに向かってしまった!」

「……」

 

猗窩座と呼ばれた鬼の両の瞳に刻まれているのは『上弦・参』

 

 

…こりゃますますやばいわね。

 

 

「杏寿朗、大丈夫?」

「うむ!少々まずかったが武蔵殿のおかげで事なきことを得た!…して、武蔵殿は大丈夫か?」

「あったりまえよ。こんなの朝飯前よ。…にしても、相当消耗してるわね。…杏寿朗ですら苦戦する強さか」

 

鬼は何やら話しているがあちらは全回復してしまっている。

 

加えてこちらは柱二人とはいえ手負い。しかも炭治郎達や列車の乗客もいるから、彼らを死なせないためにも逃げるわけには行かない。

 

「…日光が出るまで、大体半刻(一時間)くらいかしら……。ねえ杏寿朗、まだ動ける?全力疾走、行ける?」

「む?うむ!勿論だ!」

「ならねぇ……」

 

「まあまあそれより 猗窩座殿!先に柱を殺すことが先決なんじゃないのかい?」

「…いいだろう。だが俺の邪魔をするなよ。あの女はお前にくれてやる。杏寿朗との戦いを邪魔するな」

「当たり前じゃないか!」

 

ただでさえ一匹でも厄介なのに二匹に増えた。まともにやり合えば二人とも死にかねない。なら……とるべき選択肢は決まっている。

 

「杏寿朗、私が時間を稼ぐから、炭治郎達を避難させて。避難させたらできれば貴方も逃げて」

 

「む!それはいくら武蔵殿とはいえ承知しかねる!ここで武蔵殿一人に任せてしまうのが一番ダメだ!流石にそれは俺でもわかるぞ!」

 

殿を務める事を伝えるが、予想通り反対される。でも、飲み込んでもらわなきゃならない。一番の年長者である私がみんなの前に立たずして、何が『柱』か。

 

「杏寿朗、ここで一番重要なのは一人でも死なせないこと。で、手負いの杏寿朗と私だと、私の方が生き残れる保証が大きいから言ってんの。

わかる?分かりたくなくても理解して。一番最悪なのはここで杏寿朗が残ってしまって、その上で二人とも死んで、他の隊員、民間の人たちも全員死ぬことよ」

 

「…むぅ」

 

「何を言ってるんだい?逃がすわけないじゃないか!」

「おい、杏寿朗は俺と戦っているんだ。余計なことをするな女」

 

「だいじょーぶよ。私、生きる事に定評のある8代目・宮本武蔵ですよ。それにね…杏寿朗、少しくらい()()()()を守らせてくださいな」

「…?それは……ッ⁉︎

「行け!」

 

一瞬戸惑った杏寿朗を炭治郎の方に蹴り飛ばす。

私が一喝すると杏寿朗もようやく諦めたようで炭治郎を担ぎ何処かへ行った。

 

「逃がすか!」

 

「二天の呼吸・参ノ型『霞ノ舞』」

 

上弦の参が杏寿朗を狙い撃ちしようとしたのを見て、一気に脱力し踵から踏み込み、上弦の参の右腕を斬りとばす。即座に再生され、拳を振りかざされるので刀で受け止め、威力を受け流し背後へ跳ぶ。

 

……?なんか思ってたより拳の威力弱いわね。

 

「ふむ…杏寿朗を逃されて腹立つが、お前は……もしや…」

「猗窩座殿!あの宮本武蔵の一族だ!俺が殺し損ねた7代目の娘さんだ!今は宮本武蔵を継いで8代目の宮本武蔵らしい!」

「お前には聞いていない。お前に素晴らしい提案をしよう8代目宮本武蔵。お前も鬼にならないか?」

 

「断る。なんで受け入れると思ってんのよ」

 

上弦の参、 猗窩座から急にそう言われる。

 

んなもん誰がなるか。

 

「今日は良き日だ。至高の領域に近い人間を二人も見ることができた。しかもお前は杏寿朗よりも近い」

 

「ねえ、お前ごときがあいつを呼び捨てにしないでくれる?虫唾が走る」

 

「そうか。では8代目宮本武蔵。お前がなぜ至高の領域に足を踏み入れることができないか教えてやろう」

 

「あん?人間だからとか言うわけ?」

 

「その通りだ。鬼になれば人間というちっぽけな壁を越えることが出来る。そうすればお前も…」

 

 

「くふっ…ふふ……」

 

 

鬼の言い分に、思わず笑いが出てしまう。

 

「何がおかしい」

 

「いやだって、ねえ?まさかとは思うけど100年だか200年だか、それ以上生きてて知らないわけ?初代様の話。人間のままでいながら、上弦の壱と引き分けた、歴代最強の、戦国の世においてすら最強と謳われた人のことを。その上弦の壱よりも弱いアンタが至高の領域とやらを語るなんて……片腹痛い。それで上弦の参までよく来れたわね」

 

「黙れ。もう交渉はやめだ。死ね、宮本武蔵」

「おっと!俺も加勢するぜ! 猗窩座殿だけだともしかしたら死ぬかもしれないしな!」

 

予想通り鬼舞辻無惨の事を貶すと冷静を保ってはいるが僅かに怒った。さっきより冷静でなくなってる。

 

「ああ、かかってこい醜い鬼ども。私の二天一流を、お前らに見せつけてやる」




大正コソコソ噂話

今回武蔵ちゃんが死ぬ覚悟をしたのは人生で初めてだよ。

リメイクするなら

  • 今ある話を直に修正していく
  • 新しく一から作り直す
  • やる必要ない
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