魔王の妖精聖母は迷宮の奥底へ   作:迷走中

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突然ですが皆さん。
ダンまち15巻の折り畳まれているカラーイラストをめくらずにエイナさんを見てください。
エイナさんがあるものを咥えています。

エイナさんが、何を咥えているか、分かりますよね? 知ってますよね?

リボン以外に見えたら、あなたの負けです。



あ、今回は捏造設定ちょっとだけ入ります。



原作に沿いながら、ベル×フィルなども目指す

ベルきゅんとアイズさんが、訓練した防壁とは違う防壁の上で、俺はフィルヴィスさんと会っていた。

レジャーシートを敷いて、お弁当を広げた状態で俺がフィルヴィスさんを待っていると、階段を上がってきたフィルヴィスさんが一瞬、ビクッとして逃げたそうにしながら、観念したように俺の座っているレジャーシートの所まで来た。

 

「お久し振りです。フィルヴィスさん。24階層の一件はお疲れ様でした」

「っ、ロキ・ファミリアから聞いたのか? いや、ですか?」

「丁寧に話さなくても平気ですよ。なんちゃって王族ですから」

「いえ、そういうわけには」

 

今日、俺がここにフィルヴィスさんを呼んだのは、フィルヴィスさんの為だ。

悪い意味で、フィルヴィスさんは有名だから。俺と一緒にいると、他のエルフが嫉妬する。

ましてや、手作りのお弁当持参だと、一部のエルフがフィルヴィスさんを刺しに行きそう。

 

「まあ、今はちょっとお腹空いているんです。フィルヴィスさんもどうぞ!」

「いえ、私は」

「どうぞ!」(*´▽`*)

「い、いえ、わた」

「はい、あ~ん」(*´▽`*)

 

サンドイッチが入ったお弁当箱から、サンドイッチを取り出して、立ち上がりなから、フィルヴィスさんに、笑顔で差し出す。

 

すると、数秒フィルヴィスさんは葛藤していたが、パクリとサンドイッチを口にした。

 

「美味しいですか?」

「あ、はい。美味しいです。ん、でも、これは前に食べた魚のフレークとマヨネーズのサンドイッチ……?」

「良かった。頑張って作ったかいがありましたね」

 

俺は胸を張りながら、何のサンドイッチか首を傾げるフィルヴィスさんを眺めながら、フィルヴィスさんに何のサンドイッチか教える。

 

「ユニコーンの角粉末を入れたサンドイッチ」

「――ぶふっ!?」

 

ゲホゲホむせるフィルヴィスさんに、「冗談ですよ。フィルヴィスさん」と言いながら、お茶の入ったマグカップを手渡す。

 

「二重の意味で、心臓に悪いです。薬に少量入れたりすることもある、と聞いているので食べられるのでしょうが、そんな希少で高価な物を使ったのかと驚きました」

「ふふっ、流石にわたしでもユニコーンの角は使いませんよ」

 

それから気を取り直して、作ってきたサンドイッチを食べながら、24階層やレフィーヤの話をした。

 

「楽しい時間はあっという間ですね」

「そう、ですね……」

「フィルヴィスさん、今日は渡したい物があるんです」

 

そして、わたしは用意していた袋から、手のひらサイズの小箱を取り出した。

 

「これは?」

「アウラさん達にもお礼を贈ったのですが、フィルヴィスさんだけ、捕まらなくて、最後になってしまいましたが」

 

すると、フィルヴィスさんが「だから、アウラがアルディス殿を見かけたら声をかけろと言ったのか」とぼやいていた。

 

そういえば、俺がアウラさん達に、「フィルヴィスさんに24階層のお礼を謂いたい」と言うと「その話、詳しくお話を聞かせて下さい」と言われ、死線を潜り抜けたフィルヴィスさんに、アウラさん達は悔しそうな顔をしていた。

 

何より、「この事は、副団長のアウラさんとそのパーティーメンバーですから、最低限お伝えしました。この話は他言無用。これ以上の話は神ディオニュソスからお聞きください」と伝えると、アウラさん達は溜め息をつきながら、頷いてくれた。

認めたくはない。けれど認めるしかない。そんな雰囲気だった。

 

「……これは、セーナの花が掘られた白い石? のペンダント」

「はい、花言葉は、【産まれてきてくれて、ありがとう】」

「…………」

 

セーナの花は、この世界の大昔のエルフの王女が自分の娘に贈った花だ。

愛する青年と駆け落ちをして、その先で娘を出産。

逃亡生活で困窮していた二人は、娘の祝いに贈る、御守りすら用意出来なかった。

そんな時に見つけたのが、セーナの花だ。

見たことのない、白くて綺麗な花が沢山咲き誇っていて、駆け落ちした王女は、セーナの花を一輪摘み取り。

娘に握らせた。

 

『産まれてきてくれて、ありがとう』

 

王女は娘に心からの祝福を贈った。

この二人この話は、エルフに限らず有名な恋愛の物語だ。

セーナの花言葉は、この話が切っ掛けだ。

 

「ありがとうございます。フィルヴィスさん。貴女が産まれてきてくれたおかげで、わたしは今日もフィルヴィスさんやレフィーヤ。ヘスティア様にベルさん。大勢の皆さんと幸せに生きています」

 

改めて、俺はお礼を伝える。

 

「わたしを助けてくれて、ありがとうございます。今度はわたしがフィルヴィスさんを助けますね!」

 

俺がフィルヴィスさんに、伝えるとフィルヴィスさんは、左手でぎゅっと胸を掴んで俯いた。

数秒後、フィルヴィスさんは、顔を上げて「ありがとうございます。大事にします」とぎこちなく笑みを見せてくれた。

 

 

 

 

 

 

「それと、最後にフィルヴィスさん」

 

帰り道、途中まで一緒にフィルヴィスさんと、裏路地を歩いている時に、言い忘れていたことを伝える。

 

「ロキ・ファミリアの遠征当日。第一陣が出発するよりも早くに、9階層にいると面白いモノが見えますよ」

「ん? どういう」

「ですが、決まりがあります」

「き、決まり?」

 

俺は頷き、フィルヴィスさんに伝える。

 

「ミノタウロスを見つけても殺しては駄目です」

「ま、まってくれ、9階層にミノタウロスは」

「フレイヤ・ファミリアが本気で敵になります」

 

俺の言葉にフィルヴィスさんは混乱する。その混乱するフィルヴィスさんに質問をする。

 

「冒険者の冒険を見ることが出来ます」

「…………え?」

「損はさせません。出来るだけ隠れながら、9階層へ来てください、場合によっては」

 

その日が、わたしと会える最後の日になる可能性がありますから。

と伝えると、フィルヴィスさんが、心配そうに俺を見てきたので、俺は笑顔でフィルヴィスさんと別れた。

 

 

……フィルヴィスさんが、ベルきゅんの冒険を見て、ベルきゅんに胸きゅんしたら嬉しいな!

上手くいけば、本当にベルきゅんハーレムに、レフィーヤとフィルヴィスさんが加わる可能性がある。

 

 

 

 

ま、とりあえず、ベルきゅん負けたときの為に、逃げる準備をしておこう。

とは言え、ベルきゅんが負けたら、折角買ったユニコーンの角はどうしようかな。

今日の様子を見る限り、効果や影響は無さそうだけど、これからも食べさせ続けたいな、フィルヴィスさんを助けるために。

ま、悪足掻きでも、やれることをやろう。

助けられる可能性があるのは、今のところ俺だけだから。

 

 

 

 

 

さーて、次はリヴェリアさん達、ロキ・ファミリアとのお話だな。

あの【しがみつく肉】についても、詳しく聞きたいけど。

嫌な予感がするんだよね。

 

 

 

 

 





ダンまち15巻は、私は書店でページをめくったら勘違いして、度肝を抜かれました。
まあ、直ぐにあり得ないと考え、落ち着きました。

アニメは次回、ベルきゅんの男気を見せてほしいです。
戦争遊戯はあっさり終わったので、楽しみです!

後、原作七巻の裏のキャラですが、フリュネだったんですね!
ずっと、これ誰だ?? と思っていたので、やっとスッキリしましたよ。


……フリュネ、個人的にはもっと凄いのを想像してましていたので(^_^;)


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