魔王の妖精聖母は迷宮の奥底へ   作:迷走中

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ランキングとか本当にビックリしてます。
ありがとうございます。

それと、ちょっとだけ、セクシー? 描写が。




すみません、舐めてました。

運良く怪物祭までにロキ・ファミリアの主力であるアイズさん達と出会えた。

意味深なことをレフィーヤに伝えたから、夢についてリヴェリアさんをはじめ幹部達は色々考えているだろう。

 

まあ、初戦はリヴェリアさん達ではなく、レフィーヤ達だ。

警告を覚えていて、注意すれば、レフィーヤは重傷を負わないだろう。

 

怪物祭の食人花との初戦、俺はフル装備で参戦する。

目標はセイント・ランスが効果があるか確かめること。

レフィーヤが重傷を負っていたら、応急手当てをする。

物足りないかもしれないが、アマゾネス姉妹に武器を貸す。あまり武器は役にたたないだろうけど、武器を貸した事実があれば、多少は貸しになるだろう。

 

それと、ヘスティア・ナイフのフラグをへし折らない為に、ベートにぶっ飛ばされた翌朝。

ホームに帰って、ヘスティア様とベルきゅんについて話し合った。

やはり、頑張っているベルきゅんの為にヘファイストス様に武器を作って貰えるように頼むつもりだった。

さらに、俺の武器まで頼もうとしていたので、全力で止めた。

 

初めは作って貰う! と、意気込んでいたが、「数千万、場合によっては数億ヴァリスの武器を一つならローンを組んで作ってもらえるかもしれませんが、二つは無理です! それに、わたしがヘファイストス様の武器を使えば悪目立ちします」と言うと、渋々引き下がった。

 

「ヘスティア様とベルさん。二人も家族が出来たんです。わたしは今幸せです。だから、ヘスティア様が必要以上にローンを組む必要はありません」

 

今優先すべきは、【憧憬一途】を持っているベルさんをファミリアで集中的に育てることです。

と、俺は言った。

ベルきゅんが弱いままだと、本気で不味いからね。

 

リップサービスと言うわけではないけど、本当にヘスティア様が大好きです。と、ヘスティア様に笑いかけたら、何故かよしよしされた。

しかも涙ぐみながら。

え、今のどこに泣く要素が?

 

今にも消えてしまいそう? いやいや、消えないからね。

 

「何があっても(ダンジョンで)、わたしは必ず帰ってきます。ヘスティア様の居るところが、わたしの帰る場所ですから」

 

って、言ったらヘスティア様が、「ボクが、君を守ってみせる!」と涙ぐんでいたけど。止めてください。

ヘスティア様にダンジョンに入られると、冒険者ギルドからペナルティを貰うので!

 

 

と言うわけで、あっという間に怪物祭当日。

 

「ベルさん、わたし今日は用事がありますから、怪物祭は一緒に回れません」

「あ、そうなの?」

「はい、でも、せっかくのお祭りですから、ベルさんも楽しんでくださいね。あ、これお小遣いです」

「あ、うん、ありがとう。アルディス……」

 

ベルきゅんは、街の物の相場を覚えてきたけど、ヘスティア様の意見もあって、ファミリアのお金は俺が管理している。

なので、○0歳からお小遣いを貰うベルきゅんは恥ずかしそうに金を受けとる。

 

「それでは、行ってきますね。ベルさん」

「うん、行ってらっしゃい。アルディス」

「はい、ベルさんも、気をつけてくださいね」

 

それから、俺は足早に街の大通りを走っていると。

 

突然、背筋が――ゾワッと悪寒が走った。

 

反射的に視線を感じた方へ首を動かして、俺はその行動に後悔した。

視線を感じた方向は、白亜の巨塔。バベルの最上階。

 

しまった! と後悔しても遅い。

 

友好的か非友好的か分からないが、あの女神に見られていた。

そして、俺が女神に気づいたこともバレた。

友好的でも非友好的でも、面倒なのは間違いない。

だが、非友好的だった場合、何をされるか分からない。

故に俺は咄嗟の判断で、女神にアピール、媚びを売ることにした。

 

俺の眼ではあの女神は見えない。

けど、ゲーム内で鍛えられた感覚が、魂に警鐘を鳴らしている。

お前はまだ、見られているぞ、と。

 

俺はあの女神に向かって、スカートの端を持ち、優雅にお辞儀した。

周りから、何をしているの? という視線が飛んで来るが、無視だ。

数秒の間の後、俺から女神の視線が外れたので、俺は出来るだけ早歩きでその場から逃げ出した。

 

正直、あの女神のことは忘れていた。

未来のことを考えるなら、あの女神には出来るだけ関わらない方向でいかないと駄目だ。

だが、あの女神は何故、俺を見た?

それだけが、気になる。

 

 

 

 

エクレアの工房にたどり着くと、俺はホッと一息つけた。

そして、エクレアに頼んでおいたフルプレートを受け取り、身につける。

今回の為だけに、奮発して購入したフルプレートだ。

お財布が痛い。

ちなみに、ベルきゅんの装備も更新するために、既にエイナさんに話を通してあるので、怪物祭が終わったら原作の通りにベルきゅんはエイナさんとデートだ。

「可愛くない」

「うん、わたしもそう思う」

 

仕方がない。俺も今回はデザインよりも防御力重視だ。

 

「でも、その分もう一つの方。中身は拘ったわ! アルディスから聞いた極東のタイマニン? という女ニンジャーのクロースアーマー(布製の防護服)を参考にして作った旧すくーる水着? という水着のような斬新なデザインにしてみました!!」

「ええ、部屋にスクール水着があって、わたしもビックリしました」

「ふふっ、頑張りましたよ。従来のモコモコしたクロースアーマーも昔に比べれば、大分薄くはなりましたが、それでも、戦いが長引くと暑い。と言われてました。それを水着近くまで薄くした物の試作品が今着てもらっている物です!!」

 

前からあやふやなイメージはあったらしい。

けど、素材の量の関係で大人用は作れない。更に鎧を着る小人や身長の低い女性ヒューマンは殆どおらず、作れなかったが。

俺が鎧の下に着るクロースアーマーのイメージを持ってきたので、今回作ることになった。

アイディア料もあるので、値段は思ったより安かった。

 

「でも、今日は怪物祭だけど、本当にそれを着て帰るの?」

「ええ、輸送費も高いし、力と俊敏のアビリティ上げにもなるから」

「そっか、ちょっと残念」

「ん、何が?」

「ううん、何でもない。気を付けてね。アルディスさん」

 

俺を笑顔で見送るエクレアに首を傾げながら、俺はエクレアの工房をあとにした。

さて、後は上手く介入出来るかな? 一応、ギルド経由で手紙を送り保険をかけたけど。

大丈夫かな? 下手すると、レフィーヤに悪影響なんだよね。

まあ、成長イベントが潰れたら、無理やり作れるように頑張ろう。

 

さて、レフィーヤ達を探さないと。

 

 

▼△▼△▼△

 

 

うん、正直、舐めてた。食人花の一撃を。

実は運良く、食人花とレフィーヤ、アマゾネス姉妹の戦闘が始まって、このままレフィーヤが食人花の一撃を食らうか、確認するまで隠れていようと思ったんだけど。

 

「【狙撃せよ、妖精の射手。穿て、必中の矢】!」

 

 

レフィーヤが魔法を発動する瞬間、俺は天秤にかけた。

怪我をしたレフィーヤの怪我を治すのと、俺が身体を張って、食人花からレフィーヤを守る。どちらが、メリットが多いか。

 

うん、まあ、本当はそれは言い訳だ。

実はさ、レフィーヤが呪文を詠唱し始めたとき、自分が問いかけてきたんだ。

 

お前(わたし)は、本当にこのまま、何もしないのか? と。

 

そして、俺の身体は動いていた。レフィーヤを助けるために。

 

「駄目です、レフィーヤさんっ!!」

「―――ッ」

 

全力疾走で俺はレフィーヤの右隣前に出て、俺は自身を壁になるようにして、食人花の触手の一撃を咄嗟にラウンドシールドで防ぎながら、レフィーヤを背中で後ろに押し出しながら、自身も後退しようとしたが。

 

防御行動が全て、焼け石に水だった。

構えたラウンドシールド。両腕。鎧がスローモーションで押し潰れていくのが見えた。

 

衝撃、喉の奥から込み上げてくる血反吐。

視界がブレる。背中に衝撃が走り、俺とレフィーヤは壁に派手に叩きつけられ、その場に受け身もとれずに俺はベチャリと音をたてて地面に落ちた。

 

最後に俺が見た光景は、食人花が花を咲かせ。

大量の触手を振り回している姿だった。

 

 

▼△▼△▼△

 

 

「アルディスに会ったのか? レフィーヤ」

「はい、リヴェリア様、買い物の途中で。それで、そのリヴェリア様に伝言があります」

「ほぉ」

 

アルディスと、買い物の途中で出逢った日の夕方。

ホームに戻ってきたレフィーヤ達四人はアルディスの伝言をリヴェリアに伝える為にリヴェリアの部屋を訪れていた。

 

「――巨大な花に魔法を不用意に使ってはいけません。か、アルディスはそう言ったのか?」

「夢とも言っていました。どういう意味何でしょうか? リヴェリア様」

「……そうだな。ファミリアは分からないが、個人で付き合うこともあるだろう」

 

他言無用だぞ。と、レフィーヤ、アイズ、ティオネ、ティオナの四人に釘を刺し、全員が頷く。

 

「不確かではあるが、アルディスは予知夢を見られるらしい」

「予知夢?! すごいね!」

 

はしゃぐティオナと驚く三人に、リヴェリアは肯定し、告げた。

 

「前の遠征の出発の時にも、夢を見たと言われて、私はそこまで信じてはいなかった。頭の片隅には置いておいたが」

「遠征前にも何か言われたの?」

「ああ、芋虫に近づくな、溶かされるから、と」

 

アイズの問いに、リヴェリアは答え、その答えを聞いて、レフィーヤ達四人の身体が強張った。

 

「ちょっと待ってよ。それって」

「ああ、新種の芋虫のことだ。あの警告のお陰で被害を最小限に抑えられた」

「それが本当だとしたら、凄いわね。レアスキルかしら?」

 

ティオネの言葉に、リヴェリアは恐らくと告げた。

 

「今回の夢も念のために、頭の片隅に置いておくことにしよう。まだ、次の遠征まで間があるが。その間に、軽くダンジョンに入ることもある」

「夢が本当なら、その時に出会うってこと?」

「分からん。夢ならあやふやなものだろう。無理に聞き出そうとしてもデメリットしかない」

 

リヴェリアの言葉に、ティオネは頷く。

 

「でも、未来のことが分かるなんて凄いね」

「ああ、スキルの発現の理由は、彼女が特殊な環境にいたからだろう。出来れば、仲良くしてやってくれ」

 

慈愛の籠った瞳のリヴェリアを見て、レフィーヤは首を傾げながらも頷いた。

 

 

「―――ゲホッ」

「レフィーヤ!」

「アルディス!」

 

 

レフィーヤが少量血を吐き、目を覚ますとティオネとティオナの声が聞こえ、状況を確認しようとして、目の前にある紅いものに気がつく。

 

「レフィーヤ! ポーションを!!」

「…………っ!?」

 

ティオネの声に、辛うじて悲鳴を飲み込むレフィーヤ。

それと同時に、視界に入る巨大な花のモンスター。

 

あ、ああっ!! 何故自分は気付かなかった!?

そのまま、レフィーヤは自分を責めそうになり。

 

「レフィーヤ、早く治療を!」

 

焦った声のティオナの声に、ようやく我に返る。

そして、床に割れているポーションの試験管を見つけ、アルディスの腰に身に付けたポーチから見えていたポーションを慌ててアルディスに使う。

エリクサーではないが、そのポーションはアルディスがいざというときの為に貯めていた資金で買ったハイポーションだった。

 

今にも死にそうだったアルディスは、複数のハイポーションを使用したお陰で、応急処置は間に合った。

このまま、後方で治療を受けさせれば。

レフィーヤがそう考えたときだった。

 

「コイツ、何なのさっきから!」

「何で、レフィーヤ達の方に!」

「え?」

 

レフィーヤが気がついた時には、新種の花のモンスターは、触手をレフィーヤ達の方へ伸ばしてくる。

それも、執拗に。

 

「レフィーヤ! アルディスを連れて逃げなさい!」

「は、はい!」

 

ティオネの言葉に、レフィーヤはアルディスを抱き抱えようとした時だった。

 

触手をアマゾネス姉妹に何度も弾かれ、苛立ったように花のモンスターは叫び声を上げると、触手の一本を地面に突き刺し、

 

「レフィーヤ!!」

「え? きゃあああああっ!」

 

花のモンスターは、触手を地面に突き刺し地下を通して、レフィーヤを攻撃。

更に、

 

「アルディスっ!」

「くそっ、離せ!」

 

レフィーヤを触手で吹き飛ばした後、グッタリとしたアルディスに触手を巻き付けて、自分の下へと引き寄せる。

もちろん、アマゾネス姉妹はアルディスを救助しようとするが、他の多数の触手に邪魔をされる。

 

「ぐぅっ……」

「レフィーヤ、無事なの?!」

「だ、大丈夫です」

「こっのー!」

 

ティオネの声に、何とか立ち上がるレフィーヤ。

顔を上げたレフィーヤの目に。

三人の目に信じられない光景が広がった。

 

花のモンスターは、複数の触手を器用に使い、アルディスの鎧を脱がし始めたのだ。

 

「…………え?」

「…………は?」

「…………ええっ!?」

 

固まった三人なんて、眼中にないと言わんばかりに、ゆっくりと、見方によっては優しくアルディスの鎧を脱がす花のモンスター。

 

「なにやってんじゃあぁっ!!」

 

最初に正気に戻ったのは、愛する団長の為に身に付けた、その手の知識が多いティオネだった。

これ以上はまずい!! 全力でアルディスを助けるため、アルディスが触手で吹き飛ばされた時に、腰に吊るしていて、弾き飛ばされたロングソードを拾い、花のモンスターに突撃した。

 

次はティオナだった。

物語が好きな彼女は過去に、神が悪ふざけで作った薄い本を読んでしまったことがあり、現状を理解した。

 

「アルディスを離せぇっ」

 

意味が分からないのは、レフィーヤだった。

何故鎧を脱がした? 金属が食べる時に邪魔だから? けれど、何でそんなにネットリと触手が動いて。

 

そうレフィーヤが思った時だった。

花のモンスターが口を広げ、そのまま自身の口元に近づけると透明な液体を、クロースアーマーだけになったアルディスに大量にかけた。

 

「なっ!?」

 

更にそこから、三本くらいの触手の先端でアルディスを撫で回し始めた。

あまりの非現実な光景に固まるレフィーヤ。

そして、幼い妖精の口から、

 

「ぁっ……、はぁっ!」

 

メチャクチャ色っぽい声が漏れ出して、レフィーヤは声にならない悲鳴を上げて、

 

「く、くくくくっ、くじょっ! その花は駆除しますうぅぅっっ!!!」

「ま、待ちなさい! アルディスと街を焼き払うつもり!?」

 

顔を真っ赤にしながら、レア・ラーヴァテインの詠唱を始めるレフィーヤ。

三人は花のモンスターが、アルディスのスキルによって魅了・狂化にかかり、狂化が運良く直ぐに解けたことを知らない。

更に魅了によって、本来の魔力に反応する特性よりも、アルディスの魅了に取りつかれているので、レフィーヤが詠唱をはじめようと魔力を高めても、レフィーヤに反応しなかった。

 

「こうなったら、全部触手を切り落とすわよ! ティオナ、アルディスが抱えていて捨てた大剣使いなさい!」

「分かった!」

 

アルディスが人質になっている。魔法は使えない。

 

自分は何も出来ない。

 

レフィーヤが、歯を噛み締めたその時に、金と銀の光が走り抜けた。

 

アルディスを拘束していた花のモンスターにとって完全な不意打ち。

 

触手から解放されたアルディスはしっかりと増援のアイズの左腕に抱き抱えられていた。

 

「アイズ!」

「ナイス、アイズ!」

「アイズさん!!」

 

やった!三人が思った直後、地面が再び隆起する。

 

「うっそぉっ!!」

「まだ、居たの!?」

 

更に二体の花のモンスターが現れた。

二体はアイズの魔法に反応して、アルディスに魅了されている個体はアルディスを奪い返す為に、アイズに襲いかかる。

 

「くっ」

 

アイズが迫り来る触手を切り捨てた直後。

ピキッと前触れもなく、手にしていたレイピアが破損した。

 

「―――」

「なっ――」

「ちょっ――」

「そんなっ―――」

 

花のモンスターが蠢く。

三匹いっぺんに襲いかかってきた相手に、アイズは跳躍で回避した。

 

「やっぱり、こっちに見向きもしない!」

 

ティオネとティオナはアイズの支援に回る。

だが、アルディスが持ってきていた武器では、無いよりマシレベルだった。

 

「アルディスの言った通り、魔法に反応しているの?!」

 

アルディスを抱えたまま、アイズは魔法を撃てないレフィーヤから遠ざけるように、回避を続ける。

一度、エアリアルを解除することも考えたが、一体の個体が他の二体を押し退けて、腕の中にいるアルディスを奪い返そうとする姿を見て、エアリアルの解除は危険と判断した。

けれど、アルディスの容態が悪化している。

このまま、ではまずい。アイズには打つ手がない。

戦いが膠着状態になったその時だった。

 

「ヌウオオオオオオッッ!!」

 

野太い声と共に、黒い塊が物凄い勢いで花のモンスターを吹き飛ばした。

 

「え?」

「あっ」

 

驚くアイズ達に、それは溜め息をつきながら、近くにいたもう一体の花のモンスターを吹き飛ばす。

 

「やれやれ、椿に戦鎚のテストを任されてホームに戻れば、血相をかえたリヴェリアが街で強力なモンスターが現れるというから、半信半疑で来たのだが」

 

もう一体の花のモンスターの触手の一撃を戦鎚で力任せに弾き返すのは、ドワーフの老兵。ガレスだった。

 

「このモンスターと、戦鎚の相性最悪ではないか!!」

 

参った! と言わんばかりに豪快に笑うガレスは、アイズの名前を呼ぶ。

 

「話は聞いている。今のうちに魔法を解除して、その子を後ろに下げて治療してやれ!」

 

アイズは頷き、魔法を解除し、その場から離れる。

一体だけ、アルディスを追いかけようとして、

 

「お主の相手はこのワシだ!!」

 

老兵が妖精に魅了された哀れな花に、立ちはだかった。

 

この後、恩人である幼い同胞に、いかがわしいことをしたモンスターに怒りを覚えた若い妖精が、原作を超える魔力を込めた魔法をぶっぱして、師匠と冒険者ギルドから厳重注意を受けることになった。

 

 

 

 

余談だが、この時、逃げ遅れた獣人の少女がおり、この後に無事救助された。

 

で、後日、少女は退院した幼い妖精のホームに来て、深刻な表情で、幼い妖精と女神に触手に関係する質問を投げ掛け、幼い妖精と女神の二人を本気で頭を抱えさせ。

 

少女は後年、漫画家になった。

 

 

▼△▼△▼△▼△

 

 

恩を売ろうとしたら、恩を売られた感じがする。

まあ、ロキ・ファミリアからは、感謝ばかり伝えられたけど。

 

怪物祭が終わってその日の夕方に目が覚めた。

で、目の前には、ディアンケヒト・ファミリアのアミッド・テアサナーレさんがいた。

 

面識は一度しかない。

ミアハ・ファミリアに、借金の取り立てに来たディアンケヒトにアミッドさんが付いてきていたのだが。

 

ディアンケヒトがミアハ様の店のドアを蹴り破るように入って来たので、俺(身体が勝手に動いた)がディアンケヒトの横っ面をひっぱたいて説教したのが出会いだ。

 

「い、いきなり、何を「幼い少女に叱られるようなことをしたのは貴方様ですよ。神! ディアンケヒト!」」

 

真顔でじっと圧力をかけて、ディアンケヒトの眼を見詰めると直ぐにディアンケヒトが引いた。

借金の取り立てとはいえ、恥ずかしい態度をとっている自覚があったのだろう。

あれ以来、普通にドアを開けるようになったらしい。

 

「気分はどうですか?」

「問題ありません。聖女様」

「アミッド、とお呼びください」

「分かりました。アミッドさん。ところで、手紙のほうは?」

「送りましたよ。リヴェリアさんが受け取ったと」

「ありがとうございます」

 

ここでの入院生活は短かったけど、アミッドさんに気に入られた。

理由は単純に、医者の言うことを聞いて、大人しくしていたからだ。

リヴェリアさんと同じように、アミッドさんも怒らせると怖いのは原作で知っている。

だから、怪我の治療に専念していたのだが。

 

「むぐーっ、がぅーっ!」

「この方は、そのまま奥へ運んで下さい。注意三回目ですので」

「「はっ」」

 

時々、冷たい表情で、うるさい患者を拘束して、奥の病室へ運ぶ指示を出すアミッドさんが、メチャクチャ怖かった。

 

俺の怒らせてはいけないランキングで、アミッドさんが堂々一位になった。

 

 

 




クロスオーバータグが付いていたのに気づきませんでした。
指摘ありがとうございます( ノ;_ _)ノ

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