魔王の妖精聖母は迷宮の奥底へ   作:迷走中

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ダンまちアニメ、来週が楽しみです。




家族会議

かなりおんぼろな教会が、我らのヘスティア・ファミリアのホームだ。

彼方此方傷んでるが、暮らすには問題はない。

ハイエルフの俺がここに住んでいると聞いて、引退した大工の老エルフの夫婦と関係者が、惨状を見かねて善意で修繕してくれたので、原作よりも快適な家だと思う。

 

もちろん、後でお金を支払った。せめて材料だけでも、と。それから、交流を持ち。老エルフ達には冒険者をしているので、心配はされながらも、孫娘のように可愛がってもらっている。

 

で、今日はその教会にリリルカ・アーデがヘスティア様と俺に頭を下げに来た。

 

「神様、お待たせしました。この子が」

「リ、リリルカ・アーデです。は、初めましてっ、神様」

 

ベルきゅんがリリスケを連れて教会の扉から入ってきた。

最初はヘスティア様とリリスケを話をさせる為に、俺は素早くベルきゅんを教会の外に連れ出す。

 

「ベルさん、こっちへ」

「あ、アルディス、何を?」

「大人の話をするので、ベルさんは席を外してください」

「いや、大人って」

 

リリスケを心配するベルきゅんに、俺は「ヘスティア様の立場も考えてあげて下さい。主神として言わなければならないことがあります」と、言うと戸惑いながらも、俺と共に教会の外へ移動。

事前にヘスティア様と話していたので、ヘスティア様もこちらを見て頷いた。

 

まあ、二人の話はあまり時間は掛からなかった。

ヘスティア様とリリスケの話は終わったので、次は俺の番だ。

教会の中に入り、リリスケと向き合う俺

 

「お久しぶりですね、リリさん」

「はい、あのアルディス様「ベルさんが悪いです」え?」

「もちろん、騙す方が遥かに悪いですが」

「アルディス」

 

ベルきゅんが心配そうに見ているが、ベルきゅん、大丈夫だよ。

 

「けれど、リリさんは優秀なサポーターらしいですね?」

「うん、そうだよ! モンスターから魔石の回収は早いし、戦い易い環境を作ってくれる」

「ベルさん、落ち着いてください。分かっていますから」

「あ、ごめん」

 

興奮するベルきゅん。宥めて、リリスケを見る。

 

「ある程度、貴女の状況は聞いています。ソーマ・ファミリアのリリさんは、これからどうするつもりですか?」

「しばらくすれば、リリは死んだことになる筈です」

 

それから、お金を貯めて脱退すると言うリリスケ。

原作のように、ヘスティア様とベルきゅんが脱退について少し話しているが。

期待通りの回答ありがとう。リリスケ。

 

「甘いですね」

 

俺の言葉に、ヘスティア様、ベルきゅん。リリスケも驚いた顔をする。

リリスケを襲った四人のうち三人は殺して口封じをしたが、残り一人の安否はまだ分からない。

最後の一人が、殺した三人からリリスケの変身魔法のことを聞いている可能性はかなり少ないとは思うが、聞いている可能性がある。

まあ、殺した三人がリリスケの変身魔法を知っている可能性も低いが。

 

だが、あの四人が生きていて、リリスケから金を奪ったと騒げば、ソーマ・ファミリアの団長ザニスがリリスケが死んだかどうか、念のためにソーマに聞くかもしれない。

ま、現時点でザニスがリリスケの変身魔法のことを知っているかは分からないが。

出来れば、このままリリスケはソーマファミリアから、フェードアウトさせたい。

 

「いえ、痕跡は既に消して」

「ヘスティア様」

「なんだい?」

「恩恵を受けた人間が死んだかどうか、神は調べられますね」

「うん、出来るよ。ボクは二人だけだから、恩恵が消えれば直ぐに分かるね」

 

ヘスティア様の答えを聞いて、リリスケは声をあげる。

 

「で、でも、ソーマ様はリリの安否なんて確認しませんよ! だって、ソーマ様は」

「酒作り以外興味がない」

「はい、そうです。だから」

「ソーマ・ファミリアの団長の名前はザニスという名前でしたか?」

 

その名前を出して、リリスケは固まる。

アイツは確か、密売とかやってたような気がする。

ゼノスだけではなく色々。ヤバイなこの辺曖昧だ。

原作知識を後で、纏めてメモしておかないと。

 

「リリさん、貴女は変装、いえ。変身魔法が使えますね?」

 

リリがベルきゅんを見た。

ベルきゅんは、即座に首を横に振り、驚きを露にしながら、俺の顔を見る。

 

「ハイエルフに協力的な方がいるんです。その方に手癖の悪い小人族がいると聞いて、色々調べたんです」

 

その小人族は一度も捕まっていない。不自然な程に。

そこから、変身魔法の可能性を考えました。と告げると、ヘスティア様達三人は更に驚いていた。

 

「ザニスが現時点でその魔法を知っているか分かりませんが、利用価値が高いですからね。行方不明なら必ず居場所を探す筈です。ですから、リリさん」

「は、はい」

「今はまだ。ヘスティア・ファミリアにソーマ・ファミリアとことを構えるつもりはありません」

「はい…………」

「ですので、正体がバレないように、徹底的に変身と変装をしてもらいます」

「え?」

「それが、今後ベルさんとパーティーを組む為の、わたしからの条件です」

 

呑めますか? と聞くとリリスケは、俺の言葉に直ぐに頷いた。

 

 

 

 

 

 

 

「い、嫌です! き、着られませんよ、こんな服!! 何でアマゾネスの服なんですか!?」

「リリさんがこの前、わたしと会った時と同じ服で来るからでしょう! 本当に正体隠す気あるんですか!? それと、バックパックも此方で用意したのを使ってください」

「で、ですがっ」

「早く着替えなさい!」

「べ、ベル様~っ!」

 

ベルきゅんに助けを求めるが、ベルきゅんには「ソーマ・ファミリアは過去に嫌がらせで人の家に押し入り強盗紛いのことをした」とベルきゅんに教え、下手すればヘスティア様が害される可能性を考慮するべきだとベルきゅんを説得して黙らせている。

ちなみに、ベルきゅんは頬を紅くしてリリから顔を背けて、リリの姿を見ないようにしている。

 

「ごめん、リリ……」

「そんな! あ、へ、ヘスティア様!」

「ごめん、ボクも今回は口が出せないんだ」

「何故ですか!?」

「神友との取引で苦労かけてしまってね。でも、アルくん。あまりハレンチな格好でベルくんの隣にサポーターくんを置きたくないはないんだが……」

「……分かりました。下着がふんどしタイプでスリットが入ったのは止めます。もう少し大人しいズボンタイプにしましょう。」

 

ヘスティア様の要望で、リリスケの服はかなり大人しいアマゾネスの服になり、リリスケはアマゾネスとエルフ、獣人の三タイプの衣服(普段着)と防具を揃えた。

 

アマゾネスの時も、エルフの時も俺が用意したのをそれぞれのデザインの違うフード付きのコートを着て、ベルきゅんお気に入りの獣人の衣服(普段着)や防具も、前のリリスケの好みではなく、

俺が選んだものにした。

 

こうして、ベルきゅんと二人きりなら、ベルきゅん一押し獣人姿。

あまり機会は無いが、俺とペアならエルフの姿で。

俺とベルきゅんの三人なら、アマゾネスの三つの姿を使い分けて、リリスケと俺とベルきゅんはパーティーを組むことにした。

 

その結果。

 

 

 

「クラネルさん……」

「あ、リューさん。どうしたんですか?」

 

ある日の帰り道、深刻そうな表情のリューさんがベルきゅんに話しかけてきた。

 

「今、一人ですか?」

「え、ええ」

「実は、クラネルさんの噂を聞きまして」

「噂?」

 

どんな噂だろう? とベルきゅんが首を傾げる。

すると、リューさんは思い詰めた表情で、

 

「はい、クラネルさんが幼い少女達を取っ替え引っ替え連れ廻していると聞きました。本当ですか?」

 

そう告げた。

その右手には、いつの間にか訓練用ではあるが木刀が握られていた

 

「……え、えええええええええええええっ!!」

「もしも、本当なら、貴方の性根を叩き直さねば!!」

 

ベルきゅんが「違います。リューさん、誤解です!」 と、どうにかベルきゅんは誤解を解いたのだが。

 

 

後日、俺まで一緒にベルきゅんとエイナさんに呼び出されて、似たような質問をされて、身の潔白を信じてもらうまで、かなり時間がかかった。

 

リリスケのことを言うわけにはいかないので、やましいことは、ありません。と俺とベルきゅんは黙秘を貫き、どうにか乗りきることに成功したが、噂は完全には消せなかった。

 

ごめん、ベルきゅん!!

 

あれ? 結果的に余計に目立ってる?

 

 




誤字指摘、本当にありがとうございます( ノ;_ _)ノ

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