けものフレンズ2after☆かばんRestart   作:土玉満

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【前書き】

 その後の後日談第1回目の主人公はかばんさんです。
 今回はかばんさんの一人称視点でのお話となります。
 一通りラッキーさんとサーバルちゃんの三人でパークを巡ったかばんさん。
 今はイエイヌちゃんの暮らす居住区の空き家を一つ借りてそこを拠点にしています。
 さて、そんな彼女達はどんな暮らしをしているのか、ちょっとだけ覗いてみましょう。



アフターストーリー①『さあばるじかん』

 

 

 

―チュン、チュン。

 

 窓の外から鳥の声が聞こえてくる。

 その声に誘われるように私は目を覚ました。

 隣ではまだサーバルちゃんが眠っている。

 今日も寝顔可愛いなあ。あ、お耳ピクッって動いた。可愛いなあ。

 もうしばらく見ていたいけれど、そろそろ起きないとね。

 ん…?

 そういえばこうして誰かに起こされずに起きるのって随分久しぶりのような…?

 そうだよね。

 だってまだともえちゃんが起こしに来てないもん。

 つまりこれは……。

 

「ちゃんと自分で早起き出来てる…!」

 

 とサーバルちゃんを起さないように小さくガッツポーズ。

 すっかり夜型の生活に慣れてしまったせいか、朝は苦手でともえちゃん達にもいつも起こしてもらって迷惑をかけてしまった。

 そのせいか、残念なお姉ちゃんという印象をもたれてしまっていたが今日は違う!

 バッチリ早起き出来る立派なお姉ちゃんなところを見せてあげなきゃ!

 

「うみゃぁ~…かばんちゃんおはよぉ~…」

 

 そうしていると、サーバルちゃんも程なくして目を覚ましたみたいだ。

 まだ寝ぼけ半分なのか目元をコシコシしている。

 寝起きのサーバルちゃんも可愛いなあ。

 

「おはよう、サーバルちゃん。髪、梳かすね。」

「うん~、ありがとう、かばんちゃん~…。気持ちい~…。」

 

 まだ寝ぼけ半分のサーバルちゃん。されるがままになっているうちに櫛で髪を手早く整えてあげる。

 続けて自分の分もささっと手早く済ませた。

 軽く姿見も確認してみたけれど、特に変なところはなさそうだ。

 そうこうしているうちにサーバルちゃんもベットで大きくノビをして完全に目を覚ましたみたい。

 

「サーバルちゃん、どこか変なところとかないかな?」

 

 とサーバルちゃんにも身支度を確信してもらおうかと思ったんだけれど…。

 

「ん?かばんちゃんは今日も可愛いよ?」

 

 と返されて思わず顔が熱くなっちゃう。

 で、でもこれで身支度も完璧みたいだし、これなら起こしに来たともえちゃんも驚いてくれるんじゃないかな。

 そうだ、せっかくだからお茶くらい用意して逆にともえちゃんをお出迎えするのはどうかな?

 うん、私の目覚ましにもなるしちょうどいいかも。

 と、早速お湯を沸かし始めたところで扉がコンコン、とノックされる。

 

「かばんお姉ちゃんー、サーバルちゃんー起きてるー?」

 

 扉の外からともえちゃんの声が聞こえる。

 きっと私たち二人を起しに来てくれたのだろう。

 私はもう一度軽く身だしなみを確認して、その後両手を頬にあてていつも通りの表情が出来ているか確認する。

 うん、多分いつも通りの表情が出来てると思う。

 サーバルちゃんもいつも通り可愛いし身支度はバッチリだね。

 最後に深呼吸を一度してから、なるべくいつも通りになるようにして玄関の扉を開けた。

 

「おはよう、ともえちゃん。」

「あ、おはよう、かばんお姉ちゃん。起きてたんだ。サーバルちゃんもおはようー。」

「ともえちゃんおはよー!」

 

 やって来たともえちゃんと挨拶を交わす。

 あれ?でもともえちゃん、早起きしたのに驚いてくれなかったか。

 ちょっと残念。

 まあ、それはともかくとしてせっかくお茶の準備もしてたから誘ってみようかな。

 

「ともえちゃん。今、朝のお茶を淹れるところなんだけど一緒に飲んでいかない?」

 

 と誘ってみたところ、一瞬ともえちゃんが固まった。

 そしてじーっと私の目を見てから、その表情が申し訳なさそうなものに変わっていく。

 ん?

 ちょっと予想外の反応。

 

「あのね…。かばんお姉ちゃん、サーバルちゃん。もうすぐお昼ご飯が出来るから呼びに来たの…。」

「………お昼……なんだね。」

 

 それに気づいた瞬間、たぶん私の顔は耳まで真っ赤になっていただろう。

 思わず両手で顔を覆っちゃう。

 でもってともえちゃんには全部思いっきりバレてる……。

 

「大丈夫。そんなかばんお姉ちゃんもアタシは大好きだからね…。」

 

 し、しかも慰められてるぅー!?

 

「ねえねえ、ともえちゃん。今日の朝ご飯なーに?」

「今日のお昼はコノハちゃん博士達も来てるからカレーにしたよー。」

「やったあ!カレー大好きっ」

 

 サーバルちゃん…今はお昼だけど朝と勘違いしたままだよ…。

 でもサーバルちゃんは元々夜行性だからこっちの方が正しいのかも…。

 

「本当、かばんお姉ちゃんとサーバルちゃんって仲良しだよねえ。生活リズムまでピッタリ。」

 

 てててーっと走って外へ向かおうとしていたサーバルちゃんが振り返って親指を立てながら…

 

「夜行性だからね!」

 

 って言うんだけど…。

 

「ソレ、多分チガウヨ。」

 

 と腕につけたラッキーさんが言う。

 っていうかラッキーさん…?もしかして今が朝じゃなくてお昼なのわざと黙ってなかった?

 

「ナンノコトカナ。」

 

 もうー!

 絶対わざとだー!

 ラッキーさん、色々と台無しだよ!?

 

「かばんお姉ちゃんはほんと可愛いねぇ」

「かばんちゃんだからね!」

 

 そんな私たちをともえちゃんとサーバルちゃんがほっこりとした目で見ていた。

 

「もうー!?二人ともー!?」

 

 そんな何とも残念だけど幸せな朝………じゃなかったお昼でした…。とほほ…。

 

 

 

けものフレンズ2after☆かばんRestart その後の後日談① 『さあばるじかん』

―おしまい―

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