開拓のマイクラ地上隊(完結)   作:ハヤモ

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これで、一応の終わりに。


『おわり。』の先。

 

ウィザーを倒して、ゲートを潰し、ひとつの「終焉」へ到達したクラフターであったが、尚も世界は広がっている。

荒らしによって、ボコボコになった開拓地は復旧され、前より良い状態へと相成った。

終焉とは全ての最果てではないのだと思う。 遠い空を見ながら、そう考えた。 あくまでも、ひとつの区切りなのだと。 その先に行くか、その時点で満足するかはクラフターに委ねられている。

 

「あんな事があったのに、まだ開拓地を広げてるよ」

「光の柱なんて造っちゃって。 サーチライトってヤツ?」

「彼らを止める事は出来ないのだろうね」

「止める必要は無い。 いつだって、みんな自由」

 

勿論、アレで満足する気はない。 ネザースターを回収、ガラスブロックと黒曜石でビーコンをクラフト。

鉄ブロック等で4段ピラミッドを製作、その上にビーコンを置く。 パワーアップの状態になって開拓地を勢い良く拡げていく。 まだ見ぬ世界が待っている限り、ツルハシとスコップの手は止まることを知らない。

整地だ。 建築だ。 ブラマイだひゃっほい。

 

「しかし、なんで わっか がまた出たんだ?」

「さあ」

「まさかイサオが?」

「どうかな……分かっているのは、彼らがわっかを塞いで勝って……イジツをまた開拓している事かな」

「いつも通りって言えばいいじゃん」

 

やりたい事が山程ある。 ウィザーによって破壊された土地の整地作業、殺風景な土地の緑化。 壊れ具合の見聞。 今後の戦闘の参考になる。 それから建造物についても。

 

「アイツらがいれば、何が起きても 何とかしてくれる……そんな気がする」

「そうだな。 だが、いつか いなくなった時。 我々だけの力で イジツを守らねばならないんだ」

「それが いつなのか 分かんないけどさ。 今は今でいいじゃん。 ユーハングがいて、イジツは またも平和になりましたー、めでたしめでたしって」

「ははっ、そうだな」

 

元の世界でも、こちらほどではないが開拓は進んでいる。 彼方も一応の『おわり。』を迎えているが、世界は続いている。 此方もだ。 始まりと終わりとは、感じ方次第である。

最果ての光景はココにあるけれど、それはいつもの開拓地の光景。 区切りでしかなかった。 この先がある。 そこに歩みを進めるかはクラフターの判断次第だ。

 

しかし、まあ……何か面白い事が起きないかな?

 

そんな矢先。 元の世界で、新たな生物や世界が現れたと報告が。

 

なんでも雪みたいに白くてズングリした生物だとか、水中を泳ぐ新手の生物だとか。

 

して、ジ・エンド。 あの世界にも新たな道が開けたという。 町だそうだ。

 

 

ほらね? 終わり(END)の先も楽しめるだろう?

 

 

クラフターは嬉々として わっか を出入りする。 今日もまた、イジツとクラフターの世界は騒がしいのであった。

 




読んでくれた方々、ありがとうございました!

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