戦姫絶唱シンフォギア ~龍を纏いし戦士~ 作:Dorakuro
今回は今でも有名な進化ドラゴンが出ます。
それではどうぞ!!
リディアンに編入して2日目の放課後、俺は響と未来と話していた。
「そういえば今日、未来と流れ星を見るんだ」
「へぇ~、それってニュースで言ってたこと座流星群ってやつ?」
「うん、前から約束してて楽しみなんだ。早く夜にならないかな♪」
「その前に響はこれからレポートを出しに行かないと」
「あっ、そうだった!!亮君、それじゃあね」
「亮君、また明日」
「おう、また明日」
別れを言った後、響と未来は教室を出ていった。あんなに楽しそうにしている響は久しぶりに見た気がする。
「さて、俺も帰るか.......今日はどこに寄っていこうかな?」
そう言い、俺も鞄を持って教室を出る。
リディアンを出た後、俺は街のほうに来ていた。目的は無く、ただフラフラと歩き、買い食いしたり目に入った店を見たりしていた。
そんなことをしている日が暮れそうだったので寮に帰ろうとすると、携帯が鳴った。弦十郎さんからで俺は電話に出る。
「はい、亮です」
「亮君、ノイズが発生した。至急現場に急行してくれ。響君もそこに向かっている」
「響が?.......分かりました。すぐ向かいます」
俺は電話を切り、ノイズの発生地点へ向かう。
しばらくしてノイズの発生地点に到着すると、すでに響がいたが、彼女は暗い顔をしていた。
おそらく、親友との約束をノイズによって果たせなくなったから彼女はあんな顔をしているのだろう。
「響、お待たせ」
「.......遅いよ」
「あぁ~すまん、これでも急いできたんだが.......」
「そう......」
「そういえば流れ星はどうしたんだよ?」
「それはいいの.......そんなことよりノイズを」
そして俺と響は地下駅にいるノイズたちの方を向く。
「亮君.......いくよ」
「.......あぁ」
響に言われ、それに応え、ペンダントを持つ。
「Balwisyall Nescell gungnir tron」
響は詠唱し、ガングニールを纏う。
「.......龍装《ボルシャック・ドラゴン》」
俺も響に続いてドラゴンのアーマーを装着する。そして俺たちはノイズと戦闘を開始する。
俺は切り裂いたり、ブレスで、響は殴ったり、蹴ったりしてノイズを灰にしていく。駅をさらに進むと、目の前に頭部がブドウみたいなノイズがいた。俺たちはそいつに近づこうとすると、そのノイズがブドウみたいなものを飛ばしてきた。それらは爆発し、俺たちは怯んでしまう。すると、上から瓦礫が落ちてきた。その隙にノイズは逃げていった。
「なんとかガードできてよかった。大丈夫か?響」
瓦礫が落ちてくる直前、俺は背中の羽で響にも当たらないようにガードしていた。そして怪我がないか聞くと
「見たかった」
「?」
「流れ星見たかったーー!!」
と響が叫びながらノイズに勢いよく殴る。そこから響はがむしゃらにノイズを倒していった。そしてさらに下に行くと、そこには逃げていったノイズがいた。
「あんたたちが.......」
響の力がこもった腕で壁をへこませながら言う。
「あんたたちが誰かの約束を犯し」
ブドウのノイズが丸いものを切り離し、そこから数体のノイズが生まれてきた。
「嘘のない言葉を.......争いのない世界を何でもない日常を剥奪するというのなら」
響はノイズの頭を掴んで引きちぎったり、拳で穴を開けたり、踏み潰したりした。俺は彼女が全く別人のような雰囲気に変わり、その姿がまるですべてを喰らい尽くす獣のように見え、怖く感じた。
その後、ブドウのノイズがまた丸いものを切り離し、爆発させる。その時、響は正気に戻り、追いかけると、そのノイズは天井に向かって丸いものを投げ、また爆発させる。爆発が止むと、ノイズはそこにはおらず、天井には地上に向かう穴があった。おそらく、地上に逃げたのだろう。
穴のほうを見上げるとそこには夜空が見えていた。
「流れ星?」
響がそう言い、空を見ると、夜空に青い光が流れ星のように横切った。
「取り敢えず、上に行くぞ、響」
「うん」
そして俺たちは穴を辿って地上に行く。地上に着くとそこには翼さんがおり、どうやら逃げていったノイズを始末した後だったらしい。
「翼さーん」
と響が翼さんに駆けていく。俺も歩いて翼さんの方に向かう。
「立花、それに朱崎」
「そういえば響、未来との約束は本当に良かったのか?」
「うん、さっきも言ったけど本当にいいの。それに私だって守りたいものがあるから。だから.......」
響が俺にそう応えると
「だから、で何だよ?」
「「「!?」」」
突然、声が聞こえ、俺たちはその方向を向くと翼さんは驚きの表情をし、口を開く。
「ネフシュタンの鎧!!」
「へぇ~、ってことはあんた、この鎧のことについて知ってるのか?」
「二年前、私達の不始末で奪われたものを忘れるものか!!」
と翼さんは剣を相手に向けて構える。それにつられて鎧の少女も棘のような突起が付いた武器を構えた。そして戦いが始まる。翼さんは少女に斬りかかるが、相手の武器の方がリーチがあるのかガードされたり、弾かれたりして、なかなか近づけていなかった。
「翼さん!!」
「お呼びではないんだよ。こいつらの相手でもしてな」
少女が杖を取り出して響に向かって何かを出してきた。それは四体のノイズであり、体型が細長く、くちばしのようなものがついていた。
響はノイズから逃げようとするが、ノイズのくちばしから粘液のようなものが放射され、響はそれにより身動きが取れなくなってしまった。
「嘘、ノイズが操られてる!?」
「響、今助ける!!」
「おおっと、そうはいかない。お前もこいつらの相手をしてろ」
少女は再びノイズを杖から出してきた。その数はさっきより倍以上であった。俺は響を助けるためにノイズの大群に立ち向かう。
「その子達にかまけて私を忘れたか!!」
翼さんが少女に接近し、攻撃する。それは防がれてしまうが、その隙に足を払い、足の剣で回し蹴りを何度もする。
「この、お高くとまるな!!」
少女は翼さんの足を掴み、そのまま放り投げる。放り投げられた翼さんは地面を転がる。少女は翼さんの元に飛び、足で顔を踏みつける。
「のぼせ上がるな人気者。誰も彼もが構ってくれるなどと思うんじゃねぇ!!」
「くっ」
「この場の主役だと勘違いしてるなら教えてやる。狙いははなっから、そいつらをかっさらう事だ」
「え......?」
「何、俺もだと!?」
「鎧も仲間も、アンタには過ぎてんじゃないのか?」
「……繰り返すものかと、私は誓った!!」
翼さんは俺達の方を見て、そう言う。そして天に剣を掲げると、上から無数の剣が少女に降り注ぐ。
【千ノ落涙】
少女はバックステップで避ける。その後、二人は爆発が起きるほどぶつかり合っているが、少女の棘の鞭のせいか、なかなか相手の懐には踏み込めず、翼さんの方が押されている感じがした。
「......そうだ!!アームドギア......出ろ。出てこいアームドギア!!」
響は右腕を見てアームドギアを出そうとするが、全く反応がなかった。
「なんでだよぉ......どうすればいいのかわかんないよぉ」
響は泣きながら俯いてしまう。
一方、俺はノイズをすべて倒し、翼さんの方を見る。そして、彼女の今の状況をなんとかしようとした俺は、デッキケースから一枚のカードを取り出す。これであの武器を封殺することが出来るはずだと
「龍装《超竜バジュラ》」
俺は再び別のアーマーを呼び出す。今度呼び出したものはドラゴンの顔をした胸部パーツとその脇に伸びる二頭のドラゴンの頭部がある赤い鎧で手には長い鎖が握られていた。
「これでどうだ!!」
そう言い、鎧の少女に向かって鎖を投げが、少女は難なく鞭で弾く。その後も鎖を少女の武器にぶつけ続ける。
「ちっ、邪魔をするな!!」
「翼さん、今です!!」
「しまった!?」
「はあぁ!!」
俺の声に翼さんは即座に反応し、鎧の少女に斬りかかる。少女は武器を鎖で封じられているため何もできず、翼さんの攻撃を喰らう。
「くそっ!!」
少女は反撃しようとすると、鎖が腕に巻きついてく。
「何!?」
「悪いが、それは使わせねぇよ。ネフシュタンの鎧を大人しくこっちに渡してくれれば鎖から解除してもいいんだがな」
「.......なんだ、交渉のつもりか?」
「.......そう思ってくれて構わないよ。でも、君がそう簡単に乗ってくれるとは思ってないけど」
「そうかよ。だったら、話してる余裕はないんじゃねぇの?おらよ!!」
「うわっ!?」
すると少女が鎖ごと引っ張ってきた。俺はそれに対抗できず、彼女のほうに引き寄せられる。彼女の目の前まできたとき、彼女が俺の腹にめがけて蹴りを入れてきた。
「ガハッ!!」
蹴りを入れられた俺は口から空気が漏れ、後ろに吹っ飛び、地面に転がる。
「朱崎!!」
「亮君!!」
「そんなの喰らうかよ!!」
翼さんが少女に三本の小刀を投げるが、その小刀は弾かれる。彼女はその隙に俺に駆け寄ってくる。
「お前も人の心配をしていいのか?今度はこっちからお見舞いしてやる」
少女は高くジャンプし、鞭にエネルギーを球状にためる、それを俺たちに目掛けて放った。
「たあああーーー!!」
【NIRVANA GEDON】
そのエネルギーは爆発し、俺たちはそれを防ぐことができずに吹き飛ばされる。翼さんは地面を転がり、俺は遠くまで吹き飛ばされ、背中が木に直撃した。そして、地面に倒れるとアーマーが解除された。腰につけていたデッキケースが外れ、中に入っていたカードが散らばる。
「翼さん!!亮君!!」
その時、響の声が聞こえた。俺は背中を木に叩きつけられ、致命的だったが、辛うじて立ち上がる。
「お前もそこで大人しくしてろ」
少女が杖からノイズを呼び出し、俺の周りを取り囲む。
「ふん、お前はまるで出来損ないだな」
少女は翼さんに向かって言う。
「確かに私は出来損ないだ。この身を一振りの剣として鍛えてきたはずなのに.......あの日、奏がシンフォギアを纏えなくなった。なのに私だけが無傷で生き延びてしまった。出来損ないの剣として恥を晒してきた」
そして、翼さんは剣を地面に突き刺し、立ち上がる。
「だが、それも今日までのこと。奪われたネフシュタンを取り戻すことで、この身の汚名をそそがせてもらう」
「そうかい。脱がせるものなら脱がして.......何!?」
少女が動こうとしたが、少女の影に小刀が刺さっていて身動きが取れなかった。あの時、弾かれた小刀が影のあるところに刺さったのかと気づいた。
【影縫い】
「月が出ているうちに決着をつけましょう.......」
翼さんが空を見上げながら言い、剣を天へと掲げる。
「!!まさかお前、歌うのか.......絶唱を」
少女の顔色が突然変わった。少女の言葉から絶唱という単語を聞いた俺はあることを思い出す。
(絶唱.......確かあの時、奏さんがやろうとしていたもの。弦十郎さんから聞いたけど、理解できたのは絶唱をした後、命に関わるっていうこと)
「翼さん!!」
響が叫び、翼さんが彼女の方を見る。
「防人の生き様、覚悟を見せて上げる!!その胸に焼き付けなさい!!」
そう言うと、少女の方に向き直る。翼さんの言葉は響に覚悟を決めさせるためのものだった。だが、俺は彼女にこのまま絶唱を歌わせるわけにはいかないと思い、またアーマーを装着しようとするが、足の踏ん張りが効かず倒れてしまう。
「くそ.......このままじゃ.......」
すると、自分の左手が何かに触れていることに気づく。
「?.......これは!!」
手をどけるとそこにはさっき散らばったカードの一枚があった。それをカードを見た俺は思った。
(こいつなら、この危機的状況をどうにか出来るかもしれない.......でも)
俺は躊躇ってしまう。なぜならそのカードは俺が未だに戦いで使ったことのないカードだったからである。
そのカードの名前には
《無双竜機 ボルバルザーク》
と書かれていた。
いかがだったでしょうか?
今回の話ではランデスで有名なバジュラ君が出ましたね。
次回は最後に出た通り、あの伝説のクリーチャーが出ます。
どうなるのか次回をお楽しみに。
よければ感想などよろしくお願いします。