スネーク氏の潜入レポート調査   作:夢現図書館

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霧の中での通話はお止めください

 

 

『スネーク、濃霧の中で唐突に掛かってくる周波数には絶対に応答するな』

 

「どうしたと言うんだ大佐、唐突に」

 

『その地域一帯は濃霧が立ち込めて居るだろう?』

 

「ああ、見通しが非常に悪い。敵から隠れるにはもってこいとも言えるが、それは此方も同じ事だ……。狙われる可能性は低くなるが此方も見通しが悪く無力化する行為が難しくなる」

 

『ああ、だがその濃霧はそれだけじゃあない』

 

「何があると言うんだ?」

 

『その霧は人の精神を著しく狂わせると言う事だ。長居すればそれだけ精神に異常を来たしてしまう。呉々も気をしっかり持って欲しい。或いは素直に避けるべきだろう』

 

「霧程度で精神が狂う? 大佐、映画の見過ぎじゃないのか?」

 

『何らかの科学実験の事故と思われる。例えば何らかの形で覚醒剤の成分が気化して漂っていると考えるのならば妥当な推察と言えるんじゃないのか? 正気を失い幻覚を見始めるかも知れんな』

 

「……成程、そう言う可能性もあるのか。で、その唐突に掛かってくる周波数って何だ?」

 

『何でも強力な幻覚作用で未知の場所から掛かってくるらしい。その周波数に応答した者は例外なく、行方不明、生死不明、精神錯乱、幻覚発狂とどれも禄な末路を辿っていない。その事から我々は『デスコール』と呼んでいる。判明している事は霧の中で知らない周波数を受け取った事、その後とてつもない恐怖を抱いたと言う事だ』

 

「……おいおい、流石に映画の見過ぎなんじゃ無いのか? 霧の中で知らない周波数が届くなんてそんなバカな話があるか」

 

『残念ながらスネーク、本当の事だ。実際に起こっている事だ。だからスネーク、霧の中で身を隠すの程々にして適当な周波数に掛けるのは辞めておけ、そんな事をしても眼鏡っ子のお色気描写なぞ写る筈が無いぞ。それからうに娘が璃月にソックリさんが居るとか吐かしているが、他人の空似だと信じて疑わない雷が山彦をしたそうだ、要立方体だ、33!』

 

「……大佐?」

 

『何処かで君に良く似た髭面を見た事がある。恐るべき子供達計画の成功例かも知れないな。何でも噛んでも食べてしまう悪食王みたいな恐ろしい奴だ。精々、腹の膨らみに気をつけたまえ。前から思っていたが君達は余程、暇な様だな、こんな需要のない世界を覗く行為をする暇があるのならば働いたらどうかね?』

 

「あのー、大佐?」

 

『全く夜中から画面を見てばかりいる社会不適合者共は救い難いな。目が悪くな上に運動不足だ。そんな奴らにこそ、フルマラソンが相応しかろう。何、軽く85時間走らせれば立派な奴隷に生まれ変わる事だろう。立てば汚物、座れば粗大ゴミ、歩く姿は産業廃棄物と言ってな、一時期は世界中に跋扈していたモノだ』

 

「……大佐? おーい、大佐?どうしたんだ?」

 

『高難易度の戦場では再武装ユニットや覚醒ユニットが居なければまるで話にならんな。呉々も偏った編成はするんじゃないぞ。かと言って弱点狙いばかりでは持ち堪えるのは難しい……ならば盾役にも一定の火力が求められる事だろう。なのに、最近のストーリーのステージの難易度は急激に上がったな……』

 

「大佐、もしかして狂ったのか?」

 

『ところで原石の回収は済んだかね? 残念ながら祈願はすり抜けで終わったよ、まぁ引き継がれるだけ友情と言うモノだ。気持ちを切り替えて明日を見れば良いだろう。過日を見るのも良いが明日は明日の風が吹くとも言うだろう。また後で探索すれば良い、今すぐに祈願画面に行くんだ‼︎』

 

「一体、何を言っているんだ大佐」

 

『やれやれ、君の悪食ぶり此処まで辿り着くとは、全く持って度し難いな。返って清々しい気分になる。だが、ツチノコを食べるのだけは止めておけ。ツチノコカラーのスーツが欲しくばな』

 

「大佐?何の話だ?」

 

『甘い、甘いぞ、スネーク‼︎ ジャンボデリカットエレキテルメロンよりも甘いぞ‼︎ 何ならメルヒェンよりも甘い‼︎ 甘ったるい‼︎ それよりも早くスマホやパソコンの電源を切るんだ、パラメディック‼︎」

 

 

「大佐⁉︎」

 

『らりるれろ!らりるれろ!!らりるれろ!!!』

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「大佐⁉︎ しっかりしろ大佐‼︎ 大佐‼︎ 大佐ァァァァァァァァァァァァァァァ‼︎⁉︎」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「(」・ω・)」うにうに」

 

「どうした、うに娘。まーた、周波数で遊んでいるのか?」

 

『ちょっとスネーク、うに娘にイタズラするのを止める様に言いなさいよ。通信業界隈で大混乱が起きてて各国の経済状況が滅茶苦茶になっているわよ?』

 

「……イタズラにしては度が過ぎているな」

 





『デスコール』

 『モナーク』にて登場する現象。
 霧の中で探索中、ランダムで発生し不協和音の着信音と共に赤色でCALLと言う文字が現れる。デスコールが発生している間、発狂度の進行が倍速になり一部の異常者が発狂し絶叫する様になる。誤って応じた場合、手に負えないレベルの強さの敵陣へと放り込まれる事になり、余程の自信が無ければまず勝ち目は無い。しかもタチが悪い事に序盤の序盤から発生する様になる。警告はされるが勇み足で挑む連中相手にはある意味、初見殺し。

 止めるには特定のアドレスで要因を排除するか、開き直ってデスコールに殴り込んで止めるかの2択。まぁ、後者の場合カンストレベルにまで育成しないとまず難しいと思われるが。




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