スネーク氏の潜入レポート調査   作:夢現図書館

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見たくない聴きたくない

 

 

「なぁ、シギント」

 

『どうしたよ?スネーク、いつになく神妙じゃないか』

 

「いやな……少し考え事をしていたんだ。シギントなら、特に忌憚なく話せそうだったからな」

 

『考え事?スネークでも考える事があるのか⁉︎』

 

「それは一体、どう言う意味なんだ?俺だって作戦の概略位は考えたりするさ。他にもどのルートで潜入するか、瞬時の判断力が求められたりする場面での咄嗟の閃きなど、色々とあるだろう」

 

『いや、確かにそうだけどよ。少佐とかパラメディックの話を聞き流しているイメージとかあったからなぁ』

 

「…………」

 

『まぁ、喧しい医者ってのは確かにお断りだな』

 

「あ、ああ……そうだな」

 

『で、今何処に潜入しているんだ?』

 

「いやな……案の定、よく分からない場所だ。何処となく奇妙な場所に潜入している。風景は……どうもな」

 

『説明し難いのか?』

 

「……そんな所だ。人の気配が殆ど無い……それから空も赤い雲が見える」

 

『スネーク、本当に何処に潜入しているんだ?』

 

「……廃墟と化した街並み、と言えば良いかも知れないな。少なくとも数年前までは人の活気があったであろう場所だ」

 

『ゴーストタウンか。敵が潜むならばうってつけって訳だな』

 

「かも知れないな。物資の調達は可能とは言えるが……それはお互い同じ状況となる。其処を踏まえて罠を仕掛けると言う事も充分、あり得る」

 

『で、其処で何か考える事でもあったのか?』

 

「ああ、セーフハウスとして使えそうな建物の中にある書類を見てな……いや、任務には関係無さそうだが、その殴り書きとも言える日記をちょっと読んでな……少し考えたくなったんだ」

 

『何語なんだ?』

 

「日本語だ。この殴り書きを書いた人物は日本語が達者なのか、或いは日本人と言う事になる」

 

『試しにちょっと読み上げてくれよ。任務に余計な思考はミスを誘発させる。悩むくらいなら早々に解消しちまった方が良い。ま、誰にでも悩みの1つや2つ、あるもんだぜ?』

 

「ああ、そうだな……」

 

「『1人に嫌われる事。多数に好かれる事。何方が辛いのか』……と」

 

『随分とまぁ、妙な思考だな。そんな事、生きていれば幾らでもあるだろう。万人に好かれる事なんてまずあり得ねぇよ。気に入らない人間なんて幾らでも現れる』

 

「ああ、そうだな。俺からすれば逆かも知れないけどな」

 

『そりゃ兵士なんてモノをしてりゃ彼方此方から恨みを持たれるだろうさ……たった1人の工作員の活躍で一大組織が崩壊する。恨まれない理由になんてならないだろうさ』

 

「そして、皆、地獄行きだな……暴力に手を伸ばした時点でその時、終わる」

 

『次だ、次。この程度で解消された訳じゃないだろう?時間ある時にパッパと終わらせちまおう』

 

「ああ、次だ。『憎み続ける事と、一度忘れる事。恐ろしいのは何方なのだろうか』……か」

 

『本当に殴り書きとか日記の類なのか?それとも誰に対しての言葉なんだよ。それ』

 

「さぁな。書き手の本人が既に居ない以上、問い掛ける事は不可能だ。憎み続ける事、か……書き手は随分と苦悩に立たされていたのか?」

 

『憎み続ける事と忘れる事、本人の視点からすりゃあ、何方も怖かったかも知れないな……一層の事、知らなきゃ良かった事でもあったのかね?』

 

「……その気持ちは俺も分かるつもりだ」

 

『どうせ、終わりじゃねぇんだろ?』

 

「……『生産性の無い人間は社会には必要無い』、随分と過激な内容だな」

 

『ああ、まるで人間の存在価値を優秀か無能かだけで判別しているかの様だな。何があったのかは知らないけどな、その生き方は堅苦しいだろうよ』

 

「……何も生み出さない人間、か。俺達は負の感情を生み出しているのかもな……私情を挟むつもりは無いが、そう考えてしまう時もある」

 

「『完全なる社会。それは停止された社会を示す。全てが同じ理論で確立され有害性が排除された世界』、コイツは一体何を言いたいんだ?」

 

『少なくとも俺はそんな社会は見たくないな。つまり、アレだろ?毎日が定められた同じ動きで形成される事を望んでいるんだろ?』

 

「この一文だけで分かるのか⁉︎」

 

『……その文章から感じ取れるのは『憎悪』だよ。恐らく、今迄の殴り書き文章を統合するとそれを書いた人間は何かしら強い『憎悪』を抱いているんだろうよ。何に対してかは流石に特定は無理だがな』

 

「……そうとは限らないと思うがな」

 

『ああ、コレは俺自身の直接的な感想だ。その殴り書き自体、何の意味も無いブラフの可能性もあるからな……そろそろ終わりか?』

 

「いや、あともう一枚あった。恐らく読めそうなモノはコレで最後だな」

 

「何だコレは……?暗号化されて簡単には読めないぞ」

 

『仮に解読しても胸糞悪い内容しか出て来ねえと思うぜ?』

 

「そうだな……」

 

『と言うか今、どんな部屋に居るんだよ?』

 

「ああ、パソコンと思わしき機械に色褪せた書籍が本棚にある。小さくてそれなりの厚さの本だな……風化しているのか破れてるのも多いから読めないな」

 

『そうか……で、そろそろ解消出来たか?』

 

「ああ、済まないな。余計な真似をして」

 

『いや、俺達も人の事は言えない内容もあったしな……』

 

——この部屋の持ち主も……何かあったのかも知れないな。

 

——そうでなければ、壁に殴り書きされた『お前達が欲しいのは何だ?何を見てきた?』とは書かないだろう。何を求めているのか?と言う殴り書き……欲求に対する答えかどうかは知らないがな。

 

 

 

 

 

 

 

 

 




スネーク氏が最後に発見した殴り書きの文章


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解読出来なくてもこの二次小説には何の関係性も無い。
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