『スネーク……君は何をしているのかね?』
「少佐?何って、何に決まっているだろう」
『何処に調理用品を持ち込む潜入工作員が居ると言うのだ‼︎』
「……折角だから焼いたり煮たりとかしたいじゃないか‼︎」
『……任務より食道楽を極めんとするのか……ま、まさか……もしかして……潜入地域で変なモノを食べすぎてどうしようもない石頭が更に馬鹿になってしまったとでも言うのか⁉︎ コレは由々しき事態だぞ⁉︎』
「安心しろ、少佐……調理用具と言っても簡単なモノしか持ち込めないさ」
『持ち込んでいる時点で何かが可笑しい事に気付きたまえ‼︎』
「……可笑しい所は何処にも無いが」
『簡易キッチンを造っている時点で可笑しい事に気付け‼︎ カモフラージュ率が著しく下がっている事にも気付け‼︎』
「……だってパラメディックが生食ばかりだと栄養に悪いとか、殺菌の問題とか……後、消化にも色々悪いとか言うからさぁ」
『焼け‼︎ 焼けば君の場合、粗方、食べられるだろうが⁉︎』
「いや、どうせならば美味しく食いたいじゃないか。焼く意外にも煮るなり揚げた方が美味いって言う奴もあるんだしさぁ」
『全く君は……任務の事を忘れた訳ではあるまいな⁉︎』
「忘れていないさ、未知の食材の探求だろう⁉︎」
『全然違うわ、馬鹿者ォォォォォォ‼︎‼︎ パラメディック、パラメディィィィィック‼︎‼︎ 今直ぐにスコーンと胃薬を持って来たまえ‼︎』
『少佐、胃薬とスコーンの併用服用は控えた方が良いですよ。後、紅茶を水代わりに使うのも止めた方が……』
『こうでもしないとやっていけないのだよ⁉︎』
「…………何か悪い事でもしたかな?」
『少佐は胃薬と紅茶とスコーンの一気食いをしてちょっと体調不良になったから私に交代したわ。貴方、何をしたのよ?』
「いやな……携行品に調理用具を持ち込んで発狂した」
『いや、するでしょ普通……何処の工作員に調理用具を任務地に持ち込む人がいるのよ』
「此処に居るじゃないか」
『開き直った……次から控えた方が良いわよ。少佐が倒れるから』
「…………分かった。次から生食出来る奴を
『え?あ、ああ……それはオオモロコシね』
「特大サイズの玉蜀黍だからオオモロコシ、か。直球なネーミングだな」
『オオモロコシは実がギッシリ詰まった巨大な玉蜀黍よ。所で、何をしているの?』
「簡易キッチンを造ったからポップコーンでも作ろうかと」
『って、ちょっと待っ』
その時、大爆発と共に轟音が簡易キッチンを中心に響き渡った。
『と言う、夢を見たのよ』
「何だ、それは……潜入任務先で簡易キッチンを造るなど、馬鹿の極みなのか?」
『いえ、貴方ならやりかねないと思うけど』
「火を付けるのは兎も角、ガスはどうするんだ。そもそも、そんなセットをジャングルの中で造る方が可笑しいだろう」
『え、ええ。そうね……所詮、夢の中での話ね』
「所で、そのオオモロコシってのは美味いのか?」
『……実が硬すぎて食べられたモノじゃないわよ』
「そうなのか……」
『オオモロコシ』
食べた事は無いが実が硬すぎて生食は適さないそうだ。爆裂種ならばポップコーンにするべきか?
『オオモロコシ』
『モンスターハンター』シリーズに登場する植物系アイテム。見事なガンランスへと転生を果たすが、その姿は何処からどう見てもネタ武器であった。