『スネーク。聞こえるかい?』
「オタコン。ああ、聞こえる……それにしてもこの街は随分と人気が無いな……どうなっているんだ?」
『スネークが今、潜入している町は条例で夜の6時以降は住民は外出禁止となっている。その為、各種店舗の夜間営業は無いんだ。5時頃には全部閉店してしまうそうだ』
「おいおい、それじゃあ飲みにも行けないじゃないか」
『任務中にお酒を飲むのは感心しないよ?』
「分かっているさ。でもこの町の住人からしたら、大人の時間は無いんじゃないのか?仕事終わりに嗜む程度には飲みたいだろう」
『まぁ、確かにそうかも知れないけどね。でも、決まっている以上、納得してあるだろうさ……家で過ごす分には別にどうって事は無いだろう?』
「だろうな。で、どうした?」
『その町は湖畔近くの為に霧が発生しやすい。更に電波関連で圏外になりやすいと言う情報もある。不意に通信が切断される恐れがあるから逐一、繋がるかどうか調べながら通信している』
「電波管理社会を生きているからな。電波が届かないと不安になる気持ちも分かる。情報が途絶えると言う事は想定外の危機を誘発させる恐れがある。孤立した兵士は敵にとっては格好の的だ……」
『背水の陣と言う言葉もあるけれど、その様な状態に陥らない様に立ち回る方がずっと有益だ。精神論は戦場ではリスキー過ぎる賭けになる』
「そうだな。現実は早々、都合よく事が運んではくれないからな。で、通信の強度の確認が目的か?」
『それもある。そして、新たな情報を掴んだ』
「何だ?また、『恐るべき鮫達計画』絡みは勘弁してくれよ……町中で暴れられたらパニックは必至。B級映画其の物の光景になりかねない。現実では少々、困る」
『安心して、其方関連じゃない。じゃないけど……此方の掴んだ情報の方が危険かも知れない』
「そうなのか?どんな情報だ?」
『その町で各種、心霊現象が多発しているらしい……。当然、未確認情報だけど……』
「心霊現象?寝言は寝て言ってくれ……幽霊なんてありはしないだろ」
『だと良いんだけどね。その町では本気で考えている。だから夜間の外出は禁じているみたいだ……宗教的信仰が浸透しているから余計にね』
「……幽霊なんて錯覚に過ぎない。映画で充分だ……ッ‼︎」
『どうしたんだい、スネーク?』
「足音が聞こえる……こんな夜更けに足音。夜間の外出は禁じているのならば」
『部外者である可能性が高いね……』
「アレは子供?長い銀髪の少女と金髪の眼鏡を掛けた少女が、こんな夜更けに何をしているんだ?」
『それは不自然だね。恐らく町の住人だろうけど……夜間外出とは感心しないね』
「流石に条例関連を抜きにしても危険すぎる。注意しようにも俺の格好ではな……」
『スニーキングスーツじゃ『私は不審者です』と言っちゃっている様なモノだしね。夜中で髭面だと怖がられてしまうよね』
「言わないでくれ。子供受けする風貌じゃない事くらいは自……何だアレは⁉︎」
『今度はなんだい⁉︎』
「……真っ黒な人影が2人の少女の後方から近付いている‼︎ 肘と膝の関節部はピンク色だがそれ以外は真っ黒だ……‼︎」
『スネーク‼︎ その黒い影は危険だ‼︎ 僕が伝えようとした情報は正にその黒い影だよ‼︎』
「何だアレは……この世のモノとは思えんぞ⁉︎」
『捕まったら一環の終わりだ‼︎ 不意に現れては追ってくるらしい……見つかったら兎に角逃げるんだ‼︎』
「そんな奴相手に現代兵器に勝ち目はあるのか?」
『物理攻撃は全く効かなかったそうだ。影の様な存在だからかすり抜けてしまうみたいだ……』
「試した奴が居るのか……だがあの2人の少女を見捨てるのも目覚めが悪い……‼︎」
——オタコンが言うには物理攻撃は無意味らしい。ならスタングレネードが効くかは分からないが使ってから文句を言うとしよう……‼︎
やつにみつかったらにげろ。にげろ。にげろ。にげろ。にげろ。にげろ。にげろ。にげろ。にげろ。にげろ。にげろ。にげろ。にげろ。