『あら、スネーク。『シュールストレミング』を手に入れたのね?』
「何だ?そのシュールストレミングってのは、この缶詰の事か?」
『ええ。缶詰の人工食料の一種で保存食の一種よ』
「ふむ。人工食料か……何処産なんだ?」
『私の手元にある資料によればニッポンらしいわ。塩漬けにしたモノを保存し易い様に加工した食品ね』
「成程……ニッポンの食糧にはハズレは無い。それならば安心して食える。アメリカの類のレーションは美味い印象は全く無いからな」
『……貴方の場合はアラガミやメルヒェン、挙げ句の果てに古龍まで食べるのだから余り関係無いんじゃ無いのかしら?』
「何を言う?どうせ食うならば美味い方が何倍も良いだろう?」
『……まぁ、そうでしょうね。所で何処で発見したの?』
「ああ、倉庫の類で発見した。保存食ならば食べられる筈だ……それにニッポン製ならば味の保証はされたも同然だ。安心して食える」
『……え、ええ。そうかも知れないわね。でも、ニッポンの料理の全てが美味しい訳じゃないのよ。中にはゲテモノ料理も少なからず存在するのよ』
「ソレはソレだ。余程のモノじゃなければ問題無いだろう?」
『そう言えば』
「なんだ?」
『あの何時も騒がしい幼女が近くにいないみたいだけど?』
「何時も現れるとは限らないだろう?時偶に現れるが現れない事の方が多いぞ」
『とても、そうとは思えないのだけどね……まぁ、良いわ。缶詰を開ける時は屋内で開けなさい。温度の高い場所や直射日光下で開けるのは危険よ。中身が膨張して破裂してしまうわ』
「……食おうとした瞬間に破裂してしまっては残念な結果になる。分かった、そうしよう」
——屋内に移動して開けて見るとしよう。さて、どんな缶詰なのか楽し……。
「ゴホッ⁉︎ な、何だ……く、臭ァッ⁉︎ ぱ、パラメディッ……クッ‼︎ も、物凄く臭……⁉︎」
『シュールストレミング』
開けた直後、凄まじい刺激臭と共に液状化した中身が溢れ出した。とてつもない臭いが屋内に充満した。パラメディックめッ‼︎ これは食べ物じゃなくて対人兵器の類じゃないかッ‼︎‼︎
「……なぁ、パラメディック。スネークから恨み言の様な通信が入ったんだが何か知らないか?」
「さぁ?何の事かしら?」
「『シュールストレミング』を開けた瞬間、凄まじい臭いが身体に染み付いたとかなんとか……少なくともアレは食える様な代物じゃないと思うんだけどよ」
「……人の家を勝手に料理番組のスタジオに改造したバチでも当たったんじゃないかしら?」