「パラメディック……1つ良いかね?」
「何ですか少佐」
「……本人の趣味嗜好に関して口出しするのは些か野暮であり無粋なお世話だと承知の上だ。その上で聞きたい。何故、其処まで爆発したアフロヘアーになっているのかね?」
「突如、落雷に遭いました。何故、落雷に打たれねばならないのか本当に問い詰めたい位ですよ。お陰で所持金が半分になるわ、髪型がアフロになるわと散々です」
「……そ、そうか。落雷に遭った時点で普通はその程度で済むとは思えないのだがね……」
「……本当に散々ですよ。何回も家を爆破される方の身にもなって欲しいモノです‼︎」
「ま、まぁ……確かに君は家に関しては何かと波乱万丈だな……爆破されたり爆破されたり、爆破されたな……」
「……少佐も自宅を料理番組の」
『サバイバルお料理教室のお時間です‼︎』
「舞台にされれば分かるって、何でこうなるのよォォォ‼︎‼︎」
「噂をすれば何とやら、だなぁ……」
『料理人のスネークだ』
「貴方は遊んで居ないでさっさと、潜入任務に戻りなさいッ‼︎ 毎回毎回、私の家を料理スタジオになんかに改造するんじゃないわよ‼︎」
『安心したまえ、今回はちゃんとやるから。前回みたいにスタジオに突撃して放送事故を引き起こすんじゃないぞ?』
「人の家を改造する時点で既に放送事故よッ‼︎ 少佐も何か言ってやって下さい‼︎」
『少佐、収録の邪魔をさせないでくれ。放送するにしても金が掛かるんだ』
「それ以前に放送しているのに何故、会話が成立しているのか……其方の方が凄く気になるのだがね」
『さて、気を取り直して本日のアシスタントだが』
『( `ω´)サメー』
『( `Д´)キシャー』
『(▽w▽)ピギィ‼︎』
『うに娘が、別の作品に出演の出番があるそうなので代わりに子鮫達に担当して貰う事になった』
「待て、別の作品とは例のポストアポカリプス的な世界観の事かね?」
「少佐……その発言は何かとメタいです」
『それでは本日は……チョコを使ったお菓子を作ろうと思う。その名もキノコチョコバーだ。では、カモンッ‼︎』
「( `ω´)サンメ、サンマ、サンメ、サンマ』
「指を鳴らしたら小さい鮫が材料を持って来た。と言うか鮫なのに秋刀魚を名乗っているぞ。なぁ、パラメディック……って居な」
『スネークッ‼︎ そう何度も貴方の思い通りにはさせないわよッ‼︎ 第一、人の家を料理番組のスタジオにするんじゃないわよッ‼︎』
「って、いつの間に……」
『やはり来たなッ‼︎ そう何度も放送事故にされて堪るかッ‼︎ こうなれば秘密兵器、起動だ‼︎』
『(`w´)ゞキシャ!』
「って、カメラ自体が大きく揺れているぞ⁉︎ と、外部カメラってえぇぇぇ‼︎⁉︎」
『こんな事もあろうかと料理番組スタジオの建物を飛行型メタルギアに改造しておいたのだ‼︎ これならば誰にも邪魔されまいッ‼︎』
「努力の方向性が大いに間違っているぞ、スネークッ‼︎ と言うか顔の部分が地味にパラメディックっぽいぞ」
『名前を付けるのならば、パラメギアとでも呼んでくれ』
「地味に『パラメギア』と言うロゴを付けるんじゃないッ‼︎ カッコ良いのか悪いのか何とも言えないぞ‼︎」
『と言う訳で早速、料理を作ろうか』
「あ、カメラがスタジオを映す方に戻った。と言うか、その時点で料理番組もクソも無いだろうッ⁉︎」
『キノコチョコバー』
『スーパーペーパーマリオ』に登場するアイテムの1つ。HPを『15』回復し毒状態も治す(大半の回復アイテムは毒を治す為にテキストの無駄になっている気がする)。
キノコカンとマイルドカカオを組み合わせて料理すれば入手出来る。が、その前に店売りで購入可能……と言うか購入先が辺境に位置する宇宙空間の端っこにある『コンビニ』である。
マリオの世界観でコンビニの概念自体が異質だが、立地がまさかの宇宙空間……客が来るとは到底思えない(左遷されたのだろうか?)。トドメに売り物もお菓子3種類(チョコバー)のみと、普通の街中に立っていても閑古鳥が鳴いていそうである。