ツツジを嫁にするまで   作:呉蘭も良い

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アンケートありがとうございました。
この話を持ちまして終了します。

以外とイシツブテ人気なくてワロタ。
ノーマル、アローラ合わせてもウツロイドさん以下じゃないか。

しかしアンケートの結果で好きにして良いとの事ですので、これからも好きにさせて頂きます。


二十五話

さて、ディアンシー変異の一件でのゴタゴタも無事終わらせ、俺達は待ちに待った、夏休みドキドキ2人旅へと、遂に旅立つ事が出来たのだ。

 

昨日のスクールの終業式からドキがムネムネだったぜ。

 

覚悟は良いか?

俺は出来てる。

 

……か、わからん。

 

何の覚悟かって?

そりゃアンタ、下手したら俺の息子がチェリンボからチェリムに進化するなんて事があるかもしれないだろうが。

 

10歳でそれはない?

 

馬鹿野郎!

この世界舐めんな!

 

トレーナー資格を得れる10歳からは一応この世界では成人扱いだぞ!

何があっても___()()があっても、この世界じゃ同意さえあれば犯罪ではなくおめでとうなんだよ!

 

前世の戦国時代以上に倫理観ぶっ壊れてるからな?

 

“きんのたま”を性別関係無く、上げちゃうおじさんが居るくらいだからな。

 

俺がネットで調べた(漁った)結果、中には可愛いポケモンと致しちゃう、物凄い闇も存在するんだぞ?

 

……流石の俺でもそれはねぇよ。

 

とにもかくにも、ツツジさえその気になれば、ゴールは目前なのだ。

2人旅を了承してる時点でツツジからはそれなりの好意を得ていると信じている。

 

これを機に可能な限りグッと距離を縮めたいものだ。

 

……まぁ目的はジム巡りなんですけどね。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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そして旅を始めて3日目、俺達は119番道路に居る。

 

初日はシダケタウン、2日目はキンセツシティでポケセンに泊まり、当たり前だが何も無い。

 

俺が、早目早目に宿を取る事を推奨したからだ。

 

流石に疲れる旅をしたくはないので、休める所で休んだ結果だ。

それぞれの街を観光デート出来たので、それも中々悪くなかった。

 

しかし今日は違うぞ。

遂に、野宿する出番が来たのだ。

 

「これが秘密基地ですか。 確かにソースケの言う通り、一晩過ごすには安全でピッタリですわね。」

 

俺はエルフーンに“ひみつのちから”を使用させ、大きい岩の中に秘密基地を作った。

 

ムフフ、これで外からは察する事が出来ない2人だけの秘密空間の出来上がりだ。

 

無理矢理なんてのは絶対ないが、俺が胸と別の所を膨らませるのは仕方がないのではないだろうか?

何せ俺は()だからな。

 

今はウッキウキで寝る前の準備をしている。

 

シャワーは無いし、トイレも無い。

食事もインスタントで簡素だが、それでもポケセンに泊まるよりか遥かに楽しい。

 

俺達は濡れタオルで身体を拭いた後に、それぞれパジャマに着替えて秘密基地内で張ったテントの中に2人で横になった。

 

ムフゥ! フゥ!

 

……くっそ、今までで一番の緊張だ。

何もしないと考えたとしても、眠れる気なんてまるでしない。

 

そんな興奮をしている俺を余所に、ツツジは静かに横になっている。

 

ど、どうしよう?

もう寝てるのかな?

い、イタズラぐらいなら赦されるかな?

 

そんな事を考え、息も身体も震えているが、俺は行動なんて起こせる筈もなく、眼だけが昼間以上にカッと開いているだけだった。

 

そんな状況で俺がビクビクしていてら、急に手をギュッと握られた。

 

「……まだ、起きていますかソースケ?」

 

いきなり握られた手に、俺が困惑し焦って声も出ない時に、ツツジにそう問われ、俺は緊張で声すらも震わせていた。

 

「お、おぉ、おぅ。 お、起きてる。」

 

「……緊張、していますか?」

 

「えっ!?___」

 

「私も、少し緊張していますの。」

 

ツ、ツツツツツツ、ツツジさん!?

も、もしかして、そ、その、良いのか!?

 

「街のベッドではなく、外での野宿。 いくらここが安全とはいえ、やはり初めての経験ですので、少し緊張が……。」

 

あ、あぁ、そういう。

 

「その、よければこうやって、手を繋いでいて良いでしょうか?」

 

は、恥ずかしい。

何て恥ずかしい想像をしていたんだ俺は!

 

そりゃそうだよなぁ!

普通はそういう考えになるよなぁ!

 

クソが!

ここは男気を魅せる所だ!

この場の雰囲気に乗せられの!

 

俺はガバッと半身を翻し、ツツジに馬乗りになる。

 

……そして、非常に驚いて声も出せずにいるツツジと暗闇の中で確かに目を合わせる。

 

何秒見つめ合っていたかはわからない。

 

だが、ツツジが多少の落ち着きを見せた時に、俺はツツジの額に唇を落とし、体勢を元に戻す。

 

「……心配するな。 俺が隣に居る以上、君は絶対に安全だ。……約束する。」

 

……………。

…………。

………。

……。

…。

 

……ぬぉぉぉ~!!!

は、恥ずかしい!

くっそ恥ずかしい!

 

俺の台詞の後の沈黙が本当に痛い!

 

何か喋ってくれ!

静寂が俺の胸をグサグサ刺してくる!

 

俺が羞恥で悶えていても、ツツジは何も言わない。

 

……だが、暫くするとツツジが俺の側にスッと寄り、肩と肩がピッタリと合う状態までくっつき、指と指を絡ませ___所謂、恋人繋ぎをしてから彼女は就寝した。

 

……これは、どう読めば良いんだ?

女心ってどうすれば読めるんだ?

 

教えてくれ、サーナイト。

ゼロは俺に何も教えてくれない。

 

……ウィングゼロに搭乗した事ねぇけど。

 

……その日は結局、一睡も出来なかった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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「……おはよう。」

 

「お、おぉ、おはようございますの!」

 

早朝、結局眠れなかった俺はツツジが目覚める前に彼女から離れ、朝の支度を先に済ませ彼女へと挨拶をした。

 

ツツジは昨晩を思い出してか、顔を真っ赤にして慌てて俺への挨拶をしたら、そそくさと隠れる様に準備を始める。

 

……脈アリで、良いんだよな?

 

恥ずかしいだけとかじゃないよな?

これで幼なじみ認定されたら辛過ぎるぞ。

 

俺は徹夜明けの鈍い頭でそう考える。

 

……まだまだ、旅は始まったばかり。

チャンスはきっとまだある。

 

モーションを掛ければきっとこの旅で行ける所まで行ける筈だ!

 

俺は徹夜明けのテンションのせいもあり、朝から非常にハイテンションだった。

 

朝ご飯を食べ秘密基地を出ても、それは続く。

 

……きっと今ならシュッキングにさえ勝てるという謎の自信もある。

 

僅かに、ツツジとのギクシャクした瞬間もあるが、それさえもポジティブに良しと考えている。

 

そしてハイテンションのままヒワマキシティを目指している時に、俺はあるポケモンを発見する。

 

「あ、あれは、先生!? トロピウス先生じゃないか!?」

 

「えっ?……ト、トロピウス先生?」

 

「知らないのか!? トロピウス先生だぞ!?」

 

ツツジは俺に、えぇ~?と言う反応をする。

 

「いえトロピウスは知っていますが、……先生とは?」

 

「あぁ、先生はな、過去に秘伝と言われた技8つの内、5つも覚える事が出来る達人先生なんだ!」

 

「あ~……成る程。 そういう___」

 

「うん。 捕まえよう。」

 

「えぇ!? 何故ですの!?」

 

……何を驚いているんだ?

ホウエン地方の陸を旅するならトロピウス。

常識じゃないか。

 

ちなみに海ならフローゼルだ。

あ、でも、フローゼルはバトルでも使える。

 

……らしいぞ?

 

フローゼルは厨ポケ、らしいからな。

俺はわっかんないけど。

 

驚くツツジを余所に、俺は先生へと突貫してモンスターボールを投げる。

 

「バトル無視で!?」

 

ははは、問題無いさ。

先生は基本おだやかな習性をしているポケモンなんだ。

 

俺は先生が無事ゲット出来たのを見て、うん、と頷く。

 

「お、おめでとうございます?……い、いえしかし、良いのですか? トロピウスはあまりバトル向きではないような___」

 

「君ね、何でもかんでもバトルに結びつけるのは辞めなよ。 先生は旅のお供のペット枠だよ。」

 

「は、はぁ? その様なものですか。」

 

これで旅は楽だぞ~。

ヒワマキシティのジムはひこうタイプの専門だから、“そらをとぶ”は覚えさせてくれる筈だ。

 

センリからヨーギラスを貰う為にも一度はカナズミ、トウカに顔を出さざるを得ないので、帰りは楽チンだ!

 

……俺はこの時頭をやられていた。

 

そんな事になったら、野宿チャンスが来ない事を忘れていた。

 

それに、トロピウスは身体が大きいのでそれなりに餌を食べる。

……我が家のポケモンの餌代は母ちゃんが出してる。

カナズミに帰った時に怒られる事が確定したのだった。

 




酒を飲んで酔ってる時じゃないと、こんな話書けんぞ。
素面なら、ってか酔ってても、ぬわぁぁぁ!!!
ってなるからな。

暫くはこれでツツジとのイチャイチャは勘弁してくれ。

ちなみにトロピウス先生はペット枠なのでバトルはしません。

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