愛和創造シンフォギア・ビルド   作:幻在

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響「みく~、みく~・・・」
戦「しっかりしろ。いつまで引きずるつもりだ」
響「だってぇ~」
調「けいくん・・・うぅ・・・」
戦「お前もか!?」
シ「こうしてみると・・・哀れだな」
戦「元々はウェル引き込んだお前らの所為だろ・・・」
シ「返す言葉もない。だが私は謝らない」キリッ
戦「ここでライダーネタするんじゃないよ!」
シ「いいじゃないか俺も仮面ライダーだ」
戦「そういう事じゃなくてだな・・・もういい。とにかくあらすじ紹介やるぞ」
シ「了解した。ノイズが蔓延る新世界にて、天才物理学者であり、仮面ライダービルドである桐生戦兎は、世界に宣戦布告した武装組織『フィーネ』改め『F.I.S』相手に仲間と共に戦っていた」
戦「その最中、ガングニールに体を侵食されて命に危機にさらされている響は、無二の親友である未来が行方不明になるという事態に面食らってしまうのであった」
響「生きててくれて良かったけど・・・みく~」
調「しっかりしてください響さん。未来さんが無事だった、それだけでよか・・・けいく~ん」
戦「言いかけて泣き出すな!せめて終わるまで耐えろ!」
シ「こんな事で本当に大丈夫なのか・・・」
戦「だぁもう!愛和創造シンフォギア・ビルド!」
シ「その第三六話を見ろ」


予測不能のイレギュラー

―――東経135.72度、北緯21.37度―――

 

そこに、彼らの目的であるフロンティアはあった。

「マムの具合はどうなのデスか?」

その洋上を飛空するフィーネの飛行機。その中で、切歌はマリアにナスターシャの容態を尋ねる。

「少し安静にする必要があるわ。疲労に加えて、病状も進行しているみたい」

「そんな・・・」

マリアの言葉に、そう呟くのは調。

「つまり、のんびり構えていられないって事ですよ」

そうして声をあげるのはウェル。

「月が落下する前に、新天地にて、人類は結集しなければならない」

ちなみに、飛行機の操縦をしているのはシンである。

昨日の体調の悪化を感じさせない程に回復している様子である。

「その旗振りこそが、僕たちに課せられた使命なのですから」

「御託はどうだっていい」

そんなウェルの言葉をシンが辛辣に言葉を返す。

「問題はどうやってフロンティアの封印を解除するかだ」

「それについてはご心配なく。既に手は打ってありますので」

ウェルがそう答える。

そんな中で、機内に一つ、警報が鳴り響く。

「これは・・・」

「米国の哨戒艦艇だな」

モニターに映し出されたのは、一隻の軍艦。

「こうなるのも予想の範疇。精々連中を葬り去って、世間の眼をこちらに向けさせるのはどうでしょう?」

そう言って、マリアの方を見る。

「そんなの弱者を生み出す、強者のやり方・・・」

「世界に私たちの主張を届けるには、恰好のデモンストレーションかもしれないわね」

調の言葉を、マリアは遮って賛同するかのように言う。

「マリア・・・」

「私は・・・私たちは『フィーネ』・・・弱者を支配する強者の世界構造を終わらせる者・・・この道を行く事を恐れはしない」

そう、冷徹に告げるマリアに、調は割り切れないようにマリアを見ていた。

 

 

 

 

 

その一方、その近海の海底にて。

「ノイズのパターンを検知!」

「米国所属艦艇より、応援の要請!」

映し出されたモニター。そこには、ノイズに襲われる米国の軍艦の姿が。

「この海域から遠くない!応援に向かうぞ!」

弦十郎の指示によって、やる事が決定する。

「応援の準備に当たります!」

翼と戦兎、そして龍我が先に駆け出す。

「翼さん!私も・・・」

その後を追いかけようとした響を、クリスは肩を掴んで振り向かせ、そのネクタイを掴み上げて怒鳴る。

「死ぬ気かお前!?」

「う・・・」

「ここにいろって、な?お前はここから、いなくなっちゃいけないんだからよ」

まるで願うかのようなクリスの言葉に、響は何も言えない。

「頼んだからな」

やがて、乱れたネクタイを整え、クリスも向かう。

その後ろ姿を、響は黙って見送る事しかできなかった。

 

 

 

一方海上。米国所属艦艇の上では、まさしく大惨事ともとれる光景が起きていた。

武装した海兵たちが、次々にノイズたちに炭化させられていく。

どれほど銃弾を撃ち込んでも、ノイズの体は全ての弾丸を透過し、一切のダメージを通せない。

まさしく、二つの例外を除いて無敵ともとれる存在―――

 

 

その光景に、マリアは下唇を噛み締め、破れた皮膚から血が流れる。

そんなマリアに、調は問う。

「こんな事が、マリアの望んでいる事なの?弱い人たちを守るために、本当に必要な事なの?」

「ッ・・・」

その問いかけに、マリアは答えない。

そのマリアを、調は見て、そしてすぐさま踵を返して扉を開ける。

「調!?何やってるデスか!?」

止める切歌に、調は言い放つ。

「マリアが苦しんでいるのなら、私が助けてあげるんだ」

そう言い、調は頼む。

「慧くんの事、お願い」

そして、調は――――その身を宙へと投げ出した。

「調!」

切歌の叫びを背中に受けて、調は聖詠を唄う――――

(慧くん、見てて―――)

 

「―――Various shul shagana tron(純心は突き立つ牙となり)―――」

 

その身に纏うは桃色と黒のシンフォギア。肉を削ぎ落す無限軌道の刃を振るう、ザババ神の刃の一つ―――『シュルシャガナ』の起動である。

そのシンフォギアを纏い、そのまま落下していく調。

 

「―――首をかしげて 指からするり 落ちてく愛をみたの」

 

自らのシンフォギアから発せられる歌を紡ぎ、調は頭部のギアから無数の円盤鋸を露出、一気に放つ。

 

α式 百輪廻

 

放たれた鋸は一重に真上からノイズの大抵を切り裂く。その場に着地すると同時に足裏の歯車を回転。スケートのように艦上を駆け抜ける。

そして、さらにヘッドギアを展開し、そこから巨大な鋸を出し、自らを軸として回転、一気に敵を切り裂いていく。

さらに、艦上を駆け抜け、その鋸で次々とノイズを切り裂いていく。

しかし、数の差か、一体に背後を取られる。

「ッ―――!?」

それに息を飲む調だったが、そのノイズは突如として切り裂かれ、炭素となって消えていく。

そのノイズを切り裂いたのは、切歌だ。

「切ちゃん!」

その時調は、応援に来てくれたのだと思った。

「ありが――」

その事にお礼を言おうとした途端、首に、何かを押し付けられ―――何かを注入される。

「え――――何を―――」

一体、何が起きているのか、調は理解出来なかった。

 

それは、『Anti LiNKER』―――適合者の適合係数を強制的に引き下げるLiNKERとは真逆の効果を有する薬品だ。

 

「ギアが・・・馴染まない・・・?」

そう呟いた直後、調からシュルシャガナが強制解除される

「アタシ・・・アタシじゃなくなってしまうかもしれないデス・・・!」

突然、訳の分からない事を言い出す切歌だが、一方の調はAnti LiNKERの影響とギアの強制解除によって体が上手く動かなかった。

「そうなる前に、何かを残さなきゃ、調に忘れられちゃうデス・・・!」

何か、切実な想いを語るように、切歌は調に手を差し出す。

「切ちゃん・・・?」

「例えアタシが消えたとしても・・・世界が残れば、調とアタシの思い出は残るデス。だからアタシは、ドクターのやり方で世界を守るデス。もう、そうするしか・・・」

そう切歌が言いかけた時、突如として海面から二本のミサイルが飛び出してくる。

 

(たてがみ)サイクロンライオンクリーナー!イェーイ!』

 

その外装がパージされたと思いきや、中からギアを纏った翼とクリス、変身したビルド・ライオンクリーナーフォームとクローズチャージが現れ、調をクリスと翼が確保し、切歌をビルドが、そしてクローズはノイズ殲滅に向かう。

そうして刃を交えるビルドと切歌。

「邪魔するなデス!」

切歌のイガリマがビルドの胸部装甲『ライアチェストアーマー』に叩きつけられる。

しかし、刃が通らない。

「え・・・!?」

ここで豆知識だが、ビルド・ライオンクリーナーフォームの『ライアチェストアーマー』は、武器による物理攻撃をほぼ通さない。つまり、武器を使って戦う切歌にとって―――今のビルドは天敵。

「ハア!」

「くっ!」

激しく切り結ぶビルドと切歌。しかし、武器による攻撃が通用しないビルド相手に、切歌は完全に押されていた。

その一方で、

「切ちゃん・・・!」

「おい!ウェルの野郎はここにいないのか!?」

「え・・・」

「ソロモンの杖を使うアイツはどこにいやがる!?」

「あぐっ・・・!?」

首を締め上げるクリス。

「やり過ぎだ雪音!」

「でもよ・・・!」

「分かっている!でも今は、この場をどうにかするのが先決だ!」

「うあっ!?」

切歌の悲鳴があがり、そこを見れば、地面に腰をつける切歌に、ビルドがライオン型のオーラを纏わせた右腕を突き出すビルドの姿があった。

その向こう側ではクローズがノイズに対して無双していた。

 

 

「切歌・・!」

マリアが、戦況に声をあげる。

装者二人に仮面ライダー二人に対して、こちらは切歌一人。完全に不利な状況だ。

(今はどういう訳かジェームズ博士がまたルインドライバーの改造を行っていて俺は出撃出来ない・・・いや、どちらにしろ、まだ体調が万全ではないから無理か・・・)

シンが操縦桿を握る手に力を込めてそう思案していると、唐突にウェルが提案を出す。

「ならば傾いた天秤を元に戻すとしましょうよ・・・!」

「それは・・・」

「出来るだけドラマティックに・・・出来るだけロマンティックに・・・!」

そうしてウェルは操縦席の端末を操作する。

「まさか、アレを・・・!」

マリアの言葉に、何も知らされていないシンは、その正体に驚くしかなかった。

 

 

 

 

 

 

そうして聞こえてきたのは―――歌と―――()()()

 

 

「―――Rei shen shou jing rei zizzl(鏡に映る、光も闇も何もかも)―――」

 

『潰れるゥ!流れるゥ!!溢れ出るゥッ!!!』

 

タイガァー・イン・タァスクゥッ!!』

 

『ブルァァァァア!!!』

 

その音に、調は―――その眼を見開いた。

 

艦艇の両サイド、そこに落ちてきた、二人の乱入者。立ち昇る煙の中、その姿を見せるのは―――

「・・・なんで・・・」

調は、絶望の表情を浮かべる。

「どうして・・・だってあれは、調が・・・!」

その驚愕は、彼女たちだけのものではない。

「・・・・おい」

戦兎も、もう一人の乱入者の方を向いて、呟く。

「なんでお前が、そんなもん纏ってんだよ!?」

それは、彼らにとっては信じられない人物だった。

 

それは、未来――――シンフォギアを纏った、小日向未来だった。

 

そしてもう一人、本来ならありえない事をしている男。

 

涼月慧介―――仮面ライダータスク――――

 

まだ寝ている筈の少年が、仮面ライダーとしてそこに立っていた。

「スクラッシュドライバーは調が破壊した筈デス!なのに何故・・・」

「スクラッシュドライバーを解析する時間なんていくらでもあるんだ!きっと複製したんだろ!」

切歌の疑問にビルドが答える。

 

 

 

その一方で――――

 

「何故・・・」

ふとシンが口を開く。

「何故、慧介を出した・・・ジェームズ博士・・・!!」

シンが睨みつける先には、丁度この部屋に入ってきたジェームズがいた。

「ふん、向こうの仮面ライダーが出るんだ。であるならばこちらもライダーを出さない訳にはいかないだろう」

「だからといって、慧介はまだ安静にしていなければならない!このままでは死ぬぞ!?」

「別にいいだろうそんな事」

ジェームズが、なんの悪びれもせずに言って見せる。

「この際桐生戦兎と万丈龍我を葬り去れるのならなんだって犠牲にしてみせる。貴様も、あの装者も何もかもを利用してな!それで知らしめるのだ・・・真の天才はこの私だとなァ!ハハハハハ!!」

「貴様はどこまでも・・・!」

ミシリ、とシンの握る操縦桿がきしみだす。

そしてマリアは、拳を握りしめて必死に耐えている。

何があっても、この計画を遂行する気なのだ。

そんな状況で、シンは自分の無力さを思い知る。

(俺は、結局誰も救えないのか・・・!?)

「神獣鏡をギアとして、人の身に纏わせたのですね」

そこへナスターシャが操縦席に姿を現す。

「マム!?まだ寝てなきゃ・・・」

「あれは、封印解除に不可欠なれど、人の心を惑わすもの・・・貴方の差し金ですね?」

ナスターシャがウェルを睨みつける。

「ふん、使い時に使ったまでの事ですよ」

 

 

ほんの数日前の事だ。

 

「そんなに警戒しないでください。少しお話しましょう。きっと貴方の力になってあげますよ」

「私の・・・力・・・?」

ウェルの言葉を、未来はオウム返しに尋ねる。

「そう、貴方の求めるものを手に入れる、力です」

そうして差し出し広げた手の中にあったのは―――シンフォギアのペンダント。

 

 

それが、今未来が纏う、シンフォギアそのものだ。

 

 

「マリアが連れてきたあの娘は、融合症例第一号の級友らしいじゃないですか」

「リディアンに通う生徒は、シンフォギアへの適合が見込まれた装者候補たち・・・つまり貴方のLiNKERによって、あの子は何も分からぬまま無理矢理に・・・」

「んっんっん~、ちょぉっと違うかなぁ~」

ナスターシャの言葉を、ウェルは否定する。

「LiNKER使ってほいほいシンフォギアに適合できれば、誰も苦労はしませんよ。装者量産し放題です」

「なら、どうやってあの子を・・・」

そう、であるならば、どうやって未来は装者になる事が出来たのか。

それは、至極簡単な言葉で片付けられる。

「『愛』ですよ」

「何故そこで愛!?」

何故、そこで愛なのか。

「LiNKERがこれ以上級友を戦わせたくないという願う想いを、『神獣鏡(シェンショウジン)』に繋げてくれたのですよぉ!ヤバいくらいに麗しいじゃありませんかッ!」

そう大振りな動作で自らの優秀さを誇示するウェルを他所に、戦況が動く――――

 

 

 

 

「うぉぉぉぉおおおぉおおお!!!」

その手にアームドギアらしきものを取り出した未来が、叫ぶ。

「小日向が・・・!?」

「なんで、そんな恰好してるんだよ・・・!」

翼とクリスが信じられないとでも言うようにそう呟く。

「あの装者は、LiNKERで無理矢理に仕立て上げられた消耗品・・・私たち以上に急ごしらえな分、壊れやすい・・・・」

「ウェルの野郎か!」

「ふざけやがって・・・・!」

ビルドが怒りを滲ませて、クリスが悪態を吐く。

「行方不明となっていた、小日向未来の無事を確認。ですが・・・」

「無事だと!?あれを見て無事だと言うのか!?だったらアタシらは、あの馬鹿になんて説明すればいいんだよ!?」

クリスが怒鳴る中、クローズの側にいるクロが、悲しそうに鳴く。

「キューイ・・・」

「くそっ。どうすりゃ・・・」

その時、未来のシンフォギアのバイザーが目を覆う。

戦闘態勢だ。

そうして足のギアでホバー、一気にこちらに接近してくる。

「こういうのはアタシの仕事だ・・・」

「お前は引っ込んでろ!」

「なッ!?」

切歌から離れたビルドが、クリスを押し退けて未来へと向かう。

周囲の瓦礫を左手の『ロングレンジクリーナー』で吸い込み、その吸引によって浮かんだ瓦礫をそのまま突っ込んでくる未来に向かって投擲。

その寸前で右手のギア―――鉄扇から放たれた光線を躱し、その一方降り注いだ瓦礫を躱した未来がそのまま海に飛び出し足のホバー機能で海上を走る。

「だったらコイツだ・・・!」

 

海賊!』『電車!』

 

ベストマッチ!』

 

二つのボトルを装填すると同時に、ビルドも艦上から海上へその身を投げ出す。

 

『Are You Ready?』

 

「ビルドアップ!」

 

定刻の反逆者海賊レッシャー!』

 

海賊レッシャーフォームとなり、海面に着地、そのままその能力で海面を駆け抜けて未来を追いかける。

 

『各駅電車!発射!』

 

取り出したカイゾクハッシャーで未来を狙い撃つビルド。それに応戦して鉄扇から光弾を放つ未来。

激しい撃ち合いが展開される。

 

 

その一方で。

「うぅぅうぅ・・・」

体からプラズマのようなものを発して、唸り声を上げるタスク。

「やめるデス慧介!それ以上戦ったら、本当に死んじゃうデスよ!?」

「お願い、慧くん!戦わないで!」

切歌と調の叫びが発せられるも、タスクは、すぐさま咆哮を上げて翼に向かって走り出す。

「はやっ―――」

「がぁぁあ!?」

「ぐあっ!?」

腹を蹴り飛ばされる翼は。

「おい!」

「がぁぁああ!!」

「ッ!?」

吹き飛ばされた翼に思わず声を挙げるクリス。そこへタスクが襲い掛かる。

それを見たクリスは、すぐさま調を横に投げ飛ばし、直後にタスクの拳を交差させた腕で受け止める。しかし、その衝撃は重く、踏ん張れず、殴り飛ばされる。

「がはっ・・・」

そのまますぐさまクローズに向かうタスク。しかし、殴り掛かろうとした所で逆に殴り飛ばす。

「ぐあぁああ!?」

「コイツは俺がやる!お前らは装者の方を頼む!」

クローズはすぐさまタスクと対峙する。

「万丈ぉ、龍我ぁぁぁあああぁああ!!!」

絶叫を上げるタスク。

「慧介・・・」

まるで獣のように叫ぶタスク。

そのまま一気にクローズへと殴り掛かる。

それをクローズが迎え撃ち、激しい撃ち合いへと発展する。

だが―――

(なんだこいつ・・・前より、強くなって・・・!?)

タスクの柔軟性のある蹴りがクローズの頬を掠める。

その威力は、以前のものとは比べ物にならない程だった。

 

 

 

 

「私が作ったスクラッシュドライバーは、ゼリー状にしたボトルの成分の構成を今までのものと違うものとし、その三倍の効力を発揮するようにしておいた。その分、体にかかる負荷は従来の四倍だがなぁ・・・!」

「貴様・・・!」

それでは、慧介の体がいずれは壊れてしまう。

そんな事になれば、調は―――

「どこまでも人として堕ちるか・・・!」

「戦場で散々命を奪ってきた貴様などに言われたくはないな」

「くっ・・・」

ジェームズの言葉に、シンは何も言い返せない。

「脳へのダイレクトフィードバックによって、己の意志とは関係なくプログラムされた戦闘(バトル)パターンを実行!流石は神獣鏡のシンフォギア!それを纏わせる僕のLiNKERも最高だ!」

「それでも偽りの意志では、あのライダーには届かない・・・」

そのナスターシャの言葉に、ウェルは不敵な笑みを崩さない。そしてマリアは、その光景に目をそらし、ウェルは、ただその戦いを真っ直ぐに見守る。

 

そのモニターには、ビルドの放つ攻撃が直撃しまくっている未来の姿があった。

 

 

「ビルド!圧倒しています!」

「これなら・・・」

ビルドが圧倒している様を、響は見る事しか出来ない。

カイゾクハッシャーから放たれた光弾を叩きつけた海面から水飛沫があがり、その最中を突っ切ってビルドが未来につかみ掛かり、そして容赦なく海面へと叩きつける。しかし未来は立ち上がり、至近距離で光弾を発射。それを間一髪で躱したビルドが、その腹に拳を叩き込む。その寸前で腕の帯が動き、ビルドに叩きつけられる。よろけるも、すかさずカイゾクハッシャーを発射。それを未来は寸での所で躱し、すかさず鉄扇の一撃をビルドに叩きつけるも、踏み止まったビルドがその攻撃を脇を抜けるように躱し、その脇腹をカイゾクハッシャーで斬る。そして、その攻撃を喰らっても、動じない様子の未来はすぐさま振り返ってビルドを撃ち抜こうとするが、その顔面に、先ほど外したビルドアロー号が戻ってきて炸裂する。

そして、そうしてよろけた未来に、拳を叩きつけて殴り飛ばす。

まるで容赦がない―――だけど、その拳は、震えていた。

未来を傷つけてしまう事への罪悪感だけじゃない。こんな事態を引き起こした張本人への怒り、こんな事しか出来ない自分への怒り、それでも戦わなければならないという、理不尽への怒り―――様々な怒りが、ビルドを動かし、そして、苦しめているのだ。

しかし、それでもビルドは戦うのをやめない。

 

戦わなければ、取り戻せないから――――

 

(ごめん・・・ごめんね・・・・)

その様子に、響は、心の中で謝るしかなかった。

そんな響に、弦十郎は元気づけるように頭を撫でた。

 

 

 

 

その一方で、海上を走るビルドと未来。

「オォッラァ!!」

カイゾクハッシャーを叩きつける。未来はそれを鉄扇で受け止め、上空へ弾き飛ばされる。

その未来に向かって、ビルドはカイゾクハッシャーを向けて、ビルドアロー号を引き絞る。

 

『各駅電車ー!急行電車ー!快速電車ー!海賊電車ー!』

 

「戻って来い・・・!」

 

『発射!』

 

放たれるビルドオーシャン号。それが、上空にいる未来を穿つ。

そのまま未来は落下していき、翼たちのいる艦上へ落ちる。

ビルドもその後を追いかける。

そこには、なおも立ち上がる未来の姿があった。

「だったら―――」

 

『Ready Go!』

 

ボルテックレバーを回し、足元の線路を出現させる。その上を、ビルドは走る。

それを未来は迎え撃つべく飛び上がるが、その未来よりも早く、その周囲に線路を展開。その周囲をぐるぐると回り、その状態で四方八方から未来を滅多打ちにする。

 

ボルテックフィニッシュ!』

 

滅多打ちにされた未来はそのまま落下、甲板に叩きつけられる。

そのすぐ傍にビルドは着地し、未来に駆け寄る。

そして、彼女に手を伸ばした所で、ギアからウェルの声が聞こえてきた。

『女の子は優しく扱ってください。乱暴にギアを引き剥がせば、接続された脳を傷つけかねませんよ?』

「んな事分かってんだよバーカ」

『ばっ・・・』

「そんな事分からないとでも思ったか」

そう言って、ビルドが未来に触れたと同時に、未来が起き上がる。

「ッ!?」

そしてその手の鉄扇を円状に展開したかと思うと、そこから無数の光線を放つ。

 

閃光

 

「まだ動けるのか!?」

どうにか距離を取るビルド。

その間に未来は鉄扇を収納。脚部のギアを変形させる。

それは、巨大な円形の鏡――――

すぐさま回避に映ろうとするビルド。だが、そこでふと後ろを見れば、そこには調とクリスがいた。しかも二人はタスクとクローズの戦いに夢中になっていて気付いていない。

光が、未来の展開したギアに収束される。

 

「―――閃光…始マル世界 漆黒…終ワル世界」

 

未来の歌に呼応して、光がどんどん収束していく。

「くっ・・・!」

ビルドは思わずカイゾクハッシャーのビルドアロー号を引こうとする。

「キューイ!」

そこへ何故かクロが飛んでくる。そしてビルドからボトルを一本かっぱらうとそれを自らに装填。

それと同時に、未来からとてつもない砲撃が放たれる。

 

流星

 

放たれる、魔を払う砲撃。

それが―――クロの張ったバリアに阻まれる。

「クロ!?」

「キュゥゥゥゥウッ!!!」

未来の砲撃から、ありえない力を発揮してビルドを守るクロ。

クロのバリアに直撃して拡散した光線が唸り、艦体を穿つ。

(なんだこりゃ・・・!?)

未来の放つ砲撃を防いでいるクロ。その体に装填されているのはダイヤモンドフルボトル。

その力で、未来の光線を弾いている。

「おい!どうなってんだよこれ!?」

ふと背後でクリスの声が聞こえる。その傍には茫然とした様子でその場にへたり込んでいる調。

「クリス!今の内にそいつをつれてここから離脱しろ!」

「はあ!?」

「クロでも抑え込むのには限界があるはずだ!だから急げ!」

「わ、分かった!」

とにかく光線から逃れるために後ろへ走るビルドと調を抱えるクリス。

 

 

その光線の嵐の中、なおも戦い続けるクローズとタスク。

「うぉぉおおあ!!」

拳が飛ぶ。しかし、それをクローズは受け止めてすぐさま顔面を殴り飛ばす。

「ぐあ!?」

「甘いんだよ!」

倒れた所を蹴り上げ、すかさず立ち上がらせて顔面を殴り飛ばして転がらせる。

「くっそぉぉおお!!」

それでもタスクは立ち上がって立ち向かってくる。

それをクローズは殴り飛ばす。

 

 

 

「無垢にして苛烈・・・」

ふと、調が喋り出す。

「魔を退ける輝く力の奔流・・・これが、神獣鏡のシンフォギア・・・」

「神獣鏡!?あれが最後のシンフォギアか!?」

クロが抑えている間、光線から距離を取って横に抜けた所でそう叫ぶビルド。

事実、ビルドは了子(フィーネ)の残した『櫻井理論』の大体を解析し終えているため、その上了子の残した大本のデータも預かっている。その解析の過程で、シンフォギアはガングニールが二つであることを除けば、シンフォギアは全部で七つある事が判明していた。

 

ガングニール、天羽々斬、イチイバル、イガリマ、シュルシャガナ、アガートラーム、そして神獣鏡。

 

七つあるシンフォギア、その最後の一つが―――今未来の纏う、聖遺物殺しの聖遺物。

 

聖遺物を消し飛ばす事の出来る、シンフォギア。

「うん・・・ステルスもあれでやってた・・・あの聖遺物の特性は、あるべき姿を正す事。そして、聖遺物由来の力の分解・・・」

「聖遺物由来の力の分解・・・というか、聖遺物そのものを分解するんじゃねえのかあれ!?」

クロが抑え込む未来の砲撃には、それほどの力があるというのか。

やがて、エネルギー出力が低下したのか、エネルギー砲が収束し、やがて収まる。

「キュウ・・・」

疲れ果てて、その場にこてんと落ちるクロ。

そのクロを拾い上げるビルド。

「お疲れさん。流石俺の発明品だ」

そう言って、クロからダイヤモンドフルボトルを抜き取り、ホルダーに戻し、クロを懐に仕舞う。

「あとは任せろ」

ビルドは、未来と対峙する。

その様子を、未来はバイザーの奥から見ていた。

そんな未来に、切歌は声を挙げる。

「やめるデス!」

そちらに視線を向ける。

「調は仲間!アタシたちの大切な―――」

『仲間と言い切れますか?』

そこでウェルが割り込んでくる。

『僕たちを裏切り、敵に利する彼女を―――月読調を、仲間と言い切れるのですか?』

なんとも、嫌味な喋り方で、ウェルはそう言う。

「・・・違う」

その問いかけに、切歌は、苦しそうに答える。

「アタシが調にちゃんと打ち明けられなかったんデス・・・アタシが、調を裏切ってしまったんデス・・・!!」

「切ちゃん!」

そんな切歌に、調は言う。

「ドクターのやり方では、弱い人たちを救えない・・・!慧くんのように、誰かを苦しめてしまう・・・!」

『そうかもしれません』

しかし、そんな中でもウェルは話すのをやめない。

『何せ我々は、降りかかる災厄にあまりにも無力ですからね。聖遺物とシンフォギアに関する研究データは、こちらだけの占有物ではありませんから。アドバンテージがあるとすれば、せいぜいこのソロモンの杖!』

その瞬間、上空の飛行機から、光が迸る。

それがこの海域一体に走ったかと思うと、たちまちあちこちからノイズが溢れかえる。

「ノイズを放ったか!?」

「くそったれが!」

翼が声を挙げ、クリスはすぐさま走り出す。

(ソロモンの杖がある限り、バビロニアの宝物庫は開いたままってことか!)

そのままノイズの殲滅に移行する。

クリスがノイズの殲滅を始めると同時に、今度は切歌が翼に向かって斬りかかる。

それをビルドがカイゾクハッシャーで受け止める。

「桐生!?」

「こうするしか、何も残せないんデス!」

ビルドの行動に驚く翼と、叫ぶ切歌。

『そうそう、それそれ。そのまま抑えていてください。あとは彼女の仕上げを御覧(ごろう)じろ!』

そう言うウェル。

しかし、その時今まで無言を貫いていたビルドが、唐突に呟く。

 

 

「――――勝利の法則は決まった」

 

 

「え?」

『はあ?』

その言葉に、切歌どころかウェルすらも素っ頓狂な声を挙げる。

「桐生、何か、この状況を打開できる策が見つかったのか!?」

翼の声は、どこか期待気味だった。

その声に、ビルドは仮面の奥で不敵に笑って答えて見せる。

「ああ、()()()()()()()()()()()()()()とびっきりの策がな!」

ビルドが切歌を弾き飛ばす。

「本部!今すぐ響を出せ!」

『な!?』

無線の奥で動揺する声が聞こえる。

『何を考えている!?今の響君が戦えば死んでしまうんだぞ!?』

「でもこれを成功させるには響に体を張ってもらうしかねえんだ!大丈夫!上手くいけば二人とも助ける事が出来る!」

『しかし・・・』

「司令・・・いえ叔父様!」

そこで翼が通信に割り込む。

「桐生を信じてください!きっと、桐生なら立花も小日向も救い出して見せるはずです!」

『翼・・・』

『師匠!お願いします!私にやらせて下さい!』

響の声が聞こえる。

『しかしだな・・・』

「あんた前に言ったな。思いつきを数字で語れるものかよって・・・そのあんたの弟子がそいつだ!過去は変えられない。だけど、未来ならどうとでもなる!俺たちが変えていくんだ!未来を救えるかどうかは、今俺たちが動かなきゃ何にも始まらない!」

ビルドが切歌にカイゾクハッシャーを向ける。

「切歌は俺が抑える!タスクはクローズがどうにかする!ノイズは翼とクリスで片付ける!邪魔なんてさせねえ。響の想いを偽物なんかにさせねえ・・・何がなんでも救ってやるんだ!俺たちで!」

『何をごちゃごちゃ言ってるのか分かりませんが、計画の邪魔はさせませんよ』

未来が飛んでいく。

「翼、お前はクリスと一緒にノイズを殲滅してくれ!任せたぞ!」

「ああ!任された!」

翼が調を置いてクリスと共にノイズの殲滅へ向かう。

ビルドは切歌に向かって突撃し、カイゾクハッシャーを振り下ろす。

「ぐぅっ!?」

それを受け止める切歌だが、返す刃で大きく弾かれる。ビルドが、すかさずその首を掴み取って、一気に別の艦船へ飛んでいく。

「切ちゃん!」

「がぁぁああ!?」

「ッ!?」

そこへタスクが倒れてくる。

「慧くん!」

思わず駆け寄る調。

「慧くん、これ以上は・・・」

「うるせえ!」

「きゃあ!?」

タスクに腕を振り払われ、倒れる調。

「俺の邪魔をするな・・・!!」

「慧くん・・・!!」

もう、立ってるのも辛い程ボロボロな筈なのに、どうしてそこまでして戦おうとするのか。

「もうやめて・・・慧くん・・・!」

調の声は届かない。もう、そこまで手遅れの状態なのか。

「うぉぉぉおおぉお!!」

タスクが目の前のクローズに殴り掛かる。

叩きつけられる拳を、しかしクローズはもはや片手でいなすのみ。

そして左手のツインブレイカーを胸に叩きつける。

「ぐぅ・・・!?」

そして、すかさず顔面を殴り飛ばす。

「ぐあぁあぁあ!?」

床をごろごろと転がるタスク。

「くそ!なんで勝てない・・・!」

倒れ伏した所で、甲板を殴るタスク。

そうして見上げた先には、ただそこに佇んでタスクを見下すクローズ。

「くそ・・・俺を、見下すな・・・!」

そうして、ふらふらしながらも立ち上がるタスク。

しかし、その最中で、クローズの視線が、ふと横を向いた。

余所見。こんな時に、あからさまな余所見。

普通だったら、その相手を完全に馬鹿にしている行為に、プライドの高いものだったらキレる事だろう。

しかし、そのあまりにも静かな雰囲気に、タスクは違和感を覚えて、思わずその視線を先を追ってしまう。

そこにいたのは―――調。

「え・・・」

調は、いきなり自分に視線が集まった事に戸惑いを感じる。

その調を、しばし見つめたクローズは、何故か調に向かって歩き出す。

何をする気なのか。

あまりにも、静かに歩み寄ってくるので、調は、何か、猛烈な悪寒を感じ取っていた。

その歩みの最中で、クローズは、ツインブレイカーを構える。

「え・・・!?」

今度は、確かな驚きを滲ませた声が調から発せられる。

タスクは、これからクローズが何をしようというのか分からない。

しかし、これだけは分かる―――

 

――――調に、何かするつもりだ。

 

そして、調の前に立ったクローズ。

「え・・・あ・・・」

そのクローズを見上げる。

クローズは、今も無言を貫いている。

しかしやがて、ツインブレイカーを持つ左手を持ち上げたかと思うと――――

 

 

 

 

 

「―――少女の歌には血が流れている・・・」

唐突に、ウェルがそう呟く。

「ククク、人のフォニックゲインによって出力を増した神獣鏡の輝き。これをフロンティアにも照射すれば・・・!」

「今度こそフロンティアに施された封印が解除される・・・」

マリアがそう呟いた時、唐突にナスターシャが激しく咳き込む。

「ッ!マム!」

「ナスターシャ、もう休め。これ以上は短い寿命がさらに短くなるぞ」

見れば口を押えていたナスターシャの手には血がついていた。

「ッ!ドクター!マムを・・・」

「いい加減お役御免なんだけど、仕方がない」

ウェルはしょうがなし、とナスターシャを連れていく。

「私がやらねば・・・私が・・・」

それを見届けたマリアは、まるで自分に言い聞かせるようにそう繰り返し呟き、シンは、そんなマリアの助けになれない事に操縦桿を握りしめて、歯噛みするしかなかった。

 

 

 

 

 

ノイズを殲滅しきって、着地した駆逐艦にて、クリスは、一つの炭素の塊の、手だったものの中に写真の入ったロケットペンダントを見つける。

「ッ―――分かっている・・・」

クリスは、自分に言い聞かせるように呟く。

「アタシが背負わなきゃならない十字架だ・・・」

「雪音!」

そこへ翼がやってくる。

「ノイズは全て殲滅出来たそうだ」

「そうか・・・」

翼の言葉に、クリスは、そう答える。

そんなクリスを、翼は心配そうに見つめる―――――

 

 

 

 

 

 

 

未来が乗り移った艦艇。

するとそのすぐ傍を、二課の仮説本部である潜水艦が並び立つ。

その上には、響が立っていた。

「一緒に帰ろう、未来」

響が、未来に話しかける。

「・・・帰れないよ」

それに、未来が答える。バイザーが、開く。

「だって私にはやらなきゃいけない事があるもの」

「やらなきゃならない事?」

「このギアが放つ輝きはね、新しい世界を照らし出すんだって。そこには争いもなく、誰もが穏やかに笑ってくらせる世界なんだよ」

「争いのない世界・・・」

「私は響に戦ってほしくない。だから、響が戦わなくていい世界を創るの」

「・・・だけど未来、こんなやり方で創った世界は、(あった)かいのかな?」

「・・・・」

「私の一番好きな世界は、未来が傍に入れくれる、(あった)かい『ひだまり』なんだ」

「でも、響が戦わなくていい世界だよ?」

未来が、もう一度言う。

その言葉に、響は、首を横に振る。

「・・・例え未来と戦ってでも、そんな事させない」

「私は響を戦わせたくないの」

「ありがとう。だけど私――――(たたか)うよ」

大切な親友を、救うために――――少女は、聖詠(たたかい)を始める。

 

 

「―――Balwisyall Nescell gungnir tron(喪失までのカウントダウン)―――」

 

 

 

 

 

 

 

その身に、黄の戦闘装束を身に纏い、響は、未来と(たたか)う――――




次回!愛和創造シンフォギア・ビルドは!?

「やめろぉ!」

突如として調への攻撃を開始するクローズ。

「アタシが消える前に、やらなくちゃいけない事があるんデス!」

想いをぶちまける切歌とぶつかるビルド。

「お前も存外、一人で色々と抱え込んでいるんだな」

クリスに、話しかける翼。

「死ねるかぁぁぁああぁぁああぁああ!!」

そして、響と未来が、激突する――――

次回『喪失までのカウントダウン』

「響ぃぃぃぃぃいいぃぃいい!!」

「こんなの脱いじゃえ!未来ぅぅぅぅぅぅぅううぅうう!!!」

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