夢を見ると誰かの人生の一ページを見てしまう体質だ。
今日の夢は当たりだと思いながら目を閉じたーー
眠かったので初めて小説書きました。
拙さが目立つと思いますが、よろしくお願いします。
目が覚めた。
まだ微睡みは取れないが身体をゆっくりと動かす事は出来た。
どうやらこの身体は低体温らしい。
まだ見ぬ今日に震えながら、無理のない程度に起きよう。
名前は喜土 隆(きど たかし)。
齢十六と言うのに身体は脆弱であり、よく体調を崩す男であった。
所謂軟弱モノである彼は、母の喜土 奈緒子(きど なおこ)に支えられ生きていた。
性格はとても純真であるが、それを理解してくれる友達が少なかった。
「おはよう、お母さん」
「おはよう隆、朝ご飯できてるよ」
朝食は白米、なめこ多めの味噌汁、ほうれん草のお浸し、里芋の煮っころがし。
家庭一般的な献立であるが、食事とは彼にとっては人生のささやかな楽しみの一つである。
とても美味しそうだ、冷める前に早くいただこう。
「いただきます」
「いただきます」
食事を始める。
ゆっくりと咀嚼し、味をしみるよう噛む。
彼の家庭は食事中に基本喋らない。なんと味気ないものか。
料理として美味であった。
母好みの味噌の濃さ、塩梅が効いたお浸しの鰹節と醤油、程よく溶ける(と表現していいほど柔い)里芋など、とても堪らない料理だった。
「ご馳走様でした」
「お粗末様でした」
手を合わせる。
この後20分程支度を行い、学校に向かう。
学校と彼の家の距離は彼の足で10分程の距離だった。
「おはようございます」
もはや形骸化しつつある挨拶を行い、彼の席に座る。
さて、今日も一日勉学に励むか。
今日は何も起きる事なく、学校の授業は無事に終わった。
皆が皆仲の良い友人と一緒に帰宅するが、彼と彼の友人の家は反対方向なため、一緒に帰宅することは無かった。
彼は今日の課題を早く終わらせるため、友人に挨拶を行った後迷わずに帰宅した。
「ただいま」
「おかえりなさい」
帰宅を待っていた母に挨拶を行った後、自室に真っ直ぐと向かう。
さてさっさと課題を終わらせて、夕食をいただこう。
自前の知識を活かす事で、課題を難なく終わらせた。
日が暮れるころだ、もうそろそろ夕食の時間だろう。
「隆、降りてらっしゃい」
噂をすればなんとやら、簡素な返事を行いリビングに向かう。
配膳を終わらせてテーブルに座っていた母親と合流する。
「今日も一日ご苦労様。いただきます」
「いただきます」
夕食は炊き込みご飯に竜田揚げ、味噌汁に雑魚サラダに冷奴。
味噌汁に豆腐があるからメニューに豆腐が二つあるな。
母め、豆腐を買いすぎたなと謎の疑惑を心の中でかけながらいただいた。
やはり夕食も言わずとも美味であった。
夕食が丁度よく消化した後、30分ほど風呂に入り、寝る支度を行う。
「お母さん、おやすみなさい」
「ええ、おやすみなさい」
母に就寝前の挨拶を行い、自室に向かう。
さながら肉に群がるゾンビのようにベッドに吸い込まれた。
身体が眠いのだろう、眼が半ばになりながらも彼は思った。
今日の出来事はとても良い夢だった。
明日はどんな夢を観れるのか、とても楽しみだ。
彼はまだ見ぬ明日のためにゆっくりと目を閉じた。