異世界転生したので前世の死因を考えてみる。   作:N-SUGAR

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登場人物を増やしていきます。犯人当ての始まりじゃー(犯人が出るとは言っていない)。


第一話 八月二十七日火曜日午前八時三十分~

「うわ。まただ。昨日の夜また例のあれが出たらしい」

 

「…あれって何よ」

 

夏休み明け二日目の朝。学校へ登校してから二十分くらい経っただろうか。朝礼の前までの僅かな時間の暇潰しに新聞を読んでいた俺は、前の席に座る幼馴染みの少女に話しかけた。

 

「馬っ鹿。今あれって言ったら、巷を騒がせている連続通り魔に決まってんだろ!?こぇーよなー。これで十件目だぜ?戦後に起こった日本の連続殺人事件としては異例の多さらしい」

 

「興味ない」

 

「興味あってくれよー。地元で起こってるんだからさー。ほら。新聞見て?犯行現場わりとすぐそこだよ?」

 

カリカリと、幼馴染みの少女であるところの小野寺(おのでら)亜里沙(ありさ)は、ノートに英単語を記入しながら

 

「巷の殺人鬼より、目の前の受験勉強の方が遥かに大切よ」

 

と、言い捨てる。

 

「お前なー。死んだらその受験勉強とやらも無駄になるんだぞ?」

 

俺が呆れながら言うと、亜里沙は英単語を書く手を止めて、こちらを振り向く。肩まで伸びる黒髪が、ふわりと揺れる。

 

「そもそも、本当にそんなに死んでるの?一週間前に聞いたときは三人とかだった気がするんだけど」

 

「そうなんだよ。この一週間だけで七人増えた。平均一日一人だ。やばすぎるだろ?」

 

「模倣犯とか複数犯じゃなく?」

 

「模倣犯とか複数犯とかの可能性もなくはないけど、可能性は低いって話だぜ?なにせ、全員同じ凶器で胸部を一突きって話だからな。そんな殺し方出来る奴が何人もいたら、それはそれで怖いだろ?まあ、人を殺してる時点で怖いんだけどさ」

 

「全員、心臓を一突き?」

 

「心臓かどうかは知らないけど、一撃ってことは心臓や動脈なんだろうな。一部界隈ではプロの犯行なんじゃないかとすら言われている」

 

「プロって、何の」

 

「殺しのプロ?」

 

何ソレ。と、亜里沙は馬鹿にするように笑う。まあ、現代社会で殺しのプロなんて単語を聞いても薄ら寒いだけか。

 

「確かお前、夏休み前くらいから学習塾に通い始めてただろ?昨日の夜も塾だったみたいだし、夜道とか、危なくないか?」

 

「大丈夫よ。人通りの多い道しか使わないし、殺人鬼のために受験勉強を疎かにしてたまるものですかっつの」

 

取り付く島もない幼馴染みに俺はため息をつく。そういう問題じゃないと言ってやりたいが、この幼馴染みにはそんなことを言っても無駄だろう。

 

どうやって説得したものか考えていると、ちょうどそこにクラスメイトの中二病がやって来た。

 

「よう相棒。ちょっと聞いてくれよ」

 

「なんだ。宇宙の理がカオスブレイクする類いの話はお断りだぞ」

 

中二病というのは勿論あだ名だ。俺の机にやって来た眼鏡をかけたこの男。名前は脇落役目(わきおちやくめ)という。見た目は生真面目委員長っぽいし、実際このクラスの委員長を務めているのはこの男なのだが、去年の今頃くらいから見事に闇落ちし、中三になった今でも未だに心だけ留年しているというヤバイ奴である。とは言えかくいう俺自身も去年の今ごろはだいぶ心も身体も中学二年生だったし、なんだったら目の前の中二病を闇へと引きずり込んだ発端はそもそも俺にあった気がするので、こいつに対して悪口雑言を投げ掛ける権利は俺にはない。それに、厳密に言えば今の俺も客観的に見たら若干…というか、大分アレなので、どちらにせよデリケートな部分はそっとしておくのが吉なのだ。

 

「まーまー。第七宇宙の危機については後程語り合うとして、今は別件だ。さっき、職員室の前を偶然通りかかったときに聞こえたんだけどな?先生たちが緊急職員会議を開いてて、どうやら今日の一限目、潰れるみたいだって」

 

「は?なんで?」

 

亜里沙が突っかかるように尋ねる。身内びいきでもなんでもなく、この幼馴染みは美人のカテゴリに入るとは思うのだが、如何せん目付きが悪すぎて、傍目から見ると不良が絡んでいるようにしか見えない。

 

中二病はそんな幼馴染みに対して気持ち半歩くらい引きつつ答える。

 

「いやあ、なんでも、昨日の夜殺されたっていう通り魔の被害者が、どうもどうやらウチの生徒だったらしい」

 

と、中二病は驚くべき事実を発表する。今日俺が読んでた朝刊。その一面の渦中の人物が、この学校の生徒?

 

「…いや、待て。脇落お前、なぜその一大ニュースの語り始めを一限が潰れる話にした?」

 

「え。議論の主張は最初に話せってのが小論文の基本だって授業でやったろ?」

 

「不謹慎だろうが!!…つーかまじか。ウチの生徒だったのかよ被害者…」

 

これはいよいよ、亜里沙の夜間外出を本格的に止めなくては…。

 

チラリ…と、亜里沙へ視線を向ける。我が幼馴染みは視線に気づいて、少しだけ目を泳がせると、フイッとそっぽを向いた。

 

コイツ…!本当に取り付く島がない…!高校受験ってのは、命を懸けるほどのものか?絶対違うだろう!

 

「つーわけで、本日は一限が無くなる代わりに体育館で全校集会をすることになったので、どっちにしろだりーよねって話でした。おしまい」

 

「本当にそこが主題だったのかお前の話!?」

 

幼馴染みにしろ中二病にしろ、何故こうも危機感に乏しいんだ。この通り魔って、別にアメリカとかで現れてる訳じゃないんだぞ?俺らの生活圏内を跳梁跋扈しているんだぞ?そう言うと、中二病は「そうはいってもなぁ」と、歯切れの悪い返事をする。

 

「今一実感が沸かないってのも、まああるが、それ以前に通り魔がいようがいまいが俺達のやるべきことが変わる訳じゃないだろ?そりゃ、部活がなくなったり集団下校になったりとかはあるかもだけどよ?まさか一日中家に引きこもってる訳にもいかないし、注意は必要だけど、それでも遭うときは遭っちゃう訳だしな」

 

警察でもない俺達がその通り魔とかいうのを直接どうこうしようなんて無理だし、騒いだってどうにもならんだろ?と中二は語る。

 

「この中二病…。頭が中二の癖にリアリスティックなことを言いやがって…」

 

「はっは!俺は確かに中二だが、生き様ではなく趣味で中二やってるからな!現実と妄想の区別はつく漢なのだよ!」

 

()()()()()()()!と、鼻で笑う中二病にムカついた俺は、無言でチョップを叩き込む。かなり強めにいったとはいえ、そこまでのものではないはずだが中二は床に転がり悶絶し、そのまま動かなくなった。その仕種はそれはそれでムカついたので後で中庭の花壇に生き埋めにしようと決意する。

 

「まあ、でもそうか…。実際問題、俺が気に掛けたところでどうにかなる話でもないか」

 

幼馴染みの夜間の塾通いは確実にやめさせる必要があるが、通り魔そのものは俺がどれだけ慌ててもいなくなりはしないのだ。納得した俺が、この話は一旦終わりにしようと思った矢先――

 

――教室のドアがスパーンっ!!!勢い良く開かれ、その奥から、金髪ロングの女子中学生が現れた!

 

「その考え、ロイヤルミルクティーよりも甘くってよ!乙坂くん!」

 

叫ぶ。

 

カラカラ~と、勢い良く開かれた反動でスライド式のドアが閉まる。

 

消える。

 

「―――――――――――――。さ、集会の準備でもしておきましょう」

 

「そうだな」

 

幼馴染みの提案に、中二病が応じて立ち上がる。

 

集会に準備って何か必要だったっけ?と思いながらも、俺もそれに習おうとして。

 

「無視すんなーーーーーー!!!」

 

またもやドアが開かれた。今度は手でドアを押さえていたのでドアが閉まることはない。金髪碧眼。後ろ頭に結ばれた大きな赤いリボンと、夏休み明けのくそ暑い日にも関わらず夏服の上に羽織っている茶色いコートが印象的な少女が、今度こそ俺達の目に飛び込んでくる。

 

「「「…でたよ自称探偵…」」」

 

「自称ではありませんわ!先日名刺を自作しましたので、これで名実ともに探偵なのです!」

 

「名刺なんか作っても自称は自称でしょ。ていうか、自作って(笑)」

 

銀の文字で『私立探偵 明智風流(あけちふうる)』と刻まれた、ゴールドに輝く名刺を突き出す自称探偵を幼馴染みは鼻で笑う。しかし彼女はそんなことは気にしない。

 

「とにかく皆さん!殺人鬼が我らが町にのさばっているにも関わらずそれを放っておくなんて激甘ですわよ!あなた達の脳はブドウ糖の代わりにサッカリンでも吸収してるんですの!?」

 

「死ぬわ」

 

中二病の突っ込みにも反応せず、自称探偵は一人語りを続ける。

 

「殺人鬼ですわよ殺人鬼!探偵の(ワタクシ)としてはそんな存在を放っておく訳にはいかないのです!手段を問わず徹底的に!その正体を暴いて差し上げなくてはなりません!今こそ少年探偵団を結成するときなのです!」

 

「どうぞご勝手に」

 

亜里沙がなげやりに返す。ウチの幼馴染みは、こういう人の話を無視してグイグイ来るタイプの人間が地獄の鬼より嫌いなのだ。

 

「フフン!そんなこと言って知りませんわよ?実はワタクシ、犯人の目星は既についているのです!仮説が既に建った以上、残すところは証拠集めだけなのですわ!」

 

自称探偵はそんなことを言って、挑発的な目線を亜里沙に送る。そしてその目線に対して俺たち三人は三人とも僅かに動揺を含む反応を示した。

 

ことこういう話題に関して、この自称探偵は嘘も誇張もしないことを、俺たち三人は知っていたからだ。つまり少なくともこの自称探偵の中では、自信に裏付けされる程度の仮説が建っているということである。

 

「ほほう?そこまで言われちゃ興味がねえとは言えねーな。どこのどいつなんだ?通り魔殺人鬼ヤローの正体ってのは」

 

中二病が興味を示し始めた。自称探偵は、してやったりという顔をしてチッチッチッと、指を振る。

 

「貴方も古馴染みならば良くわかっているはずでしょう?()()()()。探偵は仮説の段階で軽々に推理を披露したりはしないのです。つまり、()()()()()()()()()()()

 

「誰が脇役落目だ。勝手に名前を並び替えるな。俺の名前は脇落役目だ」

 

「あら失礼。しかし、何度も言っていることですので。証拠もないうちから犯人を指摘するなど、探偵としてあるまじきことです」

 

ない胸をめい一杯に張りながら、自称探偵は自信満々に告げる。

 

こんな風に探偵とは探偵とはと、まるで確認でもするかのように繰り返すから、何時まで経っても周りから自称探偵と呼ばれているのを、彼女は知っているのだろうか…。

 

「あーあー分かった。つまりお前さんはこう言いたいわけだな?『殺人鬼の正体を知りたくば、ワタクシの証拠集めを手伝うと宜しいのですわ!』と」

 

中二の発言にここで初めて自称探偵が少しムッとした顔を作る。

 

「声真似が非常にムカつきますが、まったくその通りですわ」

 

どうでしょう?と、自称探偵は俺達それぞれに上目遣いの視線を送る。亜里沙は、視線が自分の方に向いた瞬間にフイッとそっぽを向く。

 

論外だとでも言いたげだ。

 

「俺は―――」

 

「貴方はどうでもいいんですのー」

 

目線を向けられそうになり、それに応えようとした中二病を、自称探偵はスルーした。

 

「ちょっ!おい!聞けよ!俺の返事を!」

 

「意味がありませんもの。どうせパスなのでしょう?」

 

スルーされて突っ込む中二病に、自称探偵は興味なさげに言う。中二病はピタリと固まった。

 

「いや、まあ、そうなんだけど…なんで…」

 

「貴方、一週間後に試合が控えてるのでしょう?ならば、部活を休めるわけがないではないですか」

 

中二病はサッカー部でキーパーをしている。初めてそれを聞く人は皆が意外だと言うが俺からしてみればむしろぴったりだ。恐らくたまに右腕やら左腕やらが疼き出すのは部活中にボールが強く当たったとかそんな感じのことが原因なのだろうと俺は思っている。体を張ることが多いので包帯を巻くことも少なくないし、この前なんかボールを目にぶつけて眼帯までしていた。部活で頑張れば頑張るほど中二アイテムを手に入れてくるんだからこれほどこいつに合った部活も無いだろう。

 

「いや、うん。そうなんだけどよ…」

 

「勿論、部活が無くなって暇になれば容赦なく手伝わせますが私の予想では恐らくそうはなりませんわよ?ならば貴方に用はありません。貴方は貴方のやるべきことをなさってくださいな」

 

「あ…ああ。うん。分かった」

 

「では、乙坂くん。貴方はどうですの?」

 

自称探偵は、ここからが本番とばかりにずいっと、俺に体を向ける。どうやら本命は最初から俺だったみたいだ。

 

「乙坂くん。貴方は受験勉強で忙しいわけでもなく、かと言ってこれといった部活動に所属しているわけでもない。今日はまだ夏休みが明けて日が経っていないので貴方の人間関係上これといった用事も作りようが無い。つまり完全無欠な暇人ですわ。放課後に予定なんて、まさかありませんわよね?」

 

なるほど。流石探偵を自称するだけのことはある。俺が放課後暇だという推理はおおよそ間違っていない。基本的に俺の日常は暇を暇で割ったような生活だし、放課後に用事なんてほとんどありゃしない。買い物したいとかそんな用事は夏休みにとっくに済ませている。たった一つの見落としがなければ、今日も今日とて実際にそうだったことだろう。

 

しかし、現実とは無情で無常なのだ。

 

「くっくっく…。残念だったな明智君。今日の放課後、俺には予定があるのだよ」

 

「はい?」

 

自称探偵が、ポカンと口を開ける。晴天の霹靂とでも言うような表情だ。

 

ふはは愉快愉快。探偵を出し抜いてやったわ!

 

「あ…あり得ない。あの乙坂数斗が…よてい?どういうことですの…?」

 

いつも自信満々の体を崩さない自称探偵がかつて無いほど狼狽えている。その様子は見ていて新鮮であるが、ちょっと待って?俺に放課後予定があっただけでそんなに驚く?俺って、明智にどんだけ暇なやつだと思われてんの?

 

「どうせ、夏休みの宿題が終わってないとか、そんな予定だろ?」

 

中二病が口を挟む。俺が違うと言う前に、明智が「貴方は真性の阿呆ですの?」と、その推理を叩き切った。

 

「夏休みの宿題なんて、昨日乙坂くんは全て出していました。そんなことはちょっと見ていれば分かることでしょう。特に役目。その宿題を回収したのは委員長の貴方でしょうに、貴方には記憶力というものが無いんですの?」

 

「いや、そんなもん回収するとき一々見ねーよ…」

 

ドン引きする中二病に、自称探偵は構わず続ける。

 

「乙坂くんの良いところは地味な要領の良さにあるのです。掛ける力は必要最小限に留める。成績は奮わなくとも赤点は取らず。勉強せずとも宿題はきちんとやる。その上で、誰からもケチをつけられることなく暇をもて余す。そんな彼だからこそ、私はなんの遠慮もなく扱き使おうと思っていましたのに…」

 

うーん。これは、誉められたと喜ぶべきなのか、馬鹿にされたと怒るべきなのか、判断に迷う評価だ。まあ、でも、俺個人の評価としてはかなり的を射ているのでなんとも言えない。

 

ただ、今回の自称探偵の敗因はそこではない。

 

「明智くん。君のミスは夏休みという長期の空白の存在を甘くみていたことだ。その間に、俺の人間関係には一つ更新があったのだよ」

 

「なん…ですって…」

 

この学校には、『帰宅部同好会』という非公式の同好会が存在する。存在する、等と言っても、この同好会が作られたのは夏休みに入る前日、つまり一学期最終日の放課後なので、その存在は同好会に所属するたった三人の人間しか知らない。しかもこの三人、前日まで一切接点が皆無だったのだから、この新しい人間関係についてゼロから推理することは不可能と言ってしまってもいい。俺のストーキングでもしない限り、いくら自称探偵が人並外れた観察眼と記憶力を持っていたとしても、『帰宅部同好会』について知ることは初めから不可能だったのだ。

 

しかも、今日の放課後の予定に至っては、そうと決まったのがついさっきなのである。今から15分くらい前に会員の一人からメールが来て、それに返事をしたことで決まった予定だ。数分前にこの教室に来た自称探偵では、やはり推理のしようがない。

 

「その、新しい人間関係について…。教えてくれたりは…?」

 

「はっはっは!明智くん。君も探偵ならば、自分で推理してみたまえ」

 

俺は調子に乗って自称探偵を挑発する。自称探偵は、ぐぬぬと唸りながら。

 

「今分かることがあるとすれば…。そうですわね…。貴方が新学期になってやおら着け始めたその首元の変なチョーカー。それは、その新しい人間関係の成果ですの?」

 

ぬ。流石自称探偵は目敏い。変なは余計だがこのチョーカーは、同好会員の証のようなもので必ずしも首に着けているとは限らなくとも、同じアクセサリーを三人の会員全員が着けているのだ。

 

「確か…それと似たようなものを着けていた人が…。くっ…!私としたことが思い出せない…。注意力不足ですの…!」

 

どうやら思い当たる節はあるようだが細部は詰められない様子。思い当たる節がある時点で流石としか言いようがないが、とは言え所詮は中学生探偵。これ以上の進展は望めそうになかった。

 

いや、それでも、もし彼女の言う「似たようなものを着けていた人」がアイツだったら、()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()…。

 

「くっ…!分かりました。乙坂くんのその挑戦は確かに受けました。今は殺人鬼を追うのに忙しいですが、それが終われば、今度はその謎にチャレンジさせていただきます!」

 

私は探偵明智風流!そこに謎があるのなら、手段を問わず徹底的に!その正体を暴いて差し上げなくてはなりません!

 

そう言うと、自称探偵はくるりと俺達に背を向けた。

 

「おい。もうすぐ先生来るぞ?どこ行くんだよ」

 

脇落が呼び止めるも、明智は振り返らず、そのままドアに手を掛ける。

 

「私が今日学校に来た目的は既に達しました。残念ながら助勢は得られないようなのでこれ以上無駄な時間をここで費やすわけにはいきません」

 

故に、本日はサボタージュさせて頂きます!

 

明智は勢い良くドアを開けるとそのまま颯爽とコートを翻し、何処かへ立ち去ってしまった。

 

スライド式のドアは、反動でカラカラと閉まり、やがて、自称探偵の去った道を俺達の視界からかき消した。




推理以外にも自由な感想お待ちしております。いろんな角度からお話を見てくれると嬉しいです。
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