ドラミドロと男の子 【失踪中】   作:村娘

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☆前回のあらすじ☆
ドラミドロだ!どく・ドラゴンの魂!





バトルのエミ、リフレのレレって言われました。





雨は降る

 

 

「釣れないなぁ…」

 

 

 そう呟くのはもう何度目か。シーリネアに無事到着したレレはいま、集合釣り堀にいた。

 

 

 

 この地方の風習となっている子供の地方一周には、様々な問題点がある。

 釣り堀は、その問題点を解決するために各街に作られた、少年少女達への救済処置であった。

この釣り堀で解決された問題点というのが、ずばり『旅費問題』である。

 

 主に一人旅となる子供に多くの金を持たせるのは不安、しかしまだ10歳前半の子供に

「自分で稼げ」と言うのいただけない。

 

 これにシーブ地方総会は、海と接っし水に理解のあるシーブの子供が得意とする釣りに焦点を置いた。

そして導きだされた救済処置というのが

『換金システム』

 

釣り堀内で釣ったポケモンを事務所で換金し、旅費を稼ぐ。糸を垂らして待つだけでもポケモンは食いつくので、子供にも親にも優しく旅費問題について解決した。

 

 もちろんだが、利用できるのは旅をしている最中の子供だけなので、この場には他にも子供がいるはずなのだがいまはレレ一人であった。

 

 

「あ~…もうチャマが潜って捕ってきてよ」

        チャ?

 

 

そんなレレのぼやきに、ボールから出ていたチャマが「は?」と呆れる。

楽したいのはわかるが、それはもう釣りではないぞレレ。

 

遂には竿から手を放し、ボールから出したくっきーに包まれる始末。一応事務所に人はいるが気にも止めない。

 

成果は、最初に釣れたバスラオが3匹だけ。話相手もいないからポケモンと戯れるのはごく自然の摂理。

 

 

「はやくリネアジムの列無くならないかなぁ…」

 

 

まぁこうして釣り堀で暇になってるのも、出発を1日遅らせたレレの自業自得なんですけどね。

 

 

 

 

この後、雨が降ってきたので釣りは中断した。

 

☆★☆

 

 

 シママのボルと共にリネアジムを突破したエミちゃん。エミちゃんは次の街へ行くため、ウース洞穴を進んでいた。

「そろそろ新しく誰かを捕まえようかな~」なんて思いながら歩いていたその時…

 

 

「ギュアァグゥ!」

 

 

 正直戦力不足を痛感していたエミちゃんは、運が良いのか悪いのか、大物に遭遇してしまった。

 彼の名はガブリアス。かの悪名高いレートの王様であったポケモン。

 

 

「ちょうど良かった!あなた強そうだし、あたし

 と一緒に来ない?ボル!」

    シュビィ!…シュ?

 

 

エミちゃんの手に握られたスピードボールから勢い良く出てくるボルだが、相手を見るなり不安そうに振り向く。

 

 

「大丈夫!あたしにいい考えがある!」

 

 

帰ってきた言葉に、何とも言えない不安を抱いたボル。

 

そんな隙だらけの行動をガブリアスが見逃すはずもなく…

 

 

「ッ!ボル、ジャンプ!」

   ビィ…!

 

   ギュアゥ…

 

 

流石はマッハポケモンと言うべきか、恐ろしい速さを持って突進してきたガブリアスを跳ねて回避する。

 

 

  ギュイィ!

 

「は、はっや!」

 

 

それがどうしたと言わんばかりに爪を振り回すガブリアス。エミはこの技を『ドラゴンクロー』だと判断し、警戒を強める。

 

「とっ、とにかく!

 その爪かわしながら着いてきて、ボル!」

 

 グバァ!

 

 

ボルに指示を出しながら逃げるエミちゃんを

「逃がすか」と鬼気迫る雰囲気を纏うガブリアスが追いかける。

 

状況としては、フィールドが入り組んだ洞穴内であり、エミちゃんもボルも小柄であるためなんとか逃げおおせているが、女の子であるエミちゃんは体力が多い訳ではなく、すぐに息が上がってくる。

 

 

「いまだっ!

 ボル、天井に向かって『でんげきは』!」

     シュビビィ!

 

 

『でんげきは』は必中のでんき技だがじめんタイプを持つガブリアスには効果がない。だけど、洞穴の天井を多少崩すことなら可能。

 

 

  グガァア?!

 

 

ガブリアスはエミちゃんの目論み通り、生埋めになってしまう。

 

 

「ボル、乗せて!」

 

 

岩の下敷きになったのを見るなり、エミちゃんはボルに乗って出口を目指し、去っていく。

 

 

 

 

 

 

 

やはりポケモンは人が走るより早いことを実感しながら、見えてきた出口にホッとするエミちゃん。

 

グギュアァァアァ!

 

「ちょっ!ボル、もっと速く!」

     シュッ!

 

 

であったが、ガブリアスの特大の咆哮を耳にし、焦り始める。

 それもそのはず、ガブリアスが先ほどの動きよりもっと速く追いかけて来ているのだ。むしろ多少焦る程度で済んでるこの子がおかしいのです。

 

 

あと少し、あと少し。

そして、遂に洞穴から脱出するエミちゃんに、一拍遅れて飛び出すガブリアス。

外は、自分のスピードを生かしきれる広大なフィールド。

障害物も無くなった。

『先ほどの借りを返すときが来た』と獰猛な笑みを浮かべるガブリアスであったが、笑みを浮かべているのはエミちゃんもまた同じ。

 

ガブリアスは気付いた、雨が降っているのだ。

 

「今日の天気は小降りだけど、雨が降るんだっ

 て!これぐらいなら地面も結構ぬかるんでる

 し動きずらいよね。

 ってことで!ボル、そこ掘れワン!ワン!」

      シュビ…?シュ!

 

犬に例えられて不思議がるが、ボルはその場を掘り始める。足をガブリアスに向けて。

 

「ボルのでんき技だけど、水に濡れてても君には効かないんだよね。でもこのセルフマッドショットはどうかな?もっと掘れ掘れ~」

 

 

ぬかるみに足を取られ、動けないガブリアスにどんどん泥が跳んでいく。

 しばらくしたらガブリアスは(戦意が)ひん死になったので、ネットボールを投げつけられ無事エミちゃんパーティの仲間入りを果たした。

 

 

 






一応言うけどエミちゃんってバッジ0個難度とはいえジムをシママ単騎で突破した猛者なんですよ。
そんな子の手持ちにガブリアスが加わった、つまりレレ君のくっきーに対抗できるどころか弱点になるポケモンを手に入れた訳で…

はやくレレ君も強化しないと


頭からっぽ族流行れ
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