アズールレーン~彼女達に転生するとどうなる?~ 作:サモアの女神はサンディエゴ
目覚めて最初に見た貴方様は輝いて見えました。
まさに後光を背負うありがたい仏様のようでしたわ。
これ程に輝く貴方様を側で見続けると私の身を焦がしてしまいそうです。
ああ、指揮官様………こんなに胸を熱くする貴方様の側に居たいと想う大鳳をお許しくださいませ。
「なあ大鳳?」
「どうなさいましたか指揮官様?お飲み物が無くなりましたか?すぐにでも御用意させていただきますわ」
執務室にて指揮官様と執務中に不意に話しかけられた私こと大鳳型装甲空母 大鳳は秘書艦用の机から立ち上がり、お茶を入れようとすると
「いや、そうじゃないんだ」
「そうなのですか?」
それを指揮官様に止められました。
ならばどのような御用事で大鳳を呼ばれたのでしょうか?
「あのな大鳳?」
「はい、指揮官様」
指揮官様が真剣な表情で私を見つめています。
はっ!?これはもしかして愛の告白なのでは!?
胸が高鳴り頬が熱くなる。
この大鳳としてこの世界に生まれ落ちて早1年となりますが、前世の男性だった頃の感性など既に捨て去ってしまった私には指揮官様からの言葉が待ち遠しくて堪りませんわ。
早る心を抑えつつ指揮官様の言葉を聞き逃さないようにしっかりと耳を傾けて聞く体制を整える。
この身体に転生した当初は合法的に女性の裸体が見放題等と愚かな考えや劣情を持っておりましたが、指揮官様にお会いしましてからはその様な愚考はキレイさっぱり消えてしまいましたわ。
だって………一目惚れだったのですもの。
確かにおかしいと想いましたわ。
会ってすぐの殿方に恋慕するなど元男だった自身が、前世ならば同性であったにも関わらずに一目惚れなどする筈がなかったのに。
ユニオン出身で彫りが深く整いながらも貫禄を感じさせるその御尊顔にその口髭が似合う唇から聴こえる歴戦の戦士を思わせる低い男性らしい声。
身長も高く硬く引き締まった四肢を白い軍装に包んだその方はまさに漢すら惚れる漢というモノを体現したお方でした。
「君が大鳳か?」
「ひゃ、ひゃい」
「そんなに緊張することはない、これから共に戦う仲間なんだ。よろしく頼む」
「はぁい♪、指揮官様ぁ♪」
配属初日の挨拶でこの体たらく………正直に申しますとこのやり取りだけで1度下着を替えに自室に戻りましたわ。
自室に戻って相手は男性であると前世の私が騒いでおりましたが、脱いだ下着を見て前世の事など今の大鳳には濡れてしまった下着と共に男性としての劣情など全く必要ないと本能的に確信して捨てしまう事にしてしまいました。
この身が果てるまであの御方に全てを捧げ尽くしたいという感情が、大鳳の中から湧き出ております故に………
「あぁん♪なんて罪作りな御方なのでしょうか………」
下唇に人差し指を当てて自然と緩む頬をそのままに気だるげにゆっくりと息を吐く。
恐らくあの御方に恋慕する人達は大勢いるはず、ならば自身の価値を正しく知って指揮官様に尽くせばおのずと傍に居られるはず。
そこまで考えて改めて自身の身体を見ると、実に男性の心をくすぐる豊満な肢体を持っている事を再確認する。
「………指揮官様は大きい方がお好きなのかしら?」
身に纏う着物からも溢れんばかりの乳房に視線を向けつつ部屋にある姿見の前まで歩く。
自分の容姿は悪くないが、それだけでは指揮官様の傍に居られる程甘くはないのはこの母港を回って確認していた。
男としての感性が前面に出ていた時に何人もの美少女や美女がいた事を覚えているから。
多種多様な美に溢れたこの母港においてこの程度の価値はすぐに埋もれてしまう事は明らかである。
ならばどうすれば良いのか?
「………………あ、うふふふふふふふふ♪ありましたわありましたわありましたわ!!私だけの指揮官様に御満足頂ける事が♪」
大鳳の前世は男。
今となっては無価値同然の事なのですが、その記憶にある男性として女性にしてもらいたい事や魅力的に感じる仕草などを活用出来る。
この大鳳の容姿や豊満な肢体でそれをする事で指揮官様の心をくすぐることが出来るかもしれない。
「でもそれを面白く思わない方達も………根回しも重要ですわね」
幸いにも重桜の方はこの母港にそれほど参加しておりませんし、揃っている空母も二航戦しかいません。
策を練り、指揮官様の心を捉えてお傍に置いて頂く機会としては充分に時間はあるはず。
「まずは大鳳自身を磨いて指揮官様のお役に立つことから始めましょうか」
そうと決まれば二航戦の方々から訓練を付けてもらいましょう。
あわよくば説明であった秘書艦としての業務等も教授願えれば、より目標達成に近づけられる。
「始めなければならない事ばかり………ですがこれも指揮官様のお役に立つ為に………ふふ♪」
両頬に手を添えてその時を想像すると自然と笑みがこぼれる。
あぁ、指揮官様…………今貴方の大鳳が参りますわ
歩み出したした大鳳はもう止まりませんわ。
それがあの御方の為になることなのだから………
あの決意の日を思い出して指揮官様のお役に立つ為に学んできた事を思い出す。
二航戦の方々に重桜式の航空戦術を学び、原初の空母である鳳翔さんに女性としての立ち振る舞い方や料理といった花嫁修業を学ばせて頂きました。
ロイヤルのメイド長には給仕の心構えや鉄則に西洋のお菓子の作り方にお茶の淹れ方を伝授され、ユニオンの方々からは欧米の方のお肉を使った料理の種類やこちらで言うおふくろの味とも言われるチキンスープの、特に指揮官様が好むと言われる味の調理法を粘り強く教えを乞う事で教えて頂く事ができました。
そして、鉄血の方には女性としての魅力の出し方やそれが下品な形に見えないようにする事も学びました。
そして忘れてはならない根回しも、この機会に一気に行う事に………
指揮官様への思いを真摯に語り、己を高めている事を公言して同じ想いの方々に正面から指揮官様の心を捉えてみせると宣言したのです。
「そうか、なら私も負けられないな………誰が選ばれても恨みっこ無しだ」
「ふぅん、良いじゃない。まぁ、負ける気はさらさら無いわね」
「ご主人様の御心のままに………それがメイドとしての矜持でありますから………ですが手を抜く事はありませんので」
ユニオンのエンタープライズに鉄血のプリンツオイゲン、そしてロイヤルのベルファスト。
いずれも指揮官様に好意を抱くKAN-SEN達に正面から宣戦布告をする事で、他にも居るであろう隠れた好敵手達にも自分は卑怯な真似はせずに堂々と指揮官様の隣を勝ち取ると伝える役割を担ってもらう。
そうすれば指揮官の心を捉えることが出来た時に正々堂々と勝負した結果であるから、周りからの不和を減らす効果が得られるはず。
そうして根回しや自分磨きと指揮官様へのアプローチを続けてこうして秘書艦の座を掴み取ることが出来たのです!!
夏の祭りでは一緒に腕を組んで回っていたらアルバコアのサプライズを受けて着物の帯を解かれ、危うく公衆面前で全裸になりかけたり………
秋には紅葉狩りに2人で出かけた先で秋の風に吹かれて裾が捲りあがって臀部を指揮官様にお見せしてしまって恥ずかしい思いをしたりと散々でしたけれど……
それでも最近の事ですが執務中につまづいた大鳳を力強く抱き寄せてくれて赤面する指揮官様の御顔を見れてとても幸運で………大鳳は幸せでたまりませんわぁ………
いけませんいけません、今までの事を回想していたら指揮官様の赤面していた場面を思い出して意識を飛ばしてしまう所でした。
「大鳳」
「はい、指揮官様」
真剣な表情でこちらを見る指揮官様に自然と姿勢が整ってしまう。
そんな大鳳に指揮官様は1つの黒い小箱と書類を机の引き出しから取り出した。
「そ、それは………」
「これを司令部から取り寄せるのには苦労した、ユニオン出身の私が重桜のKAN-SENである君と関係を持とうとしているのだからな」
指揮官様は執務で使うペンで2つある空欄の1つに御自身の御名前を書かれて書類をこちらに向けてペンを差し出されました。
「大鳳、待たせたな」
「指揮官様………」
「私は君と結婚したいと思っている。周りになんと言われようとも大鳳を愛しているんだ………この指輪を、受け取って貰えないだろうか?」
夢にまで見た指輪が今目の前にある。
それだけでこの胸を大きくときめかせて下腹部がキュンキュンと甘過ぎる響きを全身に伝えて止まらない。
何度その瞬間を夢見た事か………
指揮官様が差し出してくださったペンを受け取り、指揮官様の御名前の書かれた欄の隣に大鳳の名前をゆっくりと丁寧に書き込んでいく。
「…………ありがとう大鳳」
「はぁい♪これで大鳳は本当の意味で指揮官様のモノですわ♪」
名前を書き終わると指揮官様が立ち上がり、大鳳の側まで来られて右手をそっと優しく持ち上げてくれた。
いよいよ指揮官様から指輪を填めて頂ける。
「愛しているよ大鳳」
「大鳳もですわ指揮官様………んぅ……はぅぁ……」
右手の薬指に指輪を填めた瞬間に指揮官様から大鳳の唇に触れ合うようなキスを頂きました。
はしたないのですが、それだけで大鳳はすでに軽く達してしまいました………
「あぁん……指揮官様………大鳳は切ないですわ……」
「んん?大鳳?」
指揮官様に撓垂れ掛かるように抱き着いて見上げながら、空いている自らの左手を指揮官様の右手に添える。
そしてその右手を大鳳の頬に当てると指揮官様は撫でて下さった。
「大鳳、もう一度だ」
「はぁい♪指揮官様♪」
頬に手を添えられたまま今度は互いの舌を絡めて唾液を交換し合うような濃密なキスをする。
互いの吐息がかかってしまう距離で交わす脳内が溶けてしまいそうな甘い甘いキス。
まるで全ての感覚が唇と口腔内に集中してしまったかのような快楽に下腹部の疼きは最高潮に達する。
「はぁ……はぁ……指揮官様ぁ」
「大鳳」
舌が離れて銀色の筋が細く伸びる。
もはや互いの事しか目に映らない状況で指揮官様が頬を撫でていた手を、大鳳の頭に伸ばして慈しむように優しく撫で………そして右手を大鳳の大きく開いている胸元を割って直に触ってきた。
直に触られる場所が熱を持ったかのように熱く、そして漣のような連続した快感を与えてくれる。
「今日はベルファスト達に全てを任せてきた。今日1日は誰もここには来ないんだ」
「指揮官様ぁ……」
指揮官様の愛撫に意識を取られながらも今仰られた事を理解した。
誰も邪魔が入らないこの執務室で2人っきり。
ならばもう決まっている。
「指揮官様ぁ……大鳳は貴方様のモノですわ………どうぞご賞味くださいませ♪」
「大鳳!!」
指揮官様は力強く大鳳を抱き締めて執務用の机に寝かせると着物の帯をスルリと解き放つ。
あぁ指揮官様ぁ♪
大鳳を貴方様の色に染めて下さいませ♪
その日は1日大鳳は指揮官様に愛されて鳴かされて、終わった頃には意識を飛ばしてしまっていましたわ♪
その後、母港に指揮官様と大鳳が結婚した事を発表すると遅れて着任してきた一航戦の赤い方が地団駄を踏んでいたのはまた別のお話ですわ。
という訳で大鳳のお話でした。
好きな人に尽くして他の人を排除する系なヤンデレの大鳳さんですが、少しメンタルが弱いのがギャップ萌えな私ですw
原作では指揮官に少し怖いかなと言われただけで一日中部屋に引き篭ってしまうメンタルの弱さに惹かれてしまいました。
でも指揮官の為ならばどんな努力も欠かさない部分も凄い魅力的な所でもありますね。
今回のお話は少し迷走しそうになりかけて何度か書き直しております。
ですが原作の大鳳さんらしくちょっとエッチぃ感じに後半持っていけたかなと思っております。
それではまた次回もお楽しみに
ではまた