例えばこんな長谷川千雨の生きる道   作:紅シズク

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桜通りの吸血鬼編
21 桜通りの吸血鬼編 第1話 パートナー


「ネギ君はパートナーを探しに日本に来たらしい」

 

こんなうわさが寮内を駆け巡ったのは、春休み最後の朝、朝の幻想空間へのダイブと鍛錬を済ませて朝風呂を堪能している時の事だった。

大方、ミニステル・マギの事だろうが、パートナーとだけ聞かれて認識阻害が働かずに噂が広まったという所か。

 

「ネギ先生の事を早めに知っていた千雨ちゃん、この件についてもなんか知っている?」

近くにいた朝倉が私に聞いてくる。

「なになに?千雨ちゃん、ネギ先生と前から知り合いだったの?」

「…まあ、趣味の研究関係でイギリスのセミナーに行った時に、偶然会場の学生だったネギ先生と知り合って研究関係の事で連絡先を交換していて、日本に来る事になったと聞いていただけだ。

パートナー云々に関しては…あっちの文化的に、恋人でなくとも、大学出るような人間がパーティーに一緒に出てくれるような異性の知人がいないってのは恰好が悪いとかそういうんじゃないのか?」

一応、ネギ先生はオックスフォード出だという事になっていた筈なのでこれで話は通じるはずである、勝手に解釈されて。

私の解説が火に油…と言うか信憑性を与える事となって、さらに酷い事になりそうでもあるが。

まあ、今日は少しゆっくりしようと思っていたし、バカ騒ぎを観戦するのも悪くはないか、と思った私はネギ先生に迫りに行く集団に加わる事にしたのであった。

 

…そもそも、本来の、戦闘のパートナーと言う意味でのミニステル・マギ的なパートナーとなるとアスナ一択ではあるがな。

私やエヴァは魔法使いなんで…と言うか寧ろ襲う側とその弟子なので論外、聡美や超は…積極的に二人が望まない限りはさせねぇし。

 

で、結局ネギは迫られた挙句に角で身を隠した直後に空に逃げた。

うむ、これは許容範囲である。初手から飛んで逃げていたらアウトであるが。

 

 

 

「…完全に見失いましたわね」

「んーそうだな」

委員長の執念が一番ネギを見つけやすい(ネタの中心になる)かと思って委員長と行動を共にしている私だった。

「千雨さん!ネギ先生の行きそうな場所に何か心当たりはありませんの?」

委員長が割ときつめの剣幕で聞いてくる

「特にないけど…先生は有名だから目立つし、麻帆良内で逃げるなら人気の少ない場所…休み中の校舎とかに隠れるかな?それ以外だとあては全くねぇ…と言うか絞りようがない」

「校舎ですのね!では教室に向かいましょう!」

「あー他よりマシな、ってだけだからな、あんまり期待するなよ?」

駆け出した委員長には、すでに私の言葉は届いていない様だった。

 

 

 

…で、結局、ネギは2-Aの教室に木乃香といるところを無事…?に発見されたのであった。そして、2-Aの面子も集まってきてグダグダのお祭り騒ぎと相成った。

 

 

 

 

 

 

 

「それで、千雨さんはパートナーとか欲しくないんですか?」

で、聡美がそんな事を言い出したのはその日の晩の事だった。

「…どうした、藪から棒に…と言うか、聡美の事はパートナー(相棒)だと今でも思っているけど…」

「そうではなくて、ミニステル・マギ的な意味で、ですよ。欲しかったり、なりたかったり…今日だって、珍しくネギ先生の事、追いかけていたって言うじゃないですか」

何か、むくれた様子で聡美が言う。

「いや…アレはたまにはバカ騒ぎを観察して遊ぼうと思っただけだぞ」

「本当ですかぁ…?エヴァンジェリンさんもそろそろ動き出しそうでしたし、それ関係でもなく?」

「ぶっ…どこで聞いた、ソレ」

「…いえ、単にこの前のメンテナンスの時に念入りに頼むと珍しくおっしゃっていたってだけなんですが…マジですか?」

どうやらカマをかけられたらしい。

「…いつかはわからんけど、ネギ先生を狙っているらしいのは事実だな…たぶん、登校地獄の呪いの件だろう」

「と、なるとやっぱり千雨さんの貞操が危ないじゃないですか」

聡美がむむっという表情になる。

「貞操って…いや、まあ助けを求められたら茶々丸の相手位はしようかと思っていたけど…マスターもそれくらいは許容範囲だろうから何かされる事もないと思うぞ?」

「エヴァンジェリンさんじゃなくてネギ先生の方です。仮だとしても主従契約とか…キスとか…

千雨さん、なんだかんだで信念にかかわらない所では押しに弱いですし…ネギ先生に懇願されたら、しちゃいませんか?仮契約とその主流手段であるキス。

生活距離と親密度的にはアスナさんのが本命ではあるかもしれませんが、千雨さんも対抗位には親しいですし、格闘的な意味での強さは広く知られているんですから…ね?」

少しおいてから私は答える。

「大丈夫…じゃないかな、多分」

「自信はない、と」

「…まあ…」

なんだかんだで、頭のでき以外はガキだし…ネギ少年。

 

「と、言うわけでしましょう、仮契約、私と」

「マテマテ、どうしてそうなる」

「どうしてって…止める手段を思いつかなかったので、初めて位確保しておこうかな…っていうちょっとした嫉妬ですよ?」

「…色々まずいだろう、ソレ…超の計画的に…私がいつでも聡美を呼び出せるようになるし、状況から察して、魔法的ブレイクスルーが無ければ科学であれ魔法であれ、お前が詠唱かオペレート担当だろうに…」

「それ、問題ですか?千雨さんはしないでしょう?」

「好き好んではしないけど、脅されたり拷問されたりしてって可能性が無いわけでは…」

「秘密にしておけばOKです。お互い秘密のお守りみたいにして、本当にどうしようもなくなった時だけ使えば」

あ、これは引かんやつだ…と確信する。

「はぁ…というか良いのか?初めてが私で」

「はい、恋愛とかよくわかりませんが…千雨さんなら嫌じゃないですし、千雨さんの初めてが誰かに持っていかれると思うとなんか釈然としなかったので…と言うか、千雨さんこそいいんですか?迫っておいて今更ですが」

「…まあ、私もだいたい聡美と一緒の気持ちだよ、この気持ちが親友としての気持ちか否かは知らんが…嫌ではないし…仕方ないとはいえ、ちょっとだけ超にも嫉妬しているし」

「あはは…別に、もう魔法使い側を裏切ってこっちについてくれてもいいんですよ?そしたらもっと一緒に居られますし」

「…いや、やめた方が良い…私、エヴァンジェリンと関係が深いから警戒されているし…」

「仕方ないですねぇ…じゃあ、仮契約だけ、お願いします」

「わかった、ちょっと魔法陣確認して準備するから待ってくれ」

こうして、私は聡美と仮契約を結ぶ事となったのであった。

 

なお、聡美の契約アイテムは、非生物の透視ができる非破壊検査用メガネらしい。まあ、当座は封印される事となるわけではあるが。

 

 

 

 

 




一応、コノセツくらいには百合ですし、同時に恋愛とかまだよくわからない学者二人です、この子達。どちらに転ぶかは決めていませんが…まあ、万一、麻帆良祭前に(準備期間のあるうちに)千雨さんがネギ君に転んだらハカセの私怨で麻帆良祭がルナティックモードになる可能性はあります(

なんかキャラが動いた(仮契約自体は既定だったが、このタイミングかは決めてなかったけれども、ネタ的にはここが美味しいと判断したので消さず
そして、魔法使いとしては並な千雨さんだとアーティファクトも言うほどレアな物は出なかったり。

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