例えばこんな長谷川千雨の生きる道   作:紅シズク

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37 麻帆良祭準備編 第2話 幽霊騒動

翌日、またもや休日召集された私達である…まあ、メイドカフェが中止になって色々進行が一度白紙に戻っているので仕方なくはあるのではあるが…。

「…あっちの進行、大丈夫なのか?」

と、超たちの事が心配になってくる。

「あー大体は準備完了しているので大丈夫ですよー?」

「そうネ、ギリギリまで準備できないこと以外はもうばっちりネ」

「それならいいけど…無理はすんなよ?」

「千雨さんがそれを言いますかー?」

私の心配にジト目で聡美が言う。

「エヴァンジェリンの別荘を多用しているのはハカセからも聞いているヨ?千雨サン」

「アハハ…まあ、一つの区切りだし…色々とな…無理はしてないぞ?」

そういって、私は笑ってごまかす事にした、無茶しているのはバレバレであるが。

 

 

 

その日は午後、早い時間に退出し、別荘を数時間利用した後に、ロボ研の手伝いを10時過ぎまでやっていた…その帰り道。

「なあ、聡美…次の日曜日、暇…と言うか、時間取れるか?」

「取れますけれど…どうしました?」

「いや…今年は学園祭一緒に回る時間取れないだろ?だからせめて龍宮神社の縁日でも一緒に行かないかな…って」

「行きます。なんならウチみたいな学園祭準備期間からやっている出店めぐりとか、特別メニューめぐりとかもしたいです」

「あ、うん…じゃあ、来週の日曜日は時間の許す限り、二人で遊ぼうか、聡美」

「はい、千雨さん…楽しみにしていますね」

聡美はとてもうれしそうに、そう言った。

 

 

 

翌朝、3-Aの教室に幽霊が出たという壁新聞の記事が掲載された。その記事によると、昨晩残っていた面子の前に幽霊が現れたという内容であった。

「千雨さん、これって?」

「あーマジもんの可能性はある…一応、幽霊とか悪霊は魔法学的には既知存在ではあるな…なぜそうなるのかの確定はされてないけれども」

「そういわれると非科学的なって否定できないじゃないですかぁー」

「なんかごめんな…」

「うぅ…超さんと発明したこんな事も有ろうかとシリーズの除霊ガンでも持ってこないといけませんねー」

そんな会話をしているとハルナが声をかけてきた。

「おっ、ハカセ、ちょうどいい発明品があるみたいじゃん…その除霊ガンとやら、今晩までに何丁か用意できない?」

「ええっと…超さんとも相談しないといけないですが…転用していなければ3丁はあったはずです、予備部品を組み上げればもう2丁は作れるかと思いますよー」

「了解、じゃあよろしく」

そういってハルナは去って行った

「…効果あるのか?それ」

「さあ…龍宮神社の市販の魔除け系のお札を何枚も貼ったレーザー発振ユニットを用いて非致死性レーザービームを撃つだけの物ですから…まあ気休め程度にはなるかと?」

「…市販のお札にどれだけ効果があるかわからんが、お札自体よりも効果は低そうだな」

「ジョークグッズのつもりで作りましたからね、除霊ガン」

まあ、ジョークグッズでも何でも原理的にないよりはマシという事で特に口を挟まなかった結果、聡美は超と5丁の除霊ガンを夕方までに用意し、用事があるからと、とっとと帰ってしまった。

 

一応、魔法関係であるからして見届ける事にした私は、ワイワイ騒ぐクラスの連中に交じって居残りする事にした…一度別荘利用などで中座はしたが…。

 

ネギたちと話していると、朝倉の提案でのどかの「いどのえにっき」で幽霊…相坂さよの思考を読んでみる事になった…その結果。

 

おどろおどろしい自画像に、死者の側にのどかを招き入れて友達になりたいと取れる文章が浮かび上がった。

 

「悪霊です、やっぱりこの人悪霊ですぅーっ!」

当然、のどかはこんな絶叫を上げ…直後、ポルターガイストが発生し、クラスは混乱状態に陥った。

「うわぁ…寂しいんだろうがこれはダメだな…」

思わず、私はそう呟く。

すると今度は『ごかいデス』と言う血文字が浮き上がり、裕奈が取りつかれた様子で『ごかいデス』とうわ言を呟き続ける状態となった。

状況から、五回殺すと言う意味と捉えられ…たぶん誤解です、だったんだろうが…裕奈は除霊ガンの集中砲火を浴びせられ、正気には戻ったようであるがふらふらと倒れてしまった。

 

「メチャクチャです」

「大丈夫だ、こんな事もあろうかと、プロを呼んどいた」

もはや誰も気にしないと、カモが堂々としゃべり始める

「プロ?」

「オイ、まさか」

「先生!先生―ッ」

カモの呼び声に伴って現れたのは…と言うか、クラスの連中の中から歩み出てきたのは…。

「うむ、仕事料ははずんでもらうぞ」

案の定、真名と刹那であった…確かに真名の魔眼と刹那の神鳴流でよく除霊とかをしているのは知っているけどさぁ…と言うか、たまに手伝うし…。

「そこだっ」

教えてもらった霊視のコツを試して様子をうかがっていると、言われてみれば確かに何かいる、とわかるカゲに真名が攻撃を仕掛けた…隠密性どれだけ高いんだよ…相坂とやら。

影は教室を飛び出していき、刹那と真名もそれを追う。そして半ば興味本位ではあるが、見届ける為に私もその後に続いた。

「目標の姿が殆ど見えないぞ!」

「私達が今まで気づかなかったんだ、恐ろしく隠密性の高い霊体だよ…だが、わが魔眼からは逃れられん」

真名の射撃、しかし相坂らしき影はそれを回避し、さらに逃走を続ける。

「刹那、そこだ」

「わかっている、悪霊退散!奥義…斬魔剣!」

なんと、恐るべき事に刹那の斬撃まで回避し、逃亡を続ける相坂…。

「千雨!お前も手伝え!」

「はいはい、及ばずながら…」

そして私も加わり、魔法の射手…一応、校舎の被害を考えて戒めの風矢にしておいた…を五月雨式に放ちながら三人で追跡をする…が、驚くべき事に、相坂は三人の攻撃をかわし続けた…が、それに伴ってどんどん影が濃く、人の姿になって行き、声…悲鳴も聞こえるようになる。

「よく私達からここまで逃げた、褒めてやろう…だがこれで終わりだ、成仏しな」

何とか行き止まりに相坂を追い詰めた私達…真名が代表して相坂に獲物を突き付けた。

「まっ…待ってくださーいっ!」

そこにネギと朝倉が現れ、真名に相坂の命乞い?を始めた…いや、そもそもコレ、カモの依頼の筈なんだが…。

 

「…友達が欲しかっただけなんだよね、さよちゃん」

「え…」

そして、ネギ先生と朝倉が、自分でよければ友達になろう、と手を相坂に差し伸べた…。

「…あ…」

すると、相坂の姿がすぅっと消えていき…。

 

「消えた…」

「ネギーッ、どうなったの?」

と、そこにアスナが追い付いてくる。

「アスナさん…無事…成仏したようです」

「そう…よかったね…」

と、ネギたちはハッピーエンドモードに入った…。

 

「いや…まだいるけど…」

真名がそういってぺこぺこ謝っている雰囲気の元くらいの濃さまでに薄なった影を差すが、ネギたちは聞いていない様だ…。

「…いっそ、ネギ先生たちの認識通り、成仏させとくか…?…って冗談だよ、相坂、怖がらなくていいって…きっちり理性があってまだ行きたくないなら私は手を出さねぇよ」

私がそう口にしたところ、影は震え始めたが冗談だという言葉でほっとした様子だった。

「ま、そう言う事になったらしいから、私達は手を出さんよ…また依頼でもない限りはな」

真名がそういって、相坂の影に向かってニコリと笑った。

 


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