例えばこんな長谷川千雨の生きる道   作:紅シズク

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43 麻帆良祭編 第3話 まほら武道会1 鉄扇遊戯と咸卦法

「じゃあ、そろそろ移動するわ」

「はーい、お気をつけてー。贔屓はできませんけど応援していますからねー」

主に聡美と世間話をしながら管制室で時間を潰していた私は、開場から暫くして、そう言葉を交わして控室に移動した。

 

「おはようございます、佐倉さんとグッドマン先輩…ですよね?」

私は控室にいたクー、真名、楓に一言挨拶をして、奥の方にいた黒ずくめの二人組に声をかけた。

「は、長谷川先輩…」

「あら、長谷川さん…初めまして、愛依と知り合いでしたか」

「ええ、一度、パトロールでご一緒させていただいた事がありまして」

「そうなんです、お姉さま…でも…正直長谷川先輩、かなりお強くて…自信ないんですが…」

「あーそれは…くじ運が悪かったかしらね…でも、せっかくですし胸を借りるつもりで行ってらっしゃいな、ネギ先生へのお仕置きは私ができるでしょうし…万一、ネギ先生が高畑先生に勝てるようでしたらね…しかし、長谷川さんはどうしてこのような怪しげな格闘大会に?」

怪しげな格闘大会、と来たか…うん、大当たりなのではあるがどこからバレたかな?

「この大会にM&Aされた小さめの格闘大会に出る予定だったんですが、単純に賞金アップに喜びながら特に深く考えずに参加を決めただけですね、まあ強敵も多々いる様ですので優勝は中々に難しそうですが。そういうお二人は?」

「ええ、実はですね…昨晩、ネギ先生は世界樹の力の件で失敗をなさって…まあ、何とか収まりはしたのですが…反省しますと言ったわずか数十分後に賞金1000万などと言う怪しげなこの大会に軽率にも出場し、あまつさえへらへらと予選まで突破されて…これはお仕置きしなければわかって頂けないと受付ぎりぎりで飛び入り参加した次第です」

…その怪しげな大会に自分達も出場しているのは良いのだろうか?この二人。

「ええっと…ネギ先生もこの大会が小規模な段階から出場を決めていた組でして…しかもいくつか勝負の約束もあったようですし…」

と、一応ネギを擁護しておく。

「あら…そうでしたか…しかし、大会が怪しげなものとなった時点で参加を取りやめないと言うのはやはり…ええ、お仕置き継続です!」

と、グッドマン先輩は宣言した。

「アーはい…それでは、私も友人たちがおりますのでまた…」

「はい、長谷川さんもお互い健闘を」

「長谷川先輩…よろしくお願いします」

そうして私はクーたちの元に移動した。

 

「あの怪しげな二人組、千雨の知り合いアルか?」

「んー片方が一度仕事で一緒になった知人でな…」

「ほう…となると交流任務かな」

「そう、それそれ」

「しかし…お前、結局、着物で出場するのか」

「の、方が映えは良いかなと、結局これか制服の二択だし?」

と言うような話をしていると、ネギたちがそろりと扉を開けて入ってきた。

「おはよう、ネギ君」

「タカミチ…」

高畑先生とネギが見つめ合う…後ろでペコリと明日菜が顔を赤らめて挨拶をしている。

「昨日とは顔つきが違うね、うれしいよ。今日ようやく、君があれからどれだけ成長したかをみられるんだね」

「…タカミチ、僕、今日は頑張るよ。父さんに負けない為に…だからタカミチ、手加減はしないでね」

そう、ネギは宣言するのであった。

 

その後、声量を落としてネギたちは会話を続ける。

「いやぁ…高畑先生の本気って、ネギの奴、一撃じゃないかなぁ…成長を見たいって事は大丈夫だとは思うけど」

「あはは…でもまあ、あの気概は大切ヨ」

「で、あるな」

「ふふ、楽しみだよ、ネギ先生の試合」

 

「おはようございます、選手の皆さん!ようこそお集まり頂きました!」

階上から朝倉が超と現れた。

「30分後より第一試合を始めさせていただきますが…ここでルールを説明しておきましょう」

そう言って朝倉がルール説明を始めた…内容は、まあ事前に聞いていた通りなので聞き流しておく。

 

「ハイ、質問です!」

中村選手が手を上げた。

「呪文とかよくわからないんですが、技名は叫んでいいんでしょうか!」

「技名はOKネ」

「よかった!」

という遣り取り。これに関連して、実は先程、呪文名は良いのかと問うたが、それは短縮詠唱だろう?とNG宣告を貰っていたりする。

 

「ご来場の皆様、お待たせ致しました!只今より、まほら武道会、第一試合に入らせていただきます!」

第一試合は私と佐倉である。

「さて、まずは本大会の優勝候補の一角と呼んで差し支えないでしょう、前年度『ウルティマホラ』準優勝、文武両道の体現者、長谷川千雨選手!本日は漆黒の着物姿で登場です!」

そう紹介されながら、私は開始線から観客達に手を振り、歓声に答える。

「それに対するは中二の少女、佐倉愛依選手!しかしその実力は予選会で証明されております!長谷川選手相手にどう戦うか、非常に楽しみです!」

「あう…よろしくお願いします、長谷川先輩」

佐倉はそんな声を上げながらローブを脱ぐ…もうちょっと闘志を滾らせてくれんとやりにくいんだが…。

それに対して、選手控え席でグッドマン先輩もローブを脱ぎ、ネギたちに何かを…恐らくさっき言っていた内容を話し始めた。

 

「それでは、第一試合…Fight!」

と、朝倉の試合開始宣言と同時に縮地を決めて佐倉の喉元に鉄扇を突き付ける。

「っ!」

『おおっと、長谷川選手、瞬間移動!佐倉選手に鉄扇を突き付けた!』

「と、このまま決めちまってもいいんだが、それじゃあ私も観客も面白くないし、あんたや弟弟子たちの勉強にもなんねぇんでな…ちょっと舐めプをさせてもらう」

そう言って、私は再び縮地で開始線に戻る。

「どういう…つもりですか?」

「いやね、弟弟子に普段やっているのと同じ条件…瞬動術無しでなら戦う自信あるか?あるならば…その条件で…ヤろうじゃないか?」

『長谷川選手、再び瞬間移動で離脱…これは挑発をしているのか!』

「くっ…後悔しても知りませんよ!」

そう言って、佐倉は仮契約カードを取り出して、箒型のアーティファクトを出現させた…やっと闘志に火が付いた様である。

「あはは…それでもかまわんさ、一応カッコつけは終わっているしな」

真面目に鉄扇を構えて佐倉の出方を待つ。

「…行きます!」

そう叫ぶと共に、魔法の射手を三矢、無詠唱で飛ばしてくる。

「なるほどっと」

まあ、それ位は問題なく往なせるわけで、余裕をもって全て水面に着弾する様に弾いてやる。

『おおっと、何処からともなく箒を取り出した佐倉選手、遠当て三連、しかし長谷川選手それを優雅に往なして見せた!』

「っ!」

そんな表情で今の間に溜めていたらしい魔法の射手を今度は7矢放ってくる。

『おっと、佐倉選手、今度は遠当て7連射!長谷川選手、これはいけるか?』

「まあ、こんなものか」

と、私は鉄扇でその弾幕と呼ぶにも烏滸がましいものを切り開き、佐倉に再び接近する。そんな私を佐倉は箒を槍の様に構えて牽制…いや違うか。既に来ているべき次弾が来ない事でそれに気づき、私は横に飛ぶ、と、同時に箒の柄の先から戒めの矢らしきものが飛び出してきた…並の前衛ならドンピシャのタイミングではあったし、戒めの矢という選択も素晴らしい…と内心褒めながら距離を詰めて足を刈り、倒れた佐倉の眉間に鉄扇を突き付けた。

「なかなかやるねぇ…と言うかその箒が発動媒体でもある事にすぐ気付くべきだったかな?」

くつくつと笑いながら佐倉を褒める。

「とっておきの一撃だったのに…」

「あはは…最初の発動速度の割に次弾を出すのが遅すぎたからな…タイミングが合っていたらそこそこやる連中でも喰らうかもしれないが…後は短槍術か棒術でも磨いてみたらどうかな?それで打ち合っている最中ならきっと決まるさ」

今のは奇襲的にやる以外なら突きの時に疑似的に得物を伸ばすかのような使い方をすべきである。

「まだやるか?」

「…詠唱無しで切れる手は全て切りました…ギブアップです…それと一応棒術は捕縛術ですが習っています…」

『佐倉選手ギブアップ!遠当ての使い手、佐倉選手を長谷川選手が見事に下しました!』

私はその宣言を聞き、鉄扇をしまうと観客達の歓声に応え、手を振るのであった。

 

 

 

第二試合はクー対真名、表の達人としては最強クラス、最近は気の存在を自覚する修行を積んでいるクーと、互いに把握している範疇でもうちのクラスで頭一つ抜けている真名…とはいえ銃使いであり、その代替に何を用いてくるか…ゆったりとした服装から暗器系の何かを仕込んでやがるだろうとは想像していたが、その答えは500円玉を用いた羅漢銭だった。

 試合開始と共に、クーの額に一撃、クーが派手に吹っ飛んだ…アー確かにクーの気の密度では後ろに飛んで衝撃を逃すしかないわなぁ…と、盛り上がる会場をよそに観察していたら、9カウントまで死んだふりをしていたクーが起き上がる。試合再開、そして羅漢銭の連打…。

「はは…気の強化が入っているとはいえ、下手な銃弾よりか威力あるだろう、アレ…なにが私を仕留めきる自信が無い、だ」

笑いながら観戦していると朝倉が真名の小遣いを心配し始める…そうか、ある程度はあとで回収できるにせよ、20連発で一万円か…。

 連弾の合間、しかしクーの身体能力では詰め切れない僅かな隙を瞬動術の様な歩法でクーは詰め、真名に接敵する…が

「あー」

それでも結局、羅漢銭を打ち上げてアゴに一撃、吹き飛ばされ、連打を喰らってしまった。

「…まあ、妥当な結末か」

「…であるな、クーが相性の良い武器を持ち込んでいるか、気を使いこなせるまでに至っていれば別であっただろうが…」

もう終わったつもりで楓とそう話し、真名が止めを刺そうとしたとき…

「くーふぇさん、しっかりーっ!」

ネギの叫びに伴い、クーは尻尾の様な飾り布だと思っていたそれを握って立ち上がり、真名の羅漢銭を弾いて見せ、そして真名をその長い布で捕まえた。

「…あれ、飾りじゃなくて鞭の類いかよ…」

「布槍術…であるな…クー、恐らく度忘れしておったでござるな」

「…馬鹿だな」

「クーは拙者と同じく、バカレンジャーの一員でござる」

なら仕方ない、と試合の様子をうかがう。当然というか、気をほぼ纏わせていない布にさほど強度があるわけもなく、真名の羅漢銭で拘束を解かれた。

しかし、今度はクーは巧みに布の槍を操って真名に拮抗していく…消耗する前に思い出せ、馬鹿!と心の中で突っ込みを入れていると、クーは左腕に強めの一撃を貰うのと引き換えに、真名の左手を捕り、引っ張る勢いでクロスカウンターに持ち込んだ。

「おっ…これは」

そして…クーは羅漢銭の至近射を喰らって膝をつき…直後、真名の服の背が吹き飛び、真名は倒れた…クーの勝利である…クロスカウンター直前にもらった一撃で左腕は折れていた様であるが。

 

 

 

真名の羅漢銭で穴だらけになった舞台の板の張替えが終わり、第三試合は楓と中村選手。まあ妥当に楓が勝ったが、中村選手、気弾の練りは一人前だった…楓の言うように、格闘技術を磨けばより高みを目指せるだろう。

 

 

第四試合、コタロー対クウネル・サンダース…結論から言うと、コタローはコテンパンに負けた…初手の瞬動を見切られ、その後も良い様にあしらわれる…その後の狗神を用いた戦闘は、なかなかいい攻撃が決まったかと思ったが…透過されているとしか思えない程、効いていない様子で…。

「千雨…あれは」

「…非実体のように見えるが格闘戦もしているし…訳が分からない」

「ふむ…実体化可能な幻影、と言うべきであるか…やり合ってみるのが一番ではあるが…」

「…そうなりそうだな」

と、獣化しそうになったコタローをクウネル選手が重力魔法らしきもので押しつぶして、勝利した。

 

 

 

第五試合、田中対グッドマン先輩は…うん、試合自体は…こう、まあ、グッドマン先輩が勝った…。田中のロケットパンチに拘束されて出力的に脱げビームでしかないレーザーに焼かれた後の乙女の一撃で、であるが…。それよりも、私にとって重要なのは聡美がシレっと解説席に現れて、田中の解説をしていた事である…終わったら迷彩でもかけたのか、すっと姿を消していたが。

 

 

 

そして第6試合…ネギ対高畑先生である。

「負けて元々だ、命懸けの決闘ってわけじゃないんだし、精々足掻いて見せるんだな。

顎をうち抜かれて一発KOぞろいだった予選会みたいな無様な真似にならなきゃお前の成長にも役立つだろうさ…全力は出し切れ、最後まで闘志を失うな…コタローみたいにな」

「ハ、ハイ、千雨さん」

「ふふ、ぼーや…私に負けたら最終日、丸一日デートという事は…私にあたる前に負けても同じくデートだという事を忘れるなよ、わかっているな?」

と、ネギを激励していると重役出勤してきたマスターが現れた。

「実力の差は歴然だが…とにかくぶつかってこい。千雨も言っていたように、どうせ試合だ、負けても死ぬわけじゃない…いいな?」

「はい、マスター」

「試合では、流れをつかむ事が重要です、実力差があっても最初の一撃を当てれば流れをつかめますよ」

「落ち着いて、相手を見るアル、そして…勝って来るつもりでやるアル、ネギ坊主」

「あ…ありがとうございます、刹那さん、クー老師」

と、ここで舞台の修理完了が告げられる

「行って来い、兄貴!」

「うん!」

「あ、ネギ、待って…あの…その…が…頑張って」

「ハイ!」

と、ネギは舞台に向かっていった。

 

そして、試合開始…ネギは魔力供給をし、恐らくは障壁を貼って…顎を守る様に瞬動で接敵…今朝の時点で成功率一割程度だった瞬動を見事にキメて…そこからさらに瞬動を成功させた。さらに、技後硬直の隙をつき、完全に格闘戦に入り、ついには魔法の矢の乗った一撃を喰らわせる事に成功した。

「そうだ、実力差のある相手に距離をおいても追い込まれ、じり貧になるだけだ、勝つつもりならばそれで正解だぞ、ぼーや。

恐れていては何もできん…あらゆる局面において重要となるのは、不安定な勝算に賭け、不確定な未来へと自らを投げ込める自己への信頼・一足の内面的跳躍…つまり【わずかな勇気】だ…なあ、千雨」

「…はい。ただ、まあ私は成功率1割の技を二連で決めるよりもマシな賭けができるように準備をしたいとは思いますが」

「ははは…まあ、貴様の臆病さによる躍進はそれだからな…しなければならん賭けが見えた時、修行を積み、自己への信頼を獲得しようとする…そういう卑屈なお前も嫌いではないぞ?恐れて足を竦め、ただ破滅に向かうタイプでもないしな」

と、マスターと話をしながら観戦していると、ネギはついに高畑先生に魔法の射手 収束 雷の矢を3本乗せた崩拳…雷華崩拳を喰らわせる事に成功し、高畑先生は吹っ飛んでいった。

「試合形式次第では、一本、ではあるが…」

「まあ、タカミチの事だ、無傷ではないにせよ、大してダメージはないだろうな」

「ケケ…デモ、アノガキノ全力ノ一撃ナンジャネーノカ、アレ」

チャチャゼロがそう言った時、高畑先生が水煙の中から現れる…まあ、ノーダメージではないにせよ、たいして効いていない様である。

「そうなるな…ここからどうするか」

「ふふ…精々足掻いて見せるといい、ぼーや」

場外で格闘戦を始めるネギと高畑先生…しかし、ネギはリング内に蹴り入れられて、不可視の拳圧による攻撃に滅多打ちにされる。

「あー私なら、アレは障壁張りながらランダム回避する位でしか対応できんなぁ…」

「まあ、そうだな…アレはよほど目が良くなければ頑強な障壁で防ぐか狙いを定めさせないか、そもそも打つ余裕を与えんのが対抗策だ」

そして、ネギは瞬動で距離を詰めようとする…が、高畑先生に足を引っかけられて転んだ。

「まあ、そうなるな」

そして、距離を取ろうとするが、今度は高畑先生の瞬動で距離を詰められ一撃を貰った。

 

「む…やはり、アレを出す気か」

ネギと高畑先生がしばし話し込んだ後、マスターがそう呟いた。

すると高畑先生は左腕に魔力、右腕に気を纏い…という所で私も理解する。

「見ておけ、千雨。あれが貴様の目指した頂の一つだ」

もはやマスターの言葉すら聞き流し、私は食い入るように高畑先生を見つめる。

高畑先生が両手に纏った力を合わせ合成した瞬間、凄まじい風圧が周囲を襲った。

「ああ…すげぇ…ははっ…あれが本物の咸卦法…究極技法と呼ばれるわけだ…」

研究しているからこそわかる、高畑先生が事も無げにやってのけた業に驚嘆の意を示す。

そして、その咸卦の気を纏って振り下ろされ拳圧の一撃はまるで大砲の着弾の様に舞台を抉った。

そこからはさらに一方的な展開となり…しばらくは回避を続けていたネギではあるが、ついに追い込まれ、風花・風障壁で一撃をしのぐも、足を止めた所で連撃を喰らって、ついに舞台に沈む事となった…

その姿は虫の息と朝倉が表現したくらい酷いもので、ルールを無視して朝倉が高畑先生の勝利を宣言してしまう程であった。しかし、声援と…恐らく高畑先生の言った何事かに答えるように、ネギは立ち上がり、闘志を見せた。

「…まだ立てる…立てはするが…どうする?ネギ…何か思いついたようだが」

「…ふむ…そのようだな…ちなみに、お前がぼーやならどうする、千雨」

「ン?ネギの立場と手札なら?…なんとか5矢以上、できれば今の最大らしい9矢での華崩拳のどれかか収束・魔法の射手を決めるしかないから…究極的には特攻だなぁ…遅延呪文を使えるなら二連撃でそれ決めると確実ではあるが…」

「…問題は、それをいかにして当てるかだな、どうする…ぼーや」

そんな話をしているとやはりネギは9矢の魔法の射手を発動させた…が、高畑先生の膝蹴りでキャンセルされ、水底に沈んだ。そして水底から現れたネギは改めて魔法の射手を発動しており、高畑先生に最後の勝負を挑み…高畑先生はそれを受け入れた。

「あ…これ計算に入ってなかった…行けるかも」

「…そりゃあ、ぼーやが何か思いつきましたと言わんばかりに勝負を投げかければ嬉々として受け入れるな、タカミチは」

そして…ネギは瞬動術で高畑先生に特攻をかまし、高畑先生の一撃を恐らく風花・風障壁で受け止め、体当たりと共に収束魔法の射手を喰らわせる事に成功した。煙が晴れると…魔法の射手9矢を纏ったネギが高畑先生の背を取って立っていた。そして…光属性の9矢を纏った止めの崩拳…桜華崩拳を決めた、決めやがった。

「なるほど…さっきの一度目の失敗はわざと…このためか」

「くっく…大当たりだな、千雨、遅延魔法を使いこなしおったぞ、あのぼーやめ」

マスターがうれしそうに笑う。

「が…あの出力の咸卦法の防御、抜ききれたかね?」

「まあそこは…微妙だな…まあタカミチの性格上、負けを認めるとは思うが」

そして、試合結果は…マスターの言ったとおり、高畑先生が負けを認めて10カウントが成立、ネギの勝利となった。

 

 

 




 完全に遊ばれる佐倉さんと遊んでいる千雨さん…魔力による身体強化込みで凡百の格闘家ならフツーに箒一本で勝ててしまう程度の棒術は修めている+魔法の射手の無詠唱でそこそこやれるからこその自身だったという事にしてあります、佐倉愛依ちゃん。彼女の歳なら十分どころか無茶苦茶強く、戦闘を生業としていない並の成人魔法使いよりは強いという設定。で、本当は楓が戦うより先に千雨ちゃんがアルにぶっ飛ばされる予定だったんですが、その様にすると、愛依ちゃん達が正体ばらした時にクーのお見舞いでネギがいないというギャグが発生したので…まあ、それはそれで別の問題も発生するんですが…どうしようという事で千雨ちゃんが楽しい事(楓が負けた後なので全力を出さざるを得ない)をする羽目になる方にしました。
 コタ君は、気絶から回復した直後にネギが勝った旨のアナウンスを聞いて逃げだした感じで原作沿い(

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