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「この基盤はまだ使える…こっちの歯車は錆を落として…いや面倒だから溶かして重りにでも使うかなぁ…あれ?花火の残りかな?火薬はまだ湿気てない!よし!さっそく回収しないと!」
僕は今近所の海岸に来ていた、ここは多くの不法投棄物の溜まり場で、僕にとってはまさに鉱脈、あるいは宝石箱のようだった。
「冷蔵庫は分解してプラスチックを溶かして…こ、これは軽自動車!!こんなのまであるなんて今日はなんてツイてるんだ!!さっそくバラして色々取り出さないと!」
「ヘイ!そこな少年!」
テンションが最高潮の時に後ろから声をかけられる、それは幾度となく聞いたような…でも少し違うような声
ゆっくりと振り返るとそこにいたのは
「ゴミ拾いって感じじゃあないねぇ?少し私とお話ししようか?」
「オールマイトォ⁉︎」
現No. 1ヒーロー、オールマイトその人だった
…………
「リサイクルの精神は評価するけどねぇ、いくら不法投棄物だからってゴミを勝手に持って帰るのは良くないぞ!少年!」
「はい…すいませんでした…」
今僕は憧れのNo. 1ヒーローにお説教をされているのでした
「あぁ…そんなに萎縮しないでくれよ!リサイクルの精神は評価するって!」
「ありがとうございます…」
「さっきの話を聞く限り…君はいわゆる発明家ってやつかい?それなら」
オールマイトは近くにあった冷蔵庫を地面と右手でプレスして潰してこう言った
「どうだい?私と一緒にこの海岸のゴミ掃除といこうじゃないか!なぁにちょっとした奉仕活動さ!君の発明品で使えるものがあったら見せてくれて構わないぜ少年!」
こうして僕は1日オールマイトと海岸のゴミ掃除をすることになったのだった
…………
「いやー君の発明品を使って構わないとは言ったけどねえ…ちょっと規格外すぎやしないかい⁉︎」
今僕は新作のパワードスーツを装着していた
青を基調としたスーツで、これでもかっちゃんをモルモットにして3回に渡ってグレードアップを重ねた新作だった
そして今僕が持ち上げているのは古い型の冷蔵庫、の上に軽自動車を乗せたものだった
「いや〜まだまだパワーアップ出来そうで研究と改善の真っ只中ですよ〜」
オールマイトに褒められて気分はもう有頂天、まだまだ色々乗せて軽トラに積み込む、オールマイトも軽トラを運転することしか出来ないくらいだ
「待って!緑谷少年!流石に軽トラに自動車は積めないから!」
「あっすいません!じゃあ持ったまま処理場に」
「大丈夫!ちょっと大きめのやつ借りてくるから!ちょっと待ってて!」
そう言い残し、オールマイトは軽トラで走って行ってしまった
「うーん…家からもっと色々持ってこよう!」
せっかくの機会だ、オールマイトに僕のサポートアイテムを見てもらおう!きっと将来の糧になるはずだ!
…………
「お待たせ少年!お昼時だからご飯買ってきたよ!牛丼でよかったかな?」
「あっわざわざすいません…」
「なーに良いってことよ!私の頼まれたことをほぼ1人でやらせてしまったからね…せめて特盛牛丼くらいは奢らせてくれよ!」
「オールマイトの奢りなんて…感動です!」
でも少し変だ、オールマイトの分の昼ごはんがない
「あの…オールマイトの分は無いんですか?」
「え゛⁉︎あーえっと!ごめん!私は先に食べて来たから!だから…大丈夫!!大丈夫だよ!良いね!!」
…変だ、オールマイトの好物は赤身のステーキのはず、そもそもオールマイトが牛丼屋に入って行ったなら少なからずSNSに情報が出てくるはずだ
「………」
「あのー、緑谷少年?何をそんなにまじまじと見つめているのかな?」
スーツのヘルメットに内蔵された『ヘルススキャン』でオールマイトの体を探る…そこには驚くべき結果が表示された
「…⁉︎呼吸器が半分しかない⁉︎しかも消化器が…全摘済み⁉︎一体…」
「えっ⁉︎そんなことまでわかるの⁉︎」
どうやらスーツの機能の誤作動ではないらしい…じゃあ…
「なら、隠していても仕方ないな」
そう言うとオールマイトの体から煙のようなものが上がり、その巨体をすっぽり包み込んでしまった
煙が晴れると、そこにはガリガリに痩せ細った男性が表れる
「やあ、隠していてすまなかった改めて、私はオールマイトだ」
…………
「5年前、あるヴィランと戦ってね…辛くも勝利したが、このザマさ…」
「5年前…じゃあ毒毒チェーンソー…」
「ハハッ…そんなチンピラなんか比べ物にならないくらいの奴だ…当然公にはされてない」
5年前、間違いなくオールマイトの全盛期の頃だ、それをここまでにしてしまうようなヴィラン…一体どんな奴なのだろうか、例えばあの自分が知る限り最強の幼馴染が僕のサポートアイテムを装備したとして果たして勝てるのか、僕は震え上がってしまった
「なあ…少年、君はサポートアイテム職人を目指しているって言っていたね、聞かせてくれ」
オールマイトの雰囲気が変わる、それは今まで聞いたこともないくらいの覇気がこもった声
「君はこの話を聞いて…それでもヒーロー達の力となりたいと思うかい?君の発明品で多くの人々を救えると…本気でそう言い切れるかい⁉︎」
「僕は…」
そんなこと言われようと関係ない、僕は既に決めているんだから
「僕はなります!必ず!あなたのようなヒーロー達の力となる最強最高の職人になります!なってみせます!!」
「フフッ…よく言った少年!」
オールマイトの口から笑みがこぼれて、再びいつもの筋骨隆々の姿になって
「なら君の発明品でここを綺麗にして見せるんだ!それが君の職人街道の第一歩だ!!」
「ハイ!!」
そして僕は気持ちも新たに必ずあの幼馴染を最強のヒーローにすると誓ったのだった
「あっそうだオールマイト」
「なんだい?少年」
「その様子じゃあ5年間ずっと空腹なんじゃないですか?」
「まあ、胃が無いからね…医者が用意したゼリー飲料で賄ってるよ…」
「それなら!」
僕は家から持ってきたベルトと小物を取り出す
小物にはオレンジのレリーフが施され、小さな錠前のような形をしていた
「緑谷少年、これは?」
「まず、ベルトを巻いてください!」
「…はい、巻きました」
「そしたらバックルにこの『ロックシード』を装着して…」
オールマイトの腰のベルトにロックシード…オレンジのレリーフが施された錠前を着ける
「どうですか?」
「いやどうですかって…うん?」
ロックシードシステム…錠前状のエネルギーパックを通して直接体内にエネルギーを吸収させるシステムだ
「おお?なんか満腹感がある⁉︎こんな感覚まさしく五年振りだぜ!!」
そして腰部からの電気刺激で脳に擬似的な満腹感を与えることができる
「どうですか?災害現場での栄養補給を考えて作ったものなんですけど」
「いや…どうって君ぃ…」
「えっと…何か不都合ありましたか?」
「最高だよ!!こんなのが欲しかった!!こいつを売ってくれ!!特許料込みで言い値で買った!!」
「落ち着いて下さい!!差し上げますから!」
「ダメだ!!技術を安売りしちゃあナメられちまう!!それなら…この値段でどうだい!!」
スマホの計算機アプリに表示されたのはとても男子中学生が手にしてはいけない数字
「えっと…ジンバブエドル…?」
「ナンセンス!!もちろん円だ!!
これからはこんな廃材漁りなんてやめてこの資金でしっかりとした材料を買ってくれよ!!それじゃあ…」
オールマイトは体をマッスルに戻して
「お掃除再開だ!」
また僕との海岸掃除を始めるのだった
ロックシードは仮面ライダー鎧武に出てくるアイテムでベルトに装着するとヘルヘイムの実という生物を怪物に変える木の実の栄養を安全に取り出せるフィルターの役割を果たすアイテムです
出久くんが装着していた青いパワードスーツはG3–Xです