その夜。
華は、母に電話をかけた。
「お母様、本日はお顔を出せず申し訳ありませんでした。」
「別に約束していたわけじゃありませんし、気にしてませんが...それより何かあったの?」
「少し、騒ぎに巻き込まれて」
華は詳細を事細かに話した。
友人が危険な目に遭ったこと。
みほさんから連絡が来たこと。
車で追いかけて、エアガンを打ってしまったこと。
母は、黙って聞いていた。
「...怪我はなかった?」
「はい、ご心配おかけしすみません」
「そう」
少し、間があった。
「でもちょっと嬉しかったわ。友人のためにすぐに行動できるなんてすばらしいわ」
「...教育の賜物です」
「ふふっ。そうだと嬉しいけど...多分違うわ。きっと戦車道のおかげね」
華は、少し考えた。
「...否定はできません」
「そうよね」
また、間があった。
「華」
「はい、なんでしょうか」
「...大学では、戦車道はやらないの?」
華は、少し黙った。
「...高校ではお母様にご迷惑をおかけしたので、これ以上わがまま言いたくないんです」
「なるほど?」
「はい、ですので大学では...」
「わがまま...ね」
母が、静かに言った。
「高校のことを気にしているのですか?」
「はい...無理を言ってお母様を悲しませました」
「...まあ、あの時は正直、親不孝だとは思いましたよ、なんて」
「...はい、反省しております」
母が、少し笑った気がした。
「冗談ですよ。それに、今はわかります。あの時は私の理解不足だったのです」
「え?」
「戦車道があなたに何を与えてくれるか、ちゃんとわかっていなかった」
「お母様...」
「昨日みたいなことが起きた時、あなたが迷わず動けたのは、そして友人を助けられたのも」
「...」
「戦車道があったからでしょう?」
華は、何も言えなかった。
「高校のことは、もう気にしなくていいです」
「...しかし」
「華」
母の声が、静かだった。
「私は、あなたが一番やりたいことをやってほしいの」
「...」
「これは、こちらからのわがままよ...ってことでどうでしょうか」
華は、しばらく黙っていた。
「...わがまま、ですか」
「そう」
「...ずるいです」
「そうかもしれないわね」
母が、また笑った。
電話を切った後。
華は、しばらく窓の外を見ていた。
(...やりたいこと)
昨日、エアガンを握った時の感覚が、まだ手に残っていた。
揺れる車の中で、息を整えて、照準を合わせた。
怖かった
不安だった。
でも、その瞬間だけは、世界が止まって見えた。
あの高揚感、私は生涯忘れないだろう。
(...私は)
それが、砲手だった頃と、同じ感覚だった。
華は、静かに目を閉じた。
やりたいことは、最初からわかっていた気がした。
ただ、許してもらえると思っていなかっただけで。
(お母様...ありがとうございます)
華は静かにアンコウチームが映った思い出の写真を見つめていた。
今回は後日談として好きな華さんのことを少しだけ書いてみました。
この後、通常の後日談に移行します
※
このキャラ出して欲しい、この子はこう言う設定がいい等があれば気軽にください。
参考にさせていただきます。
基本的にガルパンのキャラは全部okです!
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