ほむら「美樹さやーー「私がガンダムだ」はぁ?」   作:わんたんめん

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100話かぁ・・・・・・・・3桁の大台まで来ちゃったぁ・・・・・わぁ・・・・・


色々好き勝手してる作品ですけど、これからもどうかご愛読の方をよろしくお願いします……


第100話 終わらせて帰ろう

 

「ドッペルの暴走が止まらない……………ああっ!?」

 

暴走したドッペルの動きを警戒していた黒江が悲痛な声を挙げる。

かえでのソウルジェムから生み出されたドッペルは不定形の形を蠢かせながらも倒れていたかえでを濁流のように飲み込んだ。

 

「ッ……………こっちにはさやかみたいに無茶苦茶ができる奴はいねぇ!やるなら────」

 

「一発ででしょッ!!レナにもわかっているわよ、そんなこと!」

 

そう言いながらレナは右腕の剣を構える。

剣と一体化した盾のダクトから冷気がX状に放出されると刀身にまとわり、氷の刃が形成される。

 

「これでぇ!!!」

 

地面を踏み砕くほどの力と共に高速でかえでを取り込んだドッペルに肉薄するレナ。

まだ取り込んだばかりのドッペルは満足に動くことすらできず、氷の刃に身を貫かれる。

 

「ウィリテ・グラディウスッ!!!行っけぇぇぇぇッ!!!」

 

突き刺したグラディウスを押し込みながら切り抜けるレナ。

その際に何か砕けたような音がしたが、直前まで刀身に纏わせていた氷の刃がドッペルに残っていた。

 

「──────レナ以外の時間は全て、凍止する」

 

 

瞬間、ドッペルに突き刺さった氷の刃が爆ぜた。

爆発したような、それでいてパキパキと凍てつくような音と共にドッペルを氷のゆりかごが包み込んだ。

 

「凍った…………のか?」

 

「みたいです…………ドッペルまで完全に凍りついています。」

 

黒江の言う通り、攻撃を受けるまで泥のような不定形の動きを続けていたドッペルがまるで時を止められたようにピクリともしない。

おそらく中のかえでごとコールドスリープさせるように凍結させたのだろう。

そう判断した杏子はひとます警戒心を解くことにした。

 

「…………ま、よくやった方なんじゃねぇのか?」

 

「ねぇ、かえでは元の姿に戻れるの?」

 

コネクトの効果が切れ、力なく座り込んでいるレナからの質問に杏子は言葉を窮する。

はっきりに言えば、その答えはわからない。

ドッペルに取り込まれたところを目の当たりにしたとは言え、前回はさやかによる強引な介入で事なきを得て、今回も凍結による行動不能で事態が深刻化する直前にどうにかというところだ。

結論、杏子たちもドッペルには取り込まれてしまう危険があるということを察しつつも、その末路のようなものを知ることができないでいた。

 

「戻そうと思えば戻せるわよ?」

 

「あんたは─────」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「どうやら一番最後みたいだな。」

 

「当たり前でしょ?一番遠いのは私たちなんだから。」

 

上空から神浜市を見下ろすさやかたち。

いつもならビルの照明やらで夜空を彩っているそこの空だが今回はそうではない。

街一面を暗闇が覆っている。厳密には全く光がないわけではないのだが、それでも一都市としてはほとんど暗闇と言っても差し支えはない。その理由はもちろんワルプルギスの夜に他ならない。

神浜市に接近しているワルプルギスの夜は世間一般では類を見ないスーパーセルとして認識されている。

そのためすでに市から避難警告が発令されており、多くの一般市民が災害からの避難を行ったのだろう。

 

「既に電車も完全に運休状態……………これで後戻りはできなくなったな。」

 

「………………ええ、そうね。」

 

ザンライザーに乗るほむらを横から見つめるさやか。

その表情は見た感じではいつも見せているようなぶっきらぼうとした様子だが、微かに震えてる手をさやかは見逃すほど彼女への理解は浅くない。

 

「大丈夫だ。」

 

「?」

 

突然労わるような言葉にほむらは怪訝な顔を見せて首を傾げた。

 

「お前は1人ではない。マミ先輩や杏子、それにいろはたち神浜市の魔法少女、そして私がいる。だから────終わらせて帰ろう。お前が続けてきたこの旅が、間違いではないと証明するために。そして……生きてまたみんなで明日を迎えよう。それが、今のまどかの願いでもあるからな。」

 

「まどかの……………今の………………」

 

今のまどかの願いを聞いたほむらは目を丸くした後に軽く笑みを浮かべて前を見据える。

いつもは気弱なくせして前で誰かを守りたがっていたまどかが他者を信じ、座して待つことを受け入れたことはこれまでほむらがたどってきた時間軸の中で一度もなかったことだ。

 

「ええ、行きましょう。」

 

 

 

 

「さやかさん!!」

 

フェントホープへの入り口がある新西神浜駅近くの屋上庭園に降り立つさやかたちにいろはが気づき、出迎える。

さやかの言っていた通り、既にそこには仲間の魔法少女たちが揃っており、最後に来てしまったことが伺える。

 

「様子はどんな感じだ?ゆきか。」

 

「うーんとですねぇ…………」

 

さやかにそう聞かれたゆきかは懐から羽根の証のアクセサリーを取り出すと可憐な花々で彩られたアーチの辺りで掲げた。

するとちょうどゆきかの目の前で風景が歪み初め、フェントホープへの入り口が開かれた。

 

「特に何か対策を施されたわけではないようです。」

 

「佐倉さんへの念話は?届くかどうかはわからないけど、一応知らせておくくらいはした方がいいと思うわよ?」

 

「ん……………」

 

ゆきかの報告に耳を傾けているとマミからそう言われ、杏子への念話を試みるさやか。

 

『んお?さやかか。ってことはもうそんな時間なのか。』

 

どうやら空間は隔てられているが、念話自体は可能らしい。

さやかはフェントホープの入り口近くに来たことを連絡しながら杏子たちの首尾を聞く。

 

『ちったぁトラブルにはあったが、今んところは中には進めてるはずだ。フェリシアとさなとかの3人は見つけられてねぇけどな。』

 

「…………トラブルとは?何かあったのか?」

 

『……………調整屋のところに行けばわかる。来いって言われてんだろ?向こうも待ちくたびれてるみたいだぜ。」

 

「‥‥‥‥了解した。ほかになにか目ぼしい情報とか見かけたか?」

 

『そういやお前らってもう中に入ったのか?』

 

「いや、まだ入り口を開けてもらっただけだ。」

 

『中に入ったらゆきかのペンダントを調べてみてくれ。こっちは黒江のが真っ黒になっちまった。このまま潜入を続けるけど、もしかしたらもう使い物にならないかもしんねぇ。』

 

「分かった、無理はするな。何かあれば位置関係のようなものを教えてくれたらすぐに飛ぶ。」

 

『ハッ…‥‥お前ならできちまいそうなのが冗談にきこえないぜ…‥‥』

 

 

呆れたような表情が浮かぶ杏子の言葉を最後に念話を切るさやか。

周りを見てみると開かれたフェントホープへの入り口の前で仲間の魔法少女たちが待っていた。

 

「さっさんさっさん!!あとはさっさんの一声で行けるよ!」

 

衣美里の声に賛同するように明日香やささらといった者たちが頷いた。

他の者たちも自身の得物を構えなおしたりと準備は万端なようだ。

 

「困った。これでは完全に私がリーダー格だな。」

 

「実際その通りでしょう?」

 

「集めた張本人が今更なーに言ってんだ?」

 

「己が責務を全うするべき、という奴だな。」

 

苦笑いを浮かべていると代表者三人から総ツッコミを入れられ、その表情を深めているとななかたちを始めとする他の魔法少女たちも頷くなりして代表者たちの言葉に賛同している様子が見えてしまいより一層肩を落とすような反応をしてしまう。もはやみんなの中でさやかがリーダーであるのは確定事項のようだ。

さやかは項垂れるようにため息一つつきながらも表情を切り替えた。

 

「行こう。私たちの日常を、明日を守るために。」

 

その言葉と共に、魔法少女たちは歪んだ空間を潜り抜け、ついにフェントホープへの内部へ侵入する。

 

「ここは…………?見たところだいぶ下のエリアのようにも見えるが……………」

 

「下も何も一番下の階です。上の階層へのルートはこっちです。ただ───」

 

「…………突然どうした?」

 

上へ行くルートのために先に潜入した杏子たちも乗ったおもちゃの列車を指差すゆきか。

しかし、その表情はどこか気まずそうなものを浮かべていた。

 

「今更白状するようで心底申し訳ないのですが…………実はわたくし、契約してからものすごくトラブルに巻き込まれやすい体質になってしまいまして。」

 

「…………………もしかして、アレがずっとこっちを見てくるのもそのせいなんですか?」

 

そういうななかが向いている先には熊のぬいぐるみを頭だけ引きちぎったような風貌をしたデカブツが見つめていた。

 

「あー………………警備用のウワサです。その、ごめんなさい。」

 

「一体だけならなんとか────」

 

ななかの隣にいたあきらが拳を構えようとした瞬間、警備用のウワサが次々現れ、その数を少なくとも10以上に増やした。

 

「全員列車に乗れ!入って早々の分散は危険だ!!」

 

さやかの指示に戦闘を回避し、一目散におもちゃの列車に飛び乗る魔法少女たち。

しかし、飛び乗ったはいいものの肝心の列車はピクリとも動いてくれない。

 

「あれっ!?この列車動かないんだけど!?」

 

「実は定刻通りにしか動きません!!」

 

うんともすんとも言わない列車に文句を言ってしまうささらにゆきかが悲鳴のような謝罪を挙げる。その間にも警備用のウワサたちは巨大な口を自身の体が隠れるほど広げながら猛烈な勢いで迫ってくる。

 

「ッ…………!!」

 

見かねたほむらが列車に触り、自身の魔力を流し込む。

すると列車全体が紫色の光に包まれ、ほむらの魔力に包まれた列車はひとりでに動き出し、進み始める。

 

「動いた!!でもさっさんが!?」

 

「あの人は空を飛べるのでいいでしょう。」

 

「そうだった!!」

 

乗らずに残ったさやかに衣美里がぎょっとした様子を見せるが、直後のななかの言葉にぎょっとした顔のまま納得した雰囲気を見せた。

 

「オーライザー、ドッキングモード!」

 

先行く列車を見送ったさやかはオーライザーを呼び出した。

少し旋回しつつ、背後に回ったオーライザーは機首を後ろに向けつつ、連結用のジョイント部分を露出させ、さやかの背中とドッキングを行う。

 

「ダブルオーライザー、目標を殲滅するッ!!」

 

GNドライヴから放出される粒子量が増大するとオーライザーのサイドバインダーと二振りのGNソードⅡを向ける。

構えた先に一瞬光が灯ったと思った次の瞬間、さやかの体の一回り以上巨大なビームが発射される。

その威力は思わず先を進んでいた者たちが発せられた光と音で驚きのあまり、身を固まらせるほどだった。

そのビームが通った先はことごとく焼き尽くされ、ウワサの集団をかけらも残さず丸ごと消し飛ばした。

 

「─────ウワサ相手なら火力を気にする必要はない。」

 

「すっご…………めっちゃ頼もしい……………!!」

 

「……………あの人に本気でかかられたらあんなのに対応しなければならなくなるんですね。」

 

「さやかちゃん曰く近接寄りって聞いてはいるけど………………」

 

「そもそもさやかのリーチが長すぎてもはや中距離から格闘振ってくるようなものネ。これじゃ他の魔法少女も息できないネ。」

 

「常々相手にしようとすることすら憚れるような無法っぷりですね。」

 

さやかの見せる超火力に感嘆の声をもらすひみかのような反応や一度さやかと戦ったことのあるななかたちのように全力を避けたがる理由がわかり、達観に近い遠い目を見せる魔法少女たち。

 

「……………あの子、もっと火力出せるわよ。」

 

そんな中飛び出たやちよの言葉にその場の魔法少女たち全ての目が向けられる。(マミとほむらは除く)

 

「もしかして、電波塔の時のですか?ウワサの領域を外から破壊していましたけど。」

 

『ウワサの領域を外から破壊…………?』

 

いろはの言葉に魔法少女たち脳裏に疑問符が浮かぶ。

ウワサの領域に実際入ってみて感じたことは性質がどことなく魔女の結界と似通っていることだ。

つまり、決してイコールであるわけではないにしろ、さやかは魔女の結界を無理やり外から壊せる可能性があるということだ。

 

「あれはさすがにこんなところでは使うことはできない。もっと障害物の少ない場所なら……マミ先輩。」

 

「なにかしら?」

 

「前方の進路確保を頼む。これから騒がしくなる。」

 

「─────ええ、そうでしょうね。」

 

 

これから予想される状況に気を張った表情で頷きあう2人。

そのタイミングでフェントホープ内に鳴り響き始める警報音。

明らかな異常に魔法少女たちも状況を把握する。

向こうに自分たちの侵入がバレたことを。

 

『みんなー!!たいへんたいへんだよー!!このフェントホープに、私たちの邪魔をする魔法少女が侵入してきちゃった!!救済の最終段階があるから、灯花たちは手伝えないけど、黒羽根や白羽根のみんなはその魔法少女たちを追い出して!!』

 

「今の放送、灯花ちゃん……………」

 

「今のが里見灯花か。なんというかやはり、どこか苦手な声をしている。」

 

どこか猫撫で声のような放送をしてきたのが灯花であることがわかったいろはは表情を曇らせた。記憶ミュージアムで顔を会わせたとはいえ、やはり知り合いが他者に危害を加えている事実は相応に堪えるようだ。

 

「………遠距離攻撃が出来る魔法少女は線路に近づく敵を頼む。どこまで強引な手段をとってくるかは未知数だが、少なくともここが崩されると全員に危険が及ぶ。」

 

さやかの言葉に魔法少女たちがうなづくと前方車両にかこ・相野・ひなの(彼女が出す試験管は爆発させることができる)・やちよといった遠距離攻撃のできる魔法少女たちが集まる。

 

「ほむらはそのまま列車の制御を頼んだ。私は列車の後方をやっておく。」

 

ほむらにそう指示を飛ばしながらマミとコネクトするために手を重ねる。

瞬間、衣美里と同じような光の膜が彼女を包みこんだ。

 

『ハロッ!!ハロッ!!』

 

『ミダレウツ!ミダレウツ!』

 

膜がはがれると同時に二体の丸いロボットが姿を現す。

オレンジ色と藍色の色をしたロボットは耳のような部分をパタパタと動かし、機械音声ながらもどこか愛嬌のある声でマミの周りをフヨフヨと漂う。

 

「ええ、行きましょう!この力、扱いきってみせるわ!!」

 

全身を覆う緑色の装甲、両手にはピストルのような銃、そして彼女を取り囲むように存在する10を超える数の板状のシールド。何より、さやかと同じように薄暗い空間を照らす、GN粒子の輝きが彼女からも生み出されていた。

そのガンダムの名は、サバーニャ。

天使の名を持つガンダムの力が今、人々の平穏を奪うものたちに向けられる。

 

 




なお作者、スパロボOGがそんなにメジャーじゃないことを知ってショックを受けた。
まぁ、自分も初めて知った時は知ってるロボがいない・・・・・なんだこれってなりましたけど

マギレコ世界にさっさんを武力介入させるのは……………

  • ガンダムだ
  • ガンダムではない
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