味方からも敵からもヤベー奴扱いされた指揮官達のいるドルフロ 作:ホワイトアクア
上手い人は上手いね……大体ドルフロ系のヤンデレ見てると、404小隊って本当に独占欲強くてしゅき。作者はヤンデレ大好物ですので。特にモテない自分に一途の愛とかで言い寄ってきたら絶対ホイホイしたくなるし、一生彼女を愛そうとしたくなる。それが実現すればモテない問題も苦労しないよ……。
関係ない話だけど、スカウォAny%(バグあり)のRTAで5時間切った人が今年の5月に見つけた新技で3時間更新されたという言葉を見て「は……?」ってなったわ。
3分でも30分でもなく、3時間って……!?ヤバ過ぎるにも程あるわ!
次々と見つける人ってマジで凄いわ(白目)
背景お母様ならびに家族と友達へ。皆さんはいかがお過ごしでしょうか。鉄血の被害に免れたのは良かったのですが、私はそれよりもヤバい状況になっていました。
「逃がさないよ、しきか~ん……♪」
「フフフ……これで私も指揮官と家族……」
「これで私と指揮官との幸せな生活も完璧……あぁ……幸せだわ……」
「指揮官は……私の抱き枕……ずっと永遠に……」
「あははは、良かったな指揮官!こんなにモテちゃって!」
何故だか分かりませんが、重婚する羽目になりました。それよか浮気よりかは絶対に彼女なんて作らないとある理由で決めていたのに。
「どうしてこうなった……」
殆ど彼女達の目にはハイライトが無い感じで、所謂ヤンデレになっていた。グレイベル・クニクスルは今まで無い頭痛を初めて感じていたという。
事の始まりは今日の朝からだった。普段通りに早起きし、雑務をしようかとベッドからおりようとした途端、何かの膨らみが見えていた。恐る恐る捲ると、そこにはG11が何故か眠っていた。
「えぇ……(困惑)」
G11は404小隊の一人でもあるのだが、そんな彼女が一体何時からここに入っていたのだろうか。やましい事など一切してないし、酒に酔った勢いでやった訳でも無い。それ以前に未成年だから飲めないというのが大きいが。
故に昨日までの記憶はハッキリと覚えている。昨日は何時も通りに仕事を終えた後はすぐに就寝したが、その時は誰も居なかった。もしかしたら、寝ている間に彼女がこっそりと入って来たのかもしれない。でも何故?
「部屋を間違えたのか……それとも寝ぼけながら入ったとか?」
G11に限ってそんな器用な行動出来ないだろうとグレイは頭の中でそう言い切り、とりあえずHK416に連絡を伝えておいた。まだ朝だから早めに起こすのは早いだろうとシーツを戻してあげた。
「さて、仕事しますか」
こっそりと物音立てずに部屋から出るグレイ。しかし、彼は気付かなかった。
「指揮官……また離れた……一生離したくないのに……」
実はもう彼女が起きていた事に。そして、彼女もまた9と同じく強い欲望が膨れていた事に。
書類仕事もなるべく終わらせ、任務とイワロックの撃破を繰り返し、少し暇な時間が出来た。良い機会だから、この際に射撃訓練所でボウガンでの腕が落ちていないかを確かめようとそこに向かうと、既に先客が来ていた。
「あら、指揮官。貴方も射撃訓練かしら?」
「まあな。何時もは例のボウガンを使っているんだが、いざという時に想定しておいて練習しないと腕が鈍るし」
「ふふ、それでこそ私の理想とする完璧な指揮官だわ。私よりも完璧なのが少し嫉妬しちゃいそうだわ」
「俺に嫉妬してどうするんだよ。というか、俺を越えたらマズい気がしなくも無いんだが」
「違いないわね」
軽く言ってからまずは普段から使っているボウガンで腕試し。腕試しと言ったが、放たれた一撃は必ず当たる。連射しても必ず真ん中にヒットする百発百中の実力。
ブザーが鳴り響き、次々とターゲットの的が現れる。それを高速で射抜き、正確すぎる射撃で1つも外さなかった。後ろからじっと見つめていた416も「へぇ……」と感心している。
「凄いわね。銃じゃなくてボウガン1つでそこまでやれる人も早々居ないわよ」
「そりゃな。流石に弓での兵法は誰だってやらないけど、俺としちゃ銃なんて無縁だったから、良くても弓で作ってはこうして生き残る方法を考えるだけでも精一杯だったさ」
それに、銃と比べて弓は回収が出来る。放った弓矢はそのまま突き刺さったままでいるので、引き抜かない限りそのまま。銃弾とは違い何度も再利用が出来るというのが弓の特徴。
ただし、爆弾矢の様な弓矢は消費してしまうのが大きいが、単発式のロケットランチャーを軽量化させては大量に持ち運べる様な芸当も出来る為、消費はこっちの方がコスト的にも良いと言える。
「さて、次は……これをやってみるか」
グレイが取り出したのは、今持っているボウガンよりも少し小さめの武器。勿論、これもボウガンである。しかも2個。
「えっ……?」
416は驚いた。彼女の頭の中でこれから起きる事がイメージとして浮かんで来る。まさか、今度は小型のボウガン2つを使って射つのではないかと。言うまでもなく、416が考えていた予想は見事に当たる。
「嘘でしょ……?」
2つ持っているのにも関わらず、命中精度は依然として落ちてなかった。ハンドガンもそうだが、片手による射撃というのは支えきれる程の腕力や正確に撃てる実力、更には反動による防ぐ力も無いとこのやり方は難しいとされている。小さい銃でも1発放っただけでかなりの反動が来る事だってある。それを2つ持つというのはその分襲い掛かる負荷も倍になる。
しかし、グレイはそれを難なく成功している。銃ではなく弓というのもあるが、一ミリのズレも起きずに的を射抜き続け、方向転換してもブレが生じず、最後には爆弾矢で的を粉砕してフィニッシュ。これが指揮官の実力なのかと416は目の前で思い知った。
「ふぅ……どうだったよ?」
「え?ええ……完璧以上の言葉が見つからない位に良かったわ……何1つ外していないわ」
「そうか。どうやら腕は鈍っていなくて良かったよ」
「……随分とそのボウガンとかに思い入れがあるのね」
「そうだな……銃すらまともに触れた事も無かったし、ましてや見る事も無かった。鉄血から奪ってもロックされてて使い物にならなかったり、銃の知識すら無いから良くてもコイツが常に一緒だったな」
これのお陰で何度も危機を脱した。使い続ける度に自分と一体化でもしている様に感じていた。今では手に離せない代物だ。
「指揮官は銃は一生使わないの……?」
「かもな……身体が馴染んでるし、何よりも暗殺に向いている」
例えサイレンサーで発破する際の音を小さく留めても、意外と音が出る場合がある。銃は使用する銃によっては命中しにくい点があったりするのだが、ボウガンは命中や距離共々安定して使える。しかも、音を大体発しないという利点が一番の特徴とも言える。爆弾矢みたいに特殊な矢を撃てるのもまたその1つ。
「俺が言えるのは精々ここまでだな。気付けばボウガン使った戦法でどんな戦い方をすれば良いか、イメージした通りに動けるか……俺の技量としても問われるけどな」
「つまり……私達の事を使ってはくれないのね……」
「416さん……?何か暗くなってますけど?」
何だか嫌な予感がすると察知した時には既に遅く、グレイは押し倒される形で床に叩き付けられ更には腕とかを掴まれてしまう。
「あだっ!ちょ、何するんだ416!?痛たたたたた!!腕痛い!折れる折れる!強く握らないで!」
「あら、ごめんなさい。でも、指揮官が悪いのよ……私というのがありながら使わないなんて……AR小隊や他の奴等に使われるのも嫌だけど、貴方はずっとボウガン1つで戦ってたわよね……?そんな古臭い戦い方で一緒に居るコレを見たら悔しくて……ねえ?どうして私を使ってくれないの?」
「ファッ!?」
間違いなく地雷踏んだと確信するグレイ。果てには416が銃を向けては今にも発砲しそうなオーラを纏っている。何故こうなったと頭の中で何が原因なのか探っていたら、思い当たる部分が浮かび上がる。戦術人形は常に銃と一体……使ってくれればその分、戦術人形も本来の使い方や存在意義として喜んでくれると。
加えて、グレイは戦術人形ではないが、常にボウガンと一体化している。銃を一度も使わずに自身で作り上げた武器で人生を過ごしたものだ。そりゃ彼女が病んでもおかしく無かった。とにかく謝らねば色々と失いそうになる。
「その……すまなかった……」
「謝る事は無いわ指揮官。だって貴方はそうでもしなければ死んでいたんでしょ?指揮官としてなる前はそうでもしない限り死んでしまうから……でも、私だって指揮官の役に立ちたいの……ねえ、指揮官……私は……皆は役立たずなの……?」
「んな訳あるか!お前等が使えないなんて誰が決めた!ありゃ少なくとも俺等側に原因あるんだから!つっても……本当に銃の使い方すら知らないから困るのが一点張りの言い訳かもしれないけどさ……」
「大丈夫よ……何も知らなくても、私達が手取り足取り教えてあげるわ……」
「ん……?私「達」……?おい、まさか一人じゃないのか!?404全員か!?」
「貴女のような勘のいい指揮官は大好きよ」
すると、後ろからUMP45達が入って来ては恍惚とした笑顔で指揮官を見つめ、何処か艶かしい雰囲気を出していた。彼女達の纏う雰囲気を察したグレイはヤバイと青ざめる。ついでに残りの足も手も掴まれてしまい、「あ……俺の人生オワタ\(^o^)/」と段々傾いていた。
「えへへ~、やったね45姉!」
「ええ。でも、本番はこれからよ9。指揮官もそろそろ受け入れたら?」
「まずとういう経緯でそうなるんだよ!?何で!?俺、フラグとか建てた覚え無いよ!?」
「嘘つかない方が良いわよしきか~ん。9から聞いた時、私も40もショック受けてたからね」
「9……?あ!俺が彼女作らないとかそこらの辺りか!」
前回、グリフィンを案内された時にカリーナやM4、それに9までもが一緒にいたのは確かに覚えていて、その際に自分の生き方というか彼女を決して作らないと言った筈。まさかそれを9が言いふらすとは想定していなかった。しかも、伝えてから小隊一同の一致団結が早すぎて成す術もなく押さえ込まれた以上、ここから脱出するのは難しそうだ。グリフィンから離れても、彼女達はきっと追い駆けて来る。世界の果てだろうと何処までも。
「指揮官にはお礼とかまだしてないんだよ?あの時、私と40を助けてくれたのはとっても嬉しかったの。何時かその恩を返せる様に私は頑張ったのに……なのに、受け取らないってのは酷くないかしら~?」
「あたいだって本当は45と同じ気持ちだったさ。勿論、指揮官の事情だって分かってる。だけど、今このチャンスを逃したら、指揮官ずっとその気持ちを引っ張ってばかりじゃないか。あたいは……そんな辛い気持ちを抱えてる指揮官なんて見たくない」
「だから、皆に教えたの。ねえ指揮官?指揮官は本当の意味で家族になりたくないの?私達は何時だって指揮官を受け入れるよ?それとも、指揮官は嫌なの?私は指揮官を他の戦術人形に譲る気持ちなんて一切無いからね!」
「オウフ……」
「それに、45姉や40姉を見てると、二人とも楽しそうに話してるんだもん。あんなに楽しそうに話す二人の顔って初めて見たんだ。でも、何時か45姉も40姉もあの人の所について行くと思うとさ……何だか悲しくなるんだ……私だって指揮官の事が好き。45姉も40姉も好き。でも、皆がここから居なくなるのは嫌……だったら、離れない様に私が好きになって、一生家族として過ごせば良いと思ったんだ!」
「9さんも思考がぶっ飛んでますねぇ!?逃げ場無いやん!!」
完全に四面楚歌。下手に抵抗したら余計酷くなりそうだ。UMP達の言い分は分かったし、416も何故彼女達に加担したのかは大体想像出来る。大方、何事にも完璧を求める彼女だから、自分より完璧と言われた自身に対する嫉妬と憧れ、銃を使ってくれない寂しさと悔しさと恐怖。だから彼女は私だけで良い、私達と一緒に居ようと迫ったのだろう。
「ふふ、私の考えを当てる指揮官も素敵よ」
「心を読むんじゃないよ!で、G11に限っては何の理由で一緒に行動してんの!?」
「指揮官は……私の抱き枕……一生離したくない……」
「それが理由!?」
「それもあるけど……指揮官、私達の代わりにずっと任務やってくれてた。その分、サボれる時間も増えたから嬉しかった。わざと指揮官の部屋に入って寝ても、指揮官は襲ってくれなかった……ドアの鍵を壊してまでやったのに……」
「あれわざとだったの!?つーか、鍵まで壊してたんかい!!」
聞きたくなかったわそれ!とツッコミ入れるグレイ。朝もそうだったが、もしかしなくても、知らぬ間に何度か入られてたりしてるのではないかと……そう考えただけでも自分の部屋の管理能力の杜撰さが嫌でも分かってしまう。
「でも、指揮官はずっと前線……私はベッドの上で寝てばかり……指揮官に無茶させてないかとか、自分が寝ている間に指揮官が何処かに行って私を置いて行くんじゃないかって……とっても怖くて……悪夢でも見ている気分だった……」
「マジか……少なくとも俺等が基本的に前線メインだったし、基本どうでも良さそうに眠ってばっかりだったから……ついでに起こすのも悪いかと」
「指揮官の鈍感……」
「鈍感言われてもしょうがないじゃん!良いの!?俺、自由な位に暴れ回る限りだし、味方から厄災とか言われてるけど、マジで言ってる!?」
「指揮官だから良いんだよ~?何処に行っても、私達は何時だって指揮官の傍にいるからね~」
「ちょ、止めてって45……!ああっ!?」
「フフフ……指揮官の指揮官、ごたいめーん……♪」
「止めろ……!それ以上やったら……!ああっ……!AMS(意味深)から光(意味深)が逆流する……!うあああああぁぁぁぁぁッ!!」
―――ただいま映像が乱れております、404小隊の恋ダンスを想像しながらしばらくお待ち下さい。
「俺の童貞……マモレナカッタ……」
あれから何時間経ったのか分からないが、現状では404小隊の全員が良い笑顔で且つ顔が艶々してて更に綺麗になっていた。肝心のグレイは某存在感が薄い主人公の如く、レイプ目になったまま横になって倒れていた。
体力とかは大丈夫だったのかと言われたら、大体ポーチとかに仕舞ってはストックで残していたがんばり薬の助けもあり、何とか耐え抜いたらしい。しかし、結構多く消費したとか。
「逃がさないよ、しきか~ん……♪」
「フフフ……これで私も指揮官と家族……」
「これで私と指揮官との幸せな生活も完璧……あぁ……幸せだわ……」
「指揮官は……私の抱き枕……ずっと永遠に……」
「あははは、良かったな指揮官!こんなにモテちゃって!」
「どうしてこうなった……」
一方的に好きになられた女性から追われ、追い詰められ、果てには喰われた(意味深)。イケメンだから許される?違う、恋とかしたくないって自分から言ってた筈だし、相手がまさかの肉食系だったからだ。でも、こうなった。願望すら無かったのに、逃げてもずっと追い駆けるから捕まってしまった。だからこうなった。仮にも恋人を作るなら、まず相手をしっかりと見極めてから始めるつもりだったが、既に手遅れ。
「責任取ってね?パパ♡」
「畜生ォォォォォォォォォォッ!!(CV:若本)」
嬉しかったが、嬉しくなかった。迫られた以上断れなかったので、もう諦めて受け入れ、ちゃんと彼女達を愛そうと涙ながらで努力するのであった。
あの後、誓約の証を書いて提出。カリーナも何故かよっしゃぁッ!!と叫んではグッとポーズしてたが、一応喜んで祝福してくれた。指輪は後々で送られたが、やっぱり安っぽく感じたのでガチの宝石付き指輪を一から作った。最初から作るとは予想もしていなかったらしく、そこまでしなくても良いと言われたが、残っている鉱石とかが勿体無いので、存分に使った。
指輪を作り直してから数日後の夜。グレイは結婚した事を親に報告しようとしていた。タブレットで自宅の電話番号を入力し、数回コール音が鳴った後、男性の声が聞こえた。
『お、グレイじゃないか。久しぶりだな。どうしたんだ、電話なんかしちゃって』
「ああ、久しぶり父さん……えっと、いきなりで済まないけど……俺、結婚しちまった。しかも、重婚で」
『お!?今まで結婚願望が無かったお前にか!いやー、めでたいじゃないか!でも、重婚ってどういう感じでそうなったんだ?』
「全員病んでた」
『あちゃー……一番ヤバいタイプか……でも良いじゃないか!モテないよりかは!』
アッハッハッと笑うグレイの父親。どうやら彼の父親はその手の知識に知っている人だったので、相手がヤンデレなのだとすぐに分かった。
他人事じゃないんだがなぁ……と内心毒づくが、身から出たサビなので、言いたい気持ちをグッと抑えた。
『にしても、お前が結婚か……お前は自分の将来とかそういうのには興味が無くて、ハッキリと決まらないまま成長したんだったな』
「自分のしたい事とかが無くて、誰かに将来の夢は何ですかって言われたら適当にでっち上げて答えたのは良く覚えてるよ。何にも決まらないままだったけど、一度だけしてみたいってのがあったんだよね」
『それが、旅だったんだよな』
きっと旅をすれば自分のしたかった事や将来の夢とか、それらが全て見つかるかもしれないと。世界を見て、何があるのか……それがグレイにとっての楽しみとして見つけた1つだった。
「アルバイトとかで必死に稼いで、仕送りとかもやりながら頑張ったよ。俺のワガママに付き合ってくれた鷹山にも感謝してる」
鷹山は何もする事が無い普段の生活を続けるのが嫌で、何時しか外の世界を廻りたいという願いを叶える為にグレイと一緒に歩みを始めたという。ただ、本当の理由はまだ隠されていそうな気がするが、そこは深く聞かなかった。いちいち人の事情を突いても相手が嫌な気分になるので、TPOは弁えていた。
「旅先で色々と使えそうな奴は送ったよ。役立ってる?」
『ああ、お前が以前に言ってたガーディアンって機械か?ついさっきも鉄血を見付けたのか、レーザー連射してたよ。あれを大量に配備してくれたお陰で鉄血から襲われる被害も少なくなったよ』
旅先の途中で鉄血人形に見つかっては襲われ、道中で見落としていた崖に転落。そこで初めてアイザックや例のガーディアンだけじゃなく、シーカーストーンやマスターバイク零式も使える様になったが。
今ではガーディアンもアイザックの魔改造込みでグリフィン周辺に大量配置されていて、全てのガーディアンが小型のガーディアンと同じく連射出来るタイプとなっては威力も倍増。歩行型のガーディアンは流石に細い足では耐久性に弱いと思われたのか、脚の太い四脚タイプに変更し、大きくジャンプ出来る様になった。
この魔改造によってグリフィン周辺は鉄血完全不可侵領域と化し、難攻不落の基地と後に呼ばれる様になった。その実力を発揮した際には上官であるヘリアントス(略称:ヘリアン)もドン引きしていた。その時にはこんな会話も。
「貴様……これを何体配置した……?」
「えーと……固定砲台型、小型、歩行型、ドローン型の4つで、全部の総数で500体です」
「ごッ……!?500体だと!?何考えてるんだ貴様等!?それだと人巻き込んで死ぬぞ!?」
「大丈夫ですよ。アレ、鉄血だけ認識してるタイプなんで。一応、サーモグラフィーとか嘘発見器とか多種多様の機能もついていますので、特殊なケースじゃない限り潜伏しても必ずバレます。なので安心して下さい」
「戦車一台を破壊出来る威力を出すレーザーを3回連続発射するタイプの何処に安心出来る要素あるんだ!?」
と、焦りに焦っていたが……ガーディアンの実力を発揮した時には確かに使えそうだ……と渋々納得していたとか。ちなみに、目は相変わらず弱点だが、たった3秒でリカバリーする鬼性能と化した。
これには鉄血人形達も逃げるしか無く、ハッキングしようにも出来ない仕様となっているので、ドリーマーとかエルダーブレインは頭を抱える羽目になったとか。
『毎回鉄血がやられる度にこう言いたくなるんだよなー。見ろ!鉄血人形がゴミのようだ!って』
「威力が実際物語ってるしな……バルスと言われてもしゃーない」
『そうだな、ハハハ。あ、ついでに聞きたい事があるんだが、アレ以外で何か送ってないか?この前通帳見た時、結構な金額で増えてたんだが……まさかじゃないだろうな?』
「そのまさかだよ。俺、グリフィンに就職しちまった」
グリフィンに就職出来たという報告を受けた父親は目をキラキラさせながらグレイの就職を喜んでいた。
『あのグリフィンにか!だったら、そりゃ納得だわ。ホントお前には色々と助けて貰って感謝してるよ。つっても……本当はそこまでお金には困ってないんだけどな。そろそろ老人迎える俺や母さんはさっさと死ぬ定めだと神様言ってるし』
「そんな神様いねーし。それに……何にも夢すら見つけられず、親の脛をかじったまま生きてたんだし。少し位は恩返しさせてよ。この職場とかでさ、何となくだけど……自分に似合ってるんじゃないかって今更になって考える様になったから」
『ったく……そんな事しなくても良いんだよ。俺はお前等が生きて、里帰りした時にその元気な顔を見せてくれりゃ嬉しいんだからよ。帰る時は嫁さん連れて帰って来いよ。何時でも待ってる』
「うん、そうするよ。まだ時間あるけどどうする?」
『そうだな……折角だからお前の思い出話とかグリフィンの仕事とかの話、色々聞かせてくれや』
「分かった」
それからはずっと遠く離れながらも通話越しで思い出を語り続ける。沢山の話を父親に聞かせながら。
机の上には自分と404小隊の全員が揃った集合写真が飾られ、置いてある指輪も少しだけ眩しく輝いていたのであった。
何時も通り元ネタ解説。小さいネタも含む。
・「([∩∩])<死にたいらしいな」
第1話ですっかり入れ忘れていたコレ。爆ボンバーマンTASにおいてコイツが絶対言いそうな台詞。本来はボスなんだけど。TASでのボンバーマンは大体スタイリッシュに爆弾置いてジャンプするし、舐めプは勿論、無駄の無い動きで敵を落としたりするので、鬼畜というだけでは済まされない気がする。
・貴女のような勘のいい指揮官は大好きよ
元ネタは鋼の錬金術師での台詞で「君のような勘のいいガキは嫌いだよ」が正解。逆に大好きなんて言われて、今の404みたいに囲まれたらヤバいけど。
・AMS(意味深)から光(意味深)が逆流する……!うあああああぁぁぁぁぁッ!!
アーマードコアフォーアンサーから逆流王子ことフラジールが最後に言った断末魔。グレイベルはプランDどころの話じゃなかったけど。
・マモレナカッタ
テイルズオブグレイセスの主人公、アスベルが戦闘中で死んだ際の台詞。公式でもネタにされているが、グレイは果たして童貞守る必要あったのか。
・某存在感が薄い主人公
ゆるゆりの赤座あかり……なのだが、本当に存在感が薄く、出番が滅茶苦茶少ない方。ついでに本当にステルスレベルにまで消えた。死に掛けシーンは言うまでもなく5話のアレ。
・がんばり薬
ブレスオブザワイルドでがんばりゲージを回復する為の薬。大体料理とかで作れる。今回の場合、あっちの意味でがんばりゲージ(意味深)を回復する必要があるが。
・ガーディアン
ブレスオブザワイルドにおける二大トラウマの一つ。いきなり序盤から固定砲台型が祠の近くに出現していて、気付かれた時には不穏なBGMとピピピピピというロック音が。数秒後にレーザーを出すが、ハート14個以上と炎上ダメージのオマケ付き。序盤で装備揃えても死ぬ。盾で防いでも大体の奴は一発で壊れる。盾パリィでレーザーを弾き返せるが、マスターモードではチャージ時間に不定期にフェイントを混ぜるという鬼畜な仕様でパワーアップした。
ガーディアンには小型、固定砲台、歩行型、ドローン型での4つのタイプがある。朽ちたタイプとルーダニアは例外。ここでのガーディアンは小型と同じく3回連射して撃てる他にロック時間が大幅に短縮、目潰しされても3秒でリカバリーする、尚且つ大量配備と様々な機能を加えられたアイザックによる魔改造済みという鬼畜兵器と化した。これのお陰でグリフィンは鉄血からの攻撃を一度も受けずに済み、鉄血も泣く泣く逃げざるを得なかったという事態に。
・見ろ!鉄血人形がゴミのようだ!
某天空の城における有名台詞。実際、ガーディアンのレーザー喰らったらゴミ所か灰になって消えるんですが(震え声)