やはり俺が十師族を守護するのは間違っている。   作:ハーマィア

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今回ちょっと文量あるです。

2020 9/1 タイトル変更しました。

〜人物紹介〜


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 とある人物のクローン。作中登場危険人物筆頭。人格がではなく能力的にはだが、それでも既存の人類を大幅に超えた力を持つ。比企谷が恐れている〝彼女〟ではなく、その存在は八幡を含めて誰も知らなかった。


複製魔法師体『ネファス』

 広大な砂漠のとある場所に、一滴の水滴が落ちる。

 

 子供の小指の先程もない小さな水滴だ。

 

 だが、その水滴が砂の最初の一粒に触れた途端、そこから全てが水へと変わった。

 

 砂に水が染み込むだとか、混ざり合って泥になる箇所すら無かった。

 

 全てが砂であり砂漠だったその世界は、瞬く間に水——海の世界へと変貌を遂げた。

 

 深度不明、最端座標認識不可。全てが均等に深度3万メートルもある巨大なプールのようだ。

 

 捉えきることのできない、ただ広大な海と空気の狭間で、水面にぷかぷかと浮いているのは比企谷少年だった。

 

 少年は空を見上げる。真っ黒で何もない、墨のような空を。

 

 当然だ。この世界には太陽もなければ恒星も無い。

 

 あるのはただの水と空気と少年だけ。

 

 しかし少年は、水に浮かんだまま、空に沈んでいく感覚を知覚した。

 

 最初は水に押し出されるように、水面から出た後は空気に抱かれるように。

 

 ふわふわぽわぽわ、ゆっくりと浮かんでいく。

 

『——いちゃん、——ちゃ——!』

 

「……?」

 

 今、何かが聞こえたような。……気のせいか。

 

 偶然耳に届いた雑音は、しかし波の音に紛れて消えてしまった。無くなってしまったものはしょうがない、気にするのははっきり言って無駄だ。

 

 声を受けて尚、少年は空へと昇り続けていく。

 

 しかし——

 

「……?」

 

 いつの間にか、少年の手を掴んでいた手が、空に昇ろうとする少年の行動を妨げた。

 

『お兄ちゃん! そろそろ起きて!』

 

「——っ!?」

 

 突如耳元で鳴り響く爆音、いや少年の妹の声。先程も聞こえていたが、今少年はその声をやっと聞き取れた。

 

「……。あ?」

 

 しかし——声が聞き取れた途端に暗黒の帳は剥がれ落ち、それと同時に形而下全てに広がった白炎が世界の色を取り戻す。

 

 眼が、醒めた。

 

「……なん、だ?」

 

 しかし、いつもの目覚めとは違って体が思うように動かない。というより、何かが身体に覆い被さっている。そしてそれは布団の重さとは明らかに違っていて、心地良い柔らかさと温かさがあった。

 

 ……どうせ、かまくらだろうな。

 

 八幡がまず思い浮かべたのは、家で飼っている猫。

 

 自分には決して懐くことはなく、そのくせ寝ている時などはこうして胸の上に乗ってくるのだ。

 

「……」

 

 無言のまま、八幡は腹、或いは腰元にまで下がっているであろうタオルケットに手を伸ばす。

 

 退けようとしても最後にはまた戻ってきてしまうので、タオルケットさえ被ってしまえば、何故かその感触を嫌ってかまくらは出て行く。最近知ったかまくら撃退法だ。

 

 ただ、八幡の手に触れたのは、タオルケットにしては肌触りの良い、やわ餅のような触感の何か。断じてタオルケットではない。

 

「……っ!?」

 

 人差し指で押してみれば、ハリのある弾力とスベスベで心地の良い手触りが指の腹に伝わってくる。これで、八幡が現在触れているのは猫ではないということがわかった。

 

「…………うぅ」

 

 ……………………ワイ。

 

 ただ、八幡が指を動かすと同時に聞こえてきた音が、八幡は気になった。

 

 ……なんか、呻き声が聞こえた?

 

 呻き声。動物の鳴き声ではなく、ヒトの、喘ぎにも似た苦しみの声。そんな声に似た音が、八幡の鼓膜を震えさせた。

 

 けして、聞き違いなどではない。八幡は、起こりうる音は1キロだろうが100キロだろうがどんな場所でも逃さずに聴くことが出来る。無意識のうちに行われる音域の調節なども完璧にこなし、八幡の地獄耳はそれをとある少女の喘ぎ声であると断定した。それも、旧知と言っても過言ではない程には知っている、知り合いの声だ。

 

「……んっ、…………あっ、……う、っひぁう…………なんで、そう、ピンポイントでそんなところを……」

 

「…………」

 

 意識が微睡から抜け出しつつあるからだろうか。やけに鮮烈に、過激な程に神経を灼き散らすその声は八幡の耳に響く。

 

 その声を聞き、八幡はまずこの場所から逃げ出す為の手段を、瞳を閉じた暗闇の中で模索していた。

 

 だが、空想でできることにも限度がある。今までにもこの家の住人が八幡の布団に潜り込んできた事(件)があったが、その個人によって対処法は千差万別と言っても過言ではないくらい、同じ手が通用しなかった。

 

 布団に包んでその隙に逃げようとしてもいつの間にか自分が包まれていたり、瞬間移動や閃光機動での逃走を謀ったならば危うく処女を捧げられそうになったり。

 

 女難の相というものが可視化できるとしたら、顔に大きく文字で書いてあるのは間違いないだろう。

 

 ただ、それだけ多くの人に好かれているということはそれだけの付き合いをしてきたという証拠であり、それだけ多くの対処法を有しているということでもある。

 

 症状に対する医薬品のように、的確に処置をすれば逃げることも容易い。

 

 その成果なのか、その方法を採用し始めてから布団に潜られる日(昨日と一昨日とその前とそれ以前)の逃走成功率は1割を超えていた。

 

 ……9割近い確率で失敗するという事実は触れてはならない禁である。

 

 だが。兎にも角にも、現状を把握しなければ何も始まらない。

 

 恐る恐る、ゆっくりと眼を開く。

 

「……?」

 

 そして八幡は、目を開けてまず揉んだり押したりする前に状況確認しなかったことを……激しく後悔する。

 

 何故ならば、その少女は戦略級の問題(爆弾)を抱えていたからだ。

 

 

 

「……誰だ、お前」

 

「ん、実際に言われると傷つくわね。ワタシ(・・・)がハチマンにやってあげたいだろうな(・・・・)って事をしてあげてるのに」

 

 

 

 ……その少女は、今八幡の家に寝泊まりしている人間のどれにも該当しない。かといって、その他の人間なのかと言われたならそれにも当てはまらない。

 

 ただ、遠く離れた異国の地(アメリカ)に、この少女と瓜二つの顔を持つ少女が1人、いる。

 

 褐色の肌に、髪を解けばその身長よりも確実に伸びていそうな、絹のようでいて晴れた日に見る小川の清流のような眩さを感じさせる、美しい金色の髪。

 

 USNA軍統合参謀本部直下、魔法師部隊通称『スターズ』で第一隊の隊員(・・・・・・)を務めている筈の少女——

 

「会いに来ちゃった。愛してよ比企谷八幡(ダーリン)

 

 ——アンジェリーナ=クドウ=シールズの色違い(・・・・)が、太ももと太ももの間に八幡のお腹を挟んで、本人よりも発育が良いらしい「胸」越しに見下ろしていた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 地下およそ八千メートル。USNA(アメリカ)陸軍、秘匿研究所『アルモス』。

 

 人の住む環境では無い程の地下にアルモスが設立された表向きの理由は〝深下地層の調査〟であり、マントル層にある物質の採取を最終的な目標と定めて、研究者たちは国の助成を受けて日々取り組んでいる筈だった。

 

 しかしその実態は、世界一の軍隊を自称するスターズから魔法絡みの成果・実績・地位を略奪する為の魔法開発施設であり、そこにおいてはどんな非合法行為であっても、開発のためならば注意書きを受け取るだけで人体実験が黙認されてしまうような場所だった。

 

 ただ、当然ながら民間人を実験に使ってしまえば、それがたとえ生きる選択肢を却下された犯罪者であったとしても、非合法行為という名の足がつく可能性が発生してしまう。

 

 だからといって被験予定体の戸籍登録抹消の為にあらゆるリスクを背負うのは割に合わない。

 

 そして、悩まれた末に陸軍上層部で出されたのが『人造人間』を用いた研究実験。

 

 人造であれば戸籍を作ることなど容易であるし、研究に一生従事する事になる人間や施設・場所を確保すれば、あとは極秘裏に回ってくる成果の観察をしているだけで済む。

 

 ただ、これを考案した上層部は研究をする側である人材調達の段階にて、賛同する人間が想定した数に満たず、人揃えに一度行き詰まったものの、薬と脳外科手術により意欲あるなしに関わらず、能力がある研究者達を半分人形化する事で無事調達を終える。

 

 場所は衛星から盗み見されるのを嫌って地下に造られ、実験は数ヶ月前からスタートしていた。

 

 地球の中心に近い為か温度が200度を超えるこの場所で、防護兵装(クローゼス)と呼ばれる作業服に身を包んだ科学者達が耐熱処理の施されたタッチパネルに触れたり、時折頷くなどの反応を見せながら、作業を行っていた。

 

 作業とはいっても、汗と熱にまみれた不潔な環境下における過酷な労働ではない。

 

 魔法の登場や、それに伴う今まで未解明だった物質の構造や性質の解明、二十世紀半ばに起きた技術革新などにより技術者や科学者達がレンチを手にして汗をかきながらネジを締める——なんて光景は五十年よりも昔に淘汰されているからだ。

 

 作業着である防護兵装は動きやすさ重視で設計されており、ジャージのような身軽さで宇宙服のような防護性能の高さを誇っており、研究者達は逆に心地良さげな様子で仕事に取り組んでいる。

 

 他にも二十四時間体制の全部品監視システムに始まり、周囲が常に高温である為に役に立たないサーモグラフィーの代わりに研究者の生気を捉えて体調の不良などを計り出す「アストラル・グラフィ」システムなどの研究者の体調管理に至るまで、全て機械による自動化がなされている。研究者がやるのは作業進行の確認と決定・否定ボタンの押印だけだ。

 

 無論、そのシステムについては彼ら研究者がこの施設の仕組みを把握し切れていないのではなく、地中の温度が二百度を超えるこの人工地獄の中で、余計な作業により研究者の集中が損なわれないように配慮された結果だった。

 

 ただし。

 

 研究者たちの視線を集める、厚さ1メートル超えのガラス越しに檻の中で耐熱が施されているだけで防熱などの処理が行われていない検査着1枚を着ただけの、直接地中の熱に晒されている『彼女』の事情は一切考慮されずに、ではあるが。

 

 少女の健康が考慮されていない——とは言っても、二百度を超えるその気温の中でうたた寝をしているくらいなのだから、その必要が無いのかもしれない。

 

『…………』

 

 体育座りのまま寝ぼけていた少女は、ゆっくりと眼を開けた。たったそれだけの行為で銃を突きつけられているかのような緊張が研究員達の間に走り、ある研究員は腰を抜かしたように地面を這いつくばりながら部屋の隅へと逃げてしまう。

 

 それは、彼ら研究員にとって抹消されたはずの、感じないはずの恐怖という感情。

 

 ありもしない感性を、その少女は自分を見た生き物に思い出させていた。

 

 戦車砲ですら通さない防御力を持つガラスが対象と自分との間にあったとしても、視覚的な恐怖はやはり本能に響くものなのか。いや、少女のこれはそれ以前な気がする。

 

 自身を囲む藍色の檻の中には、ボールや音のなるリング、積み木など、知育玩具がいくつか転がっているが、そのどれもが彼女が眼を向けた途端に青色の灰、砂となって存在が無くなる。その様子を見ていれば、腰が抜けて立てなくなるのも当然かもしれない。

 

 少女は再び目を閉じ、眠りにつく。そこら中から安堵の声が聞こえるが、その直後に『何故自分が安堵したのか』わからないといった顔をする者も多かった。しかし、中には1人だけ『素晴らしい』と笑みさえ浮かべてしまう狂気の研究者がいた。

 

 研究対象に魅入る。そんな精神を持ち合わせている方が、このアルモスでのあり方としては正しいのだ。

 

 怖気付く他の研究員達にその研究者は嬉々とした表情で、ガラスケースの中の少女の〝兵器としての素晴らしさ〟を語る。

 

 それを意味として理解しているものはほとんどいなかったが、研究者の〝我らの悲願〟という言葉にはその場にいた研究員の全員が、その震え上がっていた体を立ち上がらせる。思い出した感情を再度忘れ始める。そこに、魔法の力が発揮されていた。

 

 良くも悪くも、その研究者のおかげで、研究員達は正気に——狂気に、立ち直ることができた。

 

 そして、皆が唱え始める。アレは我らの希望、我らの夢であると。

 

 狂気が雰囲気を支配するこの場において、誰も彼もが自分を正義であると信じて疑わない。

 

 ……地上では自分たち調査隊は事故に巻き込まれて死んでいることになっていて、今彼らが行っているのは完全な非合法作業である事など、彼らは自覚すらしていない。

 

 ただただ、狂気に満ちた熱意だけが研究室の中を渦巻いている。

 

 その狂気がどこから湧いているのか、自分たちは何故ここにいるのか。それもわからないまま、研究員達は少女を観測する作業に戻っていた。

 

 研究員達が作業を続けていると、研究員の1人がリーダーと思しき——先程真っ先に少女に魅入っていた研究者だ——人物に声を上げた。

 

 前置きも驚きもなく、ただ唐突に挙げられたその声に、研究者はデータを見ていた顔を上げた。

 

〝主任。第八十三番管区の固定変熱設備が融解しています〟

 

 主任と呼ばれた男は、その研究員に対して振り向いた。

 

〝なんだと?〟

 

〝続けて空調設備蒸発。三番管理事務所、七番から十七番通路までが融解。カメラの映像が来ていません〟

 

 空調設備の故障により、研究室内は緩やかに温度が上がっていく。

 

〝避難経路の八番が潰された? 侵入者か? その姿は確認出来たのか?〟

 

〝いいえ〟

 

 その言葉と同時に、元に戻っていた研究員の頭が吹き飛んだ。

 

 血糊が飛び、主任の男の白衣を赤く染め上げる。

 

 研究員が死んだ事に対するどよめきはなく、正しい感情が宿っている筈の主任の男は研究員が座っていた場所から生えてきた、溶岩で出来た触手のようなものをただ見つめていた。

 

〝メクロモーノンの着席位置から超高温物体が出現。灼けるような熱さを感じます〟

 

 真横で主任の男以上に血浴びをした研究員は、人間としての機能を停止したその研究員の代わりに状況を報告し始めた。

 

〝魔法発動の痕跡は?〟

 

〝ありません〟

 

 主任の男の問いに対する回答は簡潔なもので、それを発した後、その研究員も溶岩に呑まれ、血飛沫すら上げずに燃え尽きた。

 

 その後一気に研究員達から報告が上がる。

 

〝監視対象が姿を消しました〟

 

 無表情な研究員はその言葉と共に胸を貫かれて死んだ。

 

〝檻の中に巨大な縦穴を発見。ここから脱出したものと思われます〟

 

モニターではなく窓ガラスを指差し、肉眼で確認できるものをわざわざ指し示して、その研究員も上半身と下半身の二つになって死んだ。

 

〝通信施設及びシェルターが溶岩に飲み込まれています〟

 

 上から降ってきた溶岩に飲み込まれ、

 

〝通信手段がありません。助けを呼べま〟

 

 顔半分を抉られて言葉の途中で燃えた。

 

 主任の男以外の全員が死亡したところで一際大きなマグマが主任の男の前に湧き、その中から檻の中に囚われていた筈の少女が姿を現した。

 

 不満げな表情で少女は口を開く。少女の金髪が、マグマの熱気に当てられているのか、海を漂う海月の様に揺らめいていた。

 

【——ハチマンは、どこ?】

 

 何か言葉を発している。だが生憎と主任の男には理解できない言語のようで、何を話しているのか、理解できなかった。

 

 だから彼は、彼ができる最上位の敬意を少女に捧げる。

 

〝麗しの姫よ。御身に対するこれまでの数々の仕打ち、ご容赦ください。ですがこれは、我々なりの貴女に捧げる愛なのです。我々をいくら恨もうとも憎まれようとも構いません。ただ、これだけは覚えておいてください。我々はあくまで——〟

 

【煩いの】

 

 一閃。少女が右腕を右から左へ、丁度男の頬を叩くような仕草を見せると、壁から吹き出したマグマが男を呑み込んだ。

 

 今度こそ本当に、少女以外に誰も生存者はいなかった。

 

【——さて】

 

 そんな中、殆ど空気中の酸素が火によって消費された常人であればまず息ができない空間で、少女は上を見上げた。

 

【ここにはワタシの居場所はない。であれば、何処に行くべきか】

 

 しばらく考えたあと、全てがマグマに呑まれつつある火の海の中で、少女は確かに笑みを作った。

 

【セキニン——とってもらお】

 

 それは、太陽のように明るく、天使のように楽しげな笑みだった。

 

 

 

 

 

 

 現地時間、午前二時〇〇分。

 

 

 USNAのとある海岸にて、数人の美女達とナイトウォークを楽しんでいた陸軍幹部Aの下にある知らせが届く。

 

 しかし、それを読んだAは直ぐにそれを閉じ、美女達との会話に戻った。

 

〝どうしたの?〟

 

 という問いかけには苦笑しながら手を振って応える。

 

〝いや、なんでもない。次の作戦に関する連絡だよ〟

 

 Aの下に届いたメールにはAが管理しているアルモスの反応消失の旨が記されていたが、それをAはあえて無視した。

 

 元々、Aを含めた陸軍上層部の、計画に賛同している者たちの間ではある〝取り決め〟がなされていた。

 

 アルモスが爆発なり失敗なりでその反応をロストした場合、余計な手出しはせずに徹底無視を決め込む事にしていたのだ。

 

 対象は地下八千メートル。脱出の通路などは死亡事故の報道と共にとうの昔に塞いで民間企業に売り渡してしまったし、表向きの責任者は事故のストレスにより気が狂って身投げをした事になっている。故に、地下の人間が全員死んだところで、万が一にも漏れる心配はない。

 

 だからAは、次週にでもアルモスの消失について仲間たちと話し合うつもりで、もうアルモスについては忘れる事にしていた。

 

 だからだろう。被験体の少女が八千メートルもの距離を登り、生きて地上に出る事など、最初から警戒どころか想定すらされていなかった。

 

 その後少女は、生まれ持った知識と変装する能力で、極東の国を目指して辿り着いてしまうのも、彼女の目的である八幡以外は、知る由もなかった。




まだ入学編だよぅ。゚(゚´Д`゚)゚。
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