やはり俺が十師族を守護するのは間違っている。 作:ハーマィア
一方その頃、主人公に危機が迫っていた!!
前略。
「んちゅ、ちゅ、ちゅう……っ、ちゅるっ、……ん、ん……!」
それは、例えるならマグマ。
火傷をしそうな程に熱を帯びた唾液が、2人の口腔を行き交い、舌でかき混ぜられ、混ざり合う度に二人のボルテージは高まっていく。
「んむっ!? ……んちゅ、ちゅっ、ちゅう……くちゅ、へ…………へあ」
すでに片方の少女はその興奮に脳が耐えきれずにショートを起こし、思考を放棄していた。
「……ふぅ。——んっ」
一度離れたかと思いきや、そこに更に追い討ちをかける一条雅音。
少女の顎に触れ、背中に腕を回し、彼女を引き寄せた。——そして。
「んれ、んちゅ……くちゅ、ちう…………っは、……はあ。……オシオキだよ、比企谷。……勝手なことをした、罰」
恍惚とした笑みを浮かべながら、その腕に抱いた少女の耳元で熱い息を吐く雅音。
雅音に抱かれている少女は、——もう意識があるのかどうか、怪しかった。
「……はゆ、ぁく……ぁ」
少女の後頭部に登っていた手を離し、そのままの指で自分とねっとり絡み合っていた少女の唇をなぞる雅音。
まるで余韻を愉しむかのような仕草の後、何らかの気配、或いは何か思ったのか、唐突に背後を振り返った。
「ん? あれ、そういえば近くにいた男はどうしたんだ?」
「……ぁ……う、はぇ……?」
でろんでろんに酔っ払った、或いは腰砕けにされた処女のような呂律の回らなさで雅音の言葉に反応する少女——改め、八幡。
雅音と八幡(♀)の体が離れ、今まで八幡の体勢を維持してきた支えを失った事で、八幡は地面に崩れ落ちた。
「はにゃあ、ふええええ……?」
二人に何があったのか。
詳しくはこの話の冒頭を振り返って戴くか、これまでの雅音と八幡を見ていてずっと顔を赤くしたままの氷と翼の反応から察してほしい。
「……まったく、最近は魔法師に対する風当たりが強すぎ——あれ? どうしたんですか、その人」
そんなカオスな現場に、警察の事情聴取から解放されたいろはがやってきた。
二十九家の力(プラス「また比企谷さんですか!」)が働いたお陰(……?)でいろはが警察署にまで連行される事はなかったが、その顔には「置いていかれた」という不満がありありと浮かんでいた。
が、八幡のあられもない姿を視界に入れた途端、彼女は表情を変えた。
「——ちょっ先輩それ大丈夫なんです!?」
八幡に駆け寄り、抱き起こす。
「先輩! 先輩!」
「……いっしき……?」
朧げながらも反応する八幡にいろははほっ、と安堵の息をつく。
「……ああもう、慣れない体で無茶するからですよ!」
「うぐっ」
いろはが八幡を叱りつける横で、何故か雅音がダメージを受けた。
肉体的なものではなく、自責の念から来る精神的なものの様子だが……。
「さっきまた能力使ったでしょ! 事象の上書きでも書き足しでもない〝書き直し〟が今の先輩にどれだけ負担になるかわかってやってます!?」
「……だい、じょぶ、だか、ら……」
「そんなフラフラで何言ってんですか」
「うがっ」
胸を押さえ、地面に手をつく雅音。
「ただでさえ魔法が使いにくい体なのに、記憶や電子媒体の改竄を行った上でそんな魔法を強制的に使ったりしたら、普通なら間違いなく寿命が縮む! 今にも倒れて死んでもおかしくないんですよ!!」
目尻に涙すら浮かべて激昂するいろは。
「……わかってるよ。でも……」
彼女に支えてもらいながら、瞳に光を取り戻した八幡が応える。
「……? でも、なんです?」
「……
「————」
一瞬だけ造られる、無言の間。
(……かっこいいとか、思っちゃうのがなあ。似合ってないけど)
1秒はあるのに2秒ももたないその僅かな時間に、いろはは呆れていた。
そして理解していた。
「…………っ、っぐぅぅぅぅ、……〜〜〜〜ッ!!」
八幡は多分、隣で悶えている色欲魔の餌食になったのだ。その影響で、のぼせたような、酔っているような意識のおぼつかない状態に陥っている。
でなければ、腕をぶった斬られようと誰に裏切られようと平然としている八幡の精神をここまで疲弊させられるはずがないからだ。
(幼児退行に似た一時的な現象だろうから、長い心配はいらないと思うけど——)
「……おれの命は、誰かと比べるには軽過ぎるから」
「ぎゃああああっ!」
まだ少し、呂律が怪しい八幡による会心の一撃を喰らって地に伏す諸悪の根源を尻目に、いろはは通信端末に触れた。
「……まったく」
そのまま連絡先を開く。迎えを手配してもらえるよう、依頼する為だ。
「もしもし警察ですか? 強制わいせつの犯罪者がいるのですが」
ただし、八幡ではなく不埒者のだが。
「ええ、場所は——」
「ちょっ待ってぇぇぇぇ!?」
通話口を押さえて、雅音をジロリと睨むいろは。
「先輩にお酒とかえっちぃ事とか禁止なの知ってますよね? 確信犯には慈悲は無いです」
「いやアレは比企谷を鎮める為に仕方なくっていうか、私がヤりたくてやったわけじゃないんだ! 仕方なく! やったんだ!」
必死に訴えかける雅音に、いろはは心底理解できないといった眉間に皺をつくる表情で、小首を傾げた。
「……? 一条先輩なら、先輩を
意味ありげないろはの視線に、雅音は「うぐぐぎぎぎ」とでも言いそうなほど視線を揺らす。
「……う……ぐ……」
軽く口から出かけたところで。
「……ハァ。安心してください、警察には連絡してませんから」
パスワードを解除していない携帯端末のロック画面を見せて、いろははため息をついた。
「……な、なんだ……」
心底安心したような表情の雅音。
(最初からしなけりゃいいのに……)
それを見て、いろはは更に呆れた。
そして、
「……ほら、先輩運ぶの手伝ってくださいよ。迎えは呼んだんで」
項垂れたままの八幡の腕を自分の肩にかけて、引き上げようとする。が、今の八幡が女子でいくら軽いとは言ってもいろは一人で抱きかかえるのは厳しく、いろはに促されて雅音はいろはの反対側から八幡を支えた。
「いっせーの、……。いつの間に迎えを呼んだんだい?」
雅音の掛け声で立ち上がる二人。
「ここに来る途中ですよ。事情聴取から解放された後で」
随分と手慣れた様子だが、理由は単純というか不純だ。
というのも、八幡が金沢に来てからこの二人のいる前で飲酒(誤飲)による泥酔が3回、雅音による淫行が11回と、八幡が一色家に居候を開始して2週間も経っていないにもかかわらず、八幡は一日一回以上のペースでよく意識を失う。
故に、その手当も慣れたものなのだ。
……回数の七割以上が雅音のせいである事に今は触れない。
いろはが、氷達に「ついて来てください」と言って視線を八幡に戻す。きちんと歩いているか、足が引きずられてないかの確認だ。
そして、しばらくその場で待っていると、一台のミニバンが彼女達の近くで停車し、ハザードランプを点滅させた。
車を降りてこちらに会釈している運転手や、後部座席から降りてきた人物に見覚えがある。車種も『人数が多い』と伝えたいろはの注文通り。間違いなくいろはの手配した迎えだろう。
「あの人達がいますし、警察なんて呼べる訳ないですし。……なので」
「ん……ああ、一色ちゃんの所に迎えに来てもらったのか。私もそれくらいしかできな……あい?」
しかし、その見覚えのある人物がここに現れたことの
「ちょ……ま……」
「……なので、運搬としょっぴくのを同時にやってくれるこの方を呼んだわけです」
この時、一条の頭上には死兆星が煌々と輝いていた。
怒髪天を衝く——わけではないが、ウェーブのかかった髪をゆらゆらと苛立たせて、その少女は雅音に微笑みかけていた。
「雅音ぇ。ちょっと話いい? 次、比企谷に手を出したら容赦はしないって言ったよね?」
「……へ、へへ……」
負け犬のように乾いた笑いを浮かべる雅音。
そんな彼女の眼前でばきごきっ、と鳴りそうなほど手の指をゆっくりと閉じて、人を最も殴りやすい手の形「ぐー」をつくるのは、十師族の護衛役、六道の一角である折本家の長女、折本かおり。
「はぶ、あ、ないす、でい……」
彼女は今、雅音に対し猛烈にキレていた。
それこそマグマを噴出する火山のようにとめどなく、誰彼をも巻き込む災害のような怒りを雅音に向けている。
というのも、元々は彼女こそが八幡を女体化させた張本人であり、女の体でいる八幡の身に降りかかる不幸を見張って跳ね除ける役目も、本来なら彼女がこなすはずだった。
しかし、六道の娘としてそれなりに強大な力を持っているが故に、彼女は常日頃から仕事を抱えていた。
今日だって、迎えに来れたのが奇跡みたいなもの。ずっと八幡のそばにいるわけにもいかないかおりの代役として、いろはが八幡に付き添い、様子についてもいろはから報告を受けていたのだ。
報告を受けていたからこそ、度重なる雅音の蛮行にもそろそろ幼馴染でもある彼女が
「——今回はどういう罰が良いかなあ、雅音?」
一歩、彼女が踏み出す。
「……っ!?」
当然、雅音は一歩下がろうとする————が、段差もない平坦な歩道で彼女は、何故かその一歩を踏み外した。
そして、派手に転けてドロドロの泥まみれとなる。
(……いや、これは泥なんかじゃ)
彼女がそれに気づく。既に、変化は現れていた。
ずずずずうううぅぅぅぅぅうううぞぞぞんざざずずずずざざざざざざざずずずずずずずずざざざざざざざざざざざざざざざザザ。
道路が、いや地面そのものが、まるで海か湖のように波打つ。
道路標識を示していたパネルが、砂嵐に塗れたかと思うと、支えていた柱ごと地面に落ちた。
派手な破壊音はしない。その代わり、大きな水音とタールのように黒ずんだ飛沫があたりに散り、その一つが雅音の頬を掠めた。
「……あーらら」
かおりと運転手が乗ってきた車は、既にアイスのように溶けて、液体となった道路と混ざり合っている。
びき、びきき——べっしゃああああ。
マンホールなどからは、色々混ざりすぎて吐瀉物と見分けがつかない液体が噴き上がった。
それらは道路に降り注ぐも、すぐに混ざり合って新たな色になる。吹き飛ばされたマンホールの蓋も、地面に落ちる頃には既に液体と化していた。
歩道だった筈の場所をびしゃびしゃと音を立てて歩くかおりと、それを怯えながら見上げる、水溜まりとなった地面に尻餅をついた雅音。
彼女達以外で無事な存在といえば、運転手におぶさる八幡やいろは、二人の買い物品を持たされている氷と翼の五人。彼らのいる場所は何故か変化がなく、島のように孤立していた。
ただ。今の雅音に、そんな事を気にする余裕はなかった。
底無し沼よりも早く、それこそ水の中にいるかのように体は沈んでいる。しかも雅音が浸かっているのはただの水ではないので浮力が働く事もなく、何もしなければただ沈んでいくのみ。
「よし……」
首から上だけが地上にある状態で、雅音は体がそれ以上沈まないように魔法で自らを固定。沈下が止まった事を確認して顔を上げる——
「はろー♪」
自分だけは沈む事なく歩み、しゃがんで雅音の顔を覗き込んでいるかおりと視線が合わさった。
「…………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………あっどうも」
死ぬ。
十師族の雅音に思わずそう悟らせるほどの凄惨な笑みが、彼女の前にはあったのだという。
……。
…………。
……………………。
——我が生涯に一片のくいがああああああああああああああああああああ!!!
「これで懲りてくれると良いんですけどねー」
響く悪魔の断末魔を背にして、いろはがため息をつく。
その視線の先には穏やかな寝息を立てる八幡。その安らかな表情を見てつられたのか、笑みを浮かべるいろはだが、そうじゃない、とため息をついた。
「先輩、起きてください先輩」
背負われている八幡を起こす。すると、本気では寝ていなかったのか、八幡はすぐに反応した。
「ん、なんだ……?」
「シールズ先輩を呼んでもらえます? 再成を使ってもらいたくて」
「ん、わかった……」
寝ぼけ眼の八幡だが、いろはの言葉はしっかりと届いていたらしく、八幡の返事の後、彼の足元の影が濃さを増した。
その影に魔法陣のような形や妖しい発光はないものの、その影から高校の制服を中途半端に纏って現れた美少女は、半裸のその雰囲気も相まって、いや、その不機嫌な表情が主に、さながら魔女の様相を呈していた。
「……ちょっと。ワタシ、サイズ合わせの途中だったんだけど」
見た目通りに不満げなネファス。辺りを見回してぎょっ、と目を剥くがあくまでもその態度は崩さない。
着替えをきっちりと最後まで着替えた彼女にいろはは、
「シールズ先輩の身体データなんて先輩が事細やかに知ってるわけですし、衣装合わせとか必要なくないですか」
いろは は りーな に けんか を うった !
「……八幡といるからかしら。あれから更に大きくなった気がするのよね〜」
「ああそうですよね、シールズ先輩は最近AからAAにシェイプアップされたんですよね」
「それ小さくなってるんだけど! しかも地味に『痩せた?』とか嫌がらせを……そうじゃなくて、ホントにおっきくなってるんだから。シャツのサイズもキツくなってきたし」
「胸を残して太ったのかよ。救えねぇな」
「胸が大きくなったんだよテメェのカーボンプレートと一緒にすんなちんちくりん!」
「誰の胸が装甲板だコラァ!」
——牙を剥いた。
何故か犬猿の仲な二人。元々いろはとネファスのオリジナルであるリーナとの間に面識はないというのに、似たもの同士でもない彼女達の「嫌い」がそこにはあった。
お互いの容姿を罵り合う軽口を二、三個交わしたところで、口喧嘩に飽きたいろはは彼女に説明した。
「……何言ってんの?」
かおりが雅音にキレるまで何があったのかを詳しく知り。周囲の状況を把握したネファスがそれでも訝しげな視線をいろはに向ける。
「一条先輩にキレた折本先輩の暴走に巻き込まれて、車が無くなっちゃったんですよう」
「……なるほど。いや訳わかんないけど、経緯は理解した」
いろはの言葉に一応のカタチで納得したネファスが右手を目の前に翳す。……すると、水面となった地面が不自然に泡立ち、盛り上がっていく。
混ざり合っていた色と色、水と水が分かれて元の形、元の材質を取り戻す。
車が崩れる瞬間を見ていたいろはにとっては、視界に映る景色が逆再生しているように見えていた。
「もーそろそろかなー……?」
車体が完全に蘇ったところで、いろはは背後を振り返る。
『……復唱。「私は二度と痴漢をしません」』
『……私は痴漢をしません』
『「二度と」は?』
『3回以上してるので無意味かな、と……あははぐっぎゃああっ!?』
『……「金輪際、比企谷八幡君には近付きません」』
『……けほ、けほ、いやそれは困る! 今後比企谷とスキンシップ(寝技)が取れなくな——』
十師族令嬢の体が宙を舞い、弾けた。
「たーまやー……」
四肢が爆散し、そこから宙に咲く血飛沫はまるで彼岸花のように美しい。
そしてべちゃり、と音を立てて雅音の体がいろは達の近くに落下する。
それを呆れ果てた目で見下しながら、いろはは
「刺激を求めるのはわかりますけどね。先輩から
「性欲……さえ、満たせれば、あとは勝手に鎮まるんだけど、ね……」
立ち上がる雅音。その体には、爆散した痕跡など少しも見当たらない。爆散したのが嘘であるかのように、治ってしまっていた。
「…………」
いや、治った、というより——
「一色ちゃんにはわからないかな。能力を持つ人間の苦労は……」
——ダメージ自体が無視されている。
とても復活したてとは思えない滑らかな動きでやれやれ、と肩をすくめて首を横に振る雅音。
その大仰な態度にいろはの心がざわついた。具体的には、イラッとした。
「先輩からもらった能力に副作用なんてあるわけないじゃ無いですか。自制心の問題ですよ。わかるまでもう一発行っときます?」
無表情で、自分の指を眺めながらいろはが言う。
自分とは異なる方法で「能力」を得た雅音の事を、いろは自身も容赦するつもりは無いらしい。
「勘弁してくださぁい…………」
雅音の能力は即死ダメージを無効化する程に強力だが、かおりの能力やいろはが「嘘を見抜く能力」とは別に持つ「チカラ」とは、決定的に相性が悪い。
故に、彼女のストッパー役として折本かおりが第三高校に入学する羽目になった事は、当人達を除いて誰も知らない。
目にし過ぎて大して珍しくもなくなった雅音の土下座を尻目に、いろはは手を叩いて注目を集めた。
「さぁ、帰りますよ。……あ、あなた達はわたしについてきてください。……えーと、その前に何か変装で顔を隠さなきゃ……」
目の前で繰り広げられた珍劇に置いてけぼりをくらっていた二人にも、いろはは声をかけて車に乗るよう促す。
八人乗りを想定しているミニバンには、七人が乗っても結構なゆとりがある。あと2人くらいは乗れそうだ。
全員が乗ると、車は自動運転で発進。運転手は早速乗り物酔いをしている八幡を介抱していた。
女性体の時のメリットは比企谷八幡としての存在を隠せるくらいしかなく、日常生活においてですらデメリットが発生しているのはいかがなものか。
それを思いながら、いろはは車内にいる他の面子を振り返った。
「さ、今はゆっくりしていてください。家に着いたらこれからについて色々話さなきゃいけませんし」
「…………そうさせてもら……うえぇ」
「影の中なら、休めるんじゃない?」
エチケット袋に夢と希望をぶちまける八幡。その様子を後部座席から見ていたネファスは、足下から影を伸ばして八幡を自分の影の中に沈める。
「着いたら出してあげるから、それまでゆっくりしてなさい。近くにベッドもあるからそこで寝てて」
影の世界は現実と切り離されている。少しは休める筈だ。
「……さんきゅ」
「お礼はいいから」
辛そうにする八幡の頭を撫でて落ち着かせた後、ゆっくりと押して沈め終える。そして、ネファスは前を見た。
「…………」
「…………」
「…………」
「…………」
「……何よ」
全方位から集まる視線。彼女らは、口で言わずとも目や表情でハッキリと語っていた。
「よそでやれ」——と。
「そろそろお許しを……あれ?」
少女が顔を上げると、そこには車もいろは達も、誰もいなくなっていた。
(放置プレイとは何とも唆る——いやいやいや)
反省の兆しもない情欲を激らせ、だからこそ置いていかれたという自覚もない少女は、心のかぎり叫んだ。
「置いてかれたー!?」
〜人物紹介〜
魂抜き八幡
何らかの原因があって幼児退行した姿の八幡。魔法もまともに使えず、理性も大幅に失われている為その実力は作中最弱。逃げることも戦うこともできずにただ目の前の事象を観察することしかできない。普通の刃物で皮膚や骨を断てるほど防御力も並の人間程度。元に戻るまでは本当にただの雑魚です。
折本かおり
第三高校一年生。第三高校に通う十師族の一条雅音をサポートする為にわざわざ千葉から引っ越してきた。雅音とは幼馴染であるが雅音による八幡へのセクハラに頭を悩ませており、雅音が八幡に手を出した回数だけ彼女にお仕置きをしている。が、雅音が保有している能力特性もあってお仕置きが殆ど効いていない事にも悩んでいる。
一条雅音
山で拾ったエロ本に感化されて、その知識を6年前より八幡で実験してきた少女。実験の過程で八幡が保有していた力を奪い取る形で体内に取り込んでおり、その影響で四肢を砕かれようと頭を潰されようと、体が宇宙から消滅しようと、一瞬の間に復活する。不死はあくまで本来の能力に付随してきただけのオマケであり、その本来の能力は八幡が決して他人に渡すつもりのなかったもの。
〜六道序列(比企谷失踪後)〜
六道序列とは?
十師族の序列のように六道の各家の実力をランク付けしたもの。あまり意味はない。
序列1位
由比ヶ浜家
特殊魔法「情報付加」
通称「日本の最終兵器」。対象の事象干渉力を無視して攻撃できる魔法師殺しの能力を持つが、師族会議での要請(十師族全ての連名のみ要請可能)がなければ出動できない。また、由比ヶ浜が戦う場所は爆撃地点と同様の扱いを受ける特令が存在し、由比ヶ浜による隠密行動は事実上禁じられている。隠密行動が出来ないわけではない。
守護を担当する十師族:無し
守護を担当していた十師族:無し
序列2位
葉山家
特殊魔法「瞬間移動」
十師族四葉の懐刀であり、その特別技能を生かした諜報・暗殺といった隠密任務と通常戦闘の両方をこなせる裏の世界のスペシャリスト。この家に生まれた人間は幼い頃から教育として技術を徹底的に教え込まれ、本来の主人である四葉家を支える為にその一生を投げ込む人材として完成させられる。
守護を担当する十師族:四葉、五輪、八代
守護を担当していた十師族(旧十師族含む):三浦
序列3位
雪ノ下家
特殊魔法「閃光機動」
葉山と同じく十師族四葉の懐刀。こちらは四葉に近い血筋を持っており、十師族としての四葉家の初代、四葉元造の母方の祖父が雪ノ下家の血筋にあたる。特殊魔法を用いた格闘戦や暗殺術を得意とし、四葉の配下として忠実に仕事をこなしてきた。十師族の守護に関しては基本的に必要とされていないからか、他家の守護は表面上こなしているだけ。
守護を担当する十師族:四葉、七草、十文字
守護を担当していた十師族:無し
序列4位
平塚家
特殊魔法「錬金術」
六道にしては珍しい、どの十師族からも派生していない家。六道に参加する前はそれなりに名の通った古式魔法の家だった。主人の意向がまず第一な葉山や雪ノ下とは違い、十師族を全面的に守護する姿勢を見せている。
守護を担当する十師族:二木、三矢、六塚、七草、九島
守護を担当していた十師族(旧十師族含む):四葉、七草、三浦
序列5位
折本家
特殊魔法「■■■■」
六道の中でも特に奇異な能力を持つ家。隠密行動は得意としないが、こなしてきた裏の仕事の数でいえば雪ノ下や葉山を突き離している。一条家と血筋を同じくしていて、関係性は親戚に近い。
守護を担当する十師族:一条
守護を担当していた十師族:十文字
序列6位
川崎家
特殊魔法不明
同じ六道である葉山や雪ノ下ですら把握しているのは六道である事のみで、何故六道に参加しているのかが最も不明な家。川崎の人間が魔法師である事も確認は取れているが、六道として殆ど行動しない為、比企谷が六道として参加する際に六道を外される候補の筆頭に上がっていた。
守護を担当する十師族:無し
守護を担当していた十師族:無し
不備があったので少し直しました。