諸事情あり実質第2作目
プロローグ 封印の祠
幻想郷...
極東の地日本のとある場所に存在する楽園...外の世界で忘れられた者たちにとっての最後の安息の場であり、様々な存在が日々幻想入りする...
幻想郷は全てを受け入れる...その言葉は創始者である幻想郷の母・妖怪の賢者の八雲紫の言葉だ...
...彼女がいうのだから間違いはないのだろう
そしてここは幻想郷のとある森の中...
そこには八雲紫と、その式神である八雲藍がおり、彼女たちの視線の先には鎖と大量のお札がつけられた大きな祠があった...
古びた祠であり物自体の価値はまるでないが紫はワクワクしたような表情...
その反面藍は溜息をついていた...
side藍
「...はぁ」
現在私は...主である紫様がどこかで拾ってきた祠の前にいる...
紫様曰く、この前スキマを弄っていたら偶然見つけたということだ...
「藍♪すごいでしょ!」
「...」
正直私を巻き込まないでもらいたい...
早く帰って橙に抱き着きたい...何で私がこんなことを...
そんな私を見て紫様は頬を膨らませる。
「つれないわね!この祠の中にはすごい子がいるのよ?」
「...そうですね」
...祠の中からは何か霊力のようなものが溢れてくるのを感じる。
只でさえ厳重に封印されているんだ...とんでもないものがあるに決まっている!!
「やめましょうよー!!早く元の場所に戻しましょう?今からでも遅くは無いですよ?」
「~♪」
私の忠告を聞かずに紫様は祠の封を開ける...
ぶぉ...
その瞬間中から濃厚な霊気が更に溢れだし空気が重くなる...
「あー!もう...」
「さてさて♪中身は何かな~?っと!!」
紫様は私の手を引っ張り中へと入る
...中は薄暗く寂れている
床板などは長年の月日で変色や歪みが生じており壁には大穴があいている...
(...帰りたい)
「ほら!お宝の発見よ!!」
紫様は祠の奥を指差す
そこには天井・壁から出ている鎖に何かが磔にされているようだ...
暗くて良くは見えないが何かがいる...
私は一歩前に出て、それに目を凝らす
「...これは」
...そこにいたのは人間の少女だった
齢は14~16といったところで長いぼさぼさの白い髪をして黒いいボロボロの着物を身に着けている...
「人間ですか?見た限り封印されているみたいですが?」
「ええ...私も驚いているわ」
紫様は少女を観察し彼女をつないでいる鎖に手を触れる
「やめましょう?帰りましょう?」
「うるさいわね!藍!」
紫様が怒鳴ると触れていた鎖に力が入ったのか、鎖は脆くも切れて少女の左腕がだらんと下がる...
「あ...あら?随分と劣化していたみたいね」
「...」
私たちが見ていると少女につながっていた鎖が震え始める...
...ピキ...ピキ
他の鎖も連鎖的に割れ始め、少女の体を支えられなくなったのか...宙にいた少女は音を立てて床へと落下し私は身構える...
ああ!言わんこっちゃない!!こういうのには触らない方がいいのに!!
「ゆ...紫様!」
「落ち着きなさい!只落ちただけよ!」
紫様はそう言うが床に落ちた女は、もぞもぞと動き始めて身を起こす!!
「...う?...ふぁぁ!!」
女は欠伸をし目を開けて辺りを見る...
赤い色の目で右の目元には欠けた白の勾玉のメイクがしてある...
彼女は寝ぼけた赤い色の目は私達の方を見つめる...
「...誰だ?」
彼女は私たちを見つめる...
特に敵対心のようなものは感じないが?
「お目覚めのようね...私の名前は八雲紫...貴女を封印から解放した者よ」
「...そうか」
彼女は只一言そう言うだけで興味がなさそうに祠を移動する...
寝起きだったのか少し機嫌が悪いような顔をしている...
紫様は彼女に指を向ける。
「ねぇ!私が名乗ったのだから貴女も答えてよ!」
「...名前?」
彼女は首をかしげて一息入れる。
「名前は如月白楽...一般人だ...」
(如月 白楽(きさらぎ はくらく) 通り名:???導師)
白楽は、そう言い自身の髪をガシガシと掻く...只異様に長い髪だけあり、手入れがなっていない...年頃の娘だというのに...あまりにもガサツだ...
しかし人か...
只の人が封印なんかされるのだろうか?
見た限り力は感じないが...何か嫌な予感がする...
「只の人ねぇ...」
「...ふぁぁぁ」
白楽は退屈そうに床に座り欠伸をする...
何というか眠りに入ろうとしているようだ...
「ねぇ?答えたくないなら聞かないけど...その前に私の話を聞いてくれないかしら?」
「...何だ?」
彼女はうつろな目で紫様を見る...
眠そうな顔だ...見た限り全く話に集中していないみたいだ...
「貴女を封印から解放したのは私...それは分かるわよね?」
「ああ...何となくだが」
白楽は頷くが、どことなく面倒臭そうな雰囲気を出している...
「つまり貴女にとっては恩人というわけ」
「で?」
「つまり私には何らかの見返りがあっても良いってことになるわ!」
「...だから何だ?要件を言え...」
「私の式神にならないかしら?」
「...」
「...」
やはりか...そうだと思った...
私が溜め息をつくと白楽は座ったままの状態で紫様を見つめる。
「...我々が?」
「貴女に決定権は無いわよ?次の言葉は考えるようにね...」
紫様が威圧すると嘉玄は胡坐のまま頭を掻く...
「...我々に不利益が生じるのはご免被る...断る...どうせ...ロクな目に合わないからな...」
彼女は、そう言うとまた床に寝そべる...
しかし...こいつも独特な話し方をする、淡々と答えているため、感情らしいものが感じられない...一人称が複数系なのは気になるな...
紫様の方を見ると後ろ手にスキマを展開しており、白楽の背後にスキマが現れている...
出た...死角からの初見殺し...あいつも油断しきっているみたいだし一撃で...
「そう?なら力ずくで♪」
背後のスキマから光弾が発射される。
フッ...
刹那...白楽の体に触れる前...一瞬だがフラッシュのような眩い光がした瞬間、紫様の放った光弾は消滅する...
「何が起きた?」
「能力かしら?」
「...やれやれ...こちとら寝起き...更に力も戻り切っていないというのにな...」
私たちの問いかけに面倒臭そうに身を起こす
「...我々には...意味ない...封印開けとはいえ...ワタシが遅れをとる訳がないだろう?」
白楽は何もない虚空を見る...
何かの能力か?
能力が分からない以上危険すぎる...
「一体何をした!?」
「教えてもいいが...説明に困るのだ...」
白楽は虚空を見たままだ...
さっきから観察しているが、覇気のない奴だ...こちらの話には集中してもいないしやる気があるのか?
「...だが仕方がない...飛んでくる火の粉は払うとしよう...」
白楽が札を取り出すと札が光り出し、光の中から薙刀を出現させ、その刃を私達に向ける。
薙刀を出現させた?こいつの能力か?
彼女は薙刀の刃を撫でた後、カツカツとした足取りでこちらへと近づく...
「紫様!」
「霊気が強くなってきたわね...」
やはり封印されていただけあり、何かの能力を持っているみたいだ...
気を引き締めないとやられるな...
「...む...そういえば...」
白楽は思い出すかのように紫様の方を見つめて、歩みを止めて殺気を消す?
「何かしら?」
「八雲...八雲紫...思い出した...ずっと昔、人と妖怪の共存がどうとか言っていた妖怪か...随分昔のことだから忘れていた...」
白楽は額を抑え考える仕草をする...
ずっと昔?
紫様が人と妖怪の共存を掲げてたのは今から900年前だ!
こいつ...そんな昔の人間なのか?
「長生きなのね...14~16歳くらいにしか見えないけど?」
「...まぁ...それなりに長生きだ...人と妖怪か...懐かしいな」
懐かしむように彼女は言うが、無表情のままだ...目は相変わらず光を灯しておらず、心ここにあらずみたいだ...
「でも...それは我々にとって...どうでも良いことだから...どうとも思わないけどな」
白楽は薙刀を振り回した後構える...
「狩りの時間だ...」
白楽は薙刀を軽くなでた後、目を閉じる...
また...殺気が出てきたな...
「戦闘モードというわけね...藍準備しなさい」
「は...それでどうしましょう?」
私の問いに紫様は笑みを浮かべる
「そうね...軽く殺さない程度にやりましょう♪」
半殺し以上か...
少女を痛めつけるのはあまり好ましくないが命令だ...やるしかない...
奴の方も静かに殺気を出し戦闘態勢になっている...
「八雲紫...妖怪の賢者である大妖怪...しかし...我々を倒せるのか?」
「ええ...やってみせますわ」
紫様の言葉に白楽は目を閉じたまま、虚空を手探りするような仕草をする...
「そう...なら...狩りの時間だ...まぁ精々...懐に入られないように気を付けろ!」
白楽が開眼すると右の目の部分が変化し白目部分が黒く変色する。
赤い色の瞳はギラギラと光を灯し彼女は私達に向かい走る...
天災手記よりも前に書いていた作品です...
諸事情あって投稿できませんでした
ではこれにて