ペット探しに幻想郷を探索していた如月白楽...
チルノを降し...霧の湖を越えた白楽は、湖の畔に辿り着く...
そこには洋風の真っ赤な建物であり、海の外の文化を知らない彼女は只それを漠然と眺めていた...
side白楽
「...これは」
湖を越えて我々の眼前には大きな建物が目に映る...
こんな形の見たことない...外面が全て赤い壁で覆われている建物...長年生きてはきたが...こういう建物は見たことがない...
「...知らないことばかりだ...まぁ...勉強は時間がある時にしようか...」
確かに時間がないのは事実...早く竿打を探さないと華扇様の雷が我々に落ちるのは必然...迅速に事を進めないと...
「こんなアクシデントが無ければ...おや?」
門の方を見ると、そこには黒焦げでズタボロになった女性が倒れていた...
赤い長い髪に...緑色の中華服に身を包んでいる...
ところどころ...焦げ跡がある限り...何かに襲われた...それがワタシでも理解はできる...
「...妖怪にでもやられたのか?」
...いえ...それはありませんね?...見た限りこの女性には我々と同じ力を感じる...
並大抵の雑魚には遅れは取らないでしょうし、この異常気象の原因である紅い霧を発生源は辿ってみる限り...この館...そして彼女はその門で倒れている...つまり、この異常気象の原因の仲間かもしれませんね?.
「防人か?...ううん...ということは...」
...竿打と異常気象がバッティングしたみたいだ
見た限り竿打の奴は、この建物の中みたいだし...この建物からは赤い霧が出ている...
よりにもよって...こんな面倒なところにいるなんて...
「...はぁ...とりあえず...さっさと回収して帰宅を...」
建物へ向かおうとするが、足が止まる?
「ん?」
「...ここから先へはいかせません!」
我々の目線の先にはズタボロになった門番が我々の足を掴んでいる...
...振りほどこうにしても力が強いな
「離してくれないか?先を急いでいる...」
「嫌です!!貴女まで屋敷に通したら咲夜さんのお仕置きが増えてしまいます!!」
中華服こと...とりあえず中国と名付けようか...中国は意地でも我々の足を離そうとしない...恐怖に満ちた目をしている...そこまで咲夜という人物のお仕置きが怖いのだろうか?
「...いや...ペットが屋敷に入っただけだ...只それの回収を行うだけだ...」
「駄目です!!そんなことしたら...私のお尻の穴がズタズタに!!!ここで眠ってください!!」
中国は我々に向けて不意打ちの掌底を放つが...我々はそれを弾いて後ろへと下がる...
「...何だ?...やる気なのか」
「これ以上お仕置きのレベルが上がるくらいなら死を選びます!!」
「...」
ワタシは弾いた右腕を見る...
...一発食らっただけで痣が出来ている...それなりに戦えるみたいだな
「ふぅ...我々もそれなりに強いんだが...君と同じくお仕置きは受けたくないんだ...」
ワタシは札を展開させて辺りを囲む...
華扇様に戦うなと言われてたが...この際無視だ...
さっさと終わらして...迅速に帰還...それが我らの正しい選択かと....
「...あ?」
「ふ!」
...いつの間にか...中国は我々の目の前まで迫っていて...すでに攻撃に移っている?...速いな?
「貴女以上に私はお仕置きを受けたくないんですよ!!!」
中国からの掌底が我々の腹へと放たれる!!
「ぶっ!!?」
速い...気を抜いたわけではないというのに一発食らうとは...
...何てこと!!!
我々は、それを耐えて後ろへと後退する...
...少し不味かった...朝食が出るところだった...困ったな...余り力は消費したくないのだがな...
「余り手加減が出来ないんだ...勘弁してもらいたい...」
「この際弾幕ごっこはしません!!ルールを無視してでも!ここは死守します!!」
中国は呼吸を整えている...
彼女の力が少しずつ高まってきている気がするな...まぁ...制圧は可能だ...
それにしても気になる言葉が...
「...弾幕ごっこ?...何だそれは?」
「知らないんですか?」
中国は信じられないような顔をする...
「...つい最近目覚めたばかりでな...そういうの疎いんだよ」
ワタシの言葉に中国は戦闘態勢を崩さないまま口を開く...
「...簡単にいうと幻想郷での戦い方ですね...スペルカードというものを使って弾幕の美しさを競う戦いのようですが...私は得意ではないので...」
「無知とは罪だな...全く理解ができない」
...この問題が終わったら勉強しよう...全て済んだら華扇様に聞くのがベストだ
「だが...我々にとっても好都合...今回だけはその弾幕ごっこをせずに済むって訳だ」
私は札を中国へと飛ばす...
彼女は宙返りをし、迫る札の嵐を回避しワタシから距離を取る...
「貴女の能力ですか...見た限り...その札...嫌な力を感じますね...」
「勘がいいな?触れるのはオススメはしない」
札を飛ばすが中国は、それを防ごうとはせずに避けてワタシとの距離を詰める...
「あ?」
「貴女の力は厄介そうですが...あまりにも遅いし...隙だらけです!!」
後ろから中国の声が聞こえたかと思うと、背中に衝撃が走り我々は突き飛ばされる!!!
「げほ!!!」
...見えなかった?反応ができなかったというのか?礼儀正しいようだが...戦闘に長けているようだ...悠長に構えている暇はないか?
...あまり小出しにしていると、負けますよ?
「見かけの割には...あまり戦闘向けの方ではないみたいですね...」
「あんまり本気は出していない...今の姿は...」
ワタシが妖力を上昇させるが、彼女は冷静そのもの...全く意にも介していない...もっと反応があってもいいのにはずだといるのに...つまらん...
「...やっと本気ですか...それに貴女のその眼...何かの呪術でも使ったのですか?」
「...ワタシの力の感想よりも...体の変化か」
あまり驚いてくれなかったことに、ワタシは内心溜息をつく...
我々の体は妖力が上がり過ぎると、人外のような白黒目になってしまう...あまり気にはしていないが変な目で見られるから、それがちょっとな...色々とキツイものがある...
「まぁ...ちょっと本気だ...頑張って避けろ...」
能力を展開し飛ばした札が変化し、形成された武器が嵐のように中国へと飛んでいく!!
「手数を増やしましたか!!ですが!遅いです!!」
中国は飛び交う武器を掻い潜りながらワタシへと距離を詰めていく...
「距離を詰めるのは悪手だ...」
懐から札を放つ...中国はその不意撃ちを蹴りで弾き飛ばす...
「...これで仕舞ですよ!!」
中国の飛び蹴りがワタシの胸へと放たれる!!
「げほぁ!!!!」
...食べた物ではないが、口から血が噴き出す...
ああ...器が悲鳴を上げています...
ああ...この後休憩が必要だな...
「だが!これで終わりだ!!」
ワタシは能力を発動し、体の速さを高める...
彼女の動きが止まって見える...彼女はワタシが眼前に迫っていることに気づいていない...彼女の胸部に渾身の掌底を放つ...
「...ぐは!?何時の間に?」
やっとワタシに気づいたのか、彼女はそのまま後退する...
懐から治癒札を出して体の傷を癒す...やはり戦闘は苦手だ...毎回傷だらけになる...
「...なっ!?これは!貴女の力ですね!!」
彼女はワタシに警戒している...中々だな?...それなりの力で放ったはずだが倒れないとは驚きだ...
「...びっくりだ...昏倒させたと思ったのだが...」
「質問に答えなさい!!!」
...中国はワタシに怒号をあげる...酷いな...説明しようとしたというのに...
「...質問に答えるが..ワタシの能力でワタシの速度を高めただけだ...これが殺し合いでなかったことをありがたいと思え...」
「ぐぅぅ!!」
彼女は怒りの表情を浮かべている...大方手を抜かれたと思ったのだろうな...
「本気で行かないのは当たり前だろう...まだ本調子ではないからな...」
「勝った気でいるのは今のうちですよ...貴女の攻撃で倒れる程軟ではありません!」
中国は拳を構える...これ以上は時間と余力の無駄だな...
「うむ...仕方ない...では何発で倒れるだろうな」
ワタシは札を投げる...
「また妙な術ですか!そんなもの見切りましたよ!」
「同じ手ではないのだがな...」
彼女へと向かう札は、次々と分裂し数を増やしていく...
「な?」
彼女はそれに気づいて避けようとするがもう遅い...
「無駄だ...一度分裂したら最後...何処までも増えるぞ...」
放った札は次々と増え彼女の逃げ場を詰めていき、彼女の体に着弾する...
「がっ!?ぐ!!?」
「威力は大したことはないが、どこまで持つ?」
「うあああ!!!」
中国は札の嵐を突っ切りワタシへと突撃する...
「貴女さえ倒せば!この術は解けるはず!」
「ああ...だが無駄な行為だ」
ワタシは指を向けて一筋の光線を放つ...
光の速さで駆け抜けた光線は中国の体を撃ち貫き、彼女はその場へと倒れる...
「...ごほ!?」
「...安心しろ命まではとらん」
戦意喪失したようだな...思ったよりも時間をかけ過ぎてしまったようだ...これでは先が思いやられる...
「そんな...貴女は...」
「まぁ...それなりに苦労はしたがな」
中国をそのままにして、我々は屋敷の戸を開く...
「待って!!内部に入られたらお仕置きがー!!」
後ろから中国の叫び声が聞こえるが、とりあえず無視だ...我々が勝ったんだ...後は好きにしていいだろ?
「じゃ...」
軽く彼女へ手を振り我々は屋敷の中へと潜入する...
さて...竿打の奴...どこへ行った?
紅魔館潜入
ではこれにて