東方心壊キ録   作:ベネト

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日常編

茨城華扇の屋敷にて


アニマルセラピー

side華扇

 

白楽を我が家に連れて来て一月が経過する...こっちの生活に慣れていなかった彼女も家事などをやらせてみたら慣れ始めて来ているみたいね...

 

まだ常識が足りていないところはあるみたいだけど、そこの所は時間をかけて直していきましょう...

 

 

 

「華扇様...とりあえず洗濯と居間の掃除は終了した...次は?」

 

私の部屋に掃除道具を持った嘉玄がやってくる...

 

酷い怪我だったけど後遺症もなかったし、とりあえずは一安心ね...

 

「うん!ご苦労様!...次はそうねぇ...」

 

...大体の仕事は終わってしまったわ...次にやらせることといっても...

 

「無いのか...」

 

「待って...考える...!そうだわ!!」

 

そろそろ頃合いだし彼女に任せても良いかも!!私は彼女の手をとり、外へ向かう!

 

「次は何だ...そんなに引っ張らんでも...」

 

「ちょっと貴女達にお願いしたいのよ!!私の可愛い子達をね!!」

 

「え...」

 

私が返答すると何故か白楽は困惑の表情を浮かべる?

 

 

 

 

「何よその顔?」

 

「...いや...華扇様に子供とは...相手はどんな人と...」

 

「ばかものー!違うわ!!」

 

私の包帯ロケットパンチが火を吹いて白楽の顔にめり込ませ、彼女は悶絶して床に転がる...

 

「ぐぉぉぉ...」

 

「子と言っても動物の方よ!!ホラ!行くわよ!!」

 

私はとんだ勘違いをした白楽を引きずって小屋へ向かう...

 

 

 

 

 

 

小屋に辿りつくと白楽は鼻を鳴らす...

 

「...この中に動物が...我々に何をしろと?」

 

「この子達のお世話をお願いしたいのよ!」

 

小屋を開けると中には犬やら鷲やら虎やら私のペット達がお出迎えする!!

 

本当に可愛いわ!!ペットにして良かったくらいよ!!!

 

「...」

 

私とは対称的に白楽は困惑しているけど...

 

「お世話って...ワタシが危なくないか...空の王者に陸の暴君だぞ?」

 

「何言っているのよ...可愛いじゃない!!ホラ!触ってみなさいよ」

 

私は虎を白楽に近づける...

 

白楽は慄くように後ろへ下がる...

 

「か...勘弁しろ...食べるのは好きだが...食べられるのは好きじゃない...」

 

「大丈夫よ!噛まないから!!」

 

「そうなのかな...」

 

白楽は恐る恐る虎に手を伸ばすが、虎は彼女の手を舐める...

 

噛むわけがない!私の躾が良くできている証拠よ!!

 

「ね?」

 

「ああ...確かに噛まないみたいだな」

 

白楽は手を引いて時計を見る...

 

「...そろそろ食料調達の時間だ...続きは帰ってからでいいか?」

 

「ええ!いってらっしゃいー!...約束は覚えているわよね?」

 

白楽は面倒くさそうな顔をする...

 

「人里で問題を起こすな...そして人間を食べるなだろ?」

 

そのまま白楽は外へと向かう...一応分かっているみたいね...やはりあのペナルティが効いたみたいね...

 

「分かればいいわ...こっちの方も躾も効いているわね...」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

同時刻...博麗神社

 

その頃博麗神社では、博麗霊夢が縁側でお茶を楽しんでいた...

 

「...ふぅ...相変わらず参拝者はいない...閑古鳥が鳴くけど...平和が一番だわ...」

 

いつも通りの事だが...とある来訪者により彼女の日常が終了する...

 

 

 

 

 

 

「霊夢ー!慰めてー!!」

 

突如スキマが開き八雲紫が飛び出してくる!!

 

霊夢は飛び出して来た紫を避け札を掲げる...

 

 

「...二重結界!」

 

 

「待って!!本当に待って!!!それを食らったら死んじゃうわ!!!」

 

紫は霊夢を牽制してスペルの発動をやめさせる...

 

「...何よ?...いつもそのくらいしてもピンピンじゃないの!」

 

「今回はやばいの!!とある子の能力を受けて弱体化しちゃったのよ!!」

 

「能力?」

 

霊夢は面倒くさそうに紫を見つめるが、紫から感じる力がいつもより弱々しいことに気づく...

 

「何をやらかしたのよ...」

 

紫は目を逸らす

 

「えーと...面白い子が封印されていることを知って...式神にしようと...戦ってみたら~思ったより強くて...負けちゃった♪」

 

「ふん!」

 

スパーン!!!!

 

「へぶ!!!」

 

霊夢はお祓い棒で紫の頭を小突く...紫は悶絶しながら霊夢との距離を取る...

 

 

 

 

「アンタが悪いわ!!自業自得じゃない!!」

 

「うう...酷い...」

 

霊夢は紫に追撃を入れようとするが、その腕を止める...

 

「その封印されてた奴って...どうなっているの?」

 

紫は目を反らす...

 

「それが...逃げちゃって行方も分かっていないのよね...それなりに痛めつけていたから...多分生きてはいないとは思うけど...」

 

「...それの特徴は?」

 

「何!やる気なの!!」

 

霊夢の言葉に紫は目を輝かせる...その双眼がまるでシイタケのような形をしており、どこか胡散臭い...霊夢はその顔を見て露骨に嫌そうな表情を浮かべる...

 

「どうせ私がやらなければいけないじゃない!!アンタの尻ぬぐいするんだから報酬はそれなりにもらわないと!」

 

「うう...分かっているわよ...少しだけど...私にも責任はあるし...」

 

全てがアンタの責任じゃない...っと心の中で思う霊夢ではあったが彼女はその言葉を飲み込み、紫は笑みを浮かべた後に口を開く...

 

 

 

 

「人間よ...その封印されてた子はね...」

 

「人間?封印されていたのよね?」

 

霊夢は紫の言葉に驚きの表情を浮かべるが、紫は淡々と話を続ける。

 

「ええ...でも人間というよりは人をやめているという感じだわ...妙な身体的特徴もあったし」

 

「妙な?身体的特徴?」

 

「戦闘時...彼女の右目が白黒目になったのよ...能力の影響か...もしくは別の力か...少なくとも呪術が使えることが分かったわ...」

 

「能力ね...そして彼女ということは...女性なの?」

 

紫は頷く...

 

「すごい長い白い髪の可愛い子よ♪...式神にしたかったわ...」

 

「...!」

 

どこか未練のあるような紫を尻目に霊夢は、あることを思い出していた...

 

少し前...森で倒れていた外来人のこと...身体的特徴は紫の言ったことと該当していたからだ...彼女はその外来人を保護したのだが同じく逃げられてしまったことには変わりはない...

 

 

 

「何か思い当たることでもあるのかしら?」

 

「...無いわ」

 

紫の言葉を一蹴して霊夢は湯呑を傾け紫は扇を開く...

 

「...とりあえず危険な感じではないとは思うけど...未知数の能力を持っていることには変わりないわ...万が一の時はお願いね」

 

「...分かってるわ」

 

霊夢の返答を聞き紫はスキマの中へと消える...

 

 

 

「...私も人の事言えないわ」

 

紫がいなくなった神社に霊夢は溜息をつき、空を見上げる...

 

彼女もまた...お尋ね者を逃がしたことになる...

 

それは必然か...それとも偶然か...それが吉と出るか凶と出るか...それは誰にも分らない...

 

 

 

 

 

 

 




日常編

ではこれにて
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